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サッカーにおけるコンディショニングの大切さ|栄養補給のポイント(試合前日・試合当日・キックオフ前・ハーフタイム)

【目次】




■コンディショニングに求められる5つの要素

Time for a Drink

by Jon Candy(画像:Creative Commons)

勝利の陰に栄養補給 敏腕サッカートレーナー挑む

(2015/6/20、日本経済新聞)

来季、ドイツ1部リーグのドルトムントのフィットネス責任者に就任するライナー・シュレイ氏の選手のコンディショニングについての話が大変興味深いので紹介したいと思います。

1.アスリートとしての基本能力

柔軟さ、パワー、スピード、持久力、バランス、安定性など

2.日常の食事

3.腱(けん)・靱帯のケア

4.練習・試合における栄養補給

5.回復

錦織圭選手のコンディショニング戦略(栄養管理・ピリオダイゼーション・ケガの予防)によれば、アスリートにとって最も重要なのは、試合や練習までに、いかに多くのエネルギー源=糖質を蓄えておけるかであり、運動で空になった糖質と、筋肉の材料となるたんぱく質をいかに素早く摂取できるかという点にあるそうです。

そして、特に気を付けたのが、運動直後の栄養補給。

身体に備わっている回復力が最も発揮されるこのタイミングで、十分な糖質とタンパク質を取れていれば確実な回復ができますが、そうでなければ回復できる幅が狭くなってしまうそうです。

マンチェスター・シティでは血液検査をして選手に食品のアドバイスや栄養ドリンクを準備しているによれば、マンチェスター・シティでは、血液検査を行なって、必要な食品のアドバイスを行ったり、選手一人ひとりに合わせて作られた栄養ドリンクを用意しているそうです。

「練習・試合における栄養補給」はパフォーマンスを維持する・高めるだけでなく、ケガをしづらい体を作るためにも重要であり、そのスタンダードができつつあるそうです。




■コンディショニングの大切さ

バルサも採用するサッカーのコンディショニング理論「ピリオダイゼーション/PTP」によれば、チームのパフォーマンスが低下してしまうのには、大きく分けて2つの理由があります。

一つは、「疲労で選手が動けない」ということ。

もう一つは90分間のペース配分を重視しすぎるがゆえに、「体力をセーブして選手が動かない」こと。

チームが90分間爆発的な動きを続けるためにも重要なのがコンディショニングなのです。

■栄養補給のポイント


●試合前日は、炭水化物を適度に摂り、野菜も忘れない

錦織圭選手のコンディショニング戦略(栄養管理・ピリオダイゼーション・ケガの予防)でも紹介しましたが、アスリートにとって最も重要なのは、試合や練習までに、いかに多くのエネルギー源=糖質を蓄えておけるかであり、そのためには、炭水化物を適度に摂ることは欠かせません。

また、エネルギーに変えるためには、ビタミン・ミネラルが必要になるので、野菜も必要です。


サッカー選手はオメガ3を摂ってケガしにくい体質を作ろう

オメガ3には炎症を抑える効果があり、ケガを予防するためにも、オメガ3を摂って、それ以外の油を摂らないことが望ましいそうです。

→ オメガ3脂肪酸|オメガ3の効能・効果・食べ物・オメガ3ダイエット について詳しくはこちら


●試合当日の食事は、炭水化物を食べ過ぎない

試合当日の朝食は、オート麦のフレークやミュズリをヨーグルトに入れ、お好みでオムレツやサーモンとチーズを挟んだ全粒粉のパンを合わせるようにするそうです。

血糖値を正常値に保つために、炭水化物を食べ過ぎないようにすることがポイント。


●試合当日の昼食は、魚がおすすめ

試合当日のランチは軽めにするようにして、炎症を増進する恐れがあるアラキドン酸が含まれる豚肉や鶏肉を避けるようにするそうです。

ケガを予防するためにも、魚を選ぶほうが良いそうです。


●試合の2,3時間前はハーブを摂取

炎症を防ぐ栄養素が含まれているので試合の2、3時間前にハーブをとるようにしているそうです。

ファイアー・ココアは、牛乳カップ1、カカオパウダースプーン2杯、はちみつ、シナモン、唐辛子を入れたもので、生姜と蜂蜜には胃腸を整える効果があるそうです。

ハーブには炎症を抑える栄養素が含まれており、また、試合当日は緊張するので、胃腸を整え、リラックスするハーブを摂取するとよいそうです。


●試合開始10分前にはスペシャルドリンク

スペシャルドリンクには、ナトリウム、炭水化物、タンパク質が少量入った物を用意しており、また、アミノ酸のアルギニンを加えるそうです。

→ アミノ酸の効果・効能・種類・アミノ酸を含む食べ物 について詳しくはこちら

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●ハーフタイム

60分から70分で蓄えられたエネルギーはなくなるため、ハーフタイムに炭水化物の量を増やしたドリンクで補給するそうです。

■まとめ

今回の記事は、ライナー・シュレイ氏と栄養学の専門家、ヴォルフガング・ファイル氏との共著である『Die Perfekte Fussball Schule』(完璧なサッカー学校)を参考にされているそうですが、こうした栄養補給やトレーニング、コンディショニングに関する情報が子どものころから学べるようになるといいですね。




→ バルサも採用するサッカーのコンディショニング理論「ピリオダイゼーション/PTP」 について詳しくはこちら




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本当に朝食にドーナツとコーヒーが適しているのか?




■本当に朝食にドーナツとコーヒーが適しているのか?

Coffee

by Max Braun(画像:Creative Commons)

朝食にドーナツとコーヒーが適している化学的な理由

(2010/10/19、ライフハッカー)

糖分の足りない朝食だと血糖値が上がらず、脳に栄養が足りていないのです。

朝起きると、前日の夜ご飯を食べてから、かなりの時間が経過しているので、血糖値は下がっています。

脳の何十億という神経細胞には、常にグルコースという糖分の安定供給が必要です。

神経細胞は、糖分が欠乏するとたった数分で死んでしまいます。

最後の食事から時間が経って、お腹が空いたり甘い物が食べたくなるのは、神経細胞が糖分不足のアラートを出しているのです。

今回の記事は、朝食と脳との関係です。

朝は夕食からかなりの時間が経過しているので、血糖値が不足しており、神経細胞は糖分を必要としているそうです。

では、脳はなぜ糖分を必要としているのでしょうか。

脳内で、糖分はアセチルコリンという、とても重要な神経伝達物質を生成します。

アセチルコリンは、学習や記憶、情緒や気分の安定、身体のコントロールなどを助ける物質です。

アセチルコリンは、食事から摂取されたコリンという物質から作られます。

コリンは、レシチンという成分から得ることができます。

そしてレシチンは、チョコレートやカップケーキ、ドーナツなどの焼き菓子に多く含まれています

ですから、朝食にチョコドーナツを食べると、朝から脳の栄養補給がしっかりとでき、落ち着いてじっくりと仕事や勉強に励むことができます。

卵やベーコンの朝食でも栄養は十分な気がしますが、脳にとってはアセチルコリンが足りず、栄養不足なのです。

脳内では学習や記憶、情緒や気分の安定、身体のコントロールなどを助ける物質であるアセチルコリンという神経伝達物質を作っており、朝食に糖分が足りないと落ち着いた気持ちになれないということみたいです。

日中、仕事をしたり勉強したりしながら、脳内ではコリンや糖分を使って、アセチルコリンが生成され続けています。

しかし、時間が経つにつれて注意力は散漫になっていき、段々とやる気がなくなっていきます。

昼間に脳を使い続けていると、今度はアデノシンという別の神経伝達物質が増え始め、それが徐々にアセチルコリンを抑制し始めます

アデノシンのせいで、集中力がなくなったり、眠くなったりするのです。

こんな時に飲むと効果的なのがコーヒーです。

コーヒーに含まれるカフェインが、アデノシンの活動を抑え、アセチルコリンを助けます

そして、再び集中力や記憶力を取り戻すことができるのです。

眠くなったらコーヒーを飲むというのは、化学的にも理に適ったことなのです。

脳を使い続けているとアセチルコリンを抑制するアデノシンという神経物質が増え、集中力がなくなったり、眠くなったりするそうです。

コーヒーには、アデノシンの活動を抑え、アセチルコリンの働きを助けるカフェインが含まれており、コーヒーを飲むことで集中力を取り戻すことができるそうです。




ところで、この記事では、脳の栄養補給という視点から朝食を見ていますが、視点を少し変えてみると、話は変わってきます。

例えば、「体温を上げる」という視点から見てみます。

朝の「体温」が能率左右

卵などのたんぱく質と、脳のエネルギー源になる炭水化物、それに野菜の組み合わせが最も脳に良い朝食だという。

肝臓の働きを高める「卵」

早稲田大学スポーツ科学学術院の鈴木正成教授は、「食べ物を食べると消化や吸収の過程でエネルギーが熱に変わる。その割合がたんぱく質では30%に上る。脂肪の4%、炭水化物の10%に比べて高い」と話す。

つまり、朝、卵をとれば眠っている間に下がった体温を上げ、午前中から活発にすごせるというわけ。

朝から活発に過ごすためには、食事は欠かせませんが、たんぱく質は、エネルギーの3割が熱に変わるので、体温が上がり、より活発に動くことができるようになるようです。

先程の記事では、朝食には、卵やベーコンの食事よりもチョコドーナッツという話になっていますが、体温を上げて効率を上げるという観点から見ると、やはりたんぱく質(卵など)を摂る必要があります。

どんな視点から見ているかによって、みえてくるものが違ってくる良い例ですね。

もう1つ、血糖値を安定させるという点で朝食を食べるというのは大事なのだそうです。

糖尿病になりにくい県ナンバーワン愛知県の食習慣から学ぶ糖尿病予防の方法|赤味噌(メラノイジン)・アサリ(マグネシウム)・喫茶店のモーニング(セカンドミール効果)|#サタプラによれば、朝食を食べることで、昼食時以降の血糖値に影響を及ぼすという「セカンドミール効果」が糖尿病予防のカギになるそうです。

「セカンドミール効果」とは、朝食(ファーストミール)を食べることで昼食以降(セカンドミール)の食後高血糖を上がりにくくしてくれる効果なのだそうです。

朝食を抜くということは、前日の夜の食事から何も食べていない状態が昼まで続くことになり、そのことによって、小腸が糖分を積極的に吸収してしまい、食後に血糖値が上がりやすくなるそうです。

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カロリーが体脂肪を蓄積させてしまう!?|米研究チーム

48/365 U're what u eat

by Iryna Yeroshko(画像:Creative Commons)




体重増をもたらすのはカロリー=米研究チーム

(2012/1/5、ウォール・ストリート・ジャーナル)

脂肪、タンパク質、それに炭水化物をバランス良く摂取するのが体重を減らすカギだとするこれまでの説に、異議を唱える研究結果がこのたび明らかになった。

<中略>

体脂肪の蓄積という観点からすると、何を食べるかよりも、どれだけ食べるかが重要だということが示されたのだ。

体脂肪の蓄積には、何を食べるかよりもどれだけの量を食べるかが重要だということがわかったそうです。

研究は健康な若い男女25人を対象に行われ、被験者には56 日間にわたって意図的に1日当たり約1000キロカロリーを余計に摂取してもらった。

食事に含まれるタンパク質と脂肪の量はグループごとに変えた。

この研究結果は4日付のジャーナル・オブ・アメリカン・メディカル・アソシエーション(JAMA)に掲載される。

低タンパク質食のグループ(タンパク質の占める割合が摂取カロリーの5%未満)の体重増は、通常バランスのグループや高タンパク質食のグループよりも少なかったものの、体脂肪はすべてのグループで同じだけ増加した。

タンパク質が摂取カロリーに占める割合は普通で約15%だが、米政府は17~21%にすることを推奨している。

論文の主執筆者で、ペニントン生物医学研究センターの研究員であるジョー ジ・ブレイ氏は、「体が余剰なカロリーを摂取する場合、それがどんな食物から発生したのかは関係がない」と指摘し、「体は(余剰なカロリーを)脂肪に変えることしかできない」と語った。

この研究により、食事に含まれる脂肪、炭水化物、タンパク質の量ではなく、カロリーが体脂肪を蓄積させるということが分かる。

今回の研究でわかったことは、体は過剰なカロリーを体脂肪として蓄積しており、どんな食品であるかは関係がないということです。

つまり、過剰にカロリーを摂取していると、どんな食事のバランスでも、体脂肪は増えてしまうということです。

もちろん栄養の観点からみると食事のバランスは重要なのですが、どんなに良い食事のバランスでも、カロリーを摂り過ぎたら、太ってしまうということですね。







P.S.

【ダイエットの新常識】カロリー計算よりも栄養摂取量の計算

ダイエットに欠かせない行為のひとつがカロリー計算。でも実は、ダイエットをするにはカロリーそのものよりもタンパク質や炭水化物、脂質や食物繊維の摂取量を計算するほうがはるかに効果的なのだそう。

たとえばマシュマロは脂質がまったくないが、体のなかで脂肪として蓄積しやすい砂糖がたっぷり。また、糖分が多い食べ物は血糖値を変動させ、食欲を増加させる効果がある。逆に、アボカドは脂肪分が多いものの、心臓によいポリ不飽和の脂肪であるうえ、脂肪(特に内臓脂肪)の燃焼を助ける役目がある脂肪酸が豊富。

そのため、カロリーだけに気を使うのではなく、タンパク質や糖分、食物繊維や脂質をいかにバランスよく摂取するかが効果的なダイエットの秘訣なのだ。

以前紹介したコチラの記事では、カロリー計算よりも栄養バランスよく摂取することがダイエットには重要だということです。

両方の記事をまとめると、結局は、栄養バランスを考えながら、適切な量のカロリーを摂ることが重要ということになってしまいました。




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公開日時: 2012年3月14日 @ 03:02

子どもの食事とIQに関連性、健康志向の食事で有意に高く

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by Emily Burnett(画像:Creative Commons)




子どもの食事とIQに関連性、健康志向の食事で有意に高く 英研究

(2011/2/8、AFPBB)

加工食品をたくさん食べて育った子どもは、そうでなかった子どもに比べて知能指数(IQ)がやや低くなるという研究結果が7日、英国医師会(British Medical Association、BMA)が発行する専門誌「Journal of Epidemiology and Community Health」に発表された。

<中略>

具体的には、調査対象の子どもたちのなかで加工食品の食事が多かった方から20%の子どもの平均IQが101だったのに対し、「健康志向食」が多かった方から20%の子どもでは106だった。

子どもの食事とIQに関連性があるという研究結果が出たそうです。

簡単にいえば、加工食品をたくさん食べて育った子供に比べて、健康志向の食事をしていた子供はIQが高かったそうです。

IQには教育や社会的背景といった多くの要因が絡むため、IQと栄養を直接結びつけることには論議がある。

例えば、中流家庭(もしくはより経済的に余裕のある家庭)のほうが貧困家庭よりも、健康的な食生活に対する志向が高いだろうし、子どもの教育に熱心な傾向もあるだろう。

研究チームは、こうした栄養以外の要素の影響を特別な注意を払って取り除いたとしている。

IQと栄養との関係を直接結びつけることには様々な要因が絡んでいるため、安易に受け入れてはいけないかもしれませんが、今回の結果は頭に入れておきたい情報です。

エメット氏よると、ジャンクフードがIQに悪い影響を与えうる主な理由は、幼少時の脳の発達の鍵となるビタミンなどの重要な栄養素が、加工食品では不足しているためだと考えられる。

健康志向の食事をしていた子供に比べて、加工食品をたくさん食べて育った子供のIQが低い理由としては、加工食品には、脳の発達に必要な栄養素が不足していると考えられるようです。







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