大泉洋さんは過敏性腸症候群!?大泉さんの悩み「緊張するとウンチしたくなる(便意がある)!」【ホンマでっかTV】

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【目次】

■大泉洋さんの悩み「緊張するとウンチしたくなる!」

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by Tony(画像:Creative Commons)

2011年9月7日放送のホンマでっかTVでは、大泉洋さんが「ウンチを定時に出す方法を知りたい⇒緊張するとウンチしたくなる!」という悩みを相談していました。

■IBS=過敏性腸症候群

IBS⇒ストレスなどで腸が過敏に反応し「急な便意」「便秘」「下痢」などを引き起こす

日本の成人の15~20人に1人がIBS(=過敏性腸症候群)発症

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■脳腸相関

腸は第二の脳と言われるほど敏感で繊細な臓器。

悩み事があったりすると起こる。

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■ガットホルモン=腸内ホルモン

腸にもホルモンがあり脳からの指令で変化。

■便意をコントロールできない=性欲等の欲望を我慢できない可能性

緊張すると便意をもよおすということは、脳が乱れているとも言える。

脳の中で排尿排便を司る部分と欲望を抑制する部分は同じ領域

便意をコントロールできない=性欲等の欲望を我慢できない可能性




■和式で育ち、脱いでトイレをしていた人は、トイレが大変な作業と思ってしまう。

幼少時全部脱いでトイレ→トイレが大変な作業

大変な作業と思うほど大事な時に便意をもよおす

排便中毒⇒トイレにいないと不安で出られない。外に出られない人がいる。

■へそドライヤー

神経的に下痢をする人が結構多い。

緊張すると(手汗をかいたりして)体温が落ちて下痢に→お腹を温めると改善されやすい

火傷に注意しながら朝晩1分程度下腹部をドライヤーで温めると効果的

カイロでも良い

■過敏性腸症候群の人は夜中にしない

脳と腸の神経細胞の数はほぼ同じ→腸は独自に考え判断する

例えば、がんの手術で腸を別の部分と繋げた場合、独自に排便ルートを決める

脳と腸双方の神経のバランスが崩れると不具合を起こす

1.お腹を刺激し腸を改善

2.脳を刺激し脳から腸を改善

最悪の場合、うつ病にも

■仮面うつ=自己意識のないうつ病

ストレスを溜め込んでいたり、人に気を使うような人は、うつ症状を表に出さず無理して抑制しているために体に異変が起こることがあり、仮面うつによる体に出る症状は排便に関するものが多い。

排便で悩む人にうつの治療をすると治ることが結構多い。

仮面うつ病を治すには、仮面を取らないといけない。

「言いたいことを言う」「怒りたい時は怒る」というように気持ちを素直に出すようにすると、仮面うつは改善されやすい。

予防策1.悪い事を予期する「拡大思考」をやめる

「こないだはこうだったから、今度もこうなる。次もこうじゃないか。」と考えるようなタイプの人。

予防策2.すぐ自分のせいにする「自己関連付け」をやめる

うまくいかなかったのは自分のせいじゃないかと思うのをやめる。

■クリエイティビティな話をすると、便通が改善される

便通の改善には芸術的な事など創造力を高める議論をする

脳の創造力が高くなると便通を抑えるシステムが働く

→ 過敏性腸症候群(IBS)の症状・原因・チェック・治し方 について詳しくはこちら







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1975年型食事が健康によい!?(都築毅)|#世界一受けたい授業




miso soup with pork and vegetables / 今夜は豚汁だ

by Yumi Kimura(画像:Creative Commons)

2015年4月25日放送の世界一受けたい授業では都築 毅(つづき つよし)先生が講師となって「1975年型食事が健康によい」ということを取り上げました。

  • 日本人の総摂取カロリーは1975年が最も高い。
  • 1975年の肥満の人口(BMIが25位上の成人男性)は2007年に比べて少ない。
  • マウスの実験によれば、1975年の食事を食べさせたマウスの内臓脂肪の付き方が少ない。
  • 1975年の食事をしたマウスは2005年の食事をしたマウスに比べると糖尿病にリスクは5分の1
  • 同様の実験で、マウスの肝がんの発生数も1975年が少ない
  • 1960年代はご飯が多く塩分が多い食事
  • 1975年は和食と洋食が並ぶ食事
  • 2000年代は脂質が多い
  • 1975年代の食事の特徴
    1.食材が多い
    たくさんの材料が使われ、栄養バランスが良い
    2.大豆や卵が多い
    良質なタンパク質を摂取
    3.発酵調味料が多い
    醤油やみりんなどの発酵調味料が多い
    発酵しているものは栄養価が高く、がんや脳卒中を予防し、美肌効果が期待できる
    4.だしを使って塩分を抑える
    出汁が多いので、塩分が少なくても味を感じられる




【予習編】

■1975年型食事が健康によい!?

和食の理想は「1975年のメニュー」 エネルギー燃焼よく肥満抑制 東北大研究

(2014/2/4、産経ニュース)

東北大大学院農学研究科の都築毅准教授(食品機能学)のグループの研究によれば、「1975(昭和50)年ごろ」の食事が理想の和食であるそうです。

 75年の典型的なメニューを調べたところ、果実類、海藻類、魚介類が豊富で、ほかに卵や豆類、砂糖などもよく使われていた。

このメニューを粉末化し、餌に混ぜてマウスに8カ月間食べさせたところ、内臓脂肪が蓄積しにくく、血中のコレステロールの値も低いことが分かった。また、マウスの遺伝子を検査した結果、肝臓での脂肪分解が活発に行われていることやストレスを抑制する作用も高かったという。

1975年型の食事メニューを粉末化し、餌に混ぜてマウスに8カ月間食べさせたところ、内臓脂肪が蓄積しにくく、血中のコレステロールの値も低いことが分かったそうです。

記事の中から年代別の食事の違いをまとめてみます。

【1960年の食事】

  • コメの割合が多く、おかずの種類・量が少ない
  • 75年に比べると栄養バランスに劣る

【1975年の食事】

  • 1975年の食事は、果実類、海藻類、魚介類が豊富で、卵や豆類、砂糖なども使われていた。
  • 肉ではなく魚介類からタンパク質や脂質を主に摂取している
  • ワカメやヒジキなどの海藻を多く食べており、食物繊維が豊富にとれていた

【1990年の食事】

  • 乳製品やイモ類が豊富だが、パン食が増えた
  • カロリーの摂取過多

【2005年の食事】

  • コメが少なく、肉類、油脂類が多いのと、丼ものやパスタなどの単品メニューが目立ってきた
  • 油分の取り過ぎ
■まとめ

脂肪肝の改善方法では、出来る限り多くの食材を使うようにすることが肝臓にやさしい食事ということを紹介しましたが、1975年型の食事は多くの食材を少しずつ食べることが実践できていたと考えられます。

さまざまな食材の組み合わせのキーワードは「まごわやさしい」。

  • 「ま」は、豆類。
  • 「ご」は、ゴマ類。
  • 「わ」は、わかめなど海藻類。
  • 「や」は、野菜類。
  • 「さ」は、魚(魚介類)。
  • 「し」は、しいたけなどきのこ類。
  • 「い」は、いも類。

→ 1975年型の日本食を食べると健康になる!ヒトの実験でも証明|その食事の特徴とは?|東北大 についてくわしくはこちら







【関連ワード】
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備蓄米の放出で古米・古古米をおいしく食べる方法が話題!はちみつごはんのつくり方(宮崎県椎葉村)|なぜお米にはちみつを入れてご飯を炊くと美味しくなるの?【あさイチ】




備蓄米の放出で古米・古古米をおいしく食べる方法が話題になっています。

【目次】

■はちみつごはんのつくり方|なぜお米にはちみつを入れてご飯を炊くと美味しくなるの?

2018年10月4日放送のNHK「あさイチ」では、宮崎県椎葉村のご飯にはちみつを入れて炊く「はちみつごはん(おこげ)」を紹介しました。

【材料】

  • お米 3号
  • はちみつ20g

ハクライドウでも、はちみつレシピ(作り方)で「はちみつごはん」を以前から紹介していました。

ハクライドウの「はちみつごはん」のおススメのつくり方はこちら↓

お米2合を研いだ後、浸水させるときに小さじ1杯のハチミツを加えて溶かします。

なぜお米にはちみつを入れてご飯を炊くと美味しくなるのでしょうか?

はちみつ姉妹が教える はちみつ美容レシピ どんな肌のお悩みも解決! [ 東出佳子 ]

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感想(3件)

ご飯を食べるとき、長くかんでいると、だんだん甘くなるのは、唾液に含まれるアミラーゼという酵素が、ご飯に含まれるでんぷんを分解して糖にしてくれるからです。

はちみつにもこのアミラーゼが含まれています。

「はちみつ姉妹が教える はちみつ美容レシピ」(著:東出佳子/監修 東出直子)によれば、はちみつにもアミラーゼが含まれており、ハチミツを加えることによって、アミラーゼがデンプンを分解し、ごはんが甘くなり、また、糖分がお米の保水性を良くしてくれるため、ふっくら炊き上がるのだそうです。

はちみつを毎日摂るのは難しいと考えている方が多いようですが、毎日習慣的にとる方法があります。それは、ご飯を炊くときに入れる方法です。

このようにすることで、はちみつの栄養が摂れるばかりでなく、お米がおいしくなります。

その実感は、古米で試されるとわかると思いますよ。

「はちみつごはん」におすすめのはちみつは、色と香りが薄い「アカシア蜂蜜」です!

■おススメはちみつ

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ひまわりハチミツ(ミャンマー産) 1kg【梅のはちみつ漬け作りにおすすめ!】 1,799円

ひまわり蜂蜜は、柑橘系を思わせる香りとまろやかな味わいの食べやすいハチミツです。

ひまわり蜂蜜は2019年の第46回アピモンディア主催の世界中の品評会で金賞を受賞した美味しい蜂蜜でありながら、1kg1745円と大変お得な蜂蜜のため、梅やレモンなどの漬け込み用のはちみつとしてもすごく人気です。

お客様の中では梅4kgにはちみつ8kgを購入されたお客様がいらっしゃいました。

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国産レンゲはちみつ(ポリ) 350g

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国産アカシアはちみつ(ポリ)350g

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国産百花蜜(ポリ)350g

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■【参考リンク】美味しいごはんの炊き方

●樋口直哉 世界一おいしいご飯の炊き方(2018/6/2、「 おいしい」をつくる料理の新常識)

正確な計量は料理の基本
最初の一研ぎがとても大切
おいしく炊くコツは冷やした水に浸すこと
表面に張りを持たせるために一気に加熱する
科学的にもすばらしい最新の炊飯器

料理で常識とされていたことを科学的に論文を参考に検討されています。

●土鍋で炊くと美味しくなる理由

日本人の主食、お米がおいしくなる炊き方!|宮崎県高原町ふるさと納税(2016/1/2)によれば、アミラーゼは40度から50度の温度で一番よく働くと紹介しています。

お米に含まれている『アミラーゼ』という酵素は、お米のでんぷん粉を分解して甘みやうまみ成分を作り出します。40~50℃の温度で一番よく働くという特徴があり、土鍋はゆっくり温まるという特徴があるため、アミラーゼがどんどん活発になり、ごはんのうまみがどんどん増すのです。

●どのくらいの温度の水にどのくらい時間漬けておくといいの?

豊島英親、岡留博司、大坪研一 米の浸漬温度・浸漬時間の調節による加工米飯の食味および食味保存性の向上 農研機構

浸漬温度5°Cでの吸水は吸水速度は遅いが、浸漬時間が長くなると25°Cよりもその吸水量は多くなる

低温(5°C)で長時間(120分)浸漬することにより、軟らかく粘りがあり、かつ保存中の水分が蒸発しにくい白飯を製造することができる。

●お米屋さんの美味しいご飯の炊き方

おいしいご飯の炊き方・おいしいお米の炊き方【炊飯ジャーでの美味しい炊き方】|お米のくりや

五ツ星お米マイスター 西島豊造さんの 炊飯器でのお米の炊き方

ミシュラン二つ星「菱沼」 菱沼孝之さんの 鍋でのお米の炊き方

●美味しいご飯の炊き方を科学

おいしいご飯の炊き方(炊飯の科学)-加熱過程および光学顕微鏡による炊飯米の形態観察-

炊飯米の形態学的研究-加熱過程の差, 品種による差, 炊飯量の差における炊飯米粒組織の観察-広島文化短期大学紀要 第39号 (7頁-25頁)という論文をわかりやすく解説しています。







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日本人の大腸がん患者の5割に腸内細菌のコリバクチン毒素が関与か/若年者の大腸がん発症増との関連も




■日本人の大腸がん患者の5割に腸内細菌のコリバクチン毒素が関与か/若年者の大腸がん発症増との関連も

国際共同研究により大腸がんの全ゲノム解析を実施し日本人症例を解析 日本人大腸がん患者さんの5割に特徴的な腸内細菌による発がん要因を発見(2025年5月21日、国立がん研究センター)によれば、日本人の大腸がん患者の5割に、一部の腸内細菌から分泌されるコリバクチン毒素による変異パターンが存在することが明らかになりました。

コリバクチン毒素による変異パターンは、高齢者症例(70歳以上)と比べて若年者症例(50歳未満、大腸がん全体の約10%を占める)に3倍多い傾向がみられ、日本をはじめ世界的に問題視されている若年者大腸がんの重要な発症要因である可能性が示唆されました。

→ 大腸がんの症状(初期症状)チェック はこちら

【参考リンク】

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■コリバクチンとは?

腸内細菌叢とがん発生の分子メカニズム

近年、腸内細菌叢の中には「コリバクチン」とよばれる遺伝子損傷性毒素を産生する菌が存在することがわかってきた。
<中略>
コリバクチン産生菌は、感染した大腸細胞のDNAを損傷すること、炎症モデルマウスに感染させると大腸発がんが惹起されること、大腸がん患者の55-67%からコリバクチン産生菌が検出されること、大腸がんで見つかる遺伝子変異の部位とコリバクチンの作用する塩基配列に共通性がみられることなどから、コリバクチン産生菌は新たな大腸発がん因子として注目されている。

【米国で特許取得】大腸がんリスク因子を測定/当社が「コリバクチン検査」の独占的実施権を取得(2023年7月31日、アデノプリベント)

日本で1年間に大腸がんを発症する人は約15万人、がんの部位別にみた罹患率では1位となっています。大腸がんの罹患率は、この40年で約7倍に増えており、その原因として食生活の欧米化(高脂肪・低繊維食)が関与していると言われています。

 近年、”コリバクチン”という大腸がんの発生リスク因子に注目が集まっています。”コリバクチン”は大腸がん患者の7割が保持する、腸内細菌由来の毒性成分です。

これらの記事ではコリバクチンが大腸がんの新たな発生リスク因子として注目されているのですが、なぜこの菌が影響しているのか、世界中の若者の大腸がんの発症が増えていることとどのような関連があるのかはわかりません。

ただ気になるのは食生活の欧米化と大腸がんの関連がある可能性があり、具体的に言えば高脂肪・低繊維食が何か関連があるとすれば、大腸がん予防には低脂肪・高繊維食が大事ではないかという仮説が立てられます。

大腸がんはもはや高齢者の病気ではない!若い世代で大腸がんの発生率が高まっている理由とは?によれば、貧困によって砂糖入りの飲料や加工食品を選択するなど食事の質が低くなる傾向にあり、そのことが腸内細菌に影響を与えて、大腸がんのリスクを高めているのではないかという説が紹介されていました。

米国で発生したがんによる死亡者のほぼ半数は生活習慣の改善で予防できる可能性がある!で紹介した米国がん協会の研究によれば、がんと生活習慣の関係を調べたところ、2019年に米国で発生したがんによる死亡者のほぼ半数は生活習慣が要因になっている可能性があるそうです。

もし世界中の若者の食習慣に共通するものがあり、例えば、砂糖入りの飲料や加工食品を多く摂取している、野菜(食物繊維を含む)が不足しているという共通項があるのだとしたら、大腸がんを減らす方法になりうるかもしれませんね。

【追記(2025年5月26日)】

急増する若い世代の大腸がん、子どもの頃の腸内細菌が影響か、「毒素」の関連がついに判明

(2025年5月26日、ナショナルジオグラフィック)

今回の研究結果は、コリバクチン由来の変異シグネチャーをもつ参加者たちが10歳未満でコリバクチンにさらされていたことを示唆している。幼少期に腸内微生物叢(そう)へ与えられた「打撃」が、大腸がんの発症時期を20〜30年早めているのではないかと、アレクサンドロフ氏は考えている。

<中略>

アレクサンドロフ氏のチームは、幼少期に個人の免疫系や腸内微生物叢に大きな影響を与える要因が、何らかの役割を果たしていると考えている。たとえば、帝王切開と経膣分娩のどちらで生まれたか、抗生物質を使用したか、母乳か粉ミルクか、加工食品を多く摂取したかといったことが挙げられる。

子どもの頃に腸内細菌叢に起きたことが大腸がんの発症時期を早めている可能性がありますが、その原因は何かはわかっていないようです。

またコリバクチン産生菌は健康な人にも存在し、全員が大腸がんを発症するわけではなく、若い世代の大腸がんの発症の増加をコリバクチンだけに範囲を狭めて研究するのは時期尚早で、健康的な生活習慣を心掛け、早期発見・早期治療が重要なので、大腸がんの症状のサインを見逃さないことを心掛けたほうが良いようです。

■大腸菌がポリケチド合成酵素pksを用いてコリバクチンを合成し腸管内の細胞にDNAダメージを与えて大腸がんの発生にかかわっている

腸に住んでいるある平凡な細菌によって大腸がんは引き起こされる!(慶応義塾大学)

宿主の細胞にDNAダメージを与えうるいくつかのタンパク質が大腸菌には存在し、フェカーリス菌には存在していないことを明らかにしました。その中の一つにポリケチド合成酵素(解説)pksがあり、pksはがん化作用のあるコリバクチン(解説)とよばれる物質を合成できることが知られています。

ヒトでも大腸がんや炎症性腸疾患の患者において、pksを持つ大腸菌の割合は有意に高くなっていることが明らかになりました。そこで、pksを持たない大腸菌を作り出し、pksの大腸がんへの関与を調べたところ、pksを持たない大腸菌を感染させたマウスでは、pksを持つ大腸菌を感染させたマウスよりも大腸がんの悪性度が低くなっていることが示されました(図4)。

<中略>

大腸菌がpksを用いてコリバクチンを合成し腸管内の細胞にダメージを与えることによって、大腸がんの発生に関わっていることが明らかになりました(図1)。しかしながら、IL-10を産生できる正常マウスにpksを持つ大腸菌を感染させても大腸がんの発生はみられなかったことから、腸管内での「炎症」状態により「腸内細菌」叢のバランスを崩し、大腸菌などのある特定の細菌が増殖することが大腸「がん」の発生に重要であることが示されました。

大腸菌がポリケチド合成酵素pksを用いてコリバクチンを合成し腸管内の細胞にDNAダメージを与えて大腸がんの発生にかかわっているそうです。

【参考リンク】

  • Arthur JC, Perez-Chanona E, Mühlbauer M, Tomkovich S, Uronis JM, Fan TJ, Campbell BJ, Abujamel T, Dogan B, Rogers AB, Rhodes JM, Stintzi A, Simpson KW, Hansen JJ, Keku TO, Fodor AA, Jobin C. Intestinal inflammation targets cancer-inducing activity of the microbiota. Science. 2012 Oct 5;338(6103):120-3. doi: 10.1126/science.1224820. Epub 2012 Aug 16. PMID: 22903521; PMCID: PMC3645302.

■まとめ

大腸がんはもはや高齢者の病気ではない!若い世代で大腸がんの発生率が高まっている理由とは?で紹介した2024年12月11日付けで医学誌「Lancet Oncology」に発表された研究によれば、世界の多くの国と地域で50歳未満の若い人の大腸がんの発生率が高まっており、また2023年3月に学術誌「サイエンス」に掲載された論文によれば、1990年代以降は多くの国で、50歳未満での大腸がんの発生率が毎年2~4%ずつ増えており、30歳未満ではより顕著であり、2023年3月に医学誌「CA: A Cancer Journal for Clinicians」に発表した論文でも、米国で55歳未満で診断された人の割合が1995年の11%から現在は20%まで増加しており、大腸がんはもはや高齢者の病気ではないといえます。

今回の研究では世界中の若者の大腸がんの発症要因として腸内細菌から分泌されるコリバクチン毒素が関与している可能性があり、もしこれが原因であるとしたら、どのようなメカニズムで起きているのか、気になるところです。

→ 大腸がんの症状(初期症状)チェック はこちら







【関連記事】

大腸がんはもはや高齢者の病気ではない!若い世代で大腸がんの発生率が高まっている理由とは?




若い世代で大腸がんが増加、見逃してはいけない兆候とは、研究(2024年12月20日、ナショナルジオグラフィック)で紹介された2024年12月11日付けで医学誌「Lancet Oncology」に発表された研究によれば、世界の多くの国と地域で50歳未満の若い人の大腸がんの発生率が高まっており、また2023年3月に学術誌「サイエンス」に掲載された論文によれば、1990年代以降は多くの国で、50歳未満での大腸がんの発生率が毎年2~4%ずつ増えており、30歳未満ではより顕著であり、2023年3月に医学誌「CA: A Cancer Journal for Clinicians」に発表した論文でも、米国で55歳未満で診断された人の割合が1995年の11%から現在は20%まで増加しており、大腸がんはもはや高齢者の病気ではないといえます。

このことから、大腸がんを予防するためには、検診の推奨年齢を下げることが大事になってきます。

また、大腸がんのリスク要因には、家族歴があり、遺伝的要因も大きいので、家族に大腸がんの人がいる場合には早めに健診を受けることが望ましいと考えられます。

もう一つ今回の記事で注目したいのは、健康格差の視点です。

貧困率と大腸がんによる死亡率をまとめた地図を参考にすると、収入が低いほど肥満や食生活の質の低下がよく見られ、例えば生鮮食品よりも安い加工食品を選んでいるとあります。

シーゲル氏によれば、過体重は大腸がんのリスクを増やす要因となるものの、過体重が原因と見られる大腸がんは約5%にすぎない。

ジアナキス氏は「サイエンス」の論文で、その要因の候補として砂糖入りの飲料や赤身加工肉の消費量が増えたことを挙げている。

記事を参考にすれば、貧困によって砂糖入りの飲料や加工食品を選択するなど食事の質が低くなる傾向にあり、そのことが腸内細菌に影響を与えて、大腸がんのリスクを高めているのではないかという説が立てられます。

米国で発生したがんによる死亡者のほぼ半数は生活習慣の改善で予防できる可能性がある!で紹介した米国がん協会の研究によれば、がんと生活習慣の関係を調べたところ、2019年に米国で発生したがんによる死亡者のほぼ半数は生活習慣が要因になっている可能性があるそうです。

この記事でもポイントに挙げたのが「健康格差」でした。

貧乏な人ほど生活習慣は不健康!?|人は(時間・お金・食べ物など)不足を認識したとき行動が変わる!によれば、貧困とは知識の欠如ではなく、どんな人であっても愚かな選択をしてしまうような状況に置かれているのが貧困なのです。

【関連記事】

若い世代の大腸がんが増加していることが、もし仮に健康格差、具体的に言えば貧困が根本的な原因にあるのであれば、「生活習慣を改善しましょう」ということが解決策ではなくて、貧困から抜け出す術をサポートしていくことが大腸がんなどのガンを予防する方法と言えるのではないでしょうか?

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【追記】

日本人の大腸がん患者の5割に腸内細菌のコリバクチン毒素が関与か/若年者の大腸がん発症増との関連もによれば、コリバクチン毒素による変異パターンは、高齢者症例(70歳以上)と比べて若年者症例(50歳未満、大腸がん全体の約10%を占める)に3倍多い傾向がみられ、日本をはじめ世界的に問題視されている若年者大腸がんの重要な発症要因である可能性が示唆されました。







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