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#一条ゆかり さん、緑内障を告白|自覚症状がなく、点眼をやめ、病院にも行かなかった所、緑内障になった【緑内障の芸能人・有名人】

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■一条ゆかり さん、緑内障を告白|自覚症状がなく、点眼をやめ、病院にも行かなかった所、緑内障になった

Eye

by Haylie Jaed(画像:Creative Commons)

一条ゆかり:自身の緑内障を告白 「拡大しながら直してます」創作の苦労話も

(2009/5/27)

「有閑倶楽部」「プライド」などの少女マンガ家、一条ゆかりさん(59)が27日、自らの緑内障を製薬会社「ファイザー」(東京都渋谷区)のセミナーで告白。

一条ゆかりさんが自身の緑内障を告白したそうです。

緑内障とは、視野が欠ける病気で、失明の恐れもある目の病気です。

一条ゆかりさんによると、緑内障の症状は以下のようだったそうです。

一条さんは5年前に緑内障が判明したといい、「(仕事中に目のチェックをしていたら)右と左で暗さが(電球の)40ワットと100ワットぐらい違った。

次の日に病院に行ったら『ほぼ中期の緑内障』と言われた」と語った。

記事によれば、一条さんの家系は、眼圧が高い家系なのだそうで、以前から一条さんのお姉さんに検査するように言われていたそうです。

しかし、自覚症状がなかったため、点眼しなくなり、病院にも行かなかったところ、5年前に緑内障になったそうなのです。

「自分は5年ほっといて(進行が)あの程度だから、1年に1回検査に行けば、初期の緑内障で止められるんだと思う。

だから年に1回は(緑内障の)検査に行ってください」と早期発見の重要性をアピールした。

緑内障は早期発見・早期治療が重要です。

緑内障などの目の病気を予防するためにも、ぜひ定期的に眼科で診てもらいましょう。

→ 緑内障とは|緑内障の症状・原因・予防・チェック について詳しくはこちら。







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Eyemate|緑内障患者がインプラントとデバイスで眼圧を簡単に測ることができるシステム

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■Eyemate|緑内障患者がインプラントとデバイスで眼圧を簡単に測ることができるシステム

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by PACAF(画像:Creative Commons)

眼圧を簡単に測定できるようになる緑内障向けインプラント「Eyemate」が欧州で商品化(2018/8/6、Techable)で紹介されている「Eyemate」は、虹彩の後ろにリング状のインプラントを埋め込み、デバイスで眼圧を測るというシステムです。

眼圧を自分で測り、そのデータを医師と共有できることでその後の治療に活かせることが期待されます。

EYEMATE for improved management of glaucoma

Eyemate von Implandata: Imagevideo

インプラントと聞くと「歯」を思い浮かべる方もいるかもしれませんが、眼にも利用されています。

現在白内障の手術では、日常生活に支障が出るほど視力が低下すると、水晶体を取り除き、代わりに、眼内レンズをはめ込む手術が行われています。

目のインプラントが珍しくない世の中になってきたように感じます。

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■緑内障治療の現状

緑内障とは、目が正常な機能を保てる「適正な眼圧」以上の眼圧のために、視神経が障害され、視野が欠けてくる病気です。

→ 緑内障とは|緑内障の症状・原因・眼圧・予防 について詳しくはこちら

緑内障の原因としては、前房内の房水が隅角からうまく排出されず、眼球内の圧力が高くなることにあります。

緑内障は視神経の障害により、徐々に視野が狭くなっていく疾患で、眼圧上昇が主な原因とされ、治療には眼圧を下げるための薬剤や手術が用いられる。角膜を切開し、房水を外に出す「線維柱帯切除術」は、侵襲性が高いうえ、術後管理に時間がかかるといわれる。

緑内障の治療にあたっては、目薬で眼圧を下げる方法(プロスタグランジン関連薬・交感神経β受容体遮断薬)によって緑内障の進行を抑える方法や手術によって治療する方法がありますが、まだ確実な治療法はでてきていません。

線維柱帯切除術には、緑内障用デバイス”MicroShunt”を開発する米国InnFocus社の買収について(2016/8/2、参天製薬)によれば、侵襲性が高い、患者さんの50%は短期もしくは長期にわたる重篤な術後合併症を患う、線維柱帯切除術の30%は術後24ヶ月以内に十分な効果が得られなくなる、患者の術後管理に10 – 20時間を費やすというような課題があり、限定的な利用にとどまっていたそうです。

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■緑内障市場の成長

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参考画像:緑内障用デバイス”MicroShunt”を開発する米国InnFocus社の買収について|参天製薬スクリーンショット

緑内障の発症リスクを高める要因|2050年までに緑内障を発症する米国人が約2倍になるで紹介した米国眼科学会(AAO)によれば、米国の緑内障患者は約270万人で、2050年までに630万人の米国人が緑内障を発症する、つまり、2050年までに緑内障を発症するアメリカ人が約2倍になると予測しています。

緑内障の原因によれば、緑内障のリスク要因はいくつか挙げられます。

●血縁者に緑内障の人がいる。(遺伝性要因)

家族歴:ある研究によると、親または兄弟に緑内障患者がいると、発症リスクは9倍高い。

緑内障には遺伝的要因があると考えられます。

●加齢

岐阜県多治見市で行われた疫学調査によれば、40歳以上の20人に1人が緑内障だったそうです。

そのため、40歳ごろから定期的に眼科検診を受けることをお勧めします。

●強度の近視

近視はその程度が高いほど、緑内障になるリスクが高いといわれます。

近視の人の目は眼球が歪んでおり、正常の眼球が23mmであるのに対し、近視の眼球は最大28mmになり、眼圧が高くなくても、圧力を受けてしまっているようです。

2050年までに50億人が近視(近眼)になると予想されている!?で紹介した豪州のニューサウスウェールズ大学のBrien Holden研究所によれば、2050年までに50億人が近視になっていると予想されるそうです。

→ 近視 について詳しくはこちら

近視になると緑内障になるリスクが高く、これから近視になる人が増加するという予想が立てられていることから、ますます緑内障の患者が増加することが予想されます。

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●糖尿病

米国眼科学会(AAO)のアドバイスによれば、糖尿病によって、糖尿病網膜症、緑内障、白内障といった目の病気になりやすく、失明を予防するためにも血糖値コントロールと定期的な眼科検診が重要なのだそうです。

世界の糖尿病患者4億2200万人 成人の8・5%|WHOで紹介したWHOの報告書によれば、2014年の世界糖尿病患者は4億2200万人になっています。

また、糖尿病が世界で急増、4億人に迫る 中国、インド、アフリカでも(2014/9/3)で紹介した国際糖尿病連合(IDF)によれば、2013年の世界の糖尿病人口(20~79歳)は3億8200万人となっており、35年には5億9200万人に達する見込みなのだそうです。

糖尿病が緑内障のリスク要因であり、糖尿病人口がこれからも増加する傾向にあることから、緑内障患者が増加することが予想されます。

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つまり、緑内障の治療法を確立することは、失明になる人を少なくするためにも世界が取り組まなくてはならない問題なのです。

■まとめ

緑内障の治療に関しては、緑内障の診断を助ける緑内障のリスク要因に応じて自動で分類する機器や治療用デバイス、再生医療などの様々な分野で研究が進んでいます。

緑内障で失明してしまうというようなことも近い将来なくなっていく期待感がありますね。

ただ、緑内障のリスク要因を4つの類型に自動で分類する手法を開発|東北大・トプコンによれば、緑内障のリスク要因としては、眼圧の上昇による視神経の障害が主な要因ですが、その他にも、血流障害、近視、血管の痙攣(スパスム)なども緑内障の悪化に関わっており、どの要因が影響しているかによって治療法も異なってきますので、まだまだ解決すべきことはありそうです。







緑内障の症状 について詳しくはこちら

緑内障の原因 について詳しくはこちら

緑内障チェック・見え方テスト について詳しくはこちら

緑内障の治療(目薬・手術) について詳しくはこちら

正常眼圧緑内障 について詳しくはこちら

緑内障の予防(食事・サプリメント) について詳しくはこちら

→ 目の病気・症状チェック について詳しくはこちら

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緑内障治療用デバイス「MicroShunt」を開発する米InnFocus社を買収|参天製薬

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■緑内障治療用デバイス「MicroShunt」を開発する米InnFocus社を買収|参天製薬

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by PACAF(画像:Creative Commons)

参天製薬 緑内障治療用デバイス開発の米InnFocus社買収 緑内障領域を強化

(2016/8/23、ミクスオンライン)

「MicroShunt」は、房水の出口に目詰まりが生じ眼圧を高める原発開放隅角緑内障に対し、睫毛の2倍程度のマイクロチューブを用い房水排出路を形成する。免疫反応が起こりにくい生体不活性素材を使った、インプラント手術の新たなデバイスで、施術は15分程度で済むという。

参天製薬は緑内障治療用のデバイス「MicroShunt」を開発する米InnFocus社を買収したそうです。

■緑内障治療の現状

緑内障とは、目が正常な機能を保てる「適正な眼圧」以上の眼圧のために、視神経が障害され、視野が欠けてくる病気です。

→ 緑内障とは|緑内障の症状・原因・眼圧・予防 について詳しくはこちら

緑内障の原因としては、前房内の房水が隅角からうまく排出されず、眼球内の圧力が高くなることにあります。

緑内障は視神経の障害により、徐々に視野が狭くなっていく疾患で、眼圧上昇が主な原因とされ、治療には眼圧を下げるための薬剤や手術が用いられる。角膜を切開し、房水を外に出す「線維柱帯切除術」は、侵襲性が高いうえ、術後管理に時間がかかるといわれる。

緑内障の治療にあたっては、目薬で眼圧を下げる方法(プロスタグランジン関連薬・交感神経β受容体遮断薬)によって緑内障の進行を抑える方法や手術によって治療する方法がありますが、まだ確実な治療法はでてきていません。

線維柱帯切除術には、緑内障用デバイス”MicroShunt”を開発する米国InnFocus社の買収について(2016/8/2、参天製薬)によれば、侵襲性が高い、患者さんの50%は短期もしくは長期にわたる重篤な術後合併症を患う、線維柱帯切除術の30%は術後24ヶ月以内に十分な効果が得られなくなる、患者の術後管理に10 – 20時間を費やすというような課題があり、限定的な利用にとどまっていたそうです。

■「MicroShunt」とは

緑内障用デバイス”MicroShunt”
緑内障用デバイス”MicroShunt”

参考画像:緑内障用デバイス”MicroShunt”を開発する米国InnFocus社の買収について|参天製薬スクリーンショット

以前緑内障の新治療法!?眼圧を一定に保つ「埋め込み式マイクロポンプシステム」を開発中で紹介したのが、『フラウンフォーファー研究機構』が考えた、目に本来備わっている供給・排出のための通路を活用して、眼内液の供給・排出を行なうことで、眼圧を調整する埋め込み式のマイクロポンプシステムです。

この仕組みにセンサーを連動させれば、自動的に眼圧の調整をできるようになることが期待されています。

今回のニュースで取り上げた「MicroShunt」は、房水の出口に目詰まりが生じ眼圧を高める原発開放隅角緑内障に対し、マイクロチューブを用いて房水排出路を形成するというものですので、埋め込み式のマイクロポンプシステムに近いアイデアといえるのではないでしょうか。

「MicroShunt」の優位性は主に「低侵襲性(手術・検査などに伴う傷や体力の消耗などをできるだけ少なくする医療 )」と「生体不活性製品素材(免疫反応が起こりにくい)」という2つのポイントにあります。

InnFocus MicroShunt Glaucoma

■緑内障市場の成長

緑内障市場の成長
緑内障市場の成長

参考画像:緑内障用デバイス”MicroShunt”を開発する米国InnFocus社の買収について|参天製薬スクリーンショット

緑内障用デバイス”MicroShunt”を開発する米国InnFocus社の買収について

(2016/8/2、参天製薬)

開放隅角緑内障による失明患者は、2020年に世界で5.9百万人にのぼる

緑内障の発症リスクを高める要因|2050年までに緑内障を発症する米国人が約2倍になるで紹介した米国眼科学会(AAO)によれば、米国の緑内障患者は約270万人で、2050年までに630万人の米国人が緑内障を発症する、つまり、2050年までに緑内障を発症するアメリカ人が約2倍になると予測しています。

緑内障の原因によれば、緑内障のリスク要因はいくつか挙げられます。

●血縁者に緑内障の人がいる。(遺伝性要因)

家族歴:ある研究によると、親または兄弟に緑内障患者がいると、発症リスクは9倍高い。

緑内障には遺伝的要因があると考えられます。

●加齢

岐阜県多治見市で行われた疫学調査によれば、40歳以上の20人に1人が緑内障だったそうです。

そのため、40歳ごろから定期的に眼科検診を受けることをお勧めします。

●強度の近視

近視はその程度が高いほど、緑内障になるリスクが高いといわれます。

近視の人の目は眼球が歪んでおり、正常の眼球が23mmであるのに対し、近視の眼球は最大28mmになり、眼圧が高くなくても、圧力を受けてしまっているようです。

2050年までに50億人が近視(近眼)になると予想されている!?で紹介した豪州のニューサウスウェールズ大学のBrien Holden研究所によれば、2050年までに50億人が近視になっていると予想されるそうです。

→ 近視 について詳しくはこちら

近視になると緑内障になるリスクが高く、これから近視になる人が増加するという予想が立てられていることから、ますます緑内障の患者が増加することが予想されます。

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●糖尿病

米国眼科学会(AAO)のアドバイスによれば、糖尿病によって、糖尿病網膜症、緑内障、白内障といった目の病気になりやすく、失明を予防するためにも血糖値コントロールと定期的な眼科検診が重要なのだそうです。

世界の糖尿病患者4億2200万人 成人の8・5%|WHOで紹介したWHOの報告書によれば、2014年の世界糖尿病患者は4億2200万人になっています。

また、糖尿病が世界で急増、4億人に迫る 中国、インド、アフリカでも(2014/9/3)で紹介した国際糖尿病連合(IDF)によれば、2013年の世界の糖尿病人口(20~79歳)は3億8200万人となっており、35年には5億9200万人に達する見込みなのだそうです。

糖尿病が緑内障のリスク要因であり、糖尿病人口がこれからも増加する傾向にあることから、緑内障患者が増加することが予想されます。

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つまり、緑内障の治療法を確立することは、失明になる人を少なくするためにも世界が取り組まなくてはならない問題なのです。

■まとめ

緑内障の治療に関しては、緑内障の診断を助ける緑内障のリスク要因に応じて自動で分類する機器や治療用デバイス、再生医療などの様々な分野で研究が進んでいます。

緑内障で失明してしまうというようなことも近い将来なくなっていく期待感がありますね。

ただ、緑内障のリスク要因を4つの類型に自動で分類する手法を開発|東北大・トプコンによれば、緑内障のリスク要因としては、眼圧の上昇による視神経の障害が主な要因ですが、その他にも、血流障害、近視、血管の痙攣(スパスム)なども緑内障の悪化に関わっており、どの要因が影響しているかによって治療法も異なってきますので、まだまだ解決すべきことはありそうです。

緑内障の症状 について詳しくはこちら

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緑内障のうち眼圧が高まって発症する型に関わる遺伝子変異特定|京都府立医大など

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by PACAF(画像:Creative Commons)

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■緑内障のうち眼圧が高まって発症する型に関わる遺伝子変異特定|京都府立医大など

緑内障発症にかかわる遺伝子変異特定 京都府立医大など

(2016/4/5、朝日新聞)

原発閉塞隅角緑内障の患者約1万人と、患者でない約3万人の遺伝情報を分析したところ、発症のリスクを1・1~1・4倍高める変異が染色体上の8領域で見つかり、五つは初確認だった。

 眼圧の上昇は、目の中の水分の出口が狭くなって起きる。今回見つかった変異は、こうした働きに関わるたんぱく質の量の異常に関係している可能性があるという。

緑内障の発症率を遺伝子配列で判別 京都府立医大チーム(2009/7/22)によれば、京都府立医科大学大学院の田代啓教授(分子生物学)と木下茂教授(眼科学)の共同研究チームが緑内障の発症率の高さが遺伝子配列から判別できることがわかったそうで、発症率が簡単に調べられる血液検査システムの構築を目指していました。

京都府立医大などの国際研究グループ(研究にはシンガポールなど24カ国が参加)によれば、失明につながる緑内障のうち、眼圧が高まって発症する型にかかわる遺伝子変異を突き止めたそうです。

眼圧の上昇は、目の中の水分の出口が狭くなって起きますが、今回見つかった遺伝子変異は、この働きに関わるたんぱく質の量の異常に関係している可能性があるそうです。

緑内障には早期発見が重要ですが、この研究が進めば診断法に活かせそうです。

→ 緑内障とは|緑内障の症状・原因・予防・チェック について詳しくはこちら







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緑内障の症状・原因・治療-大鹿哲郎さん筑波大教授基調講演

Murphy Lecture 11.08.12

by Southern Arkansas University(画像:Creative Commons)

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筑波大学教授(眼科学) 大鹿哲郎さんによる基調講演をまとめたこの記事では、緑内障の症状・原因・治療について詳しく紹介されています。

緑内障 についてはこちら。

この記事から緑内障のポイント・特徴を抜き出してみたいと思います。

 

基調講演 (3) 「早期発見が重要な緑内障」

(2010/6/11、読売新聞)

■緑内障とは

視神経が障害を受け、少しずつ視野が欠けてくる病気です。

進行すると、すべて見えなくなってしまうこともあります。

緑内障は失明する危険を伴う大変怖い病気です。

患者はどれくらいいるのか。岐阜県多治見市で行われた世界的にも有名な疫学調査によると、40歳以上の日本人で、実に驚くべきことに20人に1人、5%が緑内障でした。しかも、その5%のうち、事前に緑内障と診断されていたのは100人のうち11人だけ。9割の人は自分が緑内障とは知りませんでした。緑内障が隠れている人は非常に多いのです。

岐阜県多治見市の疫学調査によれば,40歳以上の20人に1人が緑内障だったそうです。

しかし、そのうち、事前に緑内障と診断されていた人は少なく、9割の人が自分が緑内障だとは気づいていなかったそうです。

このことからわかるのは、緑内障が初期の段階では気づきにくいということです。

緑内障は視覚障害、失明原因の第1位です。第2位が糖尿病網膜症。それで、緑内障になったら、失明宣言されたのと同じと思われるかも知れません。

緑内障が原因の失明は約8・2万人とされています。緑内障の患者は約340万人ですから、全体の2・4%です。全員が失明するわけではない。きちんと発見して治療すれば、ほとんどの方は失明せずに生涯を過ごすことができます。

緑内障は失明原因の1位ですが、定期的に検査を受けて、早期発見・早期治療をすることが緑内障による失明を防ぐことができるそうです。

 

■緑内障の原因

眼圧が原因だとされてきました。眼圧とは目の中の圧力です。タイヤやボールと同じように、目も中に圧力があって膨らんでいる。どの程度の圧力かというと、10から21ミリ水銀柱です。血圧でだいたい上が140未満、下が90ミリ水銀柱未満が正常といわれていますが、眼圧はそれより1ケタ少ない。21ミリ水銀柱以下が正常値。21より上だと高い。

眼圧は1日のうちでも2~3ミリ水銀柱は変動するんですが、逆立ちやストレス、近くのものを根を詰めて見るなどでも眼圧は上がります。夏より冬に上がる。お酒は下げる方にはたらきます。

緑内障の原因は眼球内の圧力が高くなることといわれています。

ただ、後でも紹介されております通り、正常範囲の眼圧でも緑内障になる正常眼圧緑内障というものがあるため、眼圧だけで緑内障かどうかを決めることはできないようです。

 

■緑内障の種類

眼圧は眼球内を満たしている「房水」という透明な液体で、一定に保たれています。房水は、隅角という出口から眼球外に排出されますが、隅角が広いのが開放型、狭いのが閉塞型と、大ざっぱに2種類に分類されます。開放型の方が多く、ゆっくり進行する。その中に高眼圧タイプと正常眼圧タイプがあります。

閉塞型はそんなに数は多くないが、隅角が詰まってしまい、発作が起きることがあります。発作が起きると、目も痛い、頭も痛い、吐き気もする。夜中でも何でも、救急車を呼んで眼科に行った方がいい。我慢すると、失明ということもあります。

緑内障で視野が欠けるのは、眼圧によって視神経がやられてしまうからです。しかし、正常眼圧緑内障というタイプは、眼圧は10~21ミリ水銀柱の正常範囲です。ただ、視神経が普通の眼圧にも耐えられないほど弱いために傷んでしまう。だから眼圧だけで緑内障かどうかは決められませんが、高眼圧と正常眼圧のどちらの緑内障も、症状や治療法は同じです。

視神経の障害は治りません。視神経は生き返りません。それに対応する視野は戻りません。これが緑内障で一番怖いところです。早期発見、早期治療が非常に重要です。

緑内障の種類を分類すると、

●開放型

└ 高眼圧タイプ

└ 正常眼圧タイプ(正常眼圧緑内障)

●閉塞型

 

●緑内障を早期発見・早期治療するには

片方の目の視野が欠けても、両方の目で見ていると、補い合って気付きにくい。片方ずつ、チェックしないと気がつきません。視野の障害は、初期や中期ではなかなか自覚症状がありません。発作が起こることがある閉塞型ではなく、開放型では、少しずつ進行するので気がつかない。視野の4分の1が欠けても、気がつかないこともある。病院に来たら、末期だったということもあります。

それだけに、40歳を過ぎたら、眼科でも、健康診断でもいいですから、目のチェックを受けてください。

片方の目の視野が欠けても、もう片方の目が補ってしまって初期の段階では気づきにくいようです。

40歳を過ぎると、緑内障になる人が増えるということですので、40歳を過ぎたら眼科で診てもらうようにしましょう。

 

■緑内障の治療

どんな治療をするか。患者の多い開放隅角緑内障では、眼圧を下げる目薬が基本です。正常眼圧型も高眼圧型も同じです。まず目薬をつける。1本で効きが悪ければ、2本、3本と増やす。それでもだめなら、飲み薬、レーザー、最後は手術です。たいていは目薬だけでコントロールできる方が多い。

薬は色々あります。代表的な交感神経β受容体遮断薬は目だけではなくて、心臓や気管支にも作用してしまう。心臓に病気がある人やぜんそくの人は使いづらい。

どうしても使わなければならないときは、点眼した後に、鼻にいかないように目頭を押さえる。そうすれば、全身に吸収されることはありません。

一番良く使われているのがプロスタグランジン関連薬です。これは夜1回使ってください。1日1回でいい。夜が一番効きます。

これには副作用があります。目の周りにこぼれると、色素沈着で少し黒くなります。まつげが長くなったりします。これは男性に多い。なぜかというと、顔を洗わないからです。点眼した後に、顔を洗うか、タオルでよく拭く。お風呂に入る前に点眼すればいいのです。

今年、新しい合剤が売り出されます。今までは、交感神経β受容体遮断薬とプロスタグランジン関連薬を5分以上の間隔をあけて点眼しなさいと言われていた。合剤は二つの薬が一つの瓶に入っている。これによって非常に楽になるでしょう。

目薬を付け忘れると、眼圧がすぐに上がってしまいます。1回忘れたぐらいでクヨクヨすることはないが、調査では、4人に1人は忘れています。本当に忘れないでほしい。

緑内障の症状がないと、面倒くさいから、もう薬はやめようと思うこともあるようですが、症状がなくてもちゃんと使いましょう。症状が出てきたら、もう遅い。症状がないことは、いいことなんです。

点眼で進行が抑えられない場合や、点眼でも眼圧が下がらない場合には、手術をしますが、白内障と違って、手術をしたから治るというものではありません。

眼圧を下げて、それ以上進行しないための手術です。しかも1回では済まなくて、効果が出ない場合は2回、3回とやる場合もあります。手術はあくまで最後です。なるべく点眼で進行を抑えておいた方がいい。

緑内障とうまく付き合うためには、毎日使っている薬の名前を覚えましょう。一病息災のつもりで、根気よく付き合ってください。緑内障は1回なったら治ることはないので、一生付き合わなければならない。逆に、緑内障のおかげで、ほかの目の病気は早期発見できるからいいと思うことにする。症状がないからといって、自分で治療を中断しない。疑問な点があれば、主治医によく質問してください。

緑内障の治療は、目薬⇒飲み薬⇒レーザー⇒手術と段階を経ていくようです。

まず大事なことは、目薬を忘れないこと。症状がないため、忘れがちなようです。

ただ、緑内障は症状が出てからでは遅く、症状がないことはいいことだと思うようにした方が良いようです。

点眼で進行が抑えられない、または眼圧が下がらない場合には、手術となるようですが、白内障の手術と違い、手術をしたからといって、治るというものではなく、あくまで眼圧を下げてそれ以上進行させないようにするというものなのだそうです。

手術の段階にならないためにも、進行を抑えるようにきちんと点眼を忘れないようにしましょう。

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