健康的な加齢に最も効果的だった食事は健康に良い食品を積極的に食べ、悪い食品を控える食事パターンだった!




「Nature Medicine」に掲載された研究によれば、健康的な加齢(老化)に最も効果的だった食事パターンとして紹介されたのが、健康に良い食品を積極的に食べ、悪い食品を控えることを目指した食事パターン「AHEI(Alternative Healthy Eating Index)」です。

【参考リンク】
Tessier, AJ., Wang, F., Korat, A.A. et al. Optimal dietary patterns for healthy aging. Nat Med 31, 1644–1652 (2025). https://doi.org/10.1038/s41591-025-03570-5

■概要

アメリカの看護師や医療従事者約10万5千人(女性66%、平均年齢53歳)を30年間(1986~2016年)追跡し、70歳以上まで健康に生きるための食事のポイントを明らかにしました。

健康的な老化とは、認知機能(頭の働き)、身体機能(体を動かす能力)、精神的健康(メンタルヘルス)が保たれ、慢性疾患がない状態を指します。

この研究では、8つの食事パターンと超加工食品(UPF)の摂取が健康的な老化にどう関わるかを分析しました。

■調査した8つの食事パターン

AHEI(代替健康食指数):最も健康的な老化に効果的。バランスの良い食事がポイント。
aMED(代替地中海食):地中海式の食事(野菜、果物、オリーブオイル、魚など)。
DASH(高血圧予防食):ナトリウムを控え、野菜や低脂肪乳製品を重視。
MIND(脳の健康を守る食事):認知症予防に特化した食事。
hPDI(健康的な植物性食品中心の食事):野菜や豆類中心の食事。
PHDI(惑星健康食事指数):環境にも優しい食事。
rEDIP/rEDIH(炎症やインスリン問題を抑える食事):体の炎症や血糖を抑える食事。

■結果

どの食事パターンも健康的な老化の可能性がアップしたことがわかりました。

その中でも特にAHEIが一番効果的で、AHEIの食事パターンの人の健康的な老化の確率はそうでない人の約2倍(OR=1.86)で75歳まで生きる場合、効果はさらに強い(OR=2.24)ことがわかりました。

■どんな食事をするといいの?

【健康的な老化を助ける食品】

  • 果物、野菜、全粒穀物(玄米や全粒パン)
  • 不飽和脂肪酸(オリーブオイルや青魚の脂肪)
  • ナッツ、豆類、低脂肪乳製品

【健康的な老化を妨げる食品】

  • トランス脂肪酸(揚げ物や加工食品に多い)
  • ナトリウム(塩分の多い食品)
  • 赤身肉、加工肉(ハムやソーセージ)
  • 加糖飲料(ジュースや炭酸飲料)

■超加工食品(UPF)は要注意!

スナック菓子、インスタント食品、ファストフードなどの超加工食品(UPF)をたくさん食べる人は、健康的な老化の確率が32%下がることがわかりました。

特に、認知機能や身体機能、メンタルヘルス、慢性疾患予防に悪影響を及ぼすことがわかりました。

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■まとめ

健康的な食事パターンをすることによって、女性・喫煙者・BMIが高い人(25以上)・運動量が少ない人に効果が特に強くみられたそうです。

「野菜や果物を毎日取り入れる」
「全粒穀物を選ぶ(白米よりも玄米、白いパンよりも全粒粉のパン)」
「不飽和脂肪酸(オリーブオイルや青魚の脂肪)を含む食品を選ぶ」
「加工食品や甘い飲み物を減らす」
「お菓子の代わりにナッツや豆類を選ぶ」
「超加工食品に気を付ける」

バランスの良い食事をすることが健康にとって欠かせないことと言われてきましたが、やはり実際にそうだということがわかりました。

ただ実際にバランスの良い食事をするというのはあいまいで難しいこと。

「バランスの良い食事にしましょう」は最も正しいメッセージであり、最も伝わりづらいメッセージ?
まずは「野菜や果物を食べる」というようなわかりやすいものから始めるといいのではないでしょうか?

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ある動画で「グルテンが腸にへばりつくというのは嘘で、小腸には絨毛があって構造的につかないようになっている」という解説がありましたが、どうなの?




Q. ある動画で「グルテンが腸にへばりつくというのは嘘で、小腸には絨毛があって構造的につかないようになっている」という解説がありましたが、どうなのでしょうか?

A.グルテンが腸に「へばりつく」という表現は、一般的には誤解を招く可能性があります。

科学的には、グルテンそのものが腸の壁に物理的に「くっつく」わけではありませんが、特定の条件下で腸に影響を与える可能性があります。

以下に詳しく解説します。

1. グルテンと腸の関係

グルテンは、小麦や大麦などに含まれるタンパク質(グリアジンとグルテニン)です。

通常、消化酵素によって分解され、腸で吸収されるか、便として排出されます。

健康な人の場合、グルテンが腸の壁に「へばりつく」ことはありません。

小腸の絨毛(じゅうもう)は、栄養吸収のために表面積を増やす構造であり、粘液層や腸の蠕動運動により、食べ物の残渣が滞留しないようになっています。

2. セリアック病やグルテン過敏症の場合

セリアック病や非セリアックグルテン過敏症(NCGS)の場合、グルテンが小腸に炎症や損傷を引き起こすことがあります。

セリアック病では、グルテンに対する免疫反応により小腸の絨毛が平坦化(萎縮)し、栄養吸収が妨げられることがあります。

ただし、これも「へばりつく」というよりは、免疫系の過剰反応による組織のダメージです。

非セリアックグルテン過敏症では、グルテンが腸の透過性を高める(いわゆる「リーキーガット」)可能性が議論されていますが、科学的証拠はまだ不十分です。

3. 「へばりつく」という誤解の背景

「グルテンが腸にへばりつく」という表現は、グルテンを含む食品(特に加工食品や粘り気のあるパン類)が消化しにくい、または腸内で「重い」感覚を与えることからくる誤解かもしれません。

また、グルテンが粘性のある生地を形成するため、腸内で同様に「粘着質」になると想像されることがあります。

しかし、実際には腸の粘液層や蠕動運動により、こうした物質が長期間滞留することはありません。

4. 小腸の絨毛と構造

小腸の絨毛は、表面を覆う粘液層と腸の運動により、食べ物の残渣が付着しにくい構造になっています。

絨毛の役割は栄養吸収であり、異物や不要な物質は便として排出されます。

健康な腸では、グルテンが特別に「へばりつく」メカニズムは存在しません。

ただし、腸の健康状態(例:腸内細菌叢の乱れや炎症)が悪い場合、消化がスムーズに進まないことがあり、グルテンが不快感を引き起こす可能性はあります。

5. 結論

健康な人:グルテンが腸に「へばりつく」ことはなく、小腸の構造(絨毛や粘液層)や蠕動運動により、適切に処理・排出されます。

セリアック病やグルテン過敏症:グルテンが腸に直接「へばりつく」わけではありませんが、免疫反応や炎症により腸にダメージを与える可能性があります。

誤解の解消:「へばりつく」という表現は、消化の遅さや不快感を誇張したものと考えられます。科学的には、グルテンが物理的に腸壁に付着して残るという証拠はありません。

つまり、「グルテンが腸にへばりつくというのは嘘で、小腸には絨毛があって構造的につかないようになっている」という解説には正しいものもありながら、十分な解説はできておらず、健康な人の場合には小腸の構造や蠕動運動によりグルテンが腸にへばりつくことはありませんが、セリアック病やグルテン過敏症の場合はへばりつくことはないものの、免疫反応や炎症によって小腸の絨毛が平たん化し、腸にダメージを与えるということはないんですね。

これって実はすごく解説が難しい文章だったというわけなんです。

「へばりつく」という部分は嘘なのですが、セリアック病やグルテン過敏症の方の場合にはグルテンが炎症の原因となって腸にダメージを与えることがあるときちんと伝えないと誤解を生んでしまうからです。

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老け顔を根本的に予防する2つの方法は筋トレと骨粗しょう症予防!筋トレでバイグリカンが増えて真皮の厚みを増加させ若々しい肌になる!/肌のたるみや頬のコケは骨密度が低下しているから!




■老け顔を根本的に予防する2つの方法は筋トレと骨粗しょう症予防

1)筋トレでバイグリカンが増えて真皮の厚みを増加させ若々しい肌になる

筋トレは真皮の厚みを改善させることによって皮膚の老化の改善に効果的!によれば、筋力トレーニングと有酸素性運動(レジスタンス運動)の両方が皮膚老化の改善、具体的な指標でいえば皮膚の弾力性と真皮構造を改善させることがわかりました。

そのメカニズムとしては、運動による血中成分の変化が真皮のECM(細胞外基質)を増加させることを明らかにしました。

また顔のシミ、シワ、たるみ、見た目の若々しさに関連する「真皮の厚み」は加齢によって薄くなっていくのですが、筋トレで真皮の厚みも改善することも解明しました。

そのメカニズムは、筋トレによって血中の炎症性ケモカイン(CCL28 とCXCL4)が減り、その影響で真皮のECM の一種バイグリカン(プロテオグリカンの一種。バイグリカンを持たないマウスは真皮が薄くなるとの報告。)が増えるためであることもわかりました。

特に筋力トレーニングは真皮の厚みを増加させ、若々しい外見に貢献する可能性があることを世界で初めて明らかにしました。

筋肉量が多い人ほど顔のシミやシワ、毛穴の目立ちが少ない!マイオネクチンがメラニンの生成を抑えている!|ポーラ化成で紹介したポーラ化成工業が行ったゲノム研究(GWAS)によれば、シミができない体質の人は、生まれつき筋肉の性質が異なる可能性があること、また、体重当りの体幹と下半身の総筋肉量が多い人ほど、顔のシミが少ないことが分かったそうです。

また、筋肉で作られる「マイオネクチン」が血液成分として皮膚に運ばれ、シミのもとであるメラニンの生成を抑えていることが示唆され、さらには、体の筋肉量が多いほど、シワ、毛穴の目立ち、色ムラなどが少ないことも明らかになったことから、美肌体質の秘密は、筋肉がカギを握っている可能性があるようです。

→ シミの原因・予防・シミを消す方法 についてくわしくはこちら

【世界一受けたい授業】シワやたるみを予防する「キスミー体操」のやり方によれば、キスミー体操は顔の口輪筋と、首の前側にある広頚筋を鍛えることで、血行や代謝がアップし肌の老化を遅らせることができる体操です。

1)背筋を伸ばしてまっすぐ前を向く
2)キス顔(口をすぼめる)で、ゆっくりと顔を上げ、天井を見上げて10秒キープ
3)口の形はそのまま、ゆっくり顔を正面に戻す
4)人差し指と中指でアゴを押し込んて、5秒キープ

※1日3回

2)骨粗しょう症予防

老け顔は筋肉や肌の衰えだけが原因ではなく実は頭蓋骨の萎縮が原因だった!?初経前後の骨密度上昇のチャンスを逃すと、大人になってから取り戻すことはできない!によれば、頭蓋骨が委縮すると、ゴルゴ線やほうれい線、唇の縦じわ、二重あごといったように、目元、鼻、頬、あごなど様々な箇所に影響が出て、しわやたるみが出てきます。

骨密度低下のサインは実は肌のたるみや頬のコケなど顔に現れる!で紹介したある研究によれば、顔の骨密度が影響していたんです!

【参考リンク】

  • Shaw RB Jr, Katzel EB, Koltz PF, Kahn DM, Puzas EJ, Langstein HN. Facial bone density: effects of aging and impact on facial rejuvenation. Aesthet Surg J. 2012 Nov;32(8):937-42. doi: 10.1177/1090820X12462865. Epub 2012 Sep 24. PMID: 23012659.

    Facial bone aging has recently been described as primarily resulting from volume loss and morphologic changes to the orbit, midface, and mandible.

骨密度は年を重ねるにつれて減少していきますが、骨密度の低下は見た目にはわからないものです。

しかし、この研究を参考にすると、「顔面の骨(頭蓋骨)の老化は、最近、主に眼窩、中顔面、下顎の体積減少と形態変化に起因する」とあることから、骨の体積の減少によって、肌のたるみや頬のコケが現れて老けて見えるということであり、反対に考えると、老け顔に変わった=骨密度低下のサインと考えられるのです。

Not Just Skin and Bones: Wrinkles Could Predict Women’s Bone Fracture Risk(2011年6月6日、イェール大学)にはこう書かれています。

「皮膚と骨はタンパク質という共通の構成要素を共有しており、老化は皮膚の変化と骨の量と質の劣化を伴う」

皮膚に現れた老化のサインは骨の老化のサインであり、また骨が老化すると見た目の老化に影響するということです。

つまり、本当に肌を若く保ちたいと思う方は若いうちに、特に20代までの骨密度を意識することが大事というわけなんですね。

■骨密度を維持する方法

「もう20代じゃないから骨密度を上げられないからどうしようもできない」とあきらめないでください。

大事なことは今の骨量をキープすること。

骨粗鬆症を予防するには大きく3つのポイントを抑える必要があります。

1)栄養 2)運動 3)糖尿病にならない

1)栄養

骨を健康に保つ6つの栄養素はこちらです。

1)カルシウム

2)タンパク質

3)ビタミンD

4)ビタミンK

5)マグネシウム

6)亜鉛

一番有名なのはカルシウム不足です。

血中のカルシウム濃度は一定ですので、カルシウムが不足し始めると、骨のカルシウムから補填をするようになります。

つまり、血中のカルシウムが不足すればするほど、骨のカルシウムも減っていくことで、骨がもろくなり、骨粗しょう症につながっていきます。

しかし、骨粗しょう症の原因はカルシウム不足だけではありません。

他の栄養素も大事なんです。

6つの栄養素の中で現代女性に足りないといわれるのが、カルシウム、マグネシウム、亜鉛の3つの栄養素。

また、日光にあたることもなく運動もあまりしない生活を続けていると、骨の形成に大切なビタミンDが活性化されず骨粗鬆症になってしまいます。

2)運動

骨は、新しく強い骨を維持することで疲労骨折などを防ぐために、常に作り替えられていて、大人では3~5年で全身の骨が入れ替わっているそうです。

骨の中には、骨を作る「骨芽細胞(こつがさいぼう)」と骨を壊す「破骨細胞(はこつさいぼう)」があり、この2つの細胞が骨の作り替えを行なっているそうです。

作り替えのペースを指示するのが「骨細胞」であり、「骨細胞」が骨を作る・骨を壊すという「メッセージ物質」によって作り替えの指示を行なっているのですが、作り替えのバランスが崩れると骨粗鬆症を起こしてしまいます。

骨細胞には骨にかかる衝撃を感知するという働きを持っており、その衝撃があるかないかによって、骨を作るペースを決めているそうです。

骨に衝撃がかからない生活をすると、骨を作らないでよいと考えてしまい、骨細胞が「スクレロスチン」を大発生させることによって、骨芽細胞の数を減らし、骨を作ることを休んでしまい、骨量が減ってしまうのです。

運動の中でもポイントになるのが「衝撃」です。

スクレロスチンの値を下げて骨量を増やし骨粗鬆症を予防する方法(ランニング・水中ウォーキング・ヨガ・ストレッチ)のコツと注意点|#NHKスペシャル #人体で紹介したNHKスペシャル「人体」で紹介された米ミズーリ大学のヒントン博士の研究によれば、週に6時間以上ランニングまたは自転車に乗っている男性の骨量を調べたところ、骨粗鬆症予備軍とされる人の割合が自転車に乗っている人が63%だったのに対して、ランニングしている人は19%だったそうです。

ポイントは、「自転車では骨への衝撃が伝わらないから」という点。

ヒントン博士の研究によれば、週3回30分の「ジャンプ運動」を骨粗鬆症予備軍の男性にしてもらったところ、スクレロスチンの値が下がり、骨量が増えたそうです。

高齢者は「水中ウォーキング」や「ヨガ」「ストレッチ」もおすすめなのだそうです。

3)糖尿病にならない

糖尿病患者は糖尿病でない人と比べると骨密度が10年程度早く低下する傾向がある|奥羽大によれば、糖尿病患者は糖尿病でない人と比べると骨密度が10年程度早く低下する傾向があることがわかったそうです。

糖尿病でない人と比べ、一型糖尿病患者さんは6~7倍、2型糖尿病患者さんは1.5~2倍、骨折リスクが高いことが報告されています。

糖尿病はインスリンの作用不足によって起こりますが、インスリンが作用しないと骨を作り出す細胞を減らしてしまうことなどから、糖尿病になると骨粗鬆症のリスクが高まります。

また、糖尿病腎症になると、カルシウムの吸収を助けるビタミンDの働きが低下して、骨量が減りやすくなるそうです。

ちなみに、ビタミンDとカルシウム摂取で糖尿病の発症のリスクを「低減させ得る」|厚労省研究班によれば、ビタミンDとカルシウムを摂取することで、糖尿病を予防する可能性があるそうです。

先ほど紹介した栄養の話とつながってきたと思いませんか?

骨密度を高める栄養素であるビタミンDとカルシウムは実は糖尿病を予防する栄養素としても大事である可能性があるということなんです。

最後にまとめると、1)骨密度を高める栄養をとり、2)骨に刺激がある衝撃のある運動をして、3)糖尿病にならないように生活習慣を改善することが骨粗しょう症予防につながり、きれいな状態を保つことにもつながるというわけなんです。

もう一つ大事なポイントとして、骨粗鬆症によれば、閉経後の女性の場合、女性ホルモン(エストロゲンは骨の形成に関わる細胞の働きを促進し、骨吸収を抑制する働きがある)の分泌が低下して骨量が急激に減ってしまいます。

若いうちから骨密度を高めることを意識することがいつまでも若々しい顔を維持し、将来の骨折リスクを下げることにもつながりますので、ぜひやっていきましょう!

→ 骨粗鬆症を予防する方法 について詳しくはこちら

■まとめ

老け顔にならないようにするためにもスキンケアだけでなく、筋トレをすること、若いうちから骨粗しょう症予防に取り組んでくださいね。







ナッツの健康・美容効果|カシューナッツ・ピーナッツ・アーモンド・ピスタチオ・クルミ・マカダミアナッツ|#世界一受けたい授業




2010年10月16日放送の世界一受けたい授業では「ナッツ」を取り上げました。

講師 井上浩義 慶応義塾大学医学部化学教室教授

■ナッツとは

nuts

by theilr(画像:Creative Commons)

ナッツとは、かたい皮や殻に包まれた食用の木の実のこと。

※エリカ・アンギャルさんもミス・ユニバース・ジャパンの間食にもすすめる食材。

ナッツは天然サプリメントと呼ばれるほど栄養が豊富

ダイエットのサポートにもなると注目の食材。

【関連記事】

ナッツ摂取でガンの再発と死亡率が大きく低下、米研究

(2017/5/18、ロイター)

米国の研究チームが、週に57グラム以上のナッツを食べた結腸ガン経験者の再発率とガンによる死亡率が、食べなかった人よりはるかに低いとの研究結果を発表した。この量は、アーモンドなら48粒、カシューナッツなら36粒の量となる。

ボストンのダナ・ハーバー・ガン研究所の博士らが行なった研究によれば、週に57グラム以上のナッツを食べた人のほうが食べなかった人より、結腸ガン経験者の再発率とガンによる死亡率が低いということがわかったそうです。

大腸がんの症状(初期症状)チェック・原因・予防によれば、大腸がんには、直腸がんと結腸がんがあり、結腸がんは、以前は日本では少なかったのですが、近年急速に増加しています。

【追記(2024年10月31日)】

体にいいナッツ5種、がんや認知機能などに効果、ベストはどれ?(2024年10月27日、ナショナルジオグラフィック)によれば、ナッツ類を摂取すると、がんリスクの低下、骨の強化、血糖値の安定化による糖尿病リスクの低下、心血管リスクの低下といった効果があるそうです。

■がんリスクの低下

Bolling, B.W.; Aune, D.; Noh, H.; Petersen, K.S.; Freisling, H. Dried Fruits, Nuts, and Cancer Risk and Survival: A Review of the Evidence and Future Research Directions. Nutrients 2023, 15, 1443. https://doi.org/10.3390/nu15061443

■糖尿病リスクの低下

【参考リンク】
De Souza, R.G.M.; Schincaglia, R.M.; Pimentel, G.D.; Mota, J.F. Nuts and Human Health Outcomes: A Systematic Review. Nutrients 2017, 9, 1311. https://doi.org/10.3390/nu9121311

■心血管疾患のリスクの低下

Plant Foods, Antioxidant Biomarkers, and the Risk of Cardiovascular Disease, Cancer, and Mortality: A Review of the Evidence

■体重増加を抑える

Prospective study of nut consumption, long-term weight change, and obesity risk in women

ナッツはカロリーが高いイメージがありますが、ナッツの食事に取り入れても体重増加は促進されず、むしろ体重増加と肥満リスクが低下していることがわかりました。

ナッツに含まれる栄養成分が満腹感を与え、空腹を紛らしてくれて、また腸を健康にするからと考えられます。

Walnuts Consumed by Healthy Adults Provide Less Available Energy than Predicted by the Atwater Factors123

アーモンドやクルミは吸収されるカロリーが少ないことを示す研究もあります。

■血圧を下げる

Nut consumption and risk of hypertension in US male physicians

■認知機能の向上

Chauhan, A.; Chauhan, V. Beneficial Effects of Walnuts on Cognition and Brain Health. Nutrients 2020, 12, 550. https://doi.org/10.3390/nu12020550

■コレステロール値を下げる

Guasch-Ferré, M.; Tessier, A.-J.; Petersen, K.S.; Sapp, P.A.; Tapsell, L.C.; Salas-Salvadó, J.; Ros, E.; Kris-Etherton, P.M. Effects of Nut Consumption on Blood Lipids and Lipoproteins: A Comprehensive Literature Update. Nutrients 2023, 15, 596. https://doi.org/10.3390/nu15030596

■長寿

Association of Nut Consumption with Total and Cause-Specific Mortality

■カシューナッツ

亜鉛・マンガンなどのミネラルのバランスが非常に良い。

※亜鉛が減ると、免疫力が下がってくる。

→ 亜鉛を含む食べ物・食品|亜鉛不足チェック・摂取量 について詳しくはこちら

 

■ピーナッツは薄皮ごと食べろ!

ピーナッツの薄皮には、抗酸化力があるポリフェノールがたくさん含まれている。

特に、レスベラトロールという種類のポリフェノールが含まれている。

レスベラトロールは、ぶどうの皮やピーナッツの皮に多く含まれている。

そのため、ピーナッツは薄皮も一緒に食べると、非常に抗酸化力が上がると考えられる。

→ 抗酸化食品|抗酸化作用とは・抗酸化物質 について詳しくはこちら

■アーモンド

ロマリンダ大学などで行なった実験

肥満の方を2つのグループに分けて、一つは普通のダイエット食、もう一つはダイエット食+アーモンド(1日84g)を1ヶ月食べて過ごすという実験。

アーモンドを食べたグループの方が、体重が減って、ウエストも締まるという結果が出たそうです。

同じものを食べてもアーモンドによって、さらにダイエット効果が上がったということ。

アーモンドには脂肪も含まれているものの、食物繊維(ゴボウの約2倍、サツマイモの約4倍)も含まれている。

この他、ホルモンバランス、肌の状態を整えるビタミンEが補える。

■アーモンドは200回噛め!

アーモンドの細胞は非常に硬くて厚い。

栄養を吸収するためには、非常に時間がかかる。

たくさん噛むことで消化液がたくさん分泌され、また、食べたという感じが出てくるので、ダイエットのサポートにもなる。

【追記(2024年10月31日)】

Dose Response of Almonds on Coronary Heart Disease Risk Factors: Blood Lipids, Oxidized Low-Density Lipoproteins, Lipoprotein(a), Homocysteine, and Pulmonary Nitric Oxide: A Randomized, Controlled, Crossover Trialによれば、高脂血症患者の食事で間食としてアーモンドを食べると、冠状動脈性心疾患リスクが大幅に減少するそうです。

体にいいナッツ5種、がんや認知機能などに効果、ベストはどれ?(2024年10月27日、ナショナルジオグラフィック)によれば、アーモンドの皮には抗酸化物質のポリフェノールが豊富に含まれているため、悪玉(LDL)コレステロール値を下げる効果があると考えられるそうです。

【関連記事】

■ピスタチオ

脂肪分は肉やバターの脂とは違って、オレイン酸という非常に良質な油が入っている。

ジョージメイソン大学の実験

コレステロールが高めの人の摂取カロリーの15%だけをピスタチオに変えて4週間過ごしてもらうという実験によると、コレステロール値が下がって、心臓病のリスクが下がってきたという研究結果が出たそうです。

【追記(2024年10月31日)】

■ピスタチオ

Nutrition attributes and health effects of pistachio nutsによれば、ピスタチオには光によるダメージから目を守り、認知機能の低下から脳を守るルテインとゼアキサンチンが含まれているそうです。

 

■クルミ

クルミは魚と一緒に食べると良い!

悪玉コレステロールの値を低下させるオメガ3系という脂質が含まれている。

クルミをひとつかみ(約28g)食べると、1日に必要とされるオメガ3を全て摂取できる。

魚にはクルミとは違う動物系のオメガ3が入っている。

ロマリンダ大学の実験結果、植物系・動物系の2種類のオメガ3を一緒に摂ることによって、それぞれ単体でとったよりもコレステロールが下がってくるということがわかったそうです。

→ オメガ3脂肪酸|オメガ3の効果・効能・食べ物(オイル)・ダイエット について詳しくはこちら

体にいいナッツ5種、がんや認知機能などに効果、ベストはどれ?(2024年10月27日、ナショナルジオグラフィック)によれば、クルミに含まれるオメガ3は中性脂肪の減少、炎症の抑制、血圧の改善にも関連しているため、心臓病のリスクを下げるのに役立ち、またクルミに含まれるエラグ酸(ポリフェノール)には大腸がんの予防効果がある可能性が指摘されているそうです。

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■マカダミアナッツ

※なぜナッツとチョコレートの組み合わせが多いのか?

チョコレートにはポリフェノールという抗酸化物質が入っている。

マカダミアナッツには、ミネラルがたくさん含まれて、非常に栄養バランスが優れている食品になっている。

ただ、糖質がありますので、食べ過ぎには注意。

●マカダミアナッツオイル

ナッツのオイルは不飽和脂肪酸という非常にサラサラした劣化しない油。

マカダミアナッツオイルには、加齢と共に減少してくるパルミトレイン酸という成分が20%も含まれている。

パルミトレイン酸は、人間の皮脂に非常に近い成分で、直接肌に塗って補給することでしっとりとした肌になると言われているそうです。

スモークミックスナッツ5袋セット
3種のナッツ(アーモンド、カシューナッツ、クルミ)をおつまみの定番として親しんでいただけるようクセの少ない桜のチップで燻製し、ほどよい塩味に仕上げました。

スモークミックスナッツ5袋セット 2,415円(税込)

スモークピスタチオ5袋セット
ウイスキー樽に使用されたナラで燻製することで殻を剝く手が止まらなくなるファンの多いナッツです。ほんのりと甘い香りが漂います。

スモークピスタチオ5袋セット 2,415円(税込)







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インターバル速歩のやり方・コツ・注意点!なぜインターバル速歩は老化防止に効果なの?

健康維持のために運動をしたらいいということはわかっていても、「どんな運動をしたらいいのかわからない」「より効果的な運動はないの?」という方もいるのではないでしょうか?

今回取り上げる「インターバル速歩」は体力低下の抑制につながる運動として注目を集めています。

「インターバル速歩」をマスターできれば、いつまでも若々しく、みなさんから憧れられるような存在になれます!

「インターバル速歩とはどんな運動なのか?」「インターバル速歩にはどんな効果があるの?」「インターバル速歩のやり方」についてまとめました。




【目次】

■インターバル速歩とは?

Walking on Air

by Pulpolux !!!(画像:Creative Commons)

カギは「インターバル速歩」と運動直後の「ミルク」。今日からできる老化防止策

(2013/3/25、Sportiva)

これは、「ややキツい」と感じるぐらいの「早歩き」を3分続けたら、普通の速さのウォーキングに切り変えて3分歩く……という「速い」「普通」を交互に繰り返すウォーキングのこと。

信州大学大学院医学系研究科、スポーツ医科学講座の能勢博教授の研究チームが提唱しているインターバル速歩とは「速い」「普通」を交互に繰り返すウォーキングのことで、世界的に注目が集まっている運動法なのだそうです。

なぜ、注目が集まっているのでしょうか?

「普通歩行を行なった集団では、運動能力の向上がほとんど見られなかったのに対して、インターバル速歩を実施した集団では大幅な体力向上が認められ、また血圧、血糖値、中性脂肪、BMIといったいわゆる生活習慣病指標でも、すべての指標が低下することが確認できました。特に、血圧、血糖値、BMIでは大幅な低下が見られます」と能勢教授。

普通のウォーキングと比べると、インターバル速歩をすると、体力が向上し、血圧、血糖値、中性脂肪BMIといった生活習慣病に関わる指標の全てで改善することが確認できたそうです。

■インターバル速歩がなぜ老化防止に効果的なのか?

その秘密は「高負荷による下半身の筋力維持」「持続性」そして「運動による遺伝子レベルでの変化」の3つだ。

<中略>

能勢教授によると老化による体力低下の抑止が目的の場合、「下半身の筋肉量低下を抑えることで、基礎代謝も増え、両方の効果が十分に得られることが確認できた」という。

トレーニングには筋力トレーニング(無酸素運動)や持久力トレーニング(有酸素運動)などのトレーニングがありますが、老化による体力低下を予防することが目的の場合には、インターバル速歩で、下半身の筋肉量低下を抑えることが出来れば、両方の効果を得られることがわかったそうです。

ただし、この運動での大事なポイントは、運動の中に必ず「ちょっとキツい」と感じる高負荷の運動を加えることにあるそうです。

能勢教授によれば「ちょっとキツいとは、自分の最大運動能力の70%ぐらい、10分続けると汗ばむ、20分だとすねの筋肉が痛くなる程度の強度」だという。

「速歩3分」「普通歩行3分」というちょっときつい負荷をかけたインターバル速歩を毎日続けることで筋量の維持ができ、結果的に体力低下の抑制につながるということなのですね。

また、高負荷の運動を定期的に続けることは、遺伝子レベルでも良い影響があるそうです。

また、長年の実証実験の結果から、こうした高負荷の運動を定期的に続けることで細胞の遺伝子レベルでも変化が生じ、人間の体内で炎症を抑える遺伝子が活発になる「遺伝子のメチル化」も確認されている。

「分かりやすく言えば、遺伝子の錆(さび)を取るようなイメージです。インターバル速歩を続ける中高年者の、遺伝子のメチル化の程度を調べると、数値上は10歳程度の若返り効果が見られました」というから驚きだ。

→ 血圧を下げる方法(食べ物・サプリメント・運動) について詳しくはこちら

【追記(2024年9月29日)】

「1日1万歩」は効果が無かった…!ついにわかった「ジムに行かなくても体力がつく」すごい方法(2024年9月26、現代ビジネス)によれば、7300名の中高年者を対象に5ヵ月間のインターバル速歩トレーニングの効果を検証したところ、5ヵ月間の継続率が95%、体力が最大20%向上、高血圧、高血糖、肥満などの生活習慣病指標が20%改善、膝痛・腰痛などの症状が50%改善、そのほか、うつ症状、認知機能も有意に改善したそうです。

■インターバル速歩のやり方

インターバル速歩のやり方
インターバル速歩のやり方

最初は1日のトータル歩行時間が12分(3分の速歩と普通歩行を各2回)ぐらいから始めるのが基本で、毎日歩けない人は、1週間のトータルの速歩時間が60分ぐらいになるように回数と時間を設定するといいという。

ポイントをまとめてみます。

  • 「速歩3分」「普通歩行3分」を繰り返す
  • 自分の最大運動能力の70%ぐらい、10分続けると汗ばむ、20分だとすねの筋肉が痛くなる程度の強度
  • 出来れば毎日行うといいのですが、毎日できない場合は、1週間のトータルの速歩時間が60分ぐらいになるように回数と時間を設定する




■運動後には、アミノ酸バランスのいいたんぱく質を摂取する!

記事の中では、「運動の後の栄養補給の大切さ」も紹介されています。

「まず、ちょっとキツい速歩で下半身の筋肉をしっかり動かしてエネルギーとなるグリコーゲンを消費します。そのとき、一部の筋肉組織は痛んでいますが、そのタイミングでアミノ酸のもととなるたんぱく質を摂取すると、運動で痛んだ筋肉をしっかり補修できる。また、同時に糖質を摂取するとブドウ糖に分解され、エネルギーを効率よく補充すると同時に、筋肉へのアミノ酸輸送をサポートします」

インターバル速歩に限らず、運動後には、エネルギーとなるグリコーゲンが消費され、また筋肉組織が傷んでしまいます。

ハリのある体をキープする「たんぱく質の上手なとり方」

(2018/5/1、日経ウーマンオンライン)

「強度の高い運動を行うと、筋たんぱく質は分解される。しかし、運動直後にはたんぱく質の合成はより促進される」(藤田教授)。この際、体内のアミノ酸が不足していると修復が間に合わないので、たんぱく質、またはアミノ酸の補給が大切。運動後の筋たんぱく質合成のピークは運動終了から2時間後、3~4時間後まで続くという。

藤田 聡教授(立命館大学スポーツ健康科学部)によれば、アミノ酸が不足していると傷んだ筋肉の修復ができないため、エネルギー補給と筋肉の補修のためにも、アミノ酸バランスのいいたんぱく質またはアミノ酸を摂取する必要があります。

「理想は運動後60分以内に、アミノ酸バランスのいい牛乳などを200~600cc飲むことをお勧めします。キツイ運動の直後、筋肉はエネルギーとして消費してしまったグリコーゲンを補うため、細胞膜表面にあるグルコース輸送体を活性化させ、積極的にブドウ糖を取り込もうとします。この”窓が開いている”時間が運動後の約60分間。その間にアミノ酸や糖質を体に取り入れることが大切なのです」と能勢教授。

運動後の60分以内にアミノ酸バランスのいい食品を摂るといいそうです。

しっかりと運動した後には、しっかりと栄養を補給しましょう!

ポイントは、「運動後の60分以内」ですよ。

→ アミノ酸の効果・効能・種類・アミノ酸を含む食べ物 について詳しくはこちら

→ なぜ筋肉をつけるにはタンパク質(アミノ酸)の摂取が必要なの?【論文・エビデンス】 についてくわしくはこちら







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