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■Google、人工知能(AI)「DeepMind」を目の病気(糖尿病網膜症と加齢黄斑変性症)の診断に活用
参考画像:DeepMind Health – Moorfields Eye Hospital London Collaboration|YouTubeスクリーンショット
グーグル、人工知能「DeepMind」を目の病気の診断に活用へ
(2016/7/6、CNET Japan)
ロンドンのMoorfields Eye Hospitalと共同で、DeepMindは、糖尿病性網膜症と加齢性黄斑変性症という2つの特定の疾患の兆候検出に取り組む予定である。Googleによると、2つの疾患を患う患者は合わせて世界中に1億人以上いるという。
Googleは英国営保健サービス(NHS)と提携し、人工知能(AI)プロジェクト「DeepMind」を目の病気の診断に活用するシステムの構築を目指すそうです。
対象となる目の病気は、糖尿病網膜症と加齢黄斑変性症。
■糖尿病網膜症とは?
糖尿病網膜症は、糖尿病の三大合併症の一つ。
糖尿病網膜症、糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症を3大合併症と呼びます。
糖尿病網膜症は、日本の中途失明原因の第2位で、年間約3000人がこの疾患で失明しているともいわれるそうです。
網膜は、瞳から入った光の明暗や色を感知する組織で、細かい血管が密集しています。
そのため、高血糖状態が続くと血管の閉塞障害と血液凝固異常がおき、眼内の血管が徐々に詰まって、網膜に栄養や酸素が届かなくなります。
そのような状態になると、網膜に新しい血管が生まれ、酸素不足などを補おうとします。
しかし、この新生血管はもろく、少しの刺激でも出血し、重篤化(じゅうとくか:病気がより悪い状態になること)すると網膜剥離を起こし、失明してしまいます。
■加齢黄斑変性症とは?
「黄斑部(おうはんぶ)」は網膜の中心にあり、ここが物を見る中心となっています。
黄斑部は直径2mm、厚さ0.2mmにすぎませんが、黄斑部が私たちの視力を支えています。
正常な黄斑部には、カロテノイド系色素ルテインとゼアキサンチンが集中的に分布しています。
加齢黄斑変性症の患者の場合、黄斑部のルテインとゼアキサンチンが減少しています。
加齢黄斑変性症とは、この黄斑部が何らかの原因で変性し、黄斑部を再生しようと網膜の外側の脈絡膜から細かい血管(脈絡膜新生血管)が発生します。
「新生血管(しんせいけっかん)」は、正常な状態では存在しないのですが、血管がつまり、網膜のすみずみまで酸素が行き渡らなくなると、網膜が酸欠状態になり、新しい血管を生やして酸素不足などを補おうとします。
この新生血管は構造がもろく、容易に出血してしまい、これにより網膜に障害が起こります。
■DeepMindの技術がどう役立つのか?
DeepMind Health – Moorfields Eye Hospital London Collaboration
GoogleはDeepMindの技術に、2つの疾患のスキャン結果の分析を学習させる方法を調査する。2つの疾患の診断は、その複雑さのために眼科医にとって時間のかかる作業だという。この調査は、患者の早期診断を実現する可能性があり、そうなれば、早期に治療を開始できるため、その後の視力低下を抑えることができる。
糖尿病網膜症と加齢黄斑変性症という2つの病気の診断は複雑なために眼科医にとっては時間のかかる作業なのだそうです。
そこで、人工知能(AI)によって、早期診断をすることができれば、早期治療につながることが期待できます。
DeepMindがNHSと手を組むのはこれが2度目である。DeepMindは、ロンドンにある他の病院と共同で腎臓分析ツールの開発にも取り組んでいる。
DeepMindは腎臓分析ツールの開発にも取り組んでいるそうですが、人工知能をはがん検診にも役立つのではないかと期待されています。
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■まとめ
人工知能+病気診断の組み合わせはここ数年で飛躍的に増えていくのではないでしょうか。
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