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ロボットでインフルエンザ・風邪予防!コミュニケーションロボット「BOCCO」の『センサでおしゃべり』機能でお部屋の“乾燥”をしゃべってお知らせ




■ロボットでインフルエンザ・風邪予防!コミュニケーションロボット「BOCCO」の『センサでおしゃべり』機能でお部屋の“乾燥”をしゃべってお知らせ

参考画像:ロボットでインフルエンザ予防!お部屋の“乾燥”をしゃべってお知らせ コミュニケーションロボット「BOCCO」の新機能、『センサでおしゃべり』スタート(2017/12/12、ユカイ工学プレスリリース)|スクリーンショット

ロボットでインフルエンザ予防!お部屋の“乾燥”をしゃべってお知らせ コミュニケーションロボット「BOCCO」の新機能、『センサでおしゃべり』スタート

(2017/12/12、ユカイ工学プレスリリース)

冬は寒さと共に乾燥しやすくなる季節です。
乾燥状態が続くと、喉や気管支は防御機能が低下するため、インフルエンザウイルスによる感染が起こりやすくなります。それを防ぐ方法の一つとして、室内では適正な湿度を保つことが重要だと言われています。
BOCCOはインフルエンザや風邪などのウイルスが感染しやすくなると言われる、部屋の温度20度以下、湿度50%以下などの乾燥警戒レベルに達すると「部屋センサ」が自動的に警戒値を感知し、「乾燥しています」とスマホに通知します。
さらに、『センサでおしゃべり』機能で「部屋が乾燥しているよ。加湿器つけてね」など、設定したセリフをBOCCOがしゃべってお知らせしてくれます。

ユカイ工学のコミュニケーションロボット「BOCCO(ボッコ)」は部屋の温湿度や照度を感知してスマホに通知する「部屋センサ」で部屋の温度20度以下、湿度50%以下などの乾燥警戒レベルに達したことを感知すると、スマホに「乾燥しているよ」と通知してくれたり、『センサでおしゃべり』機能で設定をしておくと、「部屋が乾燥しているよ。加湿器つけてね」などのセリフをしゃべってお知らせしてくれるそうです。

BOCCO紹介動画 部屋センサ




■まとめ

私たちは天気予報を見るときに降水確率が何パーセントであるかを知りたいわけではなく、本当は今日は傘を持っていくべきかどうかを知りたいはずですし、また、気温が何度かを知りたいわけではなく、本当は一枚多めに服を着たり、マフラーを付けていった方がいいかを知りたいはずなのです。

それに加えて、人によって気温に対する体感温度も違ってくるので、パーソナライズされた情報でアドバイスがほしいですよね。

そのように考えると、クリエイティヴエージェンシーUniformが手掛けた風、雨、気温を知らせる3つのデヴァイス「Weather Systems」のようにざっくりとした、一目でわかる「グランサブルUI/UX」と呼ばれる(Glanceableは、一目でわかる、の意味)アプローチで、かつ自分自身だけにコーディネートされた情報を提供するようになるとよいのではないでしょうか?

[vimeo]https://vimeo.com/110909173[/vimeo]

Weather Systems: The weather before it happens

「BOCCO(ボッコ)」は「部屋センサ」で部屋の温湿度や照度を感知してスマホに通知したり、おしゃべりしてくれる機能を持っていますが、近い将来は個人個人の健康管理データを基に、「今日はインフルエンザや風邪などのウイルスが感染しやすくなるかもしれないから気をつけて」というようなものが出てくるのではないでしょうか?







【参考リンク】
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スマートスピーカー×音声分析サービス×AIを活用した病気診断支援システムで予防医療【#HealthTech】【#未来予測】




■【#未来予測】【#HealthTech】スマートスピーカー×音声分析サービス×AIを活用した病気診断支援システムで予防医療

Amazon Echo Dot

by Guillermo Fernandes(画像:Creative Commons)

厚生労働省の通達「情報通信機器を用いた診療について」に対応した遠隔医療機能を持たせたサービスがいよいよスタートすることで、医療とテクノロジーを組み合わせることによって、より医療が身近なものとなっていくことが期待されます。

そこで、医療とテクノロジーを組み合わせたサービスを考えてみたいと思います。

現在のテクノロジーのトレンド(2017/7/20時点)であるAIを搭載したスマートスピーカー×音声分析サービス×AIを活用した病気診断支援システムを掛け合わせたものはどうでしょうか?

最近では、AmazonのAlexaを搭載したスマートスピーカー「Amazon Echo」やLINEのClovaが搭載されたスマートスピーカー「WAVE」、Google Homeなどスマートスピーカーに注目が集まっています。

Meet Google Home Mini | Small and mighty

このスマートスピーカーと音声分析サービス、AIを活用した病気診断支援システムを組み合わせて、ユーザーがふとつぶやいた言葉(〇〇が痛い、ふらふらするなど)を記録しておき、その言葉がある一定以上の条件に当てはまると、医療情報が出てきたり、アプリの医療相談ができるような仕組みになると良いのではないでしょうか?

【追記(2017/7/28)】

アマゾン、ヘルスケア部門を新設か–競合するマイクロソフトの動向は

(2017/7/28、CNET JAPAN)

先ごろのCNBCの報道によると、Amazonは秘密のヘルスケア技術チームを設置して、電子医療記録、バーチャル往診、「Amazon Echo」などのデバイス向け健康関連アプリケーションに取り組んでいるという。

遠隔医療などにAmazon Echoを活用するプランというのは可能性としてありうるということですね。

【参考リンク】

【!追記終わり】

日立システムズ、「音声こころ分析サービス」を開発|なぜ声帯の変化で心の状態の「見える化」ができるのか?|神奈川県が未病の早期発見に寄与するサービスを試験導入によれば、日立システムズは、PSTが開発した声帯の変化(不随意反応)を分析して心の状態を「見える化」する未病音声分析技術MIMOSYS(ミモシス:MindMonitoring System)を利用し、スマホなどの音声データから心の状態の変化を捉え、病気の予防や兆候の早期発見につなげる「音声こころ分析サービス」を開発したそうです。

大脳辺縁系は神経で声帯と直接つながっており、声帯の変化は自分ではコントロールできないので、声帯の変化を分析することで、心の状態を「見える化」することができるということで、自分は意識していなくても無意識で発した言葉に変化が現れるという可能性があると考えられます。

例えば、同じ言葉であっても、強い音であれば問題ないと判断したり、いつもは強い音なのに今日はいつもより声が弱まっているというのも、もしかすると一つのサインと判断されるようになるかもしれません。

最近では、病気の診断支援にAI(人工知能)が活用するための研究が進んでいますので、スマートスピーカーが音声を読み取り、音声分析サービスで分析しながら、個人の音声データの変化を蓄積し、ある一定の変化が現れた時にAIによる診断を行なって、リスクが高ければユーザーに知らせるということができるようになるかもしれません。

国民皆保険による医療、医師の半数「持続不能」|「#健康格差」を広げないために私たちができることで取り上げた日本経済新聞社などが実施したアンケート調査によれば、医師の半数が国民皆保険による医療が「持続不能」と答えているそうです。

高齢化や医療技術の進歩で治療費が高額になっていることにより成り立たなくなると考えている医師が半数いるということだそうです。

こうした流れを受けると、予防医療・予防医学・予測医療といった考え方がますます重要になってくるでしょう。

がん検診といった予防医療・予防医学に取り組んでいくことは医療費の削減するためにも今後重要になっていくと考えられますし、また、QOL(生活の質)の向上といった間接的なコスト削減も期待できると考えられます。

積極的に計画・実行する人はがん・脳卒中・心筋梗塞の死亡リスクが低い|国立がん研究センターで紹介した国立がん研究センターによれば、日常的な出来事に対して、積極的に解決するための計画を立て、実行する「対処型」の行動をとる人は、そうでない人に比べて、がんで死亡するリスクが15%低く、また、脳卒中リスクが15%低く、脳卒中心筋梗塞などで死亡するリスクが26%低いという結果が出たそうです。

その理由としては、日常的な出来事に対して、積極的に解決するための計画を立て、実行する「対処型」の人は、がん検診や健康診断を受診するため、病気の早期発見につながり、病気による死亡リスクが低下して可能性があるようです。

つまり、定期検診などの予防医学・予防医療を導入するということは、病気による死亡リスクが減少し、医療費の削減にもつながるということです。

そして、この医療費増大の問題を解決するにあたって、「社会的インパクト投資(ソーシャルインパクトボンド、SIB)」という障がい者支援や低所得者(貧困)支援、難民、失業、引きこもりの人の就労支援などの社会問題の解決と収益の両立を目指す社会貢献型の投資を活用すればいいのではないでしょうか。

例えば、福岡県大川市の高齢者施設では、学習教材を使っての認知症予防への取り組みに社会的インパクト投資が使えるのかの実証実験として、高齢者100人が参加して、5か月間実験したそうです。

実験に参加した多くの高齢者の要介護度が下がり、公的介護費用が削減するという結果になったそうです。

【参考リンク】

今後は、医療とテクノロジーを組み合わせて、深刻な病気になる一歩前の段階、未病の段階で治療を行なっていくかがカギになっていくと思います。







【スマートスピーカー(AIスピーカー)関連記事】
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聴覚神経から直接音を伝える!「Made for iPhone」の蝸牛インプラント「Cochlear™Nucleus®7 Sound Processor」




■聴覚神経から直接音を伝える!「Made for iPhone」の蝸牛インプラント「Cochlear™Nucleus®7 Sound Processor」

聴覚神経から直接音を伝える!「Made for iPhone」の蝸牛インプラント「Cochlear™Nucleus®7 Sound Processor」
聴覚神経から直接音を伝える!「Made for iPhone」の蝸牛インプラント「Cochlear™Nucleus®7 Sound Processor」

参考画像:Cochlear™ Nucleus® 7 Sound Processor – First Made for iPhone® Cochlear Implant Sound Processor|YouTubeスクリーンショット

Cochlear introduces the world’s first Made for iPhone cochlear implant sound processor

(2017/7/26、Cochlear)

Cochlear Limited (ASX: COH), the global leader in implantable hearing solutions, introduces today its latest innovation, the CochlearTM Nucleus® 7 Sound Processor. Approved by the U.S. Food and Drug Administration (FDA) in June, the Nucleus 7 Sound Processor is the world’s first Made for iPhone cochlear implant sound processor and the smallest and lightest behind-the-ear cochlear implant sound processor available on the market.1-3

Cochlear Limitedが発表した「Cochlear™Nucleus®7 Sound Processor」は、FDA(米国食品医薬品局)から承認された、世界で初めてMade for iPhoneの蝸牛インプラントで、従来のものと比べて25%小さく、24%軽く、バッテリー寿命が50%延びています。

Cochlear™ Nucleus® 7 Sound Processor – First Made for iPhone® Cochlear Implant Sound Processor

「iPhone」から聴覚神経に音を伝える蝸牛インプラント「Nucleus 7」

(2017/7/27、Cnet)

蝸牛インプラントはいくつかの重要な点で、従来の補聴器と異なる。その名前が示唆するように、蝸牛インプラントは患者の体内に埋め込まれるので、取り外すには外科手術が必要だ。補聴器のように音量を上げるのではなく、音を聴覚神経に直接伝える。

蝸牛インプラント(人工内耳)のポイントは、補聴器のように音量を上げるのではなく、体内に埋め込むことで直接聴覚神経に音を伝えるということです。

■現状

Cochlear introduces the world’s first Made for iPhone cochlear implant sound processor

(2017/7/26、Cochlear)

There are 360 million people living with disabling hearing loss worldwide, and this figure is set to more than triple to 1.2 billion by 2050.6,7 According to the World Health Organization, there are approximately 72 million people who could potentially benefit from the use of a hearing device including a cochlear implant or hearing aid.8

世界中で難聴を抱えている人は3億6,000万人で、この数字は2050年までに3倍以上になると推定されているそうで、世界保健機関(WHO)によると、聴覚蝸牛インプラントまたは補聴器を含む装置を使用することによって約7200万人が恩恵を得らえるそうです。




■ヒアラブル

ウェアラブルデバイス、次に注目されるのは「耳の中」!?|耳の中から生体情報が取得可能|耳の穴で反響した音の違いによって個人認証では、ヒアラブル(Hearables)端末は、ヘッドホン(headphone)とウエアラブル(wearable)を合わせた造語で、主にBluetoothを用いたワイヤレスのヘッドホンやイヤホン、補聴器などを指すのですが、もし今回紹介したプロダクトを組み合わせれば、音を取り戻すだけでなく、体調管理にも役立つようになるかもしれません。

■まとめ

これまでにも突発性難聴やメニエール病で、聞こえづらくなったり、聴力を失った有名人の方のニュースを紹介してきました。

今回紹介したような蝸牛インプラントを活用すれば、もう一度音を聴くことができるようになり、会話や音楽を楽しむことができるようになる人がいるのではないでしょうか?







【参考リンク】
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AIを活用した画像認識による皮膚疾患診断サポートシステムの実用化を目指し共同研究を開始|京セラコミュニケーションシステム・筑波大学




■AIを活用した画像認識による皮膚疾患診断サポートシステムの実用化を目指し共同研究を開始|京セラコミュニケーションシステム・筑波大学

参考画像:京セラコミュニケーションシステムと筑波大学が、AI を活用した画像認識による皮膚疾患診断サポートシステムの実用化を目指し共同研究を開始(2017/7/26、筑波大学)

京セラコミュニケーションシステムと筑波大学が、AI を活用した画像認識による皮膚疾患診断サポートシステムの実用化を目指し共同研究を開始

(2017/7/26、筑波大学)

本研究では、皮膚病の臨床画像をディープラーニングで学習し、メラノーマ(悪性黒色腫)などの皮膚がんをはじめとする複数の皮膚腫瘍を判別する「高精度な画像認識モデル」を開発します。次の段階として皮膚がん以外の皮膚病に適用範囲を拡大し、臨床画像から皮膚病全般の診断をサポートするシステムを開発します。

京セラコミュニケーションシステム(KCCS)と筑波大学はAI(人工知能)を活用した画像認識による医師向けの業界標準となる皮膚疾患診断サポートシステムの実用化を目指し共同研究を開始しました。

KCCSは画像認識モデル作成サービス「Labellio」の提供や画像認識システムの構築で培ったノウハウを活かし、システム開発を行ない、筑波大学は、、AIの機械学習に用いるデータのために蓄積した2万枚を超える膨大な臨床画像データの提供、皮膚疾患診断サポートシステムの精度評価、医療現場における適応性の評価を行ないます。

皮膚科専門医の診断支援だけでなく、専門医のいない遠隔地での診断サポートシステムの構築にも役立つことが期待されます。

【参考リンク】

■Facebook CEOも注目している皮膚がんを発見できるアプリがある!?

●「DermaCompare(ダーマコンペア)」

マーク・ザッカーバーグが注目しているのは医療用AI搭載アプリ!?によれば、スマホで撮影した写真とAIアルゴリズムによって、皮膚がんを発見することができるアプリをFacebook CEOのマーク・ザッカーバーグが注目しているそうです。

イスラエルのエメラルド・メディカル・アプリケーションが提供している「DermaCompare(ダーマコンペア)」は皮膚がん診断用として使用されているAIを搭載したアプリです。

ユーザーが画像をアップすると、過去画像やデータベース画像(黒色腫の画像データ約5,000万件)と比較し、提携している医師に診断を仰ぐというものです。

●SKIN SCAN

また、肌の写真から皮膚がんの可能性を判断するIPHONEアプリSKIN SCANによれば、皮膚のシミの写真を撮り、特殊なアルゴリズムを使って、人間の皮膚にあるフラクタル状の形を探すことで、皮膚がんの可能性を判断するアプリもあるそうです。

●Googleのイメージ認識アルゴリズム「Google Inception」を活用した皮膚がん判定ソフトウェア

Deep learning algorithm does as well as dermatologists in identifying skin cancer

(2017/1/27、スタンフォード大学)

The algorithm’s performance was measured through the creation of a sensitivity-specificity curve, where sensitivity represented its ability to correctly identify malignant lesions and specificity represented its ability to correctly identify benign lesions.It was assessed through three key diagnostic tasks: keratinocyte carcinoma classification, melanoma classification, and melanoma classification when viewed using dermoscopy.In all three tasks, the algorithm matched the performance of the dermatologists with the area under the sensitivity-specificity curve amounting to at least 91 percent of the total area of the graph.

スタンフォード人工知能研究所「Stanford Artificial Intelligence Laboratory」で行われNatureに掲載された結果によれば、convolutional neural networks (CNNs、イメージを判定するアルゴリズム) を使ったAIによる皮膚がん診断は、21人の皮膚科医の診断とほぼ同等の診断をすることができたそうです。

【参考リンク】




■まとめ

デジカメ技術と機械学習で皮膚がん診断支援システム開発|カシオによれば、カシオは、2016年4月からは、信州大学と共同で、深層学習(ディープラーニング)アルゴリズムをベースに、多数の症例画像を読み込み、機械学習を行うことで高い精度を実現する皮膚疾患のコンピュータ診断支援システムの技術開発を開始しているというニュースを以前お伝えしましたが、皮膚がん診断支援とディープラーニングの組み合わせが現在のトレンドのように感じます。

緑内障のリスク要因を4つの類型に自動で分類する手法を開発|東北大・トプコンによれば、緑内障の治療のケースにおいても、視神経の変形を肉眼で判定し、分類作業を行なう上で、医師の経験や主観的な要素が大きいため、分類が難しいことが問題となっていましたが、分類作業が自動化したことにより、経験の浅い医師でもできるようになり、また、標準化することによって、適切な治療を選択できるようになることが期待されています。

病気の診断を助けるツールや医師のスキルの向上を助けるツールが開発されることは大変良いことですよね。

京セラと筑波大学が開発している皮膚の病気の診断支援システムによって、皮膚癌から救われる患者さんが増えることが期待されます。







【関連記事】
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皮膚貼り付け型ナノメッシュセンサーの開発に成功|1週間貼り続けても炎症反応がない|東大・JST・慶大・理研




■皮膚貼り付け型ナノメッシュセンサーの開発に成功|1週間貼り続けても炎症反応がない|東大・JST・慶大・理研

皮膚貼り付け型ナノメッシュ電極を人差し指に装着し、フレキシブルバッテリーから電力を供給して発光ダイオードを点灯させた
皮膚貼り付け型ナノメッシュ電極を人差し指に装着し、フレキシブルバッテリーから電力を供給して発光ダイオードを点灯させた

参考画像:皮膚呼吸が可能な皮膚貼り付け型ナノメッシュセンサーの開発に成功~1週間貼り続けても炎症反応がないため、長期生体計測への応用に期待~(201/7/18、東京大学・科学技術振興機構(JST)・慶應義塾大学・理化学研究所)|スクリーンショット

皮膚呼吸が可能な皮膚貼り付け型ナノメッシュセンサーの開発に成功~1週間貼り続けても炎症反応がないため、長期生体計測への応用に期待~

(201/7/18、東京大学・科学技術振興機構(JST)・慶應義塾大学・理化学研究所)

●通気性と伸縮性を兼ね備えた皮膚貼り付け型ナノメッシュセンサーを生体適合性材料で開発することに成功した。このセンサーは極薄かつ超軽量であるため、装着していることすらユーザーが感じることがなく、装着時の不快感がない。

●20名の被験者に対してパッチテスト(かぶれと皮膚アレルギー試験)を行ったところ、1週間連続して装着しても明らかな炎症反応を認めないことが確かめられた。

東京大学大学院工学系研究科、科学技術振興機構、慶應義塾大学医学部、理化学研究所統合生命医科学研究センター、同研究所染谷薄膜素子研究室、同研究所創発物性科学研究センターの共同研究によれば、1週間皮膚に貼り続けても炎症反応がなく、装着していることを感じないほど超軽量で極薄のナノメッシュ電極の開発に成功したそうです。

■背景

さらに次世代のウェアラブル電子機器として、皮膚に密着することでより高精度な生体信号を計測できる電子機器が、軽量で伸縮性の高い薄膜フィルムやゴムシートを用いて盛んに開発されてきました。研究チームはこれまで、皮膚に貼り付けられる血中酸素濃度計やタッチセンサーアレイ注2)などを開発してきました。その活動の中で、医療やスポーツの分野で応用する場合には、1週間以上の長期測定が求められることが少なくないことが分かりました。

薄いフィルムやゴムシート型のデバイスは、ガス透過性が低いために皮膚からの汗などの分泌を阻害してしまうため、長期間使用できる安全性について皮膚科学的な見地から証明されていなかったことが課題となっていました。

心電図や脈拍などの生体データを計測して健康管理に活かすためのウェアラブルデバイスに関心が高まっており、さらに次世代型として薄膜フィルムやゴムシートを用いて皮膚に密着することにより高精度な生体データを計測するための血中酸素濃度計やタッチセンサーアレイ(人の指などが接触する位置情報をセンシングできるデバイス)の開発が進められています。

しかし、医療やスポーツで利用する場合には一週間以上の長期測定が必要であり、フィルムやゴムシート型のデバイスの場合、汗の分泌を阻害するため安全性についての問題がありました。

例えば、【肌の上のラボ】汗を分析するデバイスで病気診断|ノースウエスタン大学では、ノースウエスタン大学の研究チームは、皮膚に簡単に貼りつけることができる、身体が運動にどのように反応しているかを着用者の汗を測定するマイクロ流体デバイスを開発したというニュースをお伝えしました。

また、脈拍数や血液中の酸素濃度などを表示し、肌に貼れる有機ELディスプレイを開発|東大では、センサーで検知した脈拍数や血液中の酸素濃度を表示できる有機ELディスプレイが開発されたニュースを紹介しました。

これらのテクノロジーについて単純に素晴らしいと思っていましたが、今回のニュースを見ると、皮膚に貼り付けることにより、汗などの分泌を阻害する可能性があるという視点を見逃していると感じました。(ただ、2つのデバイス・ディスプレイが実際皮膚に対してどのような反応をするかはわかりません。)




■開発のポイント

そこで本研究グループは、生体適合性に優れた金と高分子(ポリビニルアルコール)からなるナノサイズのメッシュ型電極を開発しました(図1)。開発したナノメッシュ電極は、軽量で高い伸縮性とともに、高いガス透過性を持つため、1週間皮膚に貼り続けても炎症反応を起こしません。また、このナノメッシュ電極は、少量の水で簡単に皮膚へ貼り付けることができ、皮膚の指紋や汗腺などの微細な凹凸に沿って形成することができます(図2)。

ナノメッシュ電極は一週間張り続けても炎症反応を起こさないそうです。

また、皮膚貼り付け型ナノメッシュ電極を人差し指に装着することによって、タッチセンサーを作ることもできるそうです。

さらに開発したナノメッシュ電極を用いると、皮膚の上の温度や圧力などの情報も正確に計測することができるようになります。ナノメッシュ電極アレイを指先に貼り付け、布地型のワイヤレスユニットと組み合わせることで、指の上にワイヤレスで読み出し可能なタッチセンサーを作製することに成功しました。さらに小型でフレキシブルなセンサー素子と組み合わせることで温度や圧力などの情報を計測することに成功しました。

近い将来リモコンや物理ボタンはなくなる!?|Project Soli・ViBandで紹介した「ViBand」では、スマートウォッチの加速度センサーを活用し、フリック、クラップ、スクラッチ、タップなどのハンドジェスチャを動作のシグナルとして使っていましたが、皮膚貼り付け型ナノメッシュ電極によって、新しいリモコンもできるかもしれません。

■まとめ

次世代の生体データを計測するためのウェアラブルデバイスは皮膚貼り付け型になっていくのでしょうか。

そして、リモコンも皮膚貼り付け型に変わっていくのでしょうか。

これからのニュースに期待しましょう。







【参考リンク】
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