「腎臓」タグアーカイブ

腎臓機能に異常を感じた「紅麴」の患者の症状とは?腎機能低下のサインとは?

> 健康・美容チェック > 腎臓 > 腎臓の病気 > 腎臓機能に異常を感じた「紅麴」の患者の症状とは?腎機能低下のサインとは?




紅麴の患者診た医師「検査受けて」 腎機能に異常、尿に泡立ちも(2024/3/29、朝日新聞)によれば、小林製薬製の紅麴原料を含むサプリ摂取後に腎機能に異常が生じた患者には、尿の泡立ちなどに異常を感じ、腎臓の働きを示すクレアチニンの値が基準値を超えており、尿たんぱくや尿潜血も陽性という結果が出ているそうです。

小林製薬 紅麹問題「プベルル酸」健康被害の製品ロットで確認(2024/3/29、NHK)によれば、健康被害があった製品のロットで青カビから発生することがある「プベルル酸」という物質が確認されたことを明らかにしました。

【関連記事】

改めて腎機能低下のサインについて調べてみました。

腎臓の病気のサインには、いつもとは違う尿の変化に現れることがあります。

  • 「おしっこに血が混じっている」
  • 「尿の色がいつもと違う」
  • 「尿が濁っていると感じる」
  • 「真っ赤な色の尿やコーラ色の尿が出たことがある」
  • 「健康診断の時に、血尿と蛋白尿が出ているといわれたことがある」

●尿の泡立ちが腎臓機能低下のサイン

尿が泡立つ理由は、腎臓のフィルター機能がうまく機能していないと泡立つ性質を持つたんぱく質が出ている可能性があるのですが、つまり、尿に蛋白(たんぱく)が混ざっているおそれがある(いわゆる蛋白尿)ということは、腎臓の糸球体のフィルター機能がうまく機能していないというサインになるわけですね。

ただ糸球体でろ過をしている穴が糖や脂肪によって大きくなりすぎると、今度は血小板が集まってきて血管自体を塞いで通行止めにすることがあり、こうなると、たんぱく質は漏れでなくなることがあります。

つまり、糸球体の働きが失われているのに尿検査では見つけることができないこともあるのです。

尿が泡立つ|なぜ腎機能が低下するとおしっこの泡立ちがなかなか消えなくなるのか?|腎臓病の症状

●腎臓のろ過機能を示す検査「クレアチニン検査」

クレアチニンとは、筋肉中のたんぱく質が代謝された時に発生する老廃物で、腎臓機能が正常な時は、ろ過によって、ほぼすべて体外に捨てられています。

ところが、糸球体の通行止めが増えれば増えるほど、体内に残る量が増えます。

つまり、排出されたたんぱく質の量ではなく、腎臓の壊れ具合で体内に残ってしまうクレアチニンを調べることで機能低下の程度を知ることができるんです。

→ 腎臓の数値|クレアチニン・eGFR について詳しくはこちら

腎臓が突然ダメになる!急増!沈黙の新現代病|タンパク尿検査の落とし穴|クレアチニン検査|人工透析にならないようにするためのチャート表|#ためしてガッテン(#NHK)

■まとめ

急性腎障害の早い段階で、酸化ストレスの抵抗性を高める薬を飲むことにより、慢性腎臓病の進行を抑制できる|東北大学によれば、急性心不全や手術(血管手術・腎移植)、細菌感染・敗血症、大出血により腎臓へ流れる血流が不安定になると、酸化ストレスが生まれ、急性腎障害(AKI:acute kidney injury)を起こします。

急性腎障害は、高血圧糖尿病などの慢性疾患を伴う場合に、徐々に進行し、慢性腎臓病になります。

→ 慢性腎臓病(CKD)の症状・原因 について詳しくはこちら

心筋梗塞脳卒中高血圧COPDなどの病気を悪化させる背景に、慢性腎臓病があるということです

腎臓は『肝腎連関』『心腎連関』『脳腎連関』『肺腎連関』など臓器同士が連携するネットワークの要|#NHKスペシャル で紹介した京都大学大学院医学研究科の柳田素子教授によれば、腎臓は、腎臓が悪くなると、他の臓器も悪くなり、他の臓器が病気になると、腎臓も悪くなるというように『心腎連関』『脳腎連関』『肺腎連関』『肝腎連関』など臓器同士が連携するネットワークの要となっているそうです。

それだけ腎臓という臓器は重要な臓器なんですね。

むくみ・体がだるい・疲れやすい・多尿(おしっこの量が増えた)・頻尿(おしっこの回数が増える)・尿が泡立つ(または泡立ちがなかなか消えない)・血尿といった症状がある場合には、腎機能の低下が疑われるので、一度病院で尿検査と血液検査を行ないチェックしてみましょう。

→ 腎臓の病気|腎臓病の症状・種類・原因・食事・検査 について詳しくはこちら







【減塩レシピ関連記事】
続きを読む 腎臓機能に異常を感じた「紅麴」の患者の症状とは?腎機能低下のサインとは?

「健康日本21」で定める新たな健康長寿のための数値目標とは?




厚生労働省が2024年度から始める次期の国民健康づくり計画「健康日本21」で定める数値目標が興味深いですね。

1)1日の野菜摂取量(2032年度)

現状281g→目標350g

「所得と生活習慣等に関する状況」のグラフから見えてくるもの|厚生労働省調査によれば、男女問わず、年収が高い人ほど野菜摂取量が多い、もしくは、野菜摂取量が多い人ほど年収が高いといえます。

低収入ほど野菜不足-厚労省栄養調査で紹介した厚生労働省が発表した2011年の国民健康・栄養調査によれば、低収入ほど野菜の摂取量が不足しているという結果が出たそうです。

また、低所得者ほど生活習慣に問題=野菜食べず、運動しないという記事によれば、低所得者ほど野菜を食べる量が少なかったり、運動の習慣がなかったりと、生活習慣に問題がある傾向があることがわかったそうです。

#健康格差 とは|所得や学歴など社会経済的な地位が低いと不健康が多くなる!?#健康格差 は収入・学歴などが要因?|WHO、社会的・経済的な格差が健康の格差を生んでいるでも取り上げましたが、社会的・経済的な格差が健康の格差を生んでいるということがWHOでも一つの問題として注目されているようです。

日本人全体の野菜の摂取量を増やすには低所得者対策をすることが大事なのではないでしょうか?

野菜(ビタミン・食物繊維・葉酸・ポリフェノールなど)を摂る|おすすめの健康的ライフスタイル10箇条
【関連記事】

2)果物摂取量

現状99g→目標200g

野菜や果物を多く摂取する人は死亡リスクが低下する|人間総合科学大で紹介した人間総合科学大のの奥田奈賀子准教授の研究グループによれば、野菜や果物を多く摂る人は、脳卒中や心臓病などの循環器疾患で死亡するリスクが低下するそうです。

野菜と果物を1日に計280グラム程度摂取した群と計490グラム程度摂取した群を比較すると、野菜や果物を多く摂った群は少ないグループより死亡リスクが28%低かったことがわかりました。

3)食塩摂取量

現状10.1g→目標7g未満

●高血圧

血液中の水分量をコントロールしているのが塩分です。

血液中の塩分が適量であれば、血液中の水分量も正常で、血流も正常になります。

しかし、塩分には水分を引き寄せる働きがあり、血液中の塩分が多くなると、それだけ引き寄せられる水分量も多くなるため、血液の水分量も増加してしまい、血管の壁にかかる圧力が高くなってしまう、つまり、高血圧になると考えられます。

塩分の摂り過ぎ

→血液中の塩分濃度が高まる

→体が血液中の塩分濃度を薄めようと働くため(浸透圧を一定に保つ)、血液中に水分が取り込まれる

→血管の中の血液の量が増えることによって、血管に圧力がかかり、また、心臓への負担も大きくなる

血圧が上がる

→高血圧

→ 高血圧とは|高血圧の症状・食事・予防・原因・対策 について詳しくはこちら

●腎臓

【#世界一受けたい授業】腎臓にいい食べ物・腎臓に悪い食生活とは・CKD(慢性腎臓病)(横尾隆)

塩分の多い食事を続けると腎臓に負担がかかります。

「慢性腎臓病」が悪化すると、老廃物が血管の内皮細胞を傷つけることによって、脳卒中、心筋梗塞など血管の病気になるリスクが高くなります。

腎臓は『肝腎連関』『心腎連関』『脳腎連関』『肺腎連関』など臓器同士が連携するネットワークの要|#NHKスペシャルで紹介した京都大学大学院医学研究科の柳田素子教授によれば、腎臓は『心腎連関』『脳腎連関』『肺腎連関』『肝腎連関』など臓器同士が連携するネットワークの要となっているそうです。

腎臓が悪くなると他の臓器も悪くなるので、いかに腎臓を健康に保つかはとても大切なのです。

腎臓に良い食事としては、塩分を減らす工夫、つまり減塩を行なうこと。

厚生労働省によれば、一日の塩分の目安は、男性8g、女性7gで、日本人の平均は12.3gなのだそうです。

カリウム・カルシウム・マグネシウム・食物繊維には、増えすぎた塩分を効率よく体外へ排出させる効果があります。

カリウムは、血液での濾過装置である腎臓に作用すると考えられており、余分な塩分をより多く体外へ排出すると考えられています。

4)喫煙率

現状16.7%→目標12%

5)睡眠6-9時間

現状54.5%→目標60%

「ヤクルト1000」の人気から考える現代人の健康の悩みとは?では、ヤクルト100の人気から、それだけ現代人の生活がストレスでいっぱいで、眠れない・起きれない人が多いということであり、自律神経が乱れている人が多いのではと考えられます。

→ 夜眠れないという悩みを抱えているあなたに。不眠の原因とは?不眠対策!良質な睡眠をとる方法

日本の働く女性は世界で一番寝ていない!?|睡眠時間が短い理由とは?によれば、日本の働く女性は世界一睡眠時間が短いそうです。

また、なぜ日本の赤ちゃんは世界一睡眠時間が短いのか?によれば、日本の赤ちゃんは世界一睡眠時間が少ないそうです。

母親が忙しくて子どもの生活リズムが遅くなりがちになっていることも睡眠不足の子どもが増えている理由なのかもしれません。

日本人の7割が睡眠不足? 親子で知りたい、睡眠のリズムを整えるコツ(2021/9/1、朝日新聞)によれば、経済協力開発機構(OECD)の調査による各国の平均睡眠時間を見ると、日本人の睡眠時間(7時間22分)は33カ国の中でも最低となっています。

つまり、日本人全体が睡眠不足なんです!

睡眠と生活習慣病には関係があり、糖尿病高血圧睡眠時無呼吸症候群脂肪肝肝臓がん、認知症になりやすいといった研究がされています。

最近注目されているのは「睡眠負債」という考え方。

「#睡眠負債(SLEEP DEBT)」|わずかな睡眠不足の影響が脳のパフォーマンスの低下・病気のリスクを高める|#NHKスペシャルで紹介された「睡眠負債(Sleep Debt)」とは、わずかな睡眠不足の影響が、まるで借金のように積み重なることで、知らず知らずのうちに脳のパフォーマンスを低下させたり、病気のリスクを高める恐れがあるという考え方です。

睡眠を改善することは一日一日のパフォーマンスだけでなく、健康を守ることにもつながるんですね。

6)足腰に痛みのある高齢者(人口1000人当たり)

現状232人→目標210人

ロコモティブシンドローム(骨や関節などの運動器の障害のため、要介護状態になる危険性が高いことを示す概念)を防ぐことは要介護になる高齢者を減らすことにつながります。

ロコモティブシンドロームの要因となる病気は、骨粗鬆症・変形性関節症・脊柱管狭窄症の3つの病気。

こうした病気になることで、運動器の障害が生まれ、要介護状態になる危険性が高くなります。

●変形性膝関節症

関節痛は、高齢になると、ほとんどの方が持っているといわれています。

その関節痛の多くが、関節軟骨の磨耗が原因の、「変形性膝関節症(へんけいせいしつかんせつしょう)」です。

通常、軟骨は、柔軟性と弾力性、なめらかさを持っており、関節のスムーズな動きを支えています。

しかし、老化や過激な運動などで、軟骨の消耗が進むと、骨同士が直接こすれあい、強い痛みを感じます。

つまり、変形性膝関節症とは、膝関節のクッションである軟骨のすり減りなどが原因となって、関節が変形したり、膝関節に炎症が起きたりすることで痛みが生じる病気です。

変形性膝関節症(関節痛や膝痛)に当てはまる方は、正座のしにくい方や階段の上り下りがつらい方、立ち仕事の多い方に多いです。

→ 膝が痛い|関節痛・変形性膝関節症 について詳しくはこちら

●脊柱管狭窄症

脊柱管狭窄症とは、神経の通り道である脊柱管(せきちゅうかん)が狭くなり、神経の通りが悪くなることで、背骨の内部の神経が圧迫されて足腰のしびれや痛みが出る病気です。

●骨粗しょう症

骨粗しょう症の原因は、カルシウム不足です。

血中のカルシウム濃度は一定ですので、カルシウムが不足し始めると、骨のカルシウムから補填をするようになります。

つまり、血中のカルシウムが不足すればするほど、骨のカルシウムも減っていくことで、骨がもろくなり、骨粗しょう症につながっていきます。

また、日光にあたることもなく運動もあまりしない生活を続けていると、骨の形成に大切なビタミンDが活性化されず骨粗鬆症になってしまいます。

骨粗しょう症を未然に防ぐためにも、若いうちから骨密度を高めるために、骨を健康に保つ6つの栄養を摂るようにしましょう。

  1. カルシウム
  2. タンパク質
  3. ビタミンD
  4. ビタミンK
  5. マグネシウム
  6. 亜鉛

→ 骨粗鬆症 について詳しくはこちら

【関連記事】

7)地域とのつながりが強いと思う人

現状40.1%→目標45%

フレイルにより認知症を発症するリスクが高い!身体活動と認知機能は互いに影響を及ぼし合っている!によれば、フレイルにより認知機能も低下しやすくなり、認知症を発症するリスクが高いことが報告されているそうです。

また、認知機能が低下すると筋力や身体活動量、ADL(日常生活動作)が低下し、フレイル状態を招きやすくなり、うつや不安など精神面にも悪影響を及ぼすために、人との交流が少なくなりひきこもってしまうなど社会的なつながりも薄くなってしまい、身体活動と認知機能は互いに影響を及ぼし合っているそうです。







頻尿|なぜ腎機能が低下すると尿(おしっこ)の回数が増える(トイレが近い)のか?|腎臓病の症状

> 健康・美容チェック > 腎臓 > 腎臓の病気 > 頻尿|なぜ腎機能が低下すると尿(おしっこ)の回数が増える(トイレが近い)のか?|腎臓病の症状

腎臓の機能が低下し、腎臓の病気になると、「頻尿(ひんにょう)」という症状が現れますが、なぜ腎機能が低下すると尿(おしっこ)の回数が増える(トイレが近くなる)のでしょうか?




【目次】

■なぜ腎機能が低下すると尿(おしっこ)の回数が増えるの?

Original men's toilet

by Jorge Láscar(画像:Creative Commons)

腎臓の機能として最も大事なのが、体の中に溜まった老廃物などをろ過して尿を作る機能です。

腎機能が低下すると、尿を濃縮できなくなり、頻尿(夜間頻尿症)という症状が起こります。

一般的な人の尿の回数は、昼5回、夜が0から1回なのだそうです。

健康な状態の時には、夜間は腎臓が尿から水分を吸収して尿量を減らして濃縮しているために、夜の尿の回数が減少しています。

しかし、腎臓からSOSが出ている場合、昼夜逆転現象が起きてしまうそうです。

昼間は、腎臓の処理能力が追い付かないため、尿の量が減り、夜(睡眠)になると、腎臓の処理能力が回復し、尿の量が増えてしまい、夜にトイレに行きたくなり頻繁に目が覚める(頻尿)ということが起きてしまいます。

【関連記事】

■糖尿病になると尿(おしっこ)の回数が増える原因

腎機能低下によって尿の回数が増える例としては、糖尿病が挙げられます。

糖尿病とは、血糖値が高くなる病気で、簡単にいうと、上手くブドウ糖を取り入れられない病気です。

糖尿病になると、ブドウ糖がエネルギーを必要としている細胞の中に運ばれなくなり、血液の中にあふれてします。

その血液の中にあふれた大量のブドウ糖を排出するため、尿の量が増え、尿(おしっこ)の回数が増えてしまいます。

尿の量・回数が増えている人の中で、特におしっこの泡が消えない人は注意が必要です。

泡がきめの細かいクリーミーで消えない人は、糖尿病の合併症である糖尿病腎症のおそれがあります。

→ 糖尿病腎症の症状・原因・治療 について詳しくはこちら

【関連記事】




■頻尿のその他の原因

●過活動膀胱

過活動膀胱(OAB)の症状・原因と治療法(排尿トラブル改善.com)

過活動膀胱は「急に、がまんできないような尿意が起きる」、「トイレが近い」「急にトイレに行きたくなり、がまんができず尿が漏れてしまうことがある」などの症状を示す病気で、前立腺肥大症のある人の50~75%には過活動膀胱の症状があると言われます。

過活動膀胱|かねとう腎泌尿器科クリニック

過活動膀胱は蓄尿(尿を溜める)という膀胱機能の障害です。

膀胱が過敏になっていて過剰に反応して尿を出そうとするため、尿を溜めて我慢することが難しくなります。

過活動膀胱は、蓄尿(尿を溜める)という膀胱機能の障害です。

過活動膀胱になると、膀胱の柔軟性が低下し、膀胱が過敏に反応して、少量の尿でも尿意を感じ、我慢できなくなります。

「急に尿意をもよおす(尿意切迫感)」、「ひんぱんにトイレに行く(頻尿)」、「我慢ができず漏れてしまう」といった症状があります。

【参考リンク】

●年齢による膀胱筋力の低下

●腹部の圧迫によるもの

●前立腺肥大症

●前立腺がん

●糖尿病

糖尿病が原因の場合は、血液内の血糖値を下げるために口渇が強くなり飲水量が増えることと、脳の排尿機能が糖尿病によって障害されてしまうことから頻尿になると考えられます。

通常の頻尿と糖尿病が原因の場合の頻尿の違いの見分け方は、頻尿以外に「のどが渇く」「水分を多く摂るようになる」「多尿」といった症状が併せて起きる場合には、糖尿病の疑いがあります。

【関連記事】

更年期障害

女性の場合は、加齢による骨盤底筋の衰えに加えて、更年期になると、自律神経が乱れることによって、膀胱が過度に収縮することにより、尿が膀胱にたまっていなくても尿意を感じてしまい、頻尿になると考えられます。

→ 更年期障害の症状・原因・チェック|40代・50代女性の更年期症状 について詳しくはこちら

男性の場合は、更年期になり、男性ホルモン(テストステロン)が低下すると、動脈硬化が進みやすくなり、血管の細い陰茎の血管は細く、動脈硬化の症状が最も早く表れるため、頻尿(おしっこが近い・夜の尿の回数が多い)の症状が起こります。

→ 男性更年期障害の症状・原因|男性更年期 について詳しくはこちら

【関連記事】

■腎臓の病気を予防する方法

腎臓の機能が60%未満に低下した状態の病気を慢性腎臓病(chronic kidney disease;CKD)と呼びますが、CKDのリスク要因は、加齢、血尿、高血圧糖尿病高血糖)、脂質異常症、肥満と喫煙なのだそうです。

そのため、次のようなことが腎臓病の予防に欠かせません。

  • カロリーや脂質を摂り過ぎないバランスのとれた食事
  • 運動
  • ダイエット(肥満解消)
  • 塩分少なめの食事
  • 水分補給
  • 禁煙

糖尿病の人は、高血圧になる可能性が高いともいわれます。

それは、糖尿病と高血圧の危険因子が同じだからだと考えられています。

その他にも、脂質異常症高脂血症)もリスク要因が重なる部分が多いため、注意が必要です。

→ 慢性腎臓病(CKD)の症状・原因 について詳しくはこちら

■まとめ

腎機能が低下すると、尿を濃縮できなくなり、頻尿(夜間頻尿症)という症状が起こります。

頻尿(おしっこの回数が増える)以外に、むくみ・体がだるい・疲れやすい・多尿(おしっこの量が増えた)・尿が泡立つ(または泡立ちがなかなか消えない)といった症状がある場合には、腎機能の低下が疑われるので、一度病院でチェックしてみましょう。

→ 腎臓の病気|腎臓病の症状・種類・原因・食事・検査 について詳しくはこちら




→ 頻尿の原因となる病気|男性の前立腺肥大症や過活動膀胱・女性のぼうこう瘤や慢性ぼうこう炎・糖尿病・腎機能低下・更年期障害 について詳しくはこちら




【腎臓の病気 関連記事】
続きを読む 頻尿|なぜ腎機能が低下すると尿(おしっこ)の回数が増える(トイレが近い)のか?|腎臓病の症状

頻尿の原因となる病気|男性の前立腺肥大症や過活動膀胱・女性のぼうこう瘤や慢性ぼうこう炎・糖尿病・腎機能低下・更年期障害

頻尿の原因となる病気についてまとめてみました。




【目次】

■男性の前立腺肥大症

Meón

by Daniel Lobo(画像:Creative Commons)

<医療>残暑の日 危険な「尿が出ない頻尿」に注意!

(2016/9/4、毎日新聞)

前立腺は尿道とぼうこうのつなぎ目にあり、クルミぐらいの大きさをしていますが、60代以降になると大きく肥大し、時にはこぶし大になることがあります。そのために起きる代表的な病気が前立腺肥大症で、排尿したい感じが強くなり(尿意切迫感)、何度も排尿に行き(頻尿)、排尿しても出し切れない(残尿感)などの不快感が付きまといます。

 前立腺肥大症は、前立腺への血行が悪くなると症状が強くなります。肥満の人は脂肪に圧迫されて前立腺やぼうこう、直腸などを含む「骨盤内臓器」への血行が悪くなります。すると前立腺の新陳代謝は悪くなり、むくみやすくなって、前立腺肥大症が悪化します。長時間座ったままも同様です。また加齢とともに血管自体も衰えて血液の流れが悪くなるため、高齢の人はさらに症状が強くなります。

【前立腺肥大症の症状】

  • 排尿したい感じが強くなる(尿意切迫感)
  • 何度も排尿に行く(頻尿)
  • 排尿しても出し切れない(残尿感)

前立腺肥大症は、肥満や加齢、長時間座ることなど前立腺への血行が悪くなると、その症状が強くなるそうです。

おしっこの知られざる一般法則

(2013/11/14、WIRED)

アトランタのジョージア工科大学のパトリシア・ヤンとその同僚たちは、おしっこをするときに起きることを説明する一般法則をまとめ上げた。それは、科学者たちの数学的モデルによると、大型、中型のあらゆる哺乳類の動物は、膀胱を完全に空にするのにだいたい21秒を要するというものだ。

この考えをもとに考えられる仮説として、排尿に21秒超えている人は前立腺肥大の可能性があるというものです。

<健康>哺乳類はみんな「おしっこ21秒」の不思議

(2017/5/13、毎日新聞)

しかし高齢になると、男女ともぼうこうの筋力が低下することで、男性はさらに前立腺の肥大によって、排尿を21秒で終えることが難しくなります。見方をかえれば、排尿時間が21秒を超えるようになった人を高齢者と言ってよいかもしれません。

順天堂大学 堀江重郎教授によれば、排尿時間が21秒を超えている人は、加齢によって膀胱の筋力が低下している、もしくは前立腺の肥大の可能性があるようです。

【参考リンク】

■女性のぼうこう瘤や慢性ぼうこう炎

<医療>残暑の日 危険な「尿が出ない頻尿」に注意!

(2016/9/4、毎日新聞)

たとえば高齢女性に見られる、骨盤の中の筋肉が衰えて、ぼうこうが膣(ちつ)から落ちてくる「ぼうこう瘤(りゅう)」という病気の人は、ぼうこうにつながる血管が長く伸びているために血行が悪化し、頻尿になりがちです。そのような人が暑気あたりになると、ぼうこうへの血行がさらに悪化し、さらに重症の頻尿になります。

 またぼうこう炎を繰り返して抗生物質をずっと服用している人は、ぼうこうの中にカビである真菌が増え、その死骸を餌にして細菌が増えることがあります。その結果、ぼうこうがむくみ、頻尿になる人がいます。これは慢性ぼうこう炎の原因の一つなのですが、このような患者さんも暑気あたりで頻尿の症状が増します。尿があまり出ないのは男性の例と同じです。

「ぼうこう瘤」(骨盤の中の筋肉が衰えて、ぼうこうが膣から落ちてくる)の女性は、血行が悪化し、頻尿になりがちなのだそうです。

また、慢性ぼうこう炎の女性もぼうこうがむくみ、頻尿になりますが、膀胱炎の女性が暑さで体調を崩す暑気あたりになると頻尿の上昇が増すそうです。

■糖尿病

糖尿病が原因の頻尿と通常の頻尿の見分け方によれば、男性の頻尿の原因には過活動膀胱(overactive bladder: OAB)や年齢による膀胱筋力の低下、腹部の圧迫によるもの、前立腺肥大症や前立腺がんなどの疾患によるものがあります。

過活動膀胱は、蓄尿(尿を溜める)という膀胱機能の障害です。

過活動膀胱になると、膀胱の柔軟性が低下し、膀胱が過敏に反応して、少量の尿でも尿意を感じ、我慢できなくなります。

糖尿病が原因の場合は、血液内の血糖値を下げるために口渇が強くなり飲水量が増えることと、脳の排尿機能が糖尿病によって障害されてしまうことから頻尿になると考えられます。

通常の頻尿と糖尿病が原因の場合の頻尿の違いの見分け方は、頻尿以外に「のどが渇く」「水分を多く摂るようになる」「多尿」といった症状が併せて起きる場合には、糖尿病の疑いがあります。

腎機能低下によって尿の回数が増える例としては、糖尿病が挙げられます。

糖尿病とは、血糖値が高くなる病気で、簡単にいうと、上手くブドウ糖を取り入れられない病気です。

糖尿病になると、ブドウ糖がエネルギーを必要としている細胞の中に運ばれなくなり、血液の中にあふれてします。

その血液の中にあふれた大量のブドウ糖を排出するため、尿の量が増え、尿(おしっこ)の回数が増えてしまいます。

尿の量・回数が増えている人の中で、特におしっこの泡が消えない人は注意が必要です。

泡がきめの細かいクリーミーで消えない人は、糖尿病の合併症である糖尿病腎症のおそれがあります。

→ 糖尿病腎症の症状・原因・治療 について詳しくはこちら

【関連記事】




頻尿|なぜ腎機能が低下すると尿(おしっこ)の回数が増えるのか?

腎臓の機能として最も大事なのが、体の中に溜まった老廃物などをろ過して尿を作る機能です。

腎機能が低下すると、尿を濃縮できなくなり、頻尿(夜間頻尿症)という症状が起こります。

一般的な人の尿の回数は、昼5回、夜が0から1回なのだそうです。

健康な状態の時には、夜間は腎臓が尿から水分を吸収して尿量を減らして濃縮しているために、夜の尿の回数が減少しています。

しかし、腎臓からSOSが出ている場合、昼夜逆転現象が起きてしまうそうです。

昼間は、腎臓の処理能力が追い付かないため、尿の量が減り、夜(睡眠)になると、腎臓の処理能力が回復し、尿の量が増えてしまい、夜にトイレに行きたくなり頻繁に目が覚める(頻尿)ということが起きてしまいます。

【関連記事】

頻尿・尿もれ|何度もトイレに行きたくなる原因|女性の更年期障害の症状

頻尿とは、通常よりも何度もおしっこをしたくなることを言います。

頻尿になると、夜寝ていても尿意を感じて目を覚ましてしまい眠れなくなったり(睡眠の質が悪くなる)、何度もトイレに行く必要があるなど生活の質が低下します。

また、立ち上がった時や、くしゃみをした時に思わず尿がもれてしまったり、尿意を感じても間に合わずに漏らしてしまうというような「尿漏れ」も起きやすくなります。

光浦靖子さんは更年期障害の疑いあり!?「微熱」「異常に抜け毛が多い」「頻尿」|私の何がイケないの?によれば、一日に20回ほどトイレに行くほどの頻尿の症状があることを告白していましたが、なぜ更年期になると頻尿・尿もれが起こるのでしょうか?

大きく分けると、2つの原因が考えられます。

1つは、加齢による骨盤底筋の衰え、もう1つは、自律神経の乱れです。

●加齢による骨盤底筋の衰え

骨盤底筋とは、骨盤の底で膀胱や子宮、直腸などが下がらないように骨盤から支えている筋肉群です。

この骨盤底筋が弱くなると、頻尿や尿もれの原因となります。

骨盤底筋を鍛える体操(肛門と膣を締める・緩めるを繰り返す)をしましょう。

ちなみに、後ろ向きに歩くと、骨盤底筋群と大殿筋というお尻の筋肉が鍛えられるそうです。

【追記(2016/10/20)】

2016年10月19日放送のガッテンでは「快尿!おしっこトラブル 全部解決の5秒ワザ」を取り上げました。

「おしっこが近い」「尿もれ」「残尿感」といった現象は膀胱が硬くなっていることが原因の一つです。

膀胱というのは風船のようなイメージで、尿をためて出し切るのが仕事なのですが、加齢とともに柔らかさが失われていきます。

そこで、「頻尿」「尿もれ」「残尿感」といった症状を改善するには、ぼうこうの柔らかさを取り戻す「お尻体操」を紹介しました。

【お尻体操のやり方(方法)】

  1. 5秒間お尻の穴を締めたあと、ゆっくり緩める。

※1日合計20回行い、毎日少しずつでも続けると効果があるそうです。

※効果が出てくる目安は4週間。3か月で症状の改善が期待できるそうです。

※3つのポーズ(1.椅子に座りながら、2.つま先立ち、3.仰向けに寝て膝を立てお尻をあげた姿勢)で行うとより効果的なのだそうです。

【関連記事】

●自律神経の乱れ

エストロゲン(女性ホルモン)の減少によって、自律神経などの身体の重要な働きをコントロールする役割を持つ視床下部が混乱します。

自律神経が乱れることによって、膀胱が過度に収縮することにより、尿が膀胱にたまっていなくても尿意を感じてしまい、頻尿になると考えられます。

→ 更年期障害の症状・原因・チェック|40代・50代の更年期の症状 について詳しくはこちら

【関連記事】

■まとめ

「尿の回数が増えた」「少量の尿でも尿意を感じ、我慢できなくなった」「排尿しても出し切れない(残尿感)」といった症状を感じている人は、一度泌尿器科で診てもらってはいかがですか?







これは新型コロナウイルスの後遺症?それとも他の病気(うつ病・腎臓病・男性更年期障害)?




これは新型コロナウイルスの後遺症?それとも他の病気(うつ病・腎臓病・男性更年期障害)?
これは新型コロナウイルスの後遺症?それとも他の病気(うつ病・腎臓病・男性更年期障害)?

ブルーノ・アギレ|unsplash

新型コロナウイルス罹患後の後遺症らしき症状で仕事を辞めた方のツイートを見かけました。

その症状を簡単にまとめてみると、無気力、抜け毛、倦怠感、疲労感など。

ただ症状を見ると新型コロナウイルスなのか、それとも別の病気なのかはわからないので、その可能性について考えて見ました。

1.うつ病

新型コロナウイルスによる外出自粛後の急激な生活リズムの変化からの疲れ、将来への不安、会社(上司など)との関係性などがきっかけで「コロナうつ」を発症する人が増加する可能性があるそうです。

2.腎臓

新型コロナウイルスに感染したら出る症状には、発熱、せき、息苦しさなど呼吸器症状、筋肉痛やけん怠感などがあり、重症化すると、肺炎や呼吸困難、腎臓の機能の低下の症状があるといわれています。

また、コロナウイルスに関連する症状として、発熱、咳のような上気道の問題、疲労、味覚の喪失、腎臓の問題、血液凝固などがあるといわれています。

慈恵医大晴海トリトンクリニック 横山啓太郎教授によれば、腎臓も、新型コロナ感染症によって障害を受ける代表的な臓器で、慢性腎臓病は新型コロナ感染症で重症化するといわれる高血圧や糖尿病を合併している比率が高いので、注意が必要なのだそうです。

3.男性更年期障害

テストステロンが低下し男性更年期症状が現れる男性更年期障害のことを、医学的には、「LOH(ロー)症候群(加齢男性性腺機能低下症候群)」といいます。

テストステロンが減少すると、筋力の低下や性機能の低下、発汗、不眠などの更年期症状が現れます。

また、やる気が出ない、イライラするといった症状も現れます。

【男性更年期症状 関連記事】

【#クロ現プラス】男性更年期障害の治療(血液検査・ホルモン補充療法・漢方薬)|がんや認知症も!?コワ~い“男の更年期障害”|テストステロンが減少するとどうなる?

加齢男性性腺機能低下症候群(LOH 症候群)診療の手引き|日本泌尿器科学会・日本 Menʼs Health 医学会を参考にご紹介します。

【AMS(Aging Males Symptoms)調査票】

  1. 総合的に調子が思わしくない
    (健康状態、本人自身の感じ方)
  2. 関節や筋肉の痛み
    (腰痛、関節痛、手足の痛み、背中の痛み)
  3. ひどい発汗
    (思いがけず突然汗が出る、緊張や運動と関係なくほてる)
  4. 睡眠障害の悩み
    (寝つきが悪い、ぐっすり眠れない、寝起きが早く疲れがとれない、浅い睡眠、眠れない)
  5. よく眠くなる、しばしば疲れを感じる
  6. いらいらする
    (当り散らす、些細なことにすぐ腹を立てる、不機嫌になる)
  7. 神経質になった
    (緊張しやすい、精神的に落ち着かない、じっとしていられない)
  8. 不安感
    (パニック状態になる)
  9. 身体の疲労や行動力の減退
    (全般的な行動力の低下、活動の減少、余暇活動に興味がない、達成感がない、自分をせかさないと何もしない)
  10. 筋力の低下
  11. 憂うつな気分
    (落ち込み、悲しみ、涙もろい、意欲がわかない、気分のむら、 無用感)
  12. 「絶頂期は過ぎた」と感じる
  13. 力尽きた、どん底にいると感じる
  14. ひげの伸びが遅くなった
  15. 性的能力の衰え
  16. 早期勃起(朝立ち)の回数の減少
  17. 性欲の低下
    (セックスが楽しくない、性交の欲求が起こらない)

それぞれの項目で、「なし」1点、「軽い」2点、「中程度」3点、「重い」4点、「非常に重い」5点で記入していき、点数によって、男性更年期障害であるかどうかを簡易的にチェックすることができます。

男性ホルモン(テストステロン)のアップ術

  • 適度な運動(例:早歩き)
    消費と分泌の繰り返しでホルモンが出やすい体質に
  • キャッチボール
    ポジティブな刺激を脳に
  • 夫婦で腕を組んで歩く
    ワクワクやドキドキを脳に
  • 寝る前はリラックス(例:ホットミルク)
  • 褒めてもらったり認めてもらう
  • 飲み過ぎに注意!
  • 仲間とともに行動する
  • 学生時代の友達と会う
  • 海に入る
  • 好きな香りをかぐ
  • ゲームをする

テストステロンを上げるための方法としては、夜更かしをしない・運動をするなどの健康的なライフスタイルで、友達と会ったり、女性と話したり、元気になれる場所に出かけてストレスを解消する、といったアクティブな行動がテストステロン値を上げてくれるようです。

つまり、人生を楽しんでいる人ほど男性更年期障害にはなりにくいのですが、新型コロナ禍では人と会ったり、元気になれる場所に出かけるといったことが難しかったために、一時的に男性更年期障害になりやすい環境である可能性があります。

■まとめ

新型コロナウイルスの後遺症とその他の病気は関連しているものもあれば、新型コロナウイルスにおける生活が誘因となって体調が悪化してしまうケースがあると考えられます。

→ 男性更年期障害の症状・原因 について詳しくはこちら