ウェアラブル翻訳機「#ili(イリー)」を購入してみての感想|#5G の時代に未来のイリーはこう変わる?

by hakuraidou




■「ili(イリー)」を購入してみての感想

「ili(イリー)」とは?特徴|「#ili」のようなウェアラブル音声翻訳機で語学学習に必要な時間を旅行を楽しむ時間に使える時代になる!によれば、「ili(イリー)」には、1.「英語」「中国語」「韓国語」の3言語に切替可能、2.一方向翻訳、3.ワンフレーズの旅行会話に特化、という3つの特徴があります。

ili – Exploring Tokyo

使用してみた感想(※海外旅行で使用したり、外国人の方と話したわけではありません)としては、少しだけ間が開いたような印象を受けるものの、短いフレーズに対して簡単なフレーズできちんと変換してくれる印象を受けました。

オフラインで使用可能、つまりインターネットに接続することなく、No-Wifiでネット環境を気にすることなく、音声翻訳ができます。

重さも「42g」と非常に軽くできているので、旅行中は極力荷物を軽くしておきたいという希望を叶えてくれています。

コミュニケーションには間があるのも怖いものですが、起動時間が早いので気にならないのではないでしょうか。




■5Gの未来のイリーはこう変わる?

イリーの特徴であるところが実は弱点でもあるのではないでしょうか?

双方向でない理由としては、見知らぬ相手に使い方を教える事は難しく、相手に嫌がられたり、疑われたりという場合もあり、また、見知らぬ相手に自分の端末を渡したくはないということから、伝えたいことを伝えることにフォーカスした設計、つまり「一方向翻訳」になっています。

「アップデート・シティ(更新都市)」|既存の言葉・価値観をアップデートし、シームレス・インタラクティブ・非言語のレイヤーを重ねるで紹介しましたが、これからはますます「インタラクティブ(双方向性)」が重要なキーワードになると思います。

なぜインタラクティブ(双方向性)である必要があるのかということについては2つの理由があり、1.ポジティブなインタラクティブ性があれば自分と他者という関係性がポジティブなものに変化する、2.一期一会の考え方にあります。

猪子寿之の〈人類を前に進めたい〉第4回「モナ・リザの前が混んでて嫌なのは、絵画がインタラクティブじゃないから」

(2016/4/5、PLANET)

 これが面白いのは、他の人の振る舞いでアートが変化しているのを、第三者的に見て面白がってることなんだよ。
 インタラクティブというときに、みんな「自分の振る舞いで作品を変えること」を考えていると思う。でも、それってデジタルゲームに代表されるように、「自分と作品」の一対一関係になってしまう。そこには他者がいない。だけど、こういう作品を上手く設計すると、同じ空間にいる「自分と他者」の関係をポジティブに思える気がするんだよね。
 その意味で、僕は自分がインタラクションする必要すらないと思ってるの。むしろ第三者の視点で見て、同じ空間にいる他の人が作品の一部みたいになることがすごくいいと思うし、そうすることで同じ空間にいる人々同士の関係性をポジティブに変化させたいんだよね。

<中略>

 これまでの人類は「他者の存在は人間にとって不快なもので、だからこそちゃんと受け止めるのが人間としての成熟だ」みたいな議論をしてきたわけだよ。でも、猪子寿之は現代のテクノロジーと洗練された表現を使えば、それをポジティブなものに転化できると信じている。理解もできないし、コントロールもできない他者が周囲にいることは、我慢して受け入れるものではなくて、むしろポジティブに捉え直せるんじゃないかと思っている。

チームラボでは「デジタルアートがその場の鑑賞者の関係性に影響を与える」という考えを持っていて、人々の存在によってアート作品がポジティブに変化すれば、鑑賞者もポジティブな受け取り方をすることにより、関係性がポジティブなものになると考えています。

これまでの考え方は、他者を排斥する存在や我慢して受け入れる存在としてきましたが、チームラボの考え方は、ポジティブなインタラクティブ性があれば、自分と他者という関係性がポジティブなものに変化するのではないかというものです。

もう一つは、一期一会の考え方があります。

「一期一会」とは、一生で一度の出会いという意味だけではなく、今というこの機会は二度と繰り返すことのない瞬間なのだから、その今をいかに大事にするかという意味が込められています。

一期一会の考え方を大事にしているのが、「能楽」なのだそうです。

「攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG」という能舞台と最後の桜見

(2011/9/28、本気新聞)

能楽とは、他の演劇とは違って、本番の一回性に特別な意味を置く芸能である。
例えば、能に関する対談本(「能・狂言なんでも質問箱」)の中では、能の演目・「道成寺」の落ちてくる鐘に入る場面の稽古に関してこんなことが記されている。

葛西(聞き手):現代の言葉で言うリハーサル、何回か出来るんですか。
出雲(シテ方喜多流):1回ぐらいです。だけど、鐘には入りません。
葛西:入らないで。どうやって稽古するんですか。
出雲:申合せっていうのが二三日前にあるんですが、そこで鐘に向かっていって、さっきみたいにやるんです。しかし、申合せで、本来の位置を少しずらして、同じタイミングで、こっちはドン、ドンとやって、ピョンと飛び上がるときに、向こうで鐘をドーンと落とす。
葛西:つまり別々に稽古して、本番一回きりなんですか。
出雲:はい。
山崎(シテ方喜多流):本番で初めて入るんですからね。

能楽において、その本番の一回がどのようになるかは、演者も想像出来ない部分を残すということなのである。
その意味で、能楽とは、再生芸術ではない。

能・狂言なんでも質問箱―能楽博士があなたの疑問にこたえる

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能楽は「一期一会」を大事にしていて、能の上演は一日限りが原則なのだそうです。

そして、能楽においては本番の一回性を大事にしていて、演者にとっても想像のできない部分を残した、巡り合わせのようなものを大事にしている芸術といえます。

インタラクティブであるということも同じではないでしょうか?

その空間に偶然居合わせた人たちと互いに影響を及ぼしあうという「一期一会」の考え方によって、この機会は二度と繰り返すことのない瞬間なのだから、その今をいかに大事にするかという考え方がもたらされるのではないでしょうか。

イリーを一方向翻訳にした理由は、見知らぬ相手に使い方を教える事は難しく、相手に嫌がられたり、疑われたりという場合もあり、また、見知らぬ相手に自分の端末を渡したくはないというネガティブなインタラクティブの結果を基にしていますが、もしこれがポジティブなインタラクティブであれば、もっと見知らぬ人同士にポジティブな影響を与えてくれたはずです。

つまり、イリーをいかにポジティブなインタラクティブ性をもたらす存在にできるかがポイントになるのです。

もう一つ、イリーの特徴として、オフラインで使用可能であることが挙げられますが、それは現在の通信環境・通信システムを基に考えられているからであり、きっと本来であれば、オンラインで接続してどんどん新しくアップデートできた方が良いはずです。

もし仮に【初心者向け!5G入門編】5Gで世界はどう変わる?|5Gとは?特徴は超高速・多数同時接続・超低遅延|#5G についてコレだけおさえよう!を参考にして、5Gの環境で未来の翻訳機を想定すると、スマホから新しいデバイスに変わり、イリーの仕組みはそのデバイスの中に入っていくことでしょう。

#5G によって産業はどう変わる?|#スマートシティ #自動車 #建設 #VR #スポーツ中継 #ショッピング #金融 #決済 #医療 #農業で紹介した“現代の魔法使い”が読み解く「5Gが拓く未来」【動画】(2017/7/12、ホウドウキョク)で解説されていたピクシーダストテクノロジーズの落合陽一さんによれば、5Gになるとスマホから新たなデバイスに変わるのだそうです。

4Gと最適化されたデバイスがスマホだった。

5Gだと空間をどう共有するかがポイントとなるので、空間自体を閲覧する新たなデバイスが必要になる。

情報の転送速度が遅延がない速度になるとすると、情報処理を身の回りのものでするメリットがほとんどない。

つまり、5Gがあればスマートフォン側で処理をしないでストリームを受けるための機械となれるんです。

処理側はサーバーでやればいいとか、ある程度デバイスについては思い切って割り切れる。

現在ではHMD(ヘッドマウントディスプレイ)型やメガネ型が開発されていますが、5Gになると、超高速・超低遅延化によって、スマホで処理を行わず、サーバーで情報処理をする必要がないので、サイズが小さく、軽くすることが可能になるそうです。

5Gには、超低遅延化・高信頼化、省コスト&省消費電力という特徴がありますから、イリーに入っている旅行会話のためのデータは、利用者が遅延(タイムラグ)を意識することなくなることから、リアルタイムに翻訳することができるようになるでしょうし、また、ネットワークと端末の低消費電力化によってバッテリーの心配も少なくなることでしょう。

もしかすると、「ili(イリー)」が持つ本質的な価値は、ウェアラブル翻訳デバイスにあるではなくて、海外旅行で海外の人とコミュニケーションを円滑にしたいというユーザーを持つことにあるのかもしれませんね。

つまり、将来的には「ili(イリー)」はよりよい旅(旅行)の体験ができるお手伝いをする企業になるかもしれません。

そうなるのだとしたら、2017年には破産した旅行会社「てるみくらぶ」のニュースが話題になりましたが、こうした企業を買収したとしたら、すでにそれだけの海外旅行に行きたいという利用者がいるのですから、よりよい旅(旅行)の体験ができるお手伝いをするというような新しい価値を加えることができれば、面白い企業になっていくのではないでしょうか。







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ネットカフェ寝泊まり利用、「住居なし」25.8%!|ネットワーク格差の視点から考える

Tokyo skyline

by tetedelart1855(画像:Creative Commons)




■ネットカフェに寝泊まりしている人で「住居なし」25.8%!|ネットワーク格差の視点から考える

「住居喪失不安定就労者等の実態に関する調査」の結果|PDF

(2018/1/26、東京都)

東京都が平成28年11月~平成29年1月に、インターネットカフェ・漫画喫茶・サウナ等502店舗を対象に行なった調査によれば、ネットカフェに寝泊まりしている人の75%は、旅行・出張中の宿泊であったり、遊び・仕事で遅くなったり、PC・漫画等の利用をするといった「住居がない」という理由でオールナイトを利用しているわけではないのですが、オールナイト利用の理由が、「現在『住居』がなく、寝泊りするために利用」である者(=住居喪失者)は、25.8%であることがわかったそうです。

また、「住居がない」を利用の理由とする人のうち、「不安定就労者」(「派遣労働者」+「契約社員」+「パート・アルバイト」)は75.8%であることもわかりました。

住居喪失者等(の年齢は、「30~39歳」(38.6%)が最も多かったそうです。

住居を確保するに当たっての問題点では、「入居に必要な初期費用の貯蓄」(62.8%)が最も多く、「住居入居後に家賃を払い続けられる安定収入がない」(33.3%)、「入居に必要な保証人の確保の難しさ」(30.9%)が挙げられています。

1か月の収入状況は、「11~15万円」(46.8%)が最も多く、「収入なし」が10.7%存在していることがわかりました。

以前の調査結果との比較をしていないため、これが多くなっているのかどうかはわかりませんが、現実としてネットカフェ利用者のうち、4人に1人が住居がなく、そのうち4人に3人が「派遣労働者・契約社員・パート・アルバイト」であり、約5割の人の1か月の収入が「11~15万円」であり、住居を確保できない理由としては、約6割の人が貯蓄ができないからを理由に挙げています。

■ネットワーク格差の視点から考える

このブログでは、主に健康について取り上げてきたのですが、知らず知らずのうちに、健康(健康的なライフスタイル)と所得(収入)の関係に関連があるのではないかと感じ、それから健康格差の問題、貧困の現状について度々取り上げるようになりました。

そこで、最近注目している考え方が「ネットワーク格差」です。

最近では「健康格差」「教育格差」「収入格差」についての問題が話題になっており、この問題を解決するためにも、お金を支給したり、職業訓練などのリカレント教育に取り組むという話題が出ていますが、大事なのは「ネットワーク格差」の問題にあるのかもしれません。

ネットワーク格差が機会の格差、健康格差、収入格差を生む!?|貧困や社会の不平等を減らすには、いかにネットワークにつないでいくかが重要!で紹介した「つながり 社会的ネットワークの驚くべき力」(著:ニコラス・A・クリスタキス ジェイムズ・H・ファウラー)では次のように書かれています。

つながり 社会的ネットワークの驚くべき力

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マサチューセッツ州フレーミングハム出身の12万67人からサンプル集団を作り、その内の1020人を人間関係のつながりと本人の幸福度を比較した。

第1に、ネットワーク内では幸福な人は幸福な人同士で、不幸な人は不幸な人同士で群れを作っていた。

第2に、不幸な人はネットワークの周縁に位置するようだ。つまり、社会関係の連鎖の末端、ネットワークの外れに存在する傾向が高いのである。

人間関係と本人の幸福度の比較によれば、1.幸福な人は幸福な人同士で、不幸な人は不幸な人同士で群れを作る、2.不幸な人はネットワークの端っこに位置することが高いということがわかったそうです。

ネットワーク格差が機会の格差を生み、拡大する。実際、つながりの多い人が同様につながりの多い人とつながる傾向が社会的ネットワークの特徴であり、神経、代謝、機械、人間以外のネットワークなどと異なる点だ。
つながりの乏しい人達は、その友人や家族も大きなネットワークから切り離されていることが多い。
つまり、社会の不平等に立ち向かうには、肌の色や懐具合よりもつながりが重要であると認識しなければならない。
教育、健康、収入の格差に立ち向かうには、援助しようとする人の個人的つながりにも向き合わなければならない。※
貧困を減らすには、金銭の支給だけでは足りないし、職業訓練を加えてもなお不十分だ。困窮者が社会の他の構成員と新たな関係を築くのを助けるべきなのだ。ネットワークの周縁に的を絞って人々のつながりの再構築を促すのは、末端の恵まれない人たちだけでなく、社会の仕組み全体に手を差し伸べることになる。

ネットカフェに寝泊まりしている人で「住居なし」と答えた人は、つながりの乏しい人ではないでしょうか。

「豊かなものはますます豊かに」という言葉を聞いたことはないでしょうか?

クレディスイス「わずか4%が、ビットコインの97%を所有」についてネットワークの性質の視点から考えてみたでは、ネットワークの性質上、すでに多くのリンクを持つノードほど選ばれやすい、つまり、良質な情報源と多くつながっている人ほどネットワークを広げやすく、社会的ネットワークにおける、状況的不平等(一部の人は社会経済的によりよい状況にある)と位置的不平等(一部の人はネットワーク上でよりよい位置を占めている)によって、「豊かなものはますます豊かに」になるのです。

能力が同じであったとしても、つながりが乏しい人はネットワークから切り離されているため、機会の格差を生んでしまい、収入格差を生んでしまうのではないでしょうか。

日本のフィンテックは「貧テック」!?日本はフィンテックの前にITや金融の活用度を上げていく必要がある!|#FINTECHでは、多くの人が金融の仕組みからはじき出されているということではないかと取り上げました。

「ブロックチェーン・レボリューション」(著:ドン・タプスコット+アレックス・タプスコット)

ブロックチェーン・レボリューション ――ビットコインを支える技術はどのようにビジネスと経済、そして世界を変えるのか

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貧しい地域の人たちにとって、銀行口座を持つための最低残高や、決済の最低支払い額、システム手数料といった壁はあまりに高すぎる。金融機関のインフラにコストがかかりすぎるせいで、貧しい人たちのささやかな経済活動は犠牲になっているのだ。p66

日本のフィンテックは「貧テック」だと揶揄する(読み方「やゆ」意味:からかう)人もいます。

ただそういう人は現状で苦しんでいる人のことが見えていないのかもしれません。

例えば、給与前払いサービスとは?|給料前借りアプリが注目のきっかけ!?人手不足で悩む2018年以降は給与前払いサービスが求人に応募するポイントになる?

で紹介した大手求人サイトの検索キーワードによれば、常に日本全国で「日払い 」「週払い」がベスト10にランクインするほどなのだそうで、求職者にとっては、「前払い」「日払い」「週払い」ということは重要な求人募集の要素となっているそうです。

奨学金による貧困問題|大学生の仕送りは減少傾向、アルバイトの就労率・収入金額の増加、返済に対する不安もによれば、仕送り10万円以上をもらっている学生は減少傾向にあり、アルバイトの就労率・収入金額ともに増加傾向にあり、アルバイトを増やすことで暮らし向きを良くしようとしているのがわかります。

他にも検索すればたくさん出てきます。(下記の関連記事を参照していただければ幸いです)

「インクルージョン」という考え方を知れば、あなたの周りの世界はやさしくなる!?で紹介した「インクルージョン(Inclusion)」には、包含・含有・包括性・包摂・受け入れるといった意味を持ち、誰も排除せず、様々な人を受け入れるという考え方があります。

自らが望まずに「住居なし」という立場に陥っている人は、「ネットワーク格差」が機会の格差、健康の格差、収入の格差を生むのであるならば、いかにネットワークにつながっていくかを考えていく必要があるということではないでしょうか?







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仮想通貨(ビットコイン)と電子マネー(Suica・Edy・nanako・WAON)の違いって何?簡単にわかりやすく!|仮想通貨の3つの要素|【#仮想通貨 初心者向け用語集】

Big Bricks

by gilvalentine1227(画像:Creative Commons)




■仮想通貨(ビットコイン)と電子マネー(Suica・Edy・nanako・WAON)の違いって何?仮想通貨の3つの要素

仮想通貨は電子マネーと似ていると感じたり、ゲーム内のコインと似ていると思う人も多いのではないでしょうか?

今回は、仮想通貨と電子マネーの違いについてまとめてみたいと思います。

仮想通貨と電子マネーの違いを説明するためには、どんな要素があることが「仮想通貨」であるかを説明するとわかりやすいでしょう。

「ブロックチェーンの衝撃」にある「仮想通貨に『信頼』は成立するのか」を参考にすると、仮想通貨が仮想通貨であるためには3つの要素が必要です。

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1.決済手段であること

2.転々流通性(いろんな人との間で決済に利用できる性質)を持つこと

3.国家の裏付けがないこと

詳しくは「ブロックチェーンの衝撃」にある「仮想通貨に『信頼』は成立するのか」をご覧いただくのがわかりやすいのですが、この中で「転々流通性」が仮想通貨と電子マネーを分けるポイントになります。

仮想通貨には転々流通性があり、電子マネーには転々流通性がないのです。

転々流通性をわかりやすくいうと、個人間の送金ができることです。

SuicaやEdy、nanako、WAONといった電子マネーの場合には、加盟店が決済するための専用端末を必要としますが、ビットコインにはそうした専用端末は必要ではなく、誰もが送金し、受け取ることができます。

お子さんや身近な友達に「仮想通貨(ビットコイン)と電子マネー(Suica・Edy・nanako・WAON)の違いって何?」と質問された時の参考になればうれしいです。







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【おすすめ参考リンク】

【初心者向け用語集】

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ビットコイン取引所「コインチェック」の騒動から学ぶインターネットによる「つながりすぎた世界」の影響の大きさ|寺田寅彦「流言蜚語」を読もう!

Web

by Martyn Wright(画像:Creative Commons)




■ビットコイン取引所「コインチェック」の騒動から学ぶインターネットによる「つながりすぎた世界」の影響の大きさ

ビットコイン取引所「コインチェック」がNEMの入金・出金・売買停止、不正引き出し(セキュリティ対策問題)がニュースで取り上げられており、MtGOX(マウントゴックス)事件を彷彿させるニュースのため、Twitter上では「コインチェック」がトレンド一位になるなど騒動になっているようです。

マウントゴックス破綻 ビットコイン114億円消失

(2014/2/28、日本経済新聞)

現在は、コインチェック側からの発表がないため状況はわかりかねますが、ただ今回の騒動の起き方は、インターネットによる「つながりすぎた世界」の影響が大きいように感じます。

英国のEU離脱後の経済危機をインターネット・SNSが増幅してしまう!?で紹介したインディアナ大学情報科学・コンピューティング学科でソーシャルメディアとマーケットの研究をする科学者ヨハン・ボレンによれば、「マーケットが下落し始めるとすぐに、それは市場のムードに、そして大衆の心情に影響し、次いでそれがオンラインで増幅される」そうです。

恐慌や取り付け騒ぎというのは、人々が抱えている不安や本当かどうかわからない噂などによって、不安の感情が増幅され、社会全体が混乱を起こした状態のわかりやすい例ですが、インターネットやソーシャルメディアはそうした不安を増幅させる可能性があるということです。

英国のEU離脱後の経済危機をインターネット・SNSが増幅してしまう!?で紹介した『つながりすぎた世界 インターネットが広げる「思考感染」にどう立ち向かうか』(著:ウィリアム・H・ダビドウ)によれば、インターネットが推し進める環境では、物事は超高速で進展するため、問題はもっと早くに積み上がり、頻度も高くなるそうです。

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インターネットが物理的な結びつきをより強固で効率的なものにしている。

この21世紀の情報化社会の神経網は、情報を事実上ただで効率良く運び、かつて独立していたシステム同士を結びつけては相関関係を強めていく。

その結果、社会に存在する正のフィードバックは大幅に増幅される。事故が起きやすく、激しやすく、感染に対して脆弱な社会は、こうして生み出されるのである。

わたしたちはこの流れに適応しなければならない。現行の制度の多くはもっと結びつきの弱い社会を前提に築かれたものだ。

<中略>

カギを握るのはシステム内の正のフィードバックを減らすこと、つまり、結びつきを減じるか断ち切ることだ。

インターネット以前の社会では、情報の伝達スピードが遅いことが「ブレーキ」の役目を果たしていましたが、インターネット後の社会は情報の伝達スピードが速く、今出た情報もすぐに世界に広がってしまう可能性があります。

現代の世の中では、住宅ローンや学校、仕事、引っ越しの物流などの物理的な制限にさらされている。

だから人々が心情などによって分離していくプロセスは、きわめて緩慢に進行していく。

こうした制限が変化のブレーキになる。

だがインターネットのコミュニティではそうしたブレーキが効かない。

コミュニティに賛同するのも容易で、たとえば自分のブログの読み手をSNSのメンバーに加えるなど、リンクをクリックするだけでよい。

人間には自分と似た人間とつながりやすい傾向があるだけに、こうしたITのおかげで結びつきははるかに早く進行する。

そして、より甚大な結果をもたらす。(ニコラス・G・カー)

言い換えれば、インターネットは思考感染を促すということだ。

もし仮にスクープを出した側に誤りがあったとしても、インターネットのコミュニティではブレーキが効かないために、また、人間は自分と似た人間とつながりやすいために、思考感染を促してしまう恐れがあるのです。

ブレーキのような存在がなくなってしまった現代では、自らの判断力がそのブレーキの役目を果たす必要がありますが、世界的にパニックに陥った状況で、冷静な判断をするというのは大変難しいことだと思います。

そして、人々は無自覚に誤っているかもしれないフェイクニュースのような情報を拡散していることも分かっています。

現代人は読まない…。リンク先を見ずにリツイートしまくる人が大半であると判明

(2016/6/22、ギズモード)

リツイートがリツイートをよんでニュースは拡散しても、そもそもツイートに含まれているリンクから元のニュース記事へジャンプして内容を確かめたりしない人が、全体の59%にも達することが示されています。

米国のコロンビア大学、フランスのFrench National Instituteのコンピュータ・サイエンス共同研究チーが、Twitterで拡散されていく、CNN、New York Times、Huffington Post、BBC、Fox Newsへのリンク(短縮URL)が含まれたツイートを分析し、どのようにニュースがSNSの力で拡散されていくかの研究調査を実施したところ、元記事のリンクを読まずにリツイートしている人が全体の59%をしめていることがわかったそうです。

同研究チームのArnaud Legoutさんはこのようなコメントを発表しています。

記事を読むよりもシェアするだけで満足する人が増えている。これこそが現代の情報活用の典型的なかたちだ。ただ要約か、その要約の要約を見ただけで、それ以上は深く調べようともせず、人々の思考が形成されていく。

無自覚にシェアした記事で無意識のうちに思考が形成されていくというのは怖いことですね。




■まとめ

流言蜚語|寺田寅彦

流言蜚語

最初の火花に相当する流言の「源」がなければ、流言蜚語は成立しない事は勿論であるが、もしもそれを次へ次へと受け次ぎ取り次ぐべき媒質が存在しなければ「伝播」は起らない。従っていわゆる流言が流言として成立し得ないで、その場限りに立ち消えになってしまう事も明白である。

私たちは知らず知らずの間に間違っているかもしれない情報を拡散してしまい、その情報をもとに判断してしまう人もいるのかもしれません。

真実を見極める目を持つことが重要だといわれますが、これほど情報にあふれた世界では大変難しいことだと思います。

「魔王」(著:伊坂幸太郎)の中に

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『おまえ達のやっていることは検索であって、思索ではない-。』

という台詞があります。

自分自身もこの台詞を読んだ後、何かわからないことがあったらすぐに検索してしまい、その情報が本当にあっているのかどうか考えることなくわかったような気になっているなと思わされました。

情報を知ることは大事ですが、その情報を選別し、そして自分の考えにまでするのには、長い時間がかかります。

「自分の中に毒を持て」(著:岡本太郎)ではこのように書かれています。

自分の中に毒を持て<新装版> (青春文庫)

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人生は積み重ねだと誰でも思っているようだ。ぼくは逆に、積みへらすべきだと思う。財産も知識も、蓄えれば蓄えるほど、かえって人間は自在さを失ってしまう。過去の蓄積にこだわると、いつの間にか堆積物に埋もれて身動きができなくなる。

情報にあふれる世の中だからこそ、情報を収集することに追われるのではなくて、反対に情報を捨てていくことがこれからの時代を生きる上では大事なことなのではないでしょうか。

宇野常寛より、新年のご挨拶(全文無料公開)

(2018/1/1、Daily PLANETS)

いま世の中を変えるために必要なのは、もっと「遅い」インターネットだ。

評論家の宇野常寛さんは「遅いインターネット」が必要だと新年のあいさつで述べましたが、情報を自分で咀嚼し、お腹に入れて、それでもいいと思ったものを出すようなスピード感にしていくことが必要なのかもしれません。







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<受験生の味方>ココアで計算能力が向上する!?

Cocoa bubbles

by Hilary Perkins(画像:Creative Commons)




森永製菓、ココアの計算能力向上効果など研究結果を発表

(2013/11/12、日経プレスリリース)

今回、新たな研究への取り組みの一つとしてココアの計算能力向上効果に着目し、四天王寺大学の佐藤広康教授との共同研究により、中学2年生、3年生男女207名を対象にした加算計算能力向上試験を実施いたしました。
その結果、ココアまたは対照飲料(キャラメル風味飲料)を摂取してから45分後に、ココアの摂取群は対照飲料摂取群に比較して回答数および正答数ともに有意に増加したことが判りました。

森永製菓と四天王寺大学の佐藤広康教授との共同研究によれば、ココアには計算能力向上に効果があるということがわかったそうです。




■ココアに含まれる計算能力向上に役立つ成分とは?

ココアに含有されるカカオポリフェノールやテオブロミンに認知能力の向上が期待できるとの報告が数多くあります。

<中略>

カカオポリフェノール、テオブロミンはともに摂取後1~2時間以内に血中濃度がピークに達すると報告されており、今回の結果である計算能力向上効果はこれらココア含有の有効成分の作用効果であると考えられます。

ココアに含まれるカカオポリフェノールやテオブロミンに計算能力向上効果があることが考えられるそうです。

ココアには今回の計算能力向上の効果だけでなく、冷え性の改善やインフルエンザウイルスへの抵抗性も期待されるそうなので、受験生にはおすすめの飲み物と言えそうですね。







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  • このブログは、 テレビやニュースの健康情報を “ばあちゃんの台所レベル”まで落とし込み、 実際の料理と生活にどう使うかをまとめた記録です。本サイトでは、 栄養学・食事指導・健康情報を、 家庭料理の実践・調理工程・生活習慣という観点から再構成し、 再現可能な生活知として整理・記録しています。