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1300万人の新国民病!隠れ腎臓病|#ためしてガッテン(#NHK)

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2008年11月12日放送のためしてガッテン(NHK)「1300万人の新国民病!隠れ腎臓病恐怖の連鎖」がテーマでした。




【目次】

■隠れ腎臓病とは

View from Tokyo Skytree

by JD(画像:Creative Commons)

ためしてガッテン(11月12日放送)「1300万人の新国民病!隠れ腎臓病恐怖の連鎖」

●最近は、自覚症状はないけれども、腎臓機能が落ちている、「隠れ腎臓病」の人が増えているそうです。

●最近の研究によると、自覚症状が全くない段階の腎臓機能低下で、脳卒中心筋梗塞のリスクが大幅に上昇する悪循環があることがわかってきたそうです。

そのメカニズムとは、「腎臓機能が低下→高血圧動脈硬化→突然死」というものです。

■隠れ腎臓病と貧血

●現在、隠れ腎臓病が原因の貧血が急増しているそうで、この貧血のことを腎性貧血というそうです。

●貧血になると、腎臓からエリスロポエチンというホルモンが出て、骨髄で赤血球を作る指令を出すそうです。

●腎性貧血は、腎臓機能が悪化したことで、骨髄で赤血球を作るように指令を出すエリスロポエチンが作り出される量が減ったためにおこるそうです。

●腎臓は、酸素の取り込み能力が非常に低い臓器であるそうです。

●腎臓悪化→エリスロポエチンが出ない→貧血→腎臓悪化という悪循環を起きてしまっているそうです。

●鉄分を摂取しても貧血が治らない場合は、腎臓機能の悪化が原因の腎性貧血の可能性があるので、ぜひ一度医師と相談してみてください。




■隠れ腎臓病と骨

●腎臓の働きには、骨を作る上で重要な働きがある。

カルシウムを体内に吸収するのはビタミンDの役割なのですが、腎臓が活性型ビタミンDというホルモンに変える働きがある。

●隠れ腎臓病が原因で血管に骨ができる、「血管の石灰化」というものがあるそうです。

●血管の石灰化のメカニズム

カルシウムには、カルシウムは常に血液中に一定量が必要。

腎臓の働きが落ちることによって、カルシウムが足りなくなると、それを補おうとして、骨が溶け出てきます。

この溶け出たカルシウムが複雑な仕組みを経て、血管に沈着してしまうそうです。

●「腎臓悪化→活性型ビタミンDが出ない→骨がスカスカに→血管が石灰化する→腎臓悪化」という悪循環を引き起こす可能性があるそうです。

■隠れ腎臓病と突然死のメカニズムのまとめ

●隠れ腎臓病が原因になって、「腎臓機能が低下→高血圧→動脈硬化」の悪循環に、「貧血」と「骨がスカスカ」の悪循環が組み合わさって、その結果、「突然死」のリスクが増大してしまう恐れがあるそうです。

■隠れ腎臓病の早期発見・早期治療と予防

●隠れ腎臓病を早期発見・早期治療を行うには、尿たんぱく検査・血清クレアチニン検査です。

●尿タンパク検査

タンパクが尿に漏れてしまうのは、腎臓の機能が低下していることが原因と考えられます。

●血清クレアチニン検査

血清クレアチニンとは、体内の老廃物で、腎臓のろ過機能を示す指標です。

●腎臓機能低下のきっかけは、糖尿病・高血圧・メタボリックであるので、メタボリックシンドロームを防ぐ食事が、腎臓機能低下を防ぐ食事と言えます。

■感想

今回の放送は大変勉強になりました。

特に腎臓機能の低下が、まったく関係のないように思える貧血や骨がスカスカになることなどと関係していることがわかり、驚きました。

また、そのことがさらに高血圧→動脈硬化と組み合わさって、大きな悪循環を生んでいるということにも驚かされました。

腎臓の働きの重要さがたいへんわかる番組でした。

皆さんも定期的に検査を受けて、隠れ腎臓病を早期発見・早期治療しましょう!

また、食事で腎臓機能低下を予防しましょう!







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ビタミンDが不足すると骨格筋量と筋力が低下しサルコペニアの有病率が上昇する!?




ビタミンDは骨格筋に影響を及ぼすと知られていますが、日本ではビタミンD欠乏症の有病率が高いため、骨格筋量と筋力が低下し、サルコペニア(加齢に伴う筋力の減少、または老化に伴う筋肉量の減少)の有病率が上昇する可能性があることから、日本の70代の参加者310人と90代の参加者48人のデータを分析したところ、血清ビタミンDレベルは骨格質量指数 (SMI)および握力と関連しており、この関連は90歳代グループよりも70歳代グループで顕著で、この結果から血清ビタミンDレベルが骨格筋量と握力を維持することを示唆しています。

【参考リンク】

■まとめ

厚生労働省によれば、ビタミンD欠乏は転倒や骨折などから身体活動が低下し、筋肉量を減少させ、サルコペニア(加齢に伴う筋力の減少、または老化に伴う筋肉量の減少)及びフレイルティのリスクを高める恐れがあると書かれています。

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高齢者を対象にした研究によれば、血中25─ヒドロキシビタミン (体内のビタミンD量の指標となるビタミンDの代謝物)濃度が50nmol/L未満であると身体機能の低下、筋力の減少、血中パラトルモン(副甲状腺ホルモン)濃度の増加、転倒及び骨折のリスクが高いことが報告されています。

ビタミンDを摂取している人ほど骨格筋量と握力が維持できているので、ビタミンDを摂取しましょう!

また血中ビタミンDの値がサルコペニアやフレイルの指標となり、将来的な要介護度を予測する手法の一つになるかもしれませんね。







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日焼け止めを週3回以上使う人はビタミンD不足!?|大阪樟蔭女子大など




■日焼け止めを週3回以上使う人はビタミンD不足!?|大阪樟蔭女子大など

日焼け止め使用でビタミンD不足…20代女性に調査

(2017/7/12、毎日新聞)

研究チームは2016年5月から1年間、同大の学生など20代の女性延べ101人について、日焼け止めの使用頻度や食生活など習慣などを調査した。その結果、日焼け止めを週3回以上使うグループの血中ビタミンD濃度の平均は、通年で基準を下回る「欠乏状態」だったという。

紫外線から肌を守る!日焼け止めの効果的な塗り方(量・時間)・選び方(SPF・PA)では、紫外線が強くなる季節は肌を守るためにも日焼け止めによるUV対策が重要ですと紹介しましたが、大阪樟蔭女子大などの研究チームの調査によれば、日焼け止めを週3回以上使うグループの血中ビタミンD濃度の平均が欠乏状態であることが分かったそうです。

ビタミンDは日光を浴びることで体内で作られる栄養素で、ビタミンDが不足すると、骨粗しょう症などになりやすくなるといわれています。

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今回の調査結果の気になったポイントは、「なぜ、日焼け止めを使うことによってビタミンDは不足してしまうのか?」という点です。




■紫外線とビタミンD

そこで、日焼け止めとビタミンD産生について調べてみました。

紫外線環境保健マニュアル2015

ビタミンDをつくる紫外線の波長は日焼けをする紫外線の波長とほぼ同じで、SPF30の日焼け止めをしていると、皮下でのビタミンD産生は5%以下に落ちてしまうことにも注意が必要です。

環境省の「紫外線環境保健マニュアル2015」によれば、ビタミンDを作る紫外線の波長と日焼けをする紫外線の波長はほぼ同じであるため、日焼け止めをしているとビタミンDの産生が落ちてしまうそうです。

また、日焼けを避ける女性の増加は乳幼児のビタミンD欠乏症にも影響を与えているそうです。

紫外線環境保健マニュアル2015

日本では近年、特に乳幼児のビタミンD欠乏症が増加しており、高度のO脚や、けいれんで外来に受診する乳幼児が急増しています。

日焼けを避ける若年女性が増えたことがあり、妊婦さんがビタミンD欠乏状態にあり、元々骨量の少ない赤ちゃんが多いうえに、完全母乳栄養やアトピー性皮膚炎に対する除去食、生後の日光浴不足が重なることがリスク要因と考えられています。

環境省の『紫外線環境保健マニュアル2015』によれば、次のような理由で乳幼児のビタミンD欠乏症が増加しているそうです。

  • 日焼けを避ける若い女性が増えたことにより、妊婦のビタミンDが欠乏
  • 母乳栄養の赤ちゃんやアレルギーなどで食事制限をしている赤ちゃんは、骨の成長に必要なビタミンDが不足しがち

そのため、ビタミンDを食事から摂取することや適度に日光を浴びるといった対策が必要になります。

具体的にはどのようにすればよいのでしょうか?

食品中のビタミンD含有率(一日必要量は10-25μg)|紫外線環境保健マニュアル2015
食品中のビタミンD含有率(一日必要量は10-25μg)|紫外線環境保健マニュアル2015

参考画像:紫外線環境保健マニュアル2015|スクリーンショット

ビタミンDは食物としては、きのこ類や脂身の魚類に多く含まれていますが、その他の食品には少ししか含まれておらず、必要量を食事だけから摂るのは困難です(表2-2)。そのため、多くの人は必要ビタミンD(一日400-1000単位、10-25μg)の半分以上を日光紫外線に依存しているのが現状です。

ビタミンDを補充するためには、食事から摂取することや適度に日光を浴びるといった対策が挙げられますが、ビタミンDに含まれている食品は限られているため、食事だけで摂るのは難しく、また紫外線には発がん作用があるため浴び過ぎには注意が必要なのも事実です。

そのため、環境省の「紫外線環境保健マニュアル2015」では、食べ物からの摂取や日光浴によりビタミンDの補充が難しい場合には、ビタミンDのサプリメントを利用することも一つの方法であるとアドバイスをしています。

■まとめ

take it easy

by Filip Mishevski(画像:Creative Commons)

美白に注目が集まったり、シミや皮膚がん予防で紫外線対策を行なうようになったことにより、ビタミンD不足になったというのは興味深いですよね。

花粉症は栄養療法で8割以上が改善|砂糖をとらない・オメガ3・ビタミンD(溝口徹)|#ジョブチューンビタミンDによれば、ビタミンDには免疫を調整する重要な役割があるそうです。

ビタミンDの量を増やすためには、日光を浴びる(日光を浴びることで生成される)こととビタミンDを含む食べ物を摂取する方法があります。

骨粗しょう症予防のためにもビタミンDを含む食品を摂取したり、日光浴をするようにしましょう。

→ 骨粗鬆症とは|骨粗しょう症の症状・原因・予防する方法(食べ物・運動) について詳しくはこちら







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ビタミンDが不足すると新型コロナ重症化リスクが14倍に!?




ビタミンD欠乏、コロナ重症化リスク14倍に 新研究結果(2022/2/12、Forbes)に紹介されているイスラエルのバルイラン大学とガラリヤ医療センターの研究チームの発表によれば、ビタミンD不足と新型コロナウイルス感染症の重症化に関連性があるようです。

ビタミンD濃度が20ng/mL未満の欠乏症患者は、40ng/mL以上の人よりも新型コロナウイルス感染症が重症化する可能性が14倍高まった。ビタミンD濃度が十分だった患者の死亡率は2.3%だった一方、ビタミンD欠乏症患者の死亡率は25.6%だった。

ビタミンDは、免疫系が体内に侵入してくる細菌やウイルスを撃退するために不可欠で、ビタミンDが不足すると、高血圧、結核、癌、歯周病、多発性硬化症、冬季うつ病、末梢動脈疾患、自己免疫疾患などの疾病への罹患率が上昇する可能性が指摘されていました。

ビタミンDと新型コロナウイルスとの関連性が立証された研究ではありませんが、健康な体を維持するためにもビタミンDは摂取しておきたいもの。

ビタミンDを含む食品・サプリメントがこれからの健康食材としてビジネスの将来性はある?ない?どっち?によれば、ビタミンDを増やす方法は2つ。

一つは日光に当たること、もう一つは食品から摂取すること。

ビタミンDを含む食品・サプリメントがこれからの健康食材としてビジネスの将来性はある?ない?どっち?によれば、ビタミンDはサケ・マグロ・サバ・イワシ・サンマ・カレイ・ブリ・しらす干しなどの魚類やきくらげ・干し椎茸などのキノコ類に多く含まれています。

全く外に出ない人は太陽に光を浴びて、ビタミンDを含む食品を摂取して、体の健康を維持していきましょう!







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ビタミンDとカルシウム摂取で糖尿病の発症のリスクを「低減させ得る」|厚労省研究班

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■ビタミンDとカルシウム摂取で糖尿病の発症のリスクを「低減させ得る」|厚労省研究班

生しらす。

by PooWho(画像:Creative Commons)

ビタミンDとCa摂取で糖尿病リスク低減も

(2010/2/22、医療介護CBニュース)

厚生労働省の研究班はこのほど、ビタミンDとカルシウムの摂取により、糖尿病の発症のリスクを「低減させ得る」とする研究結果を発表した。

研究班では「一般的に日本人の食事にはカルシウムが不足しており、その摂取量を増加することにより、糖尿病を予防する可能性が考えられる」としている。

厚生労働省研究班によれば、ビタミンDとカルシウムを摂取することで、糖尿病を予防する可能性があるそうです。

→ 糖尿病の症状・初期症状|糖尿病とは について詳しくはこちら

→ 糖尿病危険度チェック について詳しくはこちら




■カルシウムとビタミンDの摂取と糖尿病の関係

カルシウムとビタミンD摂取量と糖尿病との関連について|多目的コホート研究|国立がん研究センター

ビタミンDは、すい臓のβ細胞に直接作用してインスリン分泌に関与していること、カルシウムは細胞内のインスリンのシグナル伝達に関与していることが報告されています。これらが不足するとインスリン感受性が低下するという報告もあることから、両者が糖尿病の発症に関連している可能性が考えられます。加えてビタミンDは、カルシウムの吸収に関与していることから、2つの栄養素が高い群で相乗効果となり、糖尿病のリスクが低くなったと考えられます。

カルシウム・ビタミンDともに糖尿病の発症に関連している可能性が考えられ、カルシウムとビタミンDを摂取することにより、糖尿病の発症リスクが低くなったと考えられます。

糖尿病を予防するためにも、カルシウム・ビタミンDを不足していると感じた人は栄養不足を補うようにしてみてはいかがでしょうか。

→ カルシウムの多い食品 について詳しくはこちら

→ 糖尿病を予防する方法 について詳しくはこちら







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