2009年8月1日放送の世界一受けたい授業で「疲れの原因は『乳酸』ではない」という興味深いことがありましたので、このことについて調べてみました。
■疲れの原因は「乳酸」ではない?|「乳酸」の蓄積と疲労は直接の関係がない!
by Antoine K(画像:Creative Commons)
(日経BP セカンドステージ)
以前は、運動した後に疲れが出るのは、乳酸がたまってきているからといわれていましたが、最近では、乳酸は疲労物質ではないという考え方に変わってきているようです。
【参考リンク】
- hatta – 東京大学身体運動科学研究室―八田秀雄氏
疲労ということも乳酸が無関係とは言いませんが、乳酸だけで疲労を説明するのは誤りです。
- 乳酸とは|健康長寿ネット
- 運動時の筋エネルギー代謝から考える疲労研究の現状|Jstage
乳酸は筋肉からカリウムが漏れ出すことによる筋収縮の低下を防止することが報告されており,この点では乳酸は疲労を起こすどころか疲労を防ぐといえる.また乳酸は血管新生,傷の修復促進,ミトコンドリア新生,遺伝子発現調節,といった働きがあることも報告されてきている.
乳酸には筋肉からカリウムが漏れ出すことによる筋収縮の低下を防止するという報告があることから、乳酸は疲労を防ぐ働きがあるのではないかと考えられるようです。
■何が疲労の原因となっているのか?
では、何が疲労の原因となっているのでしょうか?
(2017/3/9、日本経済新聞)
夏バテ予防と疲労の原因物質FF|FFを減らす睡眠法&疲労回復効果のある物質「イミダペプチド」|みんなの家庭の医学を参考にすると、疲れのメカニズムとは、現在では、次のように考えられています。
→ 脳では大量の酸素とエネルギーが消費
→その際生み出されるのが、活性酸素(酸素が有害な形に変化したもの)
※活性酸素には、周りの細胞や組織を傷つける働き
→細胞が傷つくと、疲労の原因物質FF(疲れの因子という意味で、FFこそ疲れの正体)と呼ばれるたんぱく質が発生する。
→FFが増加すると、信号になり、疲労中枢に伝わり、「疲れた」と感じるそうです。
→ 疲れの原因物質「FF」|#ためしてガッテン(#NHK) について詳しくはこちら