「脳の病気」カテゴリーアーカイブ

魚介類・オメガ3の摂取量が多いと認知症リスクが低下




魚介類・n-3系多価不飽和脂肪酸の摂取量は、認知症のリスク低下と関連|国立がん研究センターによれば、魚介類の摂取量が多いほど認知症のリスク低下がみられたそうです。

具体的には、最も摂取量が少ないグループ(中央値56g/日)を基準とした場合、最も多いグループ(中央値82g/日)では61%の認知症リスクの低下がみられ、また魚に多く含まれるオメガ3脂肪酸であるドコサヘキサエン酸(DHA)、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサペンタエン酸(DPA)についても、同様の関連がみられ、最も少ないグループを基準とした場合、最も多いグループでは、それぞれ72%、56%、58%の認知症リスクの低下がみられています。

この82gはどれくらいの量と言えば、魚一切れの重量が70g程度なので、一日魚を一切れ以上食べているグループが認知症リスクが低いということですね。

魚介類の摂取量が多いほど認知症のリスクが低かったのは、DHA、EPA、DPAの摂取量が多い場合にも、認知症のリスク低下と関連がみられたことから、オメガ3が認知症リスクの低下に役立っているのではないかと考えられます。

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12の危険因子を知って認知症を予防しよう!

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認知症の予防につながる9つのリスク要因|中年期の聴力低下・中等教育の未修了・喫煙・うつ・運動不足・社会的孤立・高血圧・肥満・2型糖尿病では英医学誌The Lancet(ランセット)に掲載された論文で、認知症のうち3件に1件は脳の健康によい生活習慣・行動をすることにより予防できる可能性があるとして、認知症の予防につながる9つのリスク要因を紹介しましたが、新たな論文で「過度のアルコール消費、外傷性脳損傷、大気汚染」が危険因子として追加されました。

【参考リンク】

【子供・青年期】

1)子供たちに初等・中等教育を提供する

【中年期】

2)難聴への対策(補聴器など)
3)外傷性脳損傷を防ぐ(頭部のけがを防ぐ)
4)高血圧対策
5)過度のアルコール摂取を避ける
6)肥満対策

【晩年期】

7)禁煙
8)うつ病予防
9)社会的交流・社会的接触を増やして社会的孤立を防ぐ
10)大気汚染を減らす
11)運動不足を解消する
12)糖尿病予防

→ 認知症対策|認知症に良い食べ物・栄養 について詳しくはこちら

予防可能な認知症危険因子の寄与
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老年期・中年期血圧レベル別にみた病型別認知症の発症リスク
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耐糖能レベル別にみた病型別認知症の発症リスク
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参考画像:認知症のリスク因子について|首相官邸







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難聴になると認知症になりやすい!難聴は認知症の最大の原因!!!

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難聴になると認知症になりやすい!難聴は認知症の最大の原因!!!
難聴になると認知症になりやすい!難聴は認知症の最大の原因!!!

FrancoAntonio Giovanella|unsplash

今日はこの前”ばあちゃん(母)”が転倒したときに壊れたメガネのレンズを買い替えるためにメガネ屋さんに行ってきたのですが、その時に伺ったのが「難聴になると認知症になりやすい」という話。

認知症の予防については興味があったので、調べてみました。

認知症の予防につながる9つのリスク要因|中年期の聴力低下・中等教育の未修了・喫煙・うつ・運動不足・社会的孤立・高血圧・肥満・2型糖尿病で紹介した英医学誌The Lancet(ランセット)に掲載された論文によれば、中年期の聴力低下が認知症のリスク要因なのだそうで、聴力が低下すると、周囲から通常受け取るたくさんの情報が得られなくなり、社会的に孤立することにより、認知症になるリスクが高まるそうです。

難聴は認知症の最大の原因になる!?(日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会)によれば、難聴によって、音の刺激や脳への情報量が少ない状態になると、脳の萎縮や、神経細胞の弱まりが進み、それが認知症の発症に大きく影響することが明らかになってきているそうです。

認知症の発症リスクが高いのは、脳卒中の経験がある人、糖尿病や心臓病の持病がある人、握力が弱い人、うつ傾向がある人で紹介した国立長寿医療研究センターなどのチームによれば、難聴の人はない人に比べて1・4倍認知症を発症するリスクが高いそうです。

加齢性難聴は動脈硬化が原因で引き起こされる|たけしの家庭の医学によれば、40代、50代の人にも加齢性難聴の症状が出ることがあるそうです。

食べ過ぎ・飲み過ぎといった生活習慣の乱れから動脈硬化になると、血管が硬くなり、血液の流れが悪くなり、その動脈硬化こそが加齢性難聴を進行させる大きな原因の一つなのだそうです。

最近様々な研究によって、動脈硬化と難聴との関連性が明らかになってきているそうです。

【参考リンク】

動脈硬化によって血流が悪化→末端にある耳の毛細血管

音を感知する有毛細胞のある蝸牛には、たくさんの毛細血管があります。

有毛細胞はこの毛細血管から酸素や栄養素を摂取しています。

しかし、動脈硬化になると、有毛細胞は酸素不足に陥り、機能が低下し、難聴を引き起こすそうです。

高い音を感知する有毛細胞は、大量のエネルギーを必要とするため、少しでも血流が滞ると、すぐに機能が低下してしまうそうです。

加齢性難聴を進行させる危険因子として、

  • 糖尿病
  • 虚血性心疾患
  • 腎疾患など

が疫学調査などからわかっているそうです。

5人中1人に難聴の症状、大音量の音楽が一因に|米調査では、米国では12歳以上の5人中1人に当たる4800万人以上が片耳または両耳に難聴の症状を持つという調査結果が米国の医学誌に発表されました。

その原因としては、加齢や遺伝的要因に加え、イヤホンなどを使って大音量で音楽を聴くことが原因の1つとして指摘されています。

有毛細胞は音響エネルギーを電気信号に変換して脳に伝達する役割を果たしているのですが、ボリュームが大きすぎるとこの細胞が損傷を受け、回復できなくなるそうです。

大事なポイントは、ヘッドホンやイヤホンで難聴に? 耳を守る音との接し方とはによれば、内耳、特に有毛細胞と呼ばれる部分の先端にある聴毛といわれる部分は大きな音にさらされていると抜け落ちたり傷ついたりして、ある程度以上ダメージを受けた聴毛や有毛細胞の機能は回復しないこと。

難聴のサインには、鳴りやまないような耳鳴りや持続的な耳のつまり感が挙げられており、例えば、ライブの翌日でも耳がキーンとするしている場合には実は内耳がダメージを受けている状況なのだそうです。

コンサート(ライブ)会場で大音量にさらされたり、毎日イヤホンで大音量の音楽を聴いている習慣のある人は、難聴→認知症のリスクを高めてしまう恐れがあります。

WHO(2022年3月7日)は

12歳から35歳までの 10 億人以上の人々が、大音量の音楽やゲーム音に長時間、過度にさらされることにより、聴力を失う危険性があります。

とコメントしましたが、大音量にさらされた若者が年をとるにつれて、難聴の人が増え、その影響で認知症になるという人が増えるかもしれません。

認知症を予防するためにも、イヤーマフを活用して耳を守るということも大事になるのではないでしょうか?

■まとめ

難聴が認知症と深い関係にあるという事実は、難聴にしっかりと対処することが認知症リスクを少しでも下げることにつながるということですね。

補聴器をつけるなどの対策をすることで、1)音の刺激や脳への情報量が多い状態を維持し、脳の萎縮や神経細胞の弱まりを遅らせる、2)家族や友人、周りの人々とのコミュニケーションをすることにより認知症の予防につながることが期待されます。

また、耳垢栓塞(いわゆる耳アカ)も認知症のリスクを高めるそうです。

耳垢をほっておくと、認知症のリスクを高める!?(日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会)によれば、高齢者の中には耳垢を排出する力が弱くなり、耳垢が栓のように詰まった状態になって、聞こえにくいという方がいるそうです。

アメリカの高齢者向け施設での調査では、耳垢栓塞を取ることで入所者の聴力が改善しただけでなく、認知機能も改善されたことも報告されているそうです。

気になる方はぜひ耳鼻咽喉科で診てもらってくださいね。

→ 認知症対策|認知症に良い食べ物・栄養 について詳しくはこちら







耳と難聴に関するクイズ

問題1(選択式)

米国での調査によると、12歳以上の何人に1人が片耳または両耳に難聴の症状を持っていますか?

a) 3人に1人
b) 5人に1人
c) 10人に1人
d) 2人に1人

問題2(選択式)

難聴の原因として指摘されているものに当てはまらないものはどれですか?

a) 加齢
b) 遺伝的要因
c) 毎日十分な睡眠をとること
d) 大音量で音楽を聴くこと

問題3(記述式)

有毛細胞の役割とは何ですか?また、大きな音がこの細胞に与える影響を簡単に説明してください。

問題4(選択式)

難聴のサインとして挙げられている症状は次のうちどれですか?

a) 視力の低下
b) 持続的な耳のつまり感
c) 味覚の変化
d) 手の震え

問題5(選択式)

WHOによると、12歳から35歳までの何人以上が大音量の音楽やゲーム音によって聴力を失うリスクがあるとされていますか?

a) 1億人
b) 5億人
c) 10億人
d) 50億人

問題6(記述式)

大音量にさらされることが、将来的に認知症のリスクを高める可能性があるとされています。その理由を簡単に説明してください。

問題7(選択式)

耳を守るために役立つとされているものは何ですか?

a) イヤーマフ
b) サングラス
c) マスク
d) 手袋

解答例

1.b) 5人に1人

2.c) 毎日十分な睡眠をとること

3.有毛細胞は音響エネルギーを電気信号に変換して脳に伝達する役割を果たしている。大きな音にさらされると、この細胞が損傷を受け、回復できなくなることがある。
(文章より要約)

4.b) 持続的な耳のつまり感

5.c) 10億人

6.大音量による難聴が進行すると、聴力低下が脳の認知機能に影響を与え、認知症のリスクを高める可能性があるから。

7.a) イヤーマフ

【参考リンク】

【世界一受けたい授業】MCI(軽度認知障害)|認知症予防にカマンベールチーズ

健康・美容チェック > 認知症 > MCI(軽度認知障害)|認知症予防にカマンベール|#世界一受けたい授業

2015年8月29日放送の世界一受けたい授業では「MCI(軽度認知障害・軽度認知機能障害)」について取り上げました。

解説:東京医科歯科大学 特任教授 朝田隆 先生




■MCI(軽度認知障害)とは?

Camembert

by Quinn Dombrowski(画像:Creative Commons)

軽度認知障害、運動で防ぐ 暗算しながらで効果増

(2015/8/23、日本経済新聞)

MCI(軽度認知障害)とは、わかりやすく言えば物忘れが出ることで、日常生活を送るのが困難なほどの支障がないものだそうです。

厚生労働省研究班によれば、MCIに該当するに人は2012年の段階で約400万人で、65歳以上の高齢者の約13%に上るそうです。

MCIが注目されるようになったのは、MCIの段階で発症が抑えられるケースも多く、認知症になる人を減らすことができると考えられるようになってきたからです。

オーストラリアの研究によれば、認知症の発症時期を平均2年遅らせることができれば、2050年時点の同国内の認知症の有病率を20%下げることができ、さらに、5年間遅らせると有病率は43~49%下がるそうです。

認知症の高齢者は2025年には730万人と推計|認知症に役立つ食べ物と生活習慣によれば、2025年には認知症の高齢者は多い場合で730万人に達すると推計されるというニュースを以前お伝えいたしました。

また、世界の認知症患者、2050年に1億3200万人によれば、国際アルツハイマー病協会(Alzheimer’s Disease International、ADI)による「世界アルツハイマー報告書2015」によれば、認知症の数は世界の高齢化につれて増えていき、2050年には今の3倍の1億3200万人になるという予測が発表されています。

今後も認知症患者は急増することが予想されますので、MCIの段階で抑えられれば、認知症になる人を減らせるようになるかもしれないことから、注目が集まっているそうです。

■認知症予防にカマンベール

認知症(アルツハイマー病)予防にカマンベールチーズがよい!?−東大などによれば、カマンベールチーズに含まれる成分に認知症の一種であるアルツハイマー病の発症を抑える可能性があることがわかったそうです。

チーズの発酵工程で生成する物質が、アルツハイマー病の原因物質「アミロイドβ(Aβ)」の脳内での沈着を抑えることをマウスによる実験で特定したそうです。

軽度認知障害、運動で防ぐ 暗算しながらで効果増

(2015/8/23、日本経済新聞)

アミロイドβが蓄積したことでMCIになると考えられており、カマンベールに含まれる成分がアミロイドβの沈着を抑える可能性があることから、認知症予防につながることが期待されています。

→ 認知症の症状|認知症予防に良い食べ物・栄養 について詳しくはこちら







【関連記事】
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決定版!DHA活用術|DHAの効果・食品|#あさイチ(NHK)

健康・美容チェック > DHA・EPA > 決定版!DHA活用術|DHAの効果・食品|あさイチ(NHK)

2011年11月22日放送のあさイチ(NHK)では「決定版!DHA活用術」を取り上げました。




【目次】

■DHAの効果

番組ではそれ以外にも、メタボリックシンドローム、動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞、糖尿病、アレルギー性鼻炎、視力低下、認知症、うつ病といった症状への予防、改善効果が確認されていることをご紹介しました。

DHAには、

への改善効果が確認されているそうです。

DHA・EPAの効果・効能・食品・摂取量 について詳しくはこちら

【関連記事】

サバ、イワシ、マグロなどの魚の脂に多く含まれる脂肪酸のドコサヘキサエン酸(DHA)やエイコサペンタエン酸(EPA)は、加齢黄斑変性の引き金となる高脂血症動脈硬化を予防する。

動物実験ではEPAの摂取で加齢黄斑変性が抑制された。

これらは一般的に「老化防止に効く」とされ、老眼白内障などにも効果が期待できそうだ。

■DHAの摂取量は?

Yamakake Maguro-don

by Yu Morita(画像:Creative Commons)

こうした症状への効果を得るために必要なDHAの量にはさまざまな説がありますが、厚生労働省は特に心筋梗塞などへのリスクの減少を考え、DHAと同じ魚の脂のEPAをあわせて1日に1グラム摂取する事を推奨しています。(厚生労働省 食事摂取基準2010改訂より)。

これをDHA単品の値に換算すると0.8グラム以上~1グラム以下ほどの値だと考えられます。

DHAを0.8g~1gほど摂取すると良いようです。

DHAは青魚に多く含まれていますが、DHAを1g摂取するには、どれくらいの量を食べれば良いのでしょうか。

DHAを1グラムとるのに必要な魚の分量(日本食品成分表 脂肪酸成分表編より)

・真いわし・・・およそ77グラム
・まだい・・・およそ164グラム
・くろまぐろ 赤身・・・833グラム
・くろまぐろ とろ・・・31グラム
・銀鮭(輸入品)・・・83グラム
・もどりがつお・・・103グラム

DHAは、まぐろ、かつお、あじ、さば、いわし、ぶりなど背中が青みがかった魚に多いと言われ、特に旬のもの(脂肪が貯めこまれているため)が良いそうです。




■DHAと赤ちゃんの脳の関係について

番組では出生後、DHAを十分に摂取した赤ちゃんと摂取しなかった赤ちゃんで10か月時点での課題解決テストの成績に差が出たことを紹介しました。この論文を発表したイギリスの雑誌The Lancetによると、10か月時点での課題解決テストの成績は、その後、成長した子どものIQと関係することにふれています。

≪赤ちゃんの課題解決テストの点数≫
(44人/18点満点)
・DHAなし・・・11点
・DHAあり・・・14点
(Willatts,P .,et al.:Lancet.352,688(1998)より)

また、同じイギリスの別の論文では、低体重児の場合、出世以後DHAを十分にとった場合と全くとらなかった場合、8歳の時点で知能指数に10以上の開きがあったケースも報告されています。
(Lucas,A.,et al. :Lancet,339,261(1992)より)

こうした事例から、順天堂大学小児科学教室の清水俊明教授は妊娠中から3歳くらいまでの間は特にDHAを意識して摂取したほうがよいといいます。

DHAの観点から言うと、特に母乳で育てられている12か月未満の赤ちゃんにとって、母親が魚を食べる頻度はとても重要なものになります。母乳中のDHAの量は母親が週にどれくらい魚を食べるかに大きく関係しているからです。

今回、番組では年に数回しか魚を食べないと言うアメリカ人のお母さんと日本で魚屋さんを営み、ほぼ毎食魚を食べるという女性のDHAの量を比較しました。その結果、アメリカ人のお母さんが脂質中のDHAの割合が0.24パーセントであったのに対し、お魚屋さんを営むお母さんの母乳はおよそ37倍にあたる8.94パーセントという数値が出ました。

これは極端な差ですが、鈴木平光先生は子どもの成長のためにも週に4~5回以上は魚を食べるのが望ましいと考えているということです。

【関連記事】

妊娠中1週間340gの魚を食べると胎児に良い?|ホンマでっかTV

1週間に340g以下の魚類を摂っていた妊婦から生まれた子供は、340g以上摂っていた妊婦からの子供に比べて、言語能力、運動能力、社会性、すべての面で発達が遅れていたということである

<中略>

この340gという数字は、FDA(米国食品医薬品局)のガイドラインで、水銀中毒のリスクを避けるために、妊婦の魚の摂取量は1週間に340gまでとしているようです。

■DHAと認知症予防について

番組では島根大学医学部の橋本道男准教授が島根県川本町で111名の高齢者を対象に行った研究も紹介しました。高齢者のグループを二つにわけ片方に1700ミリグラムのDHA入りソーセージを、もう片方には普通のソーセージを食べてもらい、その結果を長期的に追いかけるというものです。

結果はDHAをとっているグループで認知機能の低下を有意に抑えることができるというものでした。国内でこれほどの大規模な実験が行われたのは初めてのことです。

この実験の際、特に成果をあげたのが84歳の男性でした。男性は30点満点の認知機能のテスト(長谷川式知能評価スケール)で13点という状態でしたが、DHA入りのソーセージを食べ始めて以降、機能が21点まで回復し、その値をキープし続けています。(20点以下が介護施設入所の目安となります)

ただ、DHAは認知症予防についてはある程度の効果が考えられているものの、男性のような劇的な改善効果があるかどうかについてははっきりしていません。

男性の場合はDHAの摂取に加え、1日20分×2回の散歩を行うなどの運動を行っていました。橋本道男准教授はそうした取り組みとの相乗効果によって症状がよくなったケースだと考えているということです。

【関連記事】

「DHAで認知症予防」実証 島根大医学部のグループ

青魚などに含まれる油脂のドコサヘキサエン酸(DHA)に物忘れや認知症の予防に効果がみられることを、島根大医学部の橋本道男准教授のグループが国内初の100人規模の臨床研究で実証した。

DHA・EPA|DHA・EPAの効果・効能・食品・摂取量 について詳しくはこちら