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肥満が発がんを促進する原因の一端を解明|アスピリンのような抗炎症薬でがん予防的治療ができる可能性|北海道大学【論文・エビデンス】

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■肥満が発がんを促進する原因の一端を解明|アスピリンのような抗炎症薬でがん予防的治療ができる可能性|北海道大学

肥満が発がんを促進する原因の一端を解明|北海道大学
肥満マウスは慢性炎症・脂肪酸代謝異常によって初期がん細胞の排除が起こりにくくなり、がんのリスクが高まります。抗炎症剤を与えると初期がん細胞の排除機能が回復し、初期のがん細胞が周囲の正常細胞によって体外に押し出され、がんが予防される。

参考画像:肥満が発がんを促進する原因の一端を解明~がん予防的治療薬の開発に期待~(2018/4/25、北海道大学)|スクリーンショット

肥満が発がんを促進する原因の一端を解明~がん予防的治療薬の開発に期待~

(2018/4/25、北海道大学)

今回の研究では,独自に樹立したマウスモデルシステムを用いて,肥満がどのように細胞競合現象に影響を与えるかについて,検討を行いました。

普通食を与えたマウスでは,がんを誘発する Ras 変異細胞が組織から体外へと積極的に排除されました。

一方,肥満マウスでは,すい臓と小腸において変異細胞の体外への排除が抑制され,組織に残ってしまうことがわかりました。

特にすい臓では,1ヶ月後には残存した変異細胞が増殖して小さな腫瘍の塊を形成しました。

肥満マウスで変異細胞の組織からの排除が弱まる原因が,肥満による脂肪酸代謝の亢進と慢性炎症の2つであることも明らかになりました。

北海道大学遺伝子病制御研究所の藤田恭之教授らの研究グループは、肥満が発がんを促進する原因の一端を解明することに成功しました。

正常な細胞はがん細胞を排除するという細胞の社会性を応用したがん治療法|北海道大学(2015/11/26)では、北海道大学・藤田恭之教授は、2005年に「がんの初期段階で、正常な細胞が隣接するがん細胞を認識し、血管などの管腔側にはじき出す能力がある」と発見しており、長い間ブラックボックスとされてきた「がんの初期段階で何が起きているか」の解明を進めるプロジェクトを紹介しました。

正常細胞ががん細胞を駆逐するメカニズムを解明したい!

これまでの研究では、がんの超初期段階において正常細胞層の中にがんを誘発する変異が生じた時に、新たに生じた変異細胞と周囲の正常細胞との間に「細胞競合」という互いに生存を争う現象が生じ、その結果、変異細胞が体外へと排出されることが明らかになっていたそうです。

今回の研究によれば、肥満マウスに抗炎症剤であるアスピリンを投与すると、変異細胞の組織からの排除が増加しており、脂肪酸代謝変化と慢性炎症が細胞競合現象を抑制することが、肥満によるがん発生亢進の原因の一つである可能性が示されました。

アスピリンの服用で大腸や胃などの消化管がん発症リスクが減少によれば、看護師や医療従事者の約13万6000人を対象とした健康調査で収集された32年分相当のデータを分析したところ、週に2回以上アスピリンを定期的に服用している人はがんの発症リスクが低くなっていることがわかったおり、アスピリンの使用によって、大腸がんリスクが19%、各種の消化管がんのリスクが15%減少したそうです。

つまり、今後、肥満で慢性炎症や脂肪酸代謝異常がみられる場合、アスピリンのような抗炎症薬を与えることにより、初期のがん細胞を周囲の正常細胞によって体外に押し出すことによりがんを予防する治療法が開発される可能性があります。







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アスピリンの服用で大腸や胃などの消化管がん発症リスクが減少

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■アスピリンの服用で大腸や胃などの消化管がん発症リスクが減少

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by dbjules(画像:Creative Commons)

「アスピリンでがんリスク低下」に新根拠、米研究

(2016/3/4、時事通信)

アスピリンを定期的に服用することで、主に大腸や胃などの消化管がん発症リスクが有意に減少するとの研究結果が3日、米国医師会(AMA)発行の医学誌「JAMA腫瘍学」に発表された。

これまでにも鎮痛剤として使われるアスピリンが一部の大腸がんに対して効果があることが期待されているというニュースをお伝えしてきましたが、アスピリンの服用で大腸や胃などの消化管がん発症リスクが減少するという研究結果が出たそうです。

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■アスピリンの予防効果

その結果、常用量または低用量のアスピリンを週に2回以上服用している人々は、アスピリンの定期的な服用を報告しなかった人々に比べて、あらゆる種類のがんの発症リスクが3%低いことが分かった。
アスピリンの予防効果は「標準錠剤を週に0.5~1.5錠または低用量錠剤を1日1錠、5年間継続して服用した後に現れた」と論文は指摘している。
アスピリンの使用は、大腸がんのリスクを19%、各種の消化管がんのリスクを15%、それぞれ減少させた。
論文によると、定期的なアスピリンの服用によって「米国で年間3万近くの消化管腫瘍を予防できる可能性がある」という。

看護師や医療従事者の約13万6000人を対象とした健康調査で収集された32年分相当のデータを分析したところ、週に2回以上アスピリンを定期的に服用している人はがんの発症リスクが低くなっていることがわかったそうです。

アスピリンの使用によって、大腸がんリスクが19%、各種の消化管がんのリスクが15%減少したそうです。

だが今回の調査では、乳がん、肺がん、前立腺がんなどの一般的ながんでは、アスピリンの使用による発症リスクの減少は認められなかった。アスピリンは出血や脳卒中などのリスクを伴うため、誰でも服用してよいわけではない。

乳がん、肺がん、前立腺がんなどではアスピリンを使用しても発症リスクが減少しなかったそうなので、すべてのがんに効果があるというわけではなく、また、アスピリンには出血や脳卒中などのリスクもあるので、注意が必要なようです。

■まとめ

男性のがん、「大腸がん」が初の1位、「胃がん」を抜きによれば、国立がん研究センターが公表した「がん診療連携拠点病院」(409施設)の2013年の診療実績によれば、男性の部位別症例数では、大腸がんが初めて1位になったそうです。

大腸がんになる人が増えている状況の中で、アスピリンによる大腸や胃などの消化管がんの予防効果も気になるところですが、大腸内視鏡検査などで早期発見することも重要です。

血液1滴でがんの早期診断|2015年夏、乳がんと大腸がんの早期診断の試みを始めるによれば、血液一滴でがんの早期診断をする試みを始まっているようですので、期待したいですね。







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アスピリン、一部の大腸がんに効果?|米ハーバード大

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Griechische Asprin

by Dirk Vorderstraße(画像:Creative Commons)

アスピリン、一部の大腸がんに効果? 米ハーバード大

(2012/10/25、朝日新聞)

鎮痛剤のアスピリンが、ある特定の遺伝子に変異がある大腸がん患者については死亡率を減らす効果がある、との論文が、25日付の米医学誌ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンに掲載された。

アスピリンが一部の大腸がんに対して効果があることが期待されているようです。

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