「Technology」カテゴリーアーカイブ

腕時計型端末が異常を検知した時に、緊急時に職員を急行させたり、救急車を手配する新見守りサービス「セコム・ホームセキュリティNEO」




■腕時計型端末が異常を検知した時に、緊急時に職員を急行させたり、救急車を手配する新見守りサービス「セコム・ホームセキュリティNEO」

In a hurry

by Leo Hidalgo(画像:Creative Commons)

【追記(2017/7/6)】

新しいホームセキュリティを販売開始「セコム・ホームセキュリティNEO」

(2017/7/5、セコム)

健康管理・救急対応サービス「セコム・マイドクターウォッチ」は、24時間365日切れ目ない日常の健康管理と、もしもの時の救急通報を一体で提供する新サービスで、「超高齢社会」における健康増進・健康管理などの課題解決に貢献します。

セコムは、従来のホームセキュリティの基本である防犯、火災監視、非常通報や、オプションサービスの救急通報、ガス漏れ監視、安否見守りに、IoT機器による健康管理・救急対応を加えた新しいホームセキュリティーサービス「セコム・ホームセキュリティNEO(ネオ)」を始めるそうです。

参考画像:セコム・マイドクターウォッチ|新しいホームセキュリティを販売開始「セコム・ホームセキュリティNEO」(2017/7/5、セコム)

高齢者の急病も検知 「見守り」腕時計 セコム来夏から

(2016/12/22、朝日新聞)

端末に内蔵された加速度センサーと人の動きを分析する独自のアルゴリズムを組み合わせ、利用者が転倒したり、意識を失ったりした状態を検知する。

 新サービスでは、端末が異常を検知したとき、住宅警備システムやスマートフォンを経由してセコムに自動的に通報。職員が利用者の自宅に駆けつけたり、救急車を手配したりする。

 端末には1日の運動量や睡眠状態などを記録する機能もあり、スマホのアプリや血圧計などと連動させて健康管理にもつなげる。

セコムは、高齢者らが急病で倒れたことなどを検知する腕時計型の端末「セコム・マイドクターウォッチ」を開発し、端末が異常を検知したときには、緊急時に職員を急行させたり、救急車を手配するなどの新サービスを2017年7月7日よりスタートします。




■様々な企業が高齢者の見守りや安否確認に対するアイデアを出している

高齢者の見守りや安否確認には様々な企業がアイデアを出してきています。

日本郵便、地域に密着した2万4千局のネットワークを活用した高齢者向けの「みまもりサービス」を2017年10月から全国展開によれば、郵便局員が高齢者宅を毎月1度訪れて健康状況を家族に伝えるサービスを2017年10月より全国展開を行ないます。

例えば、ネスレは、IoT技術を活用したコーヒーマシンとアプリで、家族や友人がいつコーヒーを飲んだかを把握することができることを利用して、高齢者の見守り・安否確認としての使い方を提案していたり、ソニーモバイルと東京電力エナジーパートナーは、子どものかばんや鍵などに電波を発信する専用のタグを取りつけることで、子どもが帰宅したり外出したりする動きをセンサーで感知して、親のスマホに通知する見守りサービスを開始しています。

【参考リンク】

シンガポールで行われた展示会“Furure of Us”では、高齢者などのサービスを受ける人は、様々なウェアラブル端末で、健康状態を常に記録し、もし突然倒れたら、周辺のボランティアにその情報が送られ、急行できる人が現場に向かうという高齢者や健康不安者の見守りサービスが提案されていました。

【参考リンク】

高齢者の服薬忘れ防止に様々なアイデアが出されていますが、このアイデアも見守りサービスに活用できそうです。

服薬支援ロボ+介護健診ネットワークの連携で高齢者の服薬管理の改善が期待されるによれば、服薬支援ロボにより自発的に薬を服用できるようになったり、飲み忘れを防ぐことができたり、薬剤師は要介護者の服薬状況が確認できるようになったそうです。

アプリと薬剤ケースによる服薬忘れ防止システム「FLIXY」で紹介したある調査によれば73%もの人が薬を飲み忘れ、そのうち約半数が「うっかり」によるものであるため、flixyは薬剤ケースに小型のBluetoothモジュールを仕込み、アプリと連動させてスマホに服薬タイミングを知らせるというシステムを開発されています。

■まとめ

AEDを使った措置を受けた後、社会復帰をした患者が8年間で30倍以上に増えた|京都大健康科学センターで紹介した京都大健康科学センターの石見拓教授らの研究グループの調査によれば、心停止状態で一般の人からAEDを使った措置を受けた後、社会復帰をした患者が8年間で30倍以上に増えたことが分かったそうです。

いかに早く救命措置を行うかが重要で、セコムのような警備会社は異常があったときに駆けつけることが強みではあるので、このサービスには期待ですね。

【関連記事】

このアイデアをさらに進歩させるには、ドローン+AED(自動体外式除細動器)を利用することで、早く救急医療ができるのではないでしょうか。

【関連記事】

TU Delft – Ambulance Drone

救急医療システムに無人飛行機「ドローン」を活用|「救急ドローン」のメリットとは?

1.AEDを早く届けることによって、生存可能性が上昇する

2.カメラ、マイク、スピーカーを備えられているため、遠隔地から指示が可能

→ ウェアラブルデバイス・AI(人工知能)・スマホアプリを活用した救急医療支援システムとは? について詳しくはこちら







【関連記事】
続きを読む 腕時計型端末が異常を検知した時に、緊急時に職員を急行させたり、救急車を手配する新見守りサービス「セコム・ホームセキュリティNEO」

#AI「DeepMind」、読唇術で人間のプロに勝つ|オックスフォード大学とGoogle DeepMind




■AI「DeepMind」、読唇術で人間のプロに勝つ|オックスフォード大学とGoogle DeepMind

Vanity - 365 day 55

by Rocky Sun(画像:Creative Commons)

グーグルのDeepMind、読唇術で人間の専門家に勝つ

(2016/11/24、ZDnet)

オックスフォード大学とGoogle DeepMindの研究者らは、BBCが放映した数千時間にもおよぶコンテンツを用いた訓練によって、人の唇の動きを読み取る人工知能(AI)を開発した。このAIは人間の読唇術専門家よりもはるかに優れた成績を残したという。

GOOGLE、人工知能(AI)「DEEPMIND」を目の病気(糖尿病網膜症と加齢黄斑変性症)の診断に活用では、Googleは英国営保健サービス(NHS)と提携し、人工知能(AI)プロジェクト「DeepMind」を目の病気の診断に活用するシステムの構築を目指すというニュースを紹介しましたが、オックスフォード大学とDeepMindの研究者らは人の唇の動きを読み取るAIを開発したそうです。

この技術は今後どのようなことに活用されるのでしょうか。

この技術は、「Siri」のような音声アシスタントに指示をする新しい手段としてスマートフォンに搭載される日が来るかもしれない。あるいは音声をベースとする音声認識システムの強化に利用される可能性がある。

人の唇の動きを読み取る人工知能(AI)は音声認識システムの強化に利用される可能性があるそうです。

最近では、声の質や歩き方から感情を読み取るというような研究が行われています。

カップルの会話の声の質から二人の将来を予測するアルゴリズムの精度はセラピストよりも高い!?で紹介したサウスカロライナ大学工学部ビテビ校とユタ大学が共同開発したコンピュータプログラムがカップルの会話をカップルの声の「ピッチ」や「強さ」や「震え」や「かすれ」などを分析するアルゴリズムで分析したところ、79%の精度でカップルの将来を予測することができたそうです。

あなたは歩き方から感情を読み取ることができますか?で紹介した東京農工大大学院のベンチャー・ジェンチャン准教授と筑波大サイバニクス研究センターの門根秀樹助教らの研究チームは、「喜怒哀楽」と「恐怖」の5つの感情の歩行パターンをデータ化することにより、歩く速度や頭、胴体の姿勢など動作の一部から約70%の確率で感情を読み取れることに成功したそうです。

人工知能において感情の読み取りに関する研究が進む一方で、人間の感情の読み取りに対する能力は下がっていると思うのは私だけでしょうか。

現代はコミュニケーションが重視されている時代といわれていますが、人々の行動はコミュニケーション能力を磨くことから離れているように感じます。

本来であれば、目の前にいる人とのコミュニケーションを深めるべきなのに、その場にいない遠くにいる人とSNSでつながっている気分になっています。

私たち人間はどのようにすれば感情の読み取りに関する能力を高めることができるのでしょうか。

純小説を読まない人は騙されやすい?|文学作品(純文学)を読む人は感情の読み取りに優れている?で紹介した米ニューヨークの総合私立大学〈ニュー・スクール〉の心理学者たちが、ボランティアの被験者たちに、俳優の目の表情からその心情を読み取ってもらう実験を行なったところ、大衆小説(ロマンス小説やミステリー)とノンフィクションを読んだあとは表情の理解度にこれといった改善は見られなかったが、文学作品(イギリスのオレンジ賞、アメリカの全米図書館賞などの受賞作品)を読んだあとは、理解度が著しくよくなっていることが分かったそうです。

2014年10月1日放送のホンマでっかTVの「純小説を読まない人は騙されやすい」というテーマの中で、騙されやすいのは相手の気持ちを読み取る能力が低いためで、純小説(純文学)のような非常に細かい心理描写が描かれる小説を読むことによって、ToM(Theory of Mind:相手の気持ちがわかる能力)が高まることが証明されていて、相手の気持ちを読む能力が高まり、騙されにくくなると紹介していました。

小説を読むことでそれまで自分の知らなかった内面に気づくことができます。

そのことが他人の感情の読み取りにも活かされるのではないかと思います。







【参考リンク】
続きを読む #AI「DeepMind」、読唇術で人間のプロに勝つ|オックスフォード大学とGoogle DeepMind

ヘルスケア分野でIoTを活用する実証実験開始|IoTで市民の健康データを取得し、新サービス創出、雇用創出、生活習慣病の予防を目指す|会津若松市




■ヘルスケア分野でIoTを活用する実証実験開始|IoTで市民の健康データを取得し、新サービス創出、雇用創出、生活習慣病の予防を目指す|会津若松市

aizuwakamatsu_iot_healthcare

参考画像:会津若松市IoTヘルスケアプラットフォーム事業(2016年6月28日、会津地域スマートシティ推進協議会)

「町自体を実験フィールドに」 IoTで市民の健康データを取得 会津若松市

(2016/11/8、itmedia ニュース)

 アクセンチュア、インテル、損保ジャパン日本興亜ひまわり生命、会津大学、会津中央病院など、産・官・学・医が連携。各企業・機関のサービスを通じて取得した市民の健康データを「ヘルスケアIoT基盤」に集約してオープンデータ化し、そのデータを活用した新サービス創出、雇用創出、生活習慣病の予防を後押しする。

 今年度に募集するモニターは100人。気になる症状などを登録することで自身の健康状態に合わせた献立を作成してくれる「おいしい健康 Webサービス」や、スマートウォッチなどから取得した生体データ(心拍数、歩数、移動距離、消費カロリー)を確認できるサービスなどを通じて、モニターの健康データを収集する。

福島県会津若松市がヘルスケア分野でIoTを活用したプラットフォーム事業の実証実験を開始したそうです。

スマホアプリやウェアラブルデバイスなどから取得した市民の様々な健康データを集約し、オープンデータ化し、そのデータを活用して新サービスの創出、データサイエンティストなどの雇用創出、医療費の削減などを目指していくそうです。

興味深いのが、病気になる前から、「一次予防」や「二次予防」を通じて健康を維持することを目的としている点です。

予防医療・予防医学に取り組んでいくことは医療費の削減するためにも今後重要になっていくと考えられますし、世界的にも予防医学・予防医療の方向に進んでいるのを感じます。

また、QOL(生活の質)の向上といった間接的なコスト削減も期待できると考えられます。

社会的インパクト投資(ソーシャルインパクトボンド)とヘルスケア分野(認知症・がん)の可能性|サキドリ↑(NHK)によれば、福岡県大川市の高齢者施設では、学習教材を使っての認知症予防への取り組みに社会的インパクト投資が使えるのかの実証実験として、高齢者100人が参加して、5か月間実験したところ、実験に参加した多くの高齢者の要介護度が下がり、公的介護費用が削減するという結果になったそうです。

※「社会的インパクト投資(ソーシャルインパクトボンド、SIB)」とは、障がい者支援や低所得者(貧困)支援、難民、失業、引きこもりの人の就労支援などの社会問題の解決と収益の両立を目指す社会貢献型の投資のこと。

また、積極的に計画・実行する人はがん・脳卒中・心筋梗塞の死亡リスクが低い|国立がん研究センターで紹介した国立がん研究センターによれば、日常的な出来事に対して、積極的に解決するための計画を立て、実行する「対処型」の行動をとる人は、そうでない人に比べて、がんで死亡するリスクが15%低く、また、脳卒中リスクが15%低く、脳卒中心筋梗塞などで死亡するリスクが26%低いという結果が出たそうです。

その理由としては、日常的な出来事に対して、積極的に解決するための計画を立て、実行する「対処型」の人は、がん検診や健康診断を受診するため、病気の早期発見につながり、病気による死亡リスクが低下して可能性があるようです。

つまり、予防医学・予防医療を導入するということは、病気による死亡リスクが減少し、医療費の削減にもつながるということです。

町全体が予防医療に取り組むことで、どのような変化が起こるのか楽しみですね。







【関連記事】
続きを読む ヘルスケア分野でIoTを活用する実証実験開始|IoTで市民の健康データを取得し、新サービス創出、雇用創出、生活習慣病の予防を目指す|会津若松市

紅茶に含まれる「テアフラビン類」にノロウイルスを消毒する作用がある!?|静岡県・県環境衛生科学研究所

> 健康・美容チェック > 抗酸化物質 > 紅茶に含まれる「テアフラビン類」にノロウイルスを消毒する作用がある!?|静岡県・県環境衛生科学研究所




Birthday Breakfast Tea

by Laura D’Alessandro(画像:Creative Commons)

紅茶成分でノロ消毒=作用発見、商品化目指す―静岡県

(2016/10/6、時事通信)

県環境衛生科学研究所はマウスとネコ、ブタの細胞に、人のノロウイルスに近いウイルスとテアフラビン類を混ぜた液を与える実験を行い、ウイルスが細胞に入り込むのを防ぐ作用を発見した。実験に使った3種のウイルスの感染力を約1000分の1に低減できたという。

静岡県の県環境衛生科学研究所が行った実験によれば、紅茶に含まれるポリフェノールの一種「テアフラビン類」に、ノロウイルスを消毒する作用があることを世界で初めて発見したそうです。

□テアフラビンとは?

テアフラビン類は、紅茶の赤色のもとになる色素で、茶葉の発酵過程で生成される。

テアフラビンはポリフェノールの一種で抗酸化作用があるとして注目されていますが、<骨粗しょう症>紅茶のポリフェノール「テアフラビン」に予防効果によれば、紅茶の苦み成分であり、抗酸化物質であるポリフェノール「テアフラビン」に骨の破壊を抑える効果があり、骨粗しょう症を予防する可能性があるそうです。




□ノロウイルスとは?

ノロウイルスに感染すると、発熱、下痢、嘔吐などの症状に襲われます。

急性胃腸炎の症状・原因・注意するポイントによれば、急性胃腸炎の2割はノロウイルスによって引き起こされているそうです。

ノロウイルスなど感染性胃腸炎の患者が増加中によれば、脱水のサインは以下の通りです。

  • 手先の皮膚がかさかさする
  • 口の中が粘る
  • やる気や食欲の低下によるだるさ
  • めまいや立ちくらみ、ふらっとする

ノロウイルスによる感染性胃腸炎の予防に関しては、手洗いや食品の加熱調理が有効といわれています。

しっかりと予防を行ないましょう。

□まとめ

ノロウイルスは感染力が強く、次亜塩素酸ナトリウムや加熱が有効な消毒方法とされるが、金属が腐食したり、手指に使用できなかったりするといった問題点があった。

ノロウイルスには予防法があるものの問題点もあるそうで、テアフラビンによるノロウイルスを消毒する作用が新たなノロウイルス予防法となるかもしれません。







マシンラーニング(機械学習)を活用した網膜画像診断領域における戦略的提携を締結し、糖尿病網膜症および糖尿病黄斑浮腫の早期発見・治療を目指す|ニコン・Optos・Verily

健康・美容チェック > 目の病気 > 糖尿病網膜症 > マシンラーニング(機械学習)を活用した網膜画像診断領域における戦略的提携を締結し、糖尿病網膜症および糖尿病黄斑浮腫の早期発見・治療を目指す|ニコン




■マシンラーニング(機械学習)を活用した網膜画像診断領域における戦略的提携を締結し、糖尿病網膜症および糖尿病黄斑浮腫の早期発見・治療を目指す|ニコン

The Art of Making a Selfie

by Bart Booms(画像:Creative Commons)

Verily Life Sciencesと糖尿病による眼疾患を対象としたMachine Learning(機械学習)活用ソリューション事業で戦略的提携を締結

(2016/12/27、ニコンニュースリリース)

今回、ニコン、OptosとVerily社は多くの国々における独占的な提携を締結し、この提携を通じて、糖尿病網膜症および糖尿病黄斑浮腫の早期発見から治療におけるMachine Learning活用の検査・診断用ソリューションを3社の先進的な技術をいかして共同開発します。今回の提携により、ニコンの強みである光学技術、精密制御、および精密機器の量産技術、Optos独自の超広角(Ultra-Widefield)技術および眼科診断市場における強力な事業基盤に、Verily社の傑出したMachine Learning技術を組み合わせることが可能になります。

ニコンと子会社Optosは、米Verily Life Sciences社(旧Google Life Sciences)は、マシンラーニング(機械学習)を活用した網膜画像診断領域における戦略的提携を締結し、糖尿病網膜症および糖尿病黄斑浮腫の早期発見・治療のための新たな技術やソリューションを共同開発するそうです。

【参考リンク】

  • 人工知能、機械学習、ディープラーニングの違いとは(2016/8/9、NVIDIA)

    まず、最初に生まれたアイデアが「AI」です。これは、もっとも包括的な概念です。次に、「機械学習」が発展し、最後に「ディープラーニング」が登場しました。今日のAIの急速な成長を促すディープラーニングは、AIと機械学習に含まれています。

【関連記事】




■糖尿病網膜症と糖尿病黄斑浮腫

■糖尿病網膜症

糖尿病網膜症は、糖尿病の三大合併症の一つ。

糖尿病網膜症、糖尿病性神経障害糖尿病性腎症を3大合併症と呼びます。

糖尿病網膜症は、日本の中途失明原因の第2位で、年間約3000人がこの疾患で失明しているともいわれるそうです。

網膜は、瞳から入った光の明暗や色を感知する組織で、細かい血管が密集しています。

そのため、高血糖状態が続くと血管の閉塞障害と血液凝固異常がおき、眼内の血管が徐々に詰まって、網膜に栄養や酸素が届かなくなります。

そのような状態になると、網膜に新しい血管が生まれ、酸素不足などを補おうとします。

しかし、この新生血管はもろく、少しの刺激でも出血し、重篤化(じゅうとくか:病気がより悪い状態になること)すると網膜剥離を起こし、失明してしまいます。

アメリカの糖尿病患者の約3割が糖尿病網膜症にかかっている!?によれば、米疾病対策センター(CDC)などの研究チームによれば、アメリカの糖尿病患者のうち3割近くが糖尿病網膜症にかかっているそうです。

しかし、糖尿病診断後1年以内に「眼科を受診しない」が6割|糖尿病網膜症の予防に関する実態・意識調査で紹介したバイエル薬品と参天製薬が2型糖尿病患者1000人を対象に行った調査によれば、糖尿病の診断後、1年以内に眼科を受診しない患者が約6割にのぼることがわかったそうです。

眼科検診で失明が36%減少する!|緑内障・糖尿病網膜症・変性近視・加齢黄斑変性・白内障が失明の主な原因で紹介した杏林大学大学院医学研究科の山田昌和教授(眼科)は、眼科検診によって5つの病気の発見率や失明の減少率を調べたところ、失明は糖尿病網膜症で17%現象させることができると予測しています。

糖尿病の人は糖尿病網膜症になるリスクが高いと考えられるので、眼科で診てもらうようにしてくださいね。

→ 糖尿病網膜症 について詳しくはこちら

■糖尿病黄斑浮腫

Verily Life Sciencesと糖尿病による眼疾患を対象としたMachine Learning(機械学習)活用ソリューション事業で戦略的提携を締結

(2016/12/27、ニコンニュースリリース)

糖尿病黄斑浮腫は、糖尿病網膜症の合併症で黄斑部に血液中の成分が漏れ出すことによって黄斑部がむくむ眼疾患です。

■まとめ

最近は、人工知能を活用した画像診断によって目の病気の診断を行い、早期発見を目指すために、企業と企業、企業と大学といった提携が進んでいます。

技術の進歩によって、医師の診断の助けになるような研究が進んでいくといいですね。

→ 糖尿病網膜症 について詳しくはこちら

→ 目の病気(目の病気・症状チェック) について詳しくはこちら







【関連記事】
続きを読む マシンラーニング(機械学習)を活用した網膜画像診断領域における戦略的提携を締結し、糖尿病網膜症および糖尿病黄斑浮腫の早期発見・治療を目指す|ニコン・Optos・Verily