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脱水症状や血糖値が上昇したときに色を変えることによって健康状態をモニタリングできるスマートタトゥーインク開発|ハーバード大学・MIT

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■脱水症状や血糖値が上昇したときに色を変えることによって健康状態をモニタリングできるスマートタトゥーインク開発|ハーバード大学・MIT

脱水症状や血糖値が上昇したときに色を変えることによって健康状態をモニタリングできるスマートタトゥーインク開発|ハーバード大学・MIT
脱水症状や血糖値が上昇したときに色を変えることによって健康状態をモニタリングできるスマートタトゥーインク開発|ハーバード大学・MIT

参考画像:Tattoos as medical condition monitors|YouTubeスクリーンショット

MIT(マサチューセッツ工科大学)のメディアラボでKatia Vegaが率いるハーバード大学医学部の研究者が行なった研究によれば、ハーバード大学で開発された生体感受性インクとタトゥーの技術を組み合わせて、脱水症状が起きた時や、血糖値が上昇したときに、色を変えることによって健康状態をモニタリングできるスマートタトゥーインクを開発しました。

Tattoos as medical condition monitors

健康状態をモニタリングできるウェアラブルデバイスはありますが、欠点として体とシームレスに結合することは難しいことやバッテリー切れの心配があります。

今回開発したインクでは、電源やワイヤレス通信機能が不要であるため、そうした欠点をカバーできます。




■まとめ

健康管理をするためのモニタリングできるウェアラブルデバイスに対して関心が高まっています。

ただし、このウェアラブルデバイスに対して3つの課題があると考えられています。

1.ウェアラブルデバイスは皮膚に常に貼り付けておかないとモニタリングできないが、貼り付けている部分の安全性に問題はないか?

2.バッテリー切れの心配やワイヤレス機器との接続が必要であること

3.健康管理にどう活かせばよいかわからないこと(例:数字で表示されてもどういう意味かわからない)

皮膚貼り付け型ナノメッシュセンサーの開発に成功|1週間貼り続けても炎症反応がない|東大・JST・慶大・理研によれば、心電図や脈拍などの生体データを計測して健康管理に活かすためのウェアラブルデバイスに関心が高まっており、さらに次世代型として薄膜フィルムやゴムシートを用いて皮膚に密着することにより高精度な生体データを計測するための血中酸素濃度計やタッチセンサーアレイ(人の指などが接触する位置情報をセンシングできるデバイス)の開発が進められています。

しかし、医療やスポーツで利用する場合には一週間以上の長期測定が必要であり、フィルムやゴムシート型のデバイスの場合、汗の分泌を阻害するため安全性についての問題がありました。

そこで、東京大学大学院工学系研究科、科学技術振興機構、慶應義塾大学医学部、理化学研究所統合生命医科学研究センター、同研究所染谷薄膜素子研究室、同研究所創発物性科学研究センターの共同研究によれば、1週間皮膚に貼り続けても炎症反応がなく、装着していることを感じないほど超軽量で極薄のナノメッシュ電極の開発に成功したそうです。

また、以前紹介した【肌の上のラボ】汗を分析するデバイスで病気診断|ノースウエスタン大学で紹介したノースウエスタン大学の研究チームが開発した、皮膚に簡単に貼りつけることができる、身体が運動にどのように反応しているかを着用者の汗を測定するマイクロ流体デバイスも今回紹介したタトゥー技術と同じようなアイデアを持っています。

このデバイスを使えば、Glucose(ブドウ糖)、pH(酸性・アルカリ性の度合い)、Lactate(乳酸)、Chloride(塩化物イオン)を分析し、水を飲むタイミングや電解質を補給するタイミングを知らせることができます。

New sweat-monitoring device explained

この汗を分析するプラットフォームは、採血がいらず、電池を必要とせず、スマホなどと接続する必要とせず、その場で健康状態をチェックすることができるというのが大事なポイントです。

ウェアラブルデバイスの弱点ともいえる、つける人にストレスなく、バッテリー切れの心配なく、スマホなどのワイヤレス機器との接続をすることなく、健康状態をチェックできるというポイントがあります。

もう一つのポイントは、色が変わると健康状態が変化していることがわかるというわかりやすさです。

健康管理UXをいかに編集してわかりやすくできるか?|ドラクエにおけるレベルデザインを象徴するアイコン「橋」を参考にしてみよう!では、健康管理をする上で、いかにその情報(言葉、画像、テキスト、動画など)をわかりやすく、受け取りやすい形に編集して、製品やサービスを利用を通じて得られる体験であるUX(ユーザーエクスペリエンス)をよいものにするかが重要だと書きました。

「健康年齢®OCR サービス」|タブレット端末のカメラを健康診断書にかざすだけで体の状態をわかりやすく表示してくれるサービス|JMDC ・キヤノンMJでは、健康診断書にかざすだけで必要な項目を自動的に抽出しOCR解析を行って一覧にし、統計モデルに照らし合わせてわかりやすく表示する技術が開発されているそうです。

また、人間は「感覚追加」を行うことで新しい世界を見ることができるかもしれない!?|デイヴィッド・イーグルマン「人間に新たな感覚を作り出すことは可能か?」よりによれば、例えば、血糖値を計測して、数値で血糖値が〇〇と出たとしても、人によっては生活習慣を改善しようとまでは思わない人もいると考え、血糖値の高さを別の形で表現するとしたら、どうでしょうかと提案しました。

今回のアプローチはインクの色が変わることで体調変化を示すというわかりやすさがありますよね。

スマートウォッチは病気の早期発見に役立つ|正常値とベースライン値の確立が重要|スタンフォード大によれば、現在進行中の研究の重要な要素は、正常値またはベースライン値を確立することなのだそうです。

Verily(元Google X)のProject Baseline studyの目的は、病気のサインを見つけ病気の予防をすること!?で紹介したプロジェクト「Baseline Study」では、尿・血液・唾液・涙といった成分からデータを収集・解析し、健康の基準値(ベースライン)を見つけることで、生体の状態や病態を示す指標「バイオマーカー」を発見し、健康維持や病気の早期発見に役立てることを目指していました。

病気が発症してからではなく、健康な体が病気になりそうなサインを見つけるというアイデアは、東洋医学における「未病」という考え方に近いものです。

人によっては、健康診断などの検査結果で異常がないにもかかわらず、体がだるい、疲れやすい、頭痛、肩こり、めまい、眠れないなどといった体の不調に悩まされた経験もあるのではないでしょうか。

「はっきりとした症状はでていない」「数値には現れないけどなんだか体調がよくない」というときを、健康な体から病気の身体へと向かう途中だと考えるとすれば、その途中で起きる「サイン」に着目して、何らかの対処を行なうことが最も効果的な医療になっていくのではないでしょうか。

そのためにも、病気かそうではないかの「Baseline(ベースライン)」を見つける研究に注目が集まっていると考えられます。

今回のパッと見た目でわかりやすく変化するタトゥーインクのようなものが普及すれば、ベースライン値で体調管理をしていくという考え方が広まっていくかもしれません。







【参考リンク】
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米スポーツ界では乳幼児飲料ペディアライト(Pedialyte)が密かなブーム!?

Dorst

by Jos Dielis(画像:Creative Commons)




米スポーツ界で乳幼児飲料がブーム。300勝投手、ジャイアンツのペンス、ロッキーズのトゥロウィツキも

(2015/5/27、谷口輝世子 | スポーツライター)

米国のスポーツ界で乳幼児用飲料が密かなブームになっている。

この乳幼児用飲料はペディアライト(Pedialyte)と呼ばれている商品。乳幼児が発熱や下痢、嘔吐の症状があるときに飲ませる電解質補給飲料で、全米各地の薬局やスーパーマーケットに置かれている。

メジャーリーガーやNFLのフットボール選手たちやNHLのアイスホッケー選手の中には、乳幼児用のペディアライトというスポーツドリンクに比べて砂糖が少なく、逆に電解質が多く含まれているドリンクを発汗時の水分と電解質補給のために飲んでいる選手がいるそうです。

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熱中症・かくれ脱水|みんなの家庭の医学 7月17日によれば、脱水症とは「カラダから水分が失われるだけでなく、電解質も同時に失われている」状態です。

そこで、熱中症や脱水症状予防のために、水に塩分などの電解質と糖とがバランスよく配合された経口補水液を飲んで予防するのですが、この乳幼児用のペディアライトはその考え方に近いのではないでしょうか。

アスリートが飲んでいることはあまり知られていませんが、こうした情報によって、自然と広まっていくかもしれませんね。







P.S.

マンチェスター・シティでは血液検査をして選手に食品のアドバイスや栄養ドリンクを準備しているによれば、マンチェスター・シティでは、血液検査を行なって、必要な食品のアドバイスを行ったり、選手一人ひとりに合わせて作られた栄養ドリンクを用意しているそうです。