「胸痛(胸が痛い・胸の痛み)」という症状から考えられる7つの病気についてまとめてみます。
【目次】
■更年期障害の症状による胸の痛み
胸の痛み(乳房の痛み・動悸)|更年期(更年期障害)の症状によれば、女性の更年期症状による胸の痛みには1.乳房の痛みによる胸の痛み、2.動悸による胸の痛み、3.微小血管狭心症による胸の痛みの3つが考えられるようです。
1.乳房の痛みによる胸の痛み
プロゲステロン(黄体ホルモン)の影響で生理前に胸の痛み・胸の張りなどの症状が出ることがあるようです。
このようにホルモンバランスの変化によって、胸に痛みを感じることがあるように、更年期になるとホルモンバランスが崩れるため、乳房に痛みを感じることがあるようです。
2.動悸による胸の痛み
エストロゲンの減少によって、視床下部が混乱し、心臓の脈拍を調整する役割も担う自律神経が乱れ、動悸や息切れ、脈が早まるなどの症状を起こしてしまいます。
3.微小血管狭心症による胸の痛み
微小血管狭心症は、心臓の微小血管が狭まって血流が悪くなる病気で、閉経前後の女性で発症頻度が高く、更年期の女性の10人に1人が発症するそうです。
症状としては、安静にしている時に胸や背中の痛み、あご・肩・歯が痛いなどの症状が現れることがあるそうです。
更年期になり、動脈硬化を防ぐ作用や血管を拡張する作用のある女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が減少することによって、心臓の毛細血管が狭窄し、微小血管狭心症が起こると考えられるそうです。
【関連記事】
→ 更年期障害の症状・原因・チェック|40代・50代の更年期の症状 について詳しくはこちら
また、動悸(胸が痛い・心臓がバクバクする)|男性更年期の症状によれば、男性の更年期症状による胸の痛みは、男性ホルモンの分泌が減少することによって、ホルモンバランスが崩れ、心臓の脈拍を調整する役割も担う自律神経が乱れ、動悸や息切れ、脈が早まるなどの症状が起きてしまいます。
また、心臓の異常や痛みを訴える症状は、男性ホルモンが減少し、動脈硬化が進行した結果、心筋梗塞などの心臓の病気にまで影響することがあるようです。
→ 男性更年期障害の症状・原因 について詳しくはこちら
■心筋梗塞による胸の痛み
心筋梗塞の代表的な症状は、胸の痛みです。
胸の痛みが15分以上続いたら心筋梗塞の可能性が高い!?によれば、心筋梗塞の症状は、胸の痛み以外に、肩の痛み、首の痛み、腹痛など痛みが広がることがあり、その他にも、冷や汗や嘔吐、息切れ、動悸、めまい、失神などの症状があります。
→ 心筋梗塞の症状・原因・前兆・予防 について詳しくはこちら
【心筋梗塞 関連記事】
- 吐き気・嘔吐|なぜ心筋梗塞になると吐き気の症状が出るのか|心筋梗塞の症状
- 冷や汗の原因|なぜ心筋梗塞になると冷や汗が出るのか|心筋梗塞の症状
- 胸の痛みが15分以上続いたら心筋梗塞の可能性が高い!?
- 心筋梗塞を防ぐカギは悪玉善玉比(悪玉コレステロールと善玉コレステロールの比率)|みんなの家庭の医学
- 急性心筋梗塞の前兆で気をつけるべきなのは「狭心症」|狭心症の症状・原因・特徴
- 血栓を溶かす方法は運動をして「T-PA」を増やす|血栓の原因はフィブリン|脳梗塞・心筋梗塞予防|#ガッテン(NHK)
■狭心症による胸の痛み
by Army Medicine(画像:Creative Commons)
急性心筋梗塞の前兆で気をつけるべきなのは「狭心症」|狭心症の症状・原因・特徴によれば、狭心症は、胸の症状だけでなく説明のつかない肩やおなかや背中の痛み、あるいは不快な違和感もあります。
狭心症と心筋梗塞の違いは胸の痛みの持続時間。
狭心症はどんなに長く続いても痛みは15分程度で治まるそうです。
15分以上たっても治まらない場合は、心筋梗塞の可能性が高いそうです。
■大動脈解離による胸の痛み
大動脈解離とはどんな病気?|大動脈解離の症状・原因によれば、大動脈の内壁に亀裂が入り、内膜と外膜に分離される病気で、病院に着く前に20%以上が亡くなると言われる難病で、突然の激しい胸や背中の痛みといった症状に襲われます。
■気胸(自然気胸)による胸の痛み
肺の一部が破れて空気がもれ、肺が虚脱(きょだつ)した病気を「自然気胸(しぜんききょう)」といいます。
自然気胸とは、肺の中を循環している空気が胸腔(肺と胸壁間の空間)に漏れだすことによって、肺が圧迫されたり破裂することによって起こる病気です。
症状としては、突然の胸痛、乾いた咳、呼吸困難が現れます。
【関連記事】
■急性すい炎による胸の痛み
急性すい炎はすい臓にある酵素がすい臓自体を自己消化してしまう病気。
急性膵炎の症状としては、背中や胸、胃が痛くなり、おう吐することもあります。
→ 膵炎|急性すい炎の症状・原因・食事 について詳しくはこちら
■逆流性食道炎による胸の痛み(胸やけ)
逆流性食道炎の主な症状は次の通りです。
- 胸やけ
- 呑酸(どんさん:すっぱい液体が口まで込み上げてくる)
- 喉がつかえる感じがする(のどに詰まっている感じ)
- のどに違和感がある
- 胃が痛いと感じる
- 食後のげっぷが多い
→ 逆流性食道炎の症状・原因・治し方・食事 について詳しくはこちら
【関連記事】
- #福山雅治 さんと #マツコ・デラックス さんは「逆流性食道炎」という同じ病気を患っていた|#夜の巷を徘徊する
- なぜ逆流性食道炎が起こるのか?その原因・治療|逆流性食道炎の症状
- 逆流性食道炎チェック|逆流性食道炎の症状となりやすい食習慣とは?
- 逆流性食道炎の治療には禁煙が効果的|大阪市立大
- 病気のサイン!?様々な胃痛の原因と特徴的な症状
- 空腹時の胃痛は病気のサイン?胃炎・胃潰瘍・十二指腸潰瘍かも?
- 食後の胃痛・胃もたれはもしかすると「機能性ディスペプシア」かもしれません
- 吐き気・嘔吐・食欲不振(消化器系の症状)|更年期の症状
- 「ゲップが多い」のはどんな病気!?げっぷがよく出る原因とは?
■まとめ
「胸が痛い(胸痛)」という症状の言葉は同じでも、どのような痛みがあるか、どの部位が痛いのか、痛みの持続時間、胸の痛みに伴う症状などによって、その病気は違ってきます。
- どのような痛みがあるか
- 胸のどこの部位が痛いのか
- 胸の痛みの持続時間はどれくらいか
- その他に伴う症状
詳しくは病院で診てもらいましょう。