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歯周病があるとすい臓がんのリスクが2倍になる!?




糖尿病とすい臓がんのこと~早期診断に大切なこと~JA尾道総合病院 診療部長花田敬士

すい臓がんの危険因子(身近なもの)

複数ある場合は、高危険群として、すい臓の検査をすすめる
糖尿病
タバコ(本数が増えるほど危険)
すいのう胞(すい臓の小さなふくろ)
慢性すい炎
お酒の飲み過ぎ(1日3合以上)
太りすぎ(特に30代)
親兄弟・姉妹にすい臓がんがいる
慢性B型肝炎
胃潰瘍をしたことがある
ヘリコバクターピロリ感染
歯周病

(膵癌診療ガイドライン2019年より改変)

すい臓がんのリスク要因の一つに「歯周病」があるのですが、すい臓がんと歯周病にどんな関係があるのでしょうか?

ある研究によれば、ポルフィロモナス・ギンギバリス菌の保菌者は膵臓がんの発症リスクが1.6倍、アグリゲイティバクター・アクチノミセテムコミタンス菌の保菌者は膵臓がん発症リスクが2.2倍高くなると発表されています。

→ 膵臓がんの症状(初期症状)・原因・予防 について詳しくはこちら

【参考リンク】

口腔内細菌叢とがん、糖尿病など全身疾患との関わりとその予防戦略

膵がん組織DNA検体に歯周病原細菌が検出されたことから膵がん患者の膵臓に歯周病原因菌が恐らく血中を通って膵臓に到達している可能性が示唆された。

こちらの研究によれば、歯周病菌が血液によって膵臓に到達し慢性炎症を起こしてすい臓がんのリスクを上げているのではないかと考えられます。

また、歯周病と大いに関係がある糖尿病が進行してしまうことによって、間接的にすい臓がんリスクを上げる要因になっているのもしれません。

すい臓がんを早期発見する鍵は「血糖値」|#ためしてガッテン(#NHK)すい臓がんを早期発見する「尾道方式」とは?|5年生存率、全国推計の3倍によれば、糖尿病などがすい臓がんのリスク要因として挙げられていて、すい臓がんと糖尿病には大いに関係があります。

糖尿病と歯周病との関連 免疫低下で原因菌増加によれば、糖尿病と歯周病には悪循環を起こす関係があるそうです。

  1. 糖尿病が進行すると、免疫機能が低下し、歯周病を起こす細菌が増えることから。
  2. 歯周病が重症化すると、その細菌と戦おうと「TNF-α」と呼ばれるタンパク質が出されるが、そのTNF-αがインスリンの働きを悪くして、血糖値のコントロールをも悪化させるから。

【関連記事】

糖尿病と歯周病との関連 免疫低下で原因菌増加で紹介した愛知学院大歯学部歯周病科(名古屋市)の野口俊英教授によれば、糖尿病と歯周病には5つの共通点があるそうです。

  1. 初期に顕著な自覚症状がない
  2. 罹患率が高い
  3. 生活習慣病
  4. 慢性疾患
  5. 病気の進行のメカニズムが似ている

さらに最近、歯周病になると糖尿病の症状が悪化する、という逆の関係も明らかになってきて、糖尿病を持つ歯周病患者に治療を行うと血糖値が改善したという報告もあるそうです。

糖尿病と歯周病との関連 免疫低下で原因菌増加によれば、歯周病が重症化すると、その細菌と戦おうと「TNF-α」と呼ばれるタンパク質が出されるが、そのTNF-αがインスリンの働きを悪くして、血糖値のコントロールをも悪化させるそうです。

そこで、糖尿病をもつ歯周病患者に歯周治療を行うと、サイトカインの分泌量が減少し、細胞内へのブドウ糖の取り込みが阻害されることが少なくなるので、血糖値のコントロールができるようになると考えられます。

そう考えると、すい臓がんリスクを下げるには、糖尿病予防と歯周病予防に取り組むことは効果的なのではないでしょうか?

→ 膵臓がんの症状(初期症状)・原因・予防 について詳しくはこちら

■セルフケア

オーラルケアで歯周病予防|予防歯科(セルフケアと歯科医によるケア)

歯周病予防の基本はブラッシングですが、歯ブラシだけでなく、糸状のフロスやインタースペース・ブラシで歯のすき間の汚れも落とすことが重要です。

※フロスには、糸状のものや柄が付いたものがありますが、歯と歯の間に挿入してスライドさせながら歯垢を取り除くための道具です。

※インタースペース・ブラシとは、歯と歯の間や歯と歯肉の間、奥歯の周り、歯並びが悪いところを清掃するために役立つブラシのことです。

歯磨き剤には、歯の表面を硬くコーティングするフッ素入りのものをおすすめで、表面のエナメル質を補う成分の入ったものを、定期的に使うのもよいそうです。

また、歯周病を進行させる因子として喫煙(たばこ)も挙げられているので、禁煙することも重要なようです。

そして、日々のセルフケアに加えて、定期的にプロの歯科医によるケアを受けるのがより効果的なようです。

■プロの歯科医によるケア

オーラルケアで歯周病予防|予防歯科(セルフケアと歯科医によるケア)によれば、ブラッシングで落とせるプラーク(歯垢)は全体の50%で、フロスやインタースペース・ブラシを正しく使えば70%までは高められるそうですが、それ以上はプロでなければ難しいそうです。

プロの歯科医によるケアはどのようなことをするのでしょうか?

ブラッシングでプラークは落とせますが、実はその下にバイオフィルムと呼ばれる膜が付着しています。

細菌の巣窟であり、プラークをつきやすくするバイオフィルムを除去するために行なうのがPMTC。

「PMTC」(Professional Mechanical Tooth Cleaning)とは、日ごろ自分で行なっている歯磨きでは落ちない歯の汚れをプロ(歯医者)が専用機器を使ってクリーニングすることです。

専用のブラシやラバーカップでこすり取っていきます。

そのあとで、歯の石灰化度を高めて酸に溶けにくくするためにフッ化物(フッ素)を塗布します。

つまり、車でいう油膜であるバイオフィルムを除去し、歯の石灰化度を高めて酸に溶けにくくするためにフッ素を塗るわけですね。

次に、歯周病菌が多く存在する歯肉が作るポケットと呼ばれる溝に、専用の器具を挿入し、先端から薬剤を薄めた液を吹き出し、超音波の振動を作用させることで細菌を洗い流していくという予防処置を週に1回、4週間行なうと歯は驚くほどきれいになるそうです。

やはりここまで聞くと、セルフケアだけでは歯周病予防は難しいようです。

プロの力を借りたほうがより効果的なようですね。

→ 歯周病を予防する方法(歯磨き・歯ブラシ) について詳しくはこちら







すい臓がんを早期発見する鍵は「血糖値」|#ためしてガッテン(#NHK)

健康・美容チェック > すい臓がん > すい臓がんを早期発見する鍵は「血糖値」|ためしてガッテン(NHK)

2015年5月20日放送のNHKためしてガッテンは「早く!すい臓がん発見 自己判定ガイド初公開」がテーマです。

→ 膵臓がんの症状(初期症状)・原因・予防 について詳しくはこちら




■すい臓がんを早期発見する鍵は「血糖値」|ためしてガッテン(NHK)

accomplished (344/365)

by Tim Pierce(画像:Creative Commons)

すい臓がんといえば、記憶に新しいのは、坂東三津五郎さんがなくなったことでしょうか。(坂東三津五郎さん死去|病気はすい臓がん

すい臓がんが恐ろしいと言われるのは、生存率が低いこと。

すい臓がんを早期発見する方法を開発したのは15歳!?将来的には生存率が100%になる可能性も?によれば、

「すい臓がんの85%が見つかった時には手遅れで、生存率は2%以下」

といわれているそうです。

その理由は、すい臓がんが見つかった(発見できる段階にある)時には、すでに進行していたり、転移していることが多いため、手術もできないような状態だからと言われています。

番組で紹介したすい臓がんの早期発見に役立つその鍵は「血糖値」。

ポイントは、血糖値が理由がないのに急上昇すること。

糖尿病の人の大腸がんになるリスクは1.4倍、肝臓がんは1.97倍、すい臓がんは1.85倍も高いによれば、糖尿病の人はそうでない人に比べて、すい臓がんになるリスクは1.85倍なのだそうです。

すい臓がんに関しては、すい臓はインスリンを分泌する臓器であり、糖尿病の人がすい臓がんになりやすいとは考えやすいですよね。

番組によれば、すい臓でインスリンを作るβ細胞が、すい臓がんができると働きが悪くなり、その結果として血糖値が急上昇することがわかってきたのだそうです。

このことは、がんの初期から現れるということですので、すい臓がんの前兆・初期症状として捉えるといいかもしれません。

【追記(2025年2月21日)】

糖尿病とすい臓がんのこと~早期診断に大切なこと~JA尾道総合病院 診療部長花田敬士

すい臓がんの危険因子(身近なもの)

複数ある場合は、高危険群として、すい臓の検査をすすめる
糖尿病
タバコ(本数が増えるほど危険)
すいのう胞(すい臓の小さなふくろ)
慢性すい炎
お酒の飲み過ぎ(1日3合以上)
太りすぎ(特に30代)
親兄弟・姉妹にすい臓がんがいる
慢性B型肝炎
胃潰瘍をしたことがある
ヘリコバクターピロリ感染
歯周病

(膵癌診療ガイドライン2019年より改変)

⚫ 日本膵臓学会の『膵癌登録』では、すい臓がんの25.9%に糖尿病を合併。
(日本膵臓学会 2007)
⚫ 糖尿病はすい臓がんの危険が約2倍。
(Batabyal et al. 2011, Inoue et al. 2006, Pang et al. 2017)
⚫ すい臓がんの発症は糖尿病が発症して2年以内に最も多い。糖尿病の新規発症は早期診断の大きな手ががりとなる。
(Ben et al. 2011, Liao HC et al. 2012)
⚫ 喫煙と慢性膵炎は、特に糖尿病患者のすい臓がん発症リスクを増加させる。
(Lai et al. 2013)
⚫ 米国では空腹時血糖の上昇を、すい臓がん早期診断の指標にする方針。
(Shrma et al. 2018)

すい臓がんを早期発見する「尾道方式」とは?|5年生存率、全国推計の3倍によれば、喫煙、膵炎、糖尿病などがすい臓がんのリスク要因として挙げられていて、すい臓がんと糖尿病には大いに関係がありますね。

→ 膵臓がんの症状(初期症状)・原因・予防 について詳しくはこちら







【関連記事】
続きを読む すい臓がんを早期発見する鍵は「血糖値」|#ためしてガッテン(#NHK)

ニンジンは糖尿病予防や大腸がん予防に役立つ食べ物!?




南デンマーク大学が行った2型糖尿病のマウスの実験によれば、ニンジンを摂取すると血糖値を調節する体の能力を高め、腸内細菌のバランスがより健康的な方向に変化することが分かったそうです。

今回の研究によれば、ニンジンが糖尿病に役立つ理由として「ニンジンには、細胞の糖吸収能力を高め、血糖値の調節を助ける生理活性化合物が含まれている」とあります。

【参考リンク】

メタボリックドミノを予防するカギは「腸と腎臓」!腸の炎症と慢性腎臓病を避けるにはどんな食事をするといいの?によれば、腸の炎症を起こすことが糖尿病につながると紹介しました。

肥満になっても腸管で炎症が起こらないと糖尿病になりにくい!?|慶大で紹介した慶應義塾大学医学部内科学教室の川野義長助教、中江淳特任准教授、伊藤裕教授らが行なったマウスの実験によれば、高脂肪食の過剰摂取による大腸の慢性炎症がインスリン抵抗性を引き起こし、糖尿病の発症につながるという新たな糖尿病発症メカニズムを解明しました。

この研究のポイントは、「肥満になっても、腸管で炎症が起こらないと糖尿病になりにくい」ことを示すものです。

【関連記事】

肥満になったからと言って必ず糖尿病になるわけでではなく、腸管で炎症が起こらないと糖尿病にはなりにくい、つまり腸管での炎症がポイントになるんですね。

また、腸の炎症を抑制するとメタボの症状が引き起こされないこともわかったことにより、メタボリックドミノは腸の炎症から始まるということもわかりました。

そして、腸の炎症が起こりやすくなる食べ方も分かったそうです。

 脂肪と糖分を同時に摂取すると、腸の炎症が起こりやすくなることがわかりました。糖分の過剰摂取は腸内細菌の働きを抑制し、腸内の免疫細胞が持つ防御力を弱めます。その後、腸管の表面を覆う細胞によって作られる防御壁が壊れ、そこから脂肪が体内に入りやすくなるのです。体内に脂肪が入り込むと、炎症を引き起こす化学物質「炎症性サイトカイン」が大量に分泌され、腸炎を起点としたメタボリックドミノの最初の駒が倒れはじめます。脂肪と糖分は過剰に摂取すると体に悪いのはもちろん、一気にメタボリックドミノを進めてしまうのです。

糖分の過剰摂取
→腸内細菌の働きの抑制・腸内の免疫細胞の防御力が弱まる
→腸管の表面を覆う細胞によってつくられる防御壁が壊れる
→脂肪が体内に入りやすくなる
→炎症性サイトカインが大量に分泌
→腸の炎症
→メタボリックドミノの進行

つまり、一つの仮説として、ニンジンを食べることで、、腸内細菌のバランスがよくなり(腸内細菌叢がよくなり)、腸の炎症を起こさなくなって、糖尿病を予防することがd系るのではないでしょうか?

【関連記事】

また、ニンジンには大腸がん予防にもよいそうです。

ニンジンが大腸がんに及ぼす影響に関する同様の研究の予備的調査結果によると、生のニンジンまたは軽く調理したニンジンを毎日30~40グラム摂取するだけで有益な効果がある可能性があると示唆されている。

がんリスクを下げる抗ガン食材とはどんな食べ物なの?によれば、βカロテンを多く含むにんじんも抗ガン食材として紹介しました。

長期追跡調査を行ったデンマークの人口 57,053 人を対象に、ニンジン摂取量から予測される 結腸直腸がん(CRC)診断リスクを調べたところ、毎週 2~4 本以上 (>32 g/日) の生ニンジンを自己申告で摂取していた人は、徹底的なモデル調整を行った後でも、生ニンジンを摂取しなかった人と比較して、平均 18 年を超える追跡調査で結腸直腸がん(CRC)リスクが 17% 低下したことがわかったそうです。

ニンジンが癌予防の役割を果たすのは、生理活性ポリアセチレンオキシリピンであるファルカリノール (FaOH) とファルカリンジオール (FaDOH) の主な食物源であるためです。

ニンジンが糖尿病予防や大腸がん予防のためにも役立つようですので、食事の中に入っているか今一度見直してみてくださいね。







『年収300万円時代を生き抜く経済学』で知られる経済アナリスト森永卓郎さん、すい臓がん公表!その後検査した結果、原発不明がんの治療を行なっている

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【目次】

■経済アナリストの森永卓郎さん すい臓がん公表

「年収300万円時代―」森永卓郎氏ステージ4膵臓がん公表「今日から抗がん剤治療を受けます」(2023/12/27、日刊スポーツ)によれば、経済アナリストの森永卓郎さん(66)が、ステージ4の膵臓(すいぞう)がんであることを発表しました。

すい臓がんはなぜ「最悪のがん」だといわれるのか?|膵臓がんの5年生存率はあらゆるがんの中で最も低い!によれば、すい臓がんが早期に発見されにくい理由は、検査で発見しにくく、自覚症状がなかなか現れず、また、すい臓がん特有の特徴的な症状がないためです。

すい臓がんの症状として共通しているのが、胃のあたりや背中が重苦しい、お腹の調子がよくない、食欲不振やだるさ、体重の減少などがありますが、いずれもすい臓がん特有の症状ではなく、胃腸の調子が悪い程度のもので見過ごしてしまいがちです。

【追記(2024/6/8)】

森永卓郎氏「95%の確率ですい臓がんじゃない」最初の発表から病名が変わった経緯明かす(2024/6/8、東スポWEB)によれば、血液パネル検査の結果、すい臓がんの場合、95%の確率で変異が出てくる遺伝子変異が全くなかったため、現時点ではすい臓がんではなく、原発不明がんとしての治療(免疫を高める治療)を行なっているそうです。

■森永卓郎さんと糖尿病

🍅夏の熱中症の原因は高血糖にもある!?|梅雨からの高血糖予防&熱中症対策にトマト|#その原因Xにあり(2017年)によれば、森永卓郎さんは糖尿病を告白しており、血糖値は400mg/dL、HbA1cは11.4%で、のどの渇きをコーラやジュースで水分補給をしたり、一口だけならいいかとお菓子をつまんだ生活を送っていたそうです。

その後「脚のかゆみ」という症状・違和感を感じて病院で診てもらったところ、森永さんの空腹時血糖値は600mg/dLだったそうで、森永さんに起こった脚のかゆみのような違和感は、高血糖により起こった神経障害と考えられ、神経障害があると感覚が鈍くなり、痛みを感じにくくなり、ひどい時には壊死を起こしてしまい、脚を切断しなければならない場合もあるそうです。

→ 糖尿病性神経障害 について詳しくはこちら

理想的な血糖値の幅は空腹時70mg/dL~満腹時140mg/dLなのだそうですが、つまみ食いをしたときの血糖値の変化は血糖値が下がらないことで、常に高血糖の状態が続き、膵臓が疲弊し、インスリンの分泌や働きが悪くなるそうです。

→ 糖尿病の症状・初期症状|糖尿病とは について詳しくはこちら

■すい臓がんと糖尿病

糖尿病の人の大腸がんになるリスクは1.4倍、肝臓がんは1.97倍、膵臓がんは1.85倍も高いによれば、糖尿病の人はそうでない人に比べて、膵臓がんになるリスクは1.85倍なのだそうです。

糖尿病の人がなぜがんになりやすいのかについてのメカニズムははっきりとわかっていないそうですが、インスリンは細胞を成長させ増殖させるホルモンなので、インスリンが増えると細胞のがん化につながるのではないか、また高血糖による炎症ががんを招いているのではないか、などが考えられるようです。

ただ、膵臓がんに関しては、膵臓はインスリンを分泌する臓器であり、糖尿病の人が膵臓がんになりやすいとは考えやすいですよね。

すい臓がんを早期発見する鍵は「血糖値」|#ためしてガッテン(#NHK)によれば、すい臓でインスリンを作るβ細胞が、すい臓がんができると働きが悪くなり、その結果として血糖値が急上昇することがわかってきたのだそうです。

このことは、がんの初期から現れるということですので、すい臓がんの前兆・初期症状として捉えるといいかもしれません。

炭酸飲料を多く飲むと膵がんの発症リスクが高まる可能性がある!?によれば、炭酸飲料(ソフトドリンク)を多く飲む人はすい臓がんのリスクが増加する可能性があるそうです。

研究グループによれば、炭酸飲料による血糖値の上昇とインスリンの増大が膵臓細胞の異常な分裂を促進するためではないかと推測しています。

【関連記事】

■すい臓がんの検査方法

頼みの綱はがん検診による早期発見、早期診断だが、他のがんでもよく行なわれる腹部超音波(エコー)検査と血液検査では、すい臓がんの早期発見率が低いのが現状だ。「コンピューター断層撮影法」(CT)が比較的有効とされるが、撮影のために使用する「造影剤」には、重篤な副作用リスクがあり、気軽に何度も受けられるものではない。MRI(核磁気共鳴画像法)を利用した「MRCP」という検査が、早期発見にある程度有効とされている。

より高度な検査方法として「内視鏡的逆行性胆管膵管造影」(ERCP)や「超音波内視鏡」(EUS)があるが、実施している医療機関が少ないうえ、費用が高額だ。また、ERCPは稀に急性すい炎を引き起こす可能性があるため、「気になるからちょっと検査をしたい」という使い方がしにくい。

  • 腹部超音波(エコー)検査と血液検査は早期発見率が低い。
  • 「コンピューター断層撮影法」(CT)が比較的有効とされるが、撮影のために使用する「造影剤」には、重篤な副作用リスクがある。
  • MRI(核磁気共鳴画像法)を利用した「MRCP」という検査が、早期発見にある程度有効
  • より高度な検査方法として「内視鏡的逆行性胆管膵管造影」(ERCP)や「超音波内視鏡」(EUS)があるが、実施している医療機関が少ないうえ、費用が高額。

エコー検査や血液検査といった一般的な検査ではすい臓がんの早期発見は難しく、有効な検査方法にも副作用がある造影剤が必要であったり、費用が高額なものであったり、気軽に検査ができるものではなく、今後新しい検査方法が期待される分野といえそうです。

■すい臓がんのリスク要因

●タバコ

喫煙者が発症するリスクは、非喫煙者に比べ、男性は1.6倍、女性は1.7倍だ。

がんになっても長生きできる生活習慣|たけしの本当は怖い家庭の医学によれば、すい臓がんのリスクを上げる条件として「喫煙」が挙げられています。

●燻製や加工肉、血糖値の上がりやすい食品を多くとる

また、燻製や加工肉、血糖値の上がりやすい食品を多くとることもリスク上昇につながる。

加工肉を毎日50グラムを摂取すると「がんリスク」18%増|WHOで紹介した世界保健機関(WHO)の専門組織である国際がん研究機関によれば、ハムやソーセージなどの加工肉を食べると、がん発症リスクが高まるという発表をしたそうです。

●肥満

BMI(肥満度を表す体格指数)が30以上になると、標準体重の人に比べ発症リスクが男性で3.5倍、女性は1.6倍に上昇する。

肥満がすい臓がんの危険高めるで紹介したテキサス大の研究グループによれば、米国内での疫学調査の結果、若いころから体格指数(BMI)が25以上の「過体重」だったり、30以上の肥満だったりすると、膵臓がんを発症する危険性が高くなったそうです。

●糖尿病

実はすい臓がん患者の26%は糖尿病患者というデータがある。糖尿病の男性は、すい臓がんの発症リスクが健康な人に比べ2.1倍、女性でも1.5倍高い。

糖尿病の人の大腸がんになるリスクは1.4倍、肝臓がんは1.97倍、すい臓がんは1.85倍も高いによれば、糖尿病の人はそうでない人に比べて、すい臓がんになるリスクは1.85倍なのだそうです。

すい臓がんに関しては、すい臓はインスリンを分泌する臓器であり、糖尿病の人がすい臓がんになりやすいとは考えやすいですよね。

すい臓の病気と糖尿病によれば、膵がんができると、糖尿病を発症したり血糖のコントロールが急に悪くなったりすることがあります。

日本膵臓学会の報告によると、膵がんの方の既往歴の中で糖尿病が18%と最も頻度が高いのです。

2センチ以下の比較的小さな膵がんでも糖尿病の悪化が8%の患者さんに認められていますので早期診断のためにも糖尿病への注意が重要です。

最近、糖尿病の症状が出てきたという人、あるいは、かねてからの糖尿病が急に悪くなってきたという人などは、早めにすい臓がんの検査を受けてみることをおすすめします。

→ 糖尿病の症状(初期症状)チェック について詳しくはこちら

→ 糖尿病チェック について詳しくはこちら

【関連記事】

●膵炎

すい臓がんのほとんどは、すい臓が炎症を起こす「すい炎」が原因で発症する。そして、すい炎は血液中に糖分が増える(糖尿病の現象)ことによって起こる。

すい臓がんを早期発見する鍵は「血糖値」|ためしてガッテン(NHK)によれば、すい臓でインスリンを作るβ細胞が、すい臓がんができると働きが悪くなり、その結果として血糖値が急上昇することがわかってきたのだそうです。

また、脂質異常症高脂血症)はすい炎の原因となっています。

高脂肪・高カロリー食によって中性脂肪が増えると、すい臓に負担がかかり、すい炎を引き起こす原因になると考えられるからです。

●アルコール

アルコール類は、飲むとすぐ顔が赤くなる人は控えた方がいい。アルコールを分解する酵素を持たない人のすい臓がん発症リスクは、タバコを吸う場合と合わせると、10倍に上昇するからだ。

飲酒は60以上の病気やケガの原因になりうる-WHOによれば、アルコールは消化やホルモン機能を担う膵臓にも影響が出ることがわかっており、男性では急性膵炎の30%、慢性膵炎の65%が飲みすぎが原因で起きるそうです。




■すい臓がんの予防法

●運動

運動習慣がある人はない人に比べ、リスク低下がみられることが明らかになっている。

運動習慣がある人はない人に比べて、すい臓がんのリスクが低下することがわかっているそうです。

糖尿病の予防方法として運動が挙げられるように、すい臓がんの予防としても運動は効果的なようです。

【関連記事】

●青魚(DHA)

マグロやイワシ、サンマなどの青魚をたくさん食べ、魚に含まれているDHA(ドコサヘキサエン酸)という不飽和脂肪酸を多く摂取すると、発症リスクが3割減るという報告がある。

青魚に含まれるDHAを多く摂取すると、すい臓がんの発症リスクが減るそうです。

青魚の脂肪酸が日本人の膵臓がんを減らす?

(2015/11/27、medley)

ω-3多価不飽和脂肪酸の消費量が多いと膵臓がんを発症する危険性が30%下がる

<中略>

海産物に含まれるω-3多価不飽和脂肪酸、またはその中でもDHAの消費量が多い人では、膵臓がんを発症する危険性が低いという結果でした。

オメガ3脂肪酸の中でもDHAの消費量が多い人では、すい臓がんを発症するリスクが低いという結果が出たそうです。

→ DHA・EPAとは|DHA・EPAの効果・効能・食品・摂取量 について詳しくはこちら

→ オメガ3脂肪酸|オメガ3の効能・効果・食べ物・オメガ3ダイエット について詳しくはこちら

●コーヒー・緑茶

コーヒー(1日3杯未満)や緑茶を飲む習慣も予防効果が期待できるという。

コーヒー・緑茶で死亡リスク減|国立がん研究センターによれば、コーヒーや緑茶を日常的によく飲んでいる人は、そうでない人に比べて死亡するリスクが低いそうです。

コーヒーを飲む量を増やした人は、糖尿病にかかりにくくなる!?によれば、コーヒーを飲む量を増やした人は、同じ量のコーヒーを飲み続けている人よりも成人で発症する糖尿病(2型糖尿病)にかかりにくくなるそうです。

糖尿病を予防することがすい臓がん予防にもつながると考えられるので、コーヒーや緑茶を飲むことが勧められているのではないでしょうか。

→ 膵臓がんの症状(初期症状)・原因・チェック について詳しくはこちら

→ 糖尿病を予防する方法 について詳しくはこちら







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閉経後の女性は入浴でのヒートショックに注意!




《専門医解説》ヒートショックによる入浴死「50代でもあり得る」閉経後の女性は特に要注意(2024年12月23日、週刊女性PRIME)で紹介されている東京都市大学人間科学部教授の早坂信哉さんによれば、お風呂場で亡くなった中山美穂さんや白川由美さん、平幹二朗さん、野村克也さんが亡くなった理由としてヒートショックの可能性があるそうです。

ヒートショックは高齢者だけでなく、血圧が高い方、コレステロール中性脂肪が高い方、糖尿病でも治療をしていない方、動脈硬化のリスクが高い方、喫煙者の方、肥満の方もリスクが高いそうです。

また女性だけの注意点もあります。

「動脈硬化の予防効果がある女性ホルモンが減る閉経後は、血圧が上がることがありますので注意が必要です」

【モーニングショー】閉経後の女性でLDLコレステロールの数値が上がったら、どのように食事に気を付けたらいいの?
によれば、ある人(当時56歳)のBMI20.7(標準は22)なので肥満ではなく、また週2日以上ジムに通い、喫煙なし、お酒は1日1合未満と生活習慣に一見問題はなかったのですが、LDLコレステロールの経年変化をチェックすると気になるところが出てきました。

54歳 112 → 56歳 136

LDLコレステロールが急上昇して、基準値の120を超えていました。

本当に血管が若返る!コレステロール調節術|#ためしてガッテン(#NHK)によれば、女性ホルモンには、“悪玉コレステロール”値を下げる作用をはじめ、血管を保護する様々な効果があります。

そのため、40代までの間、女性の血管は男性よりはるかに若く保たれています。

女性ホルモンの値が下がってくる 50才前後になると“悪玉コレステロール”値が急上昇して、男性より高くなることも多くなります。

つまり、女性は閉経のタイミングでこれまでよりも意識的に健康をチェックする必要があるわけですね。

→ 悪玉コレステロールを下げる食事・食べ物|LDLコレステロールが高い原因 について詳しくはこちら

女性は、閉経後LDLコレステロールの数値が上がったら、コレステロールや飽和脂肪酸が多い食品を食べ過ぎないようにした方がいいようです。

コレステロールが多い食品は、たらこ・かずのこなどの魚卵や白子、レバー、鶏卵など。

飽和脂肪酸が多い食品は、牛乳・バター・チーズ・ヨーグルトといった乳製品など。

LDLコレステロール値を下げるには、食物繊維も積極的に摂りましょう!

【#たけしの家庭の医学】食後高脂血症・隠れ中性脂肪を改善し動脈硬化を予防する方法(水溶性食物繊維&運動)によれば、水溶性食物繊維は、腸に入るとゲル状に変化し、腸の内壁に付いて、脂肪分などの吸収を抑える効果があるそうです。

また、中性脂肪を分解するリポ蛋白リパーゼの働きを活性化してくれるそうです。

そのため、水溶性食物繊維を食事の最初に食べておくと、中性脂肪の急上昇を防ぐことができるそうです。

【水溶性食物繊維を含む食品】

●ネバネバした食品

納豆・オクラ・なめこ・なめたけなど

●海藻類

ノリ・ワカメ・寒天・昆布など

●根菜類

大根・人参・ゴボウなど

→ 食物繊維の多い食品 について詳しくはこちら

→ イヌリンとは|イヌリンの効果・効能|イヌリンの多い食品・食べ物 について詳しくはこちら

→ 動脈硬化改善・予防に良い食事・食べ物・食品 について詳しくはこちら







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