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オメガ3脂肪酸(EPA, DHA, DPA)を多くとっている人ほど、結腸がんの発生リスクが低い!




n-3およびn-6不飽和脂肪酸摂取と大腸がんとの関連について(国立がん研究センター)によれば、オメガ3脂肪酸(EPA, DHA, DPA)を多くとっているグループほど、結腸がんの発生リスクが低いことが分かりました。

→ 大腸がんとは|大腸がんの症状・初期症状・原因・予防 について詳しくはこちら

→ オメガ3脂肪酸|オメガ3の効果・効能・食べ物(オイル)・ダイエット について詳しくはこちら

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【補足】

ナッツの健康・美容効果|カシューナッツ・ピーナッツ・アーモンド・ピスタチオ・クルミ・マカダミアナッツ|#世界一受けたい授業で紹介したボストンのダナ・ハーバー・ガン研究所の博士らが行なった研究によれば、週に57グラム以上のナッツを食べた人のほうが食べなかった人より、結腸ガン経験者の再発率とガンによる死亡率が低いということがわかったそうです。

オメガ3(EPA・DHA)の抗炎症効果で脳梗塞・心筋梗塞・ガンから身を守る!によれば、オメガ3脂肪酸の多い魚およびオメガ3脂肪酸摂取量が多いグループの肝がん(肝臓がん)リスクは低いと報告されています。

なぜオメガ3は肝がんのリスクを下げるのでしょうか?

それは、オメガ3の抗炎症作用とインスリン抵抗性の改善作用です。

オメガ3には抗炎症作用があると報告されており、肝臓がんの多くは慢性肝炎を経て発症するため、オメガ3による抗炎症作用を通して肝がんの発生を抑えているのではないかというのが一つ。







【関連記事】
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1年で老化する速度はゆっくり老化する人と急速に老化する人では最大6倍の差がある!




ニュージーランドで行われた研究(Elliott ML et al., 2021)によれば、老化の速度は人によって大きく異なり、老化を「生物学的年齢」(体の実際の衰え具合)を測定したところ、1年間で老化する速度が、0.4年分(ゆっくり老化)から2.4年分(急速に老化)と、最大で約6倍の差があることを発見しました。

老化速度は、遺伝(一部)、幼少期の健康、ストレス、経済状況、喫煙、運動不足、食習慣などが関与しています。

急速に老化する人は、認知機能や身体能力の低下も早く、将来の病気リスクが高い傾向にありました。

ゆっくり老化する人は、見た目や健康状態が若く保たれ、45歳でも30代のような体力を維持している一方、急速に老化する人は、疲れやすさや慢性疾患の兆候が早く現れました。

つまり、この研究のポイントは老化は生活習慣などでコントロールできるということです。

加齢は特定の年齢(34歳、60歳、78歳)で急激に変化する!で紹介したスタンフォード大学が行った研究によれば、加齢は「少しずつゆっくり進む」ものではなく、特定の年齢で急激に変化する「急変点」があることがわかりました。

つまり、加齢とは単なる時間の積み重ねではなく、段階的に「シフト」しているといえるのではないかという考え方です。

急速に老化する人は将来の病気リスクが高いということですので、34歳をめどに生活習慣を改善することが老化をゆっくり進める秘訣と言えるのではないでしょうか?

【参考リンク】







加齢は特定の年齢(34歳、60歳、78歳)で急激に変化する!




スタンフォード大学が行った研究によれば、加齢は「少しずつゆっくり進む」ものではなく、特定の年齢で急激に変化する「急変点」があることがわかりました。

具体的には、34歳、60歳、78歳頃に、血液中のタンパク質の量が一気に変わる波が観察されました。

つまり、加齢とは単なる時間の積み重ねではなく、段階的に「シフト」しているのではないかという考え方です。

34歳頃(若い中年期):細胞の構造を支えるタンパク質(例:細胞外マトリックス関連)が減少し、免疫や代謝の変化が始まる。生活習慣病のリスクが徐々に高まる時期で、意外に早い「最初のシフト」です。

60歳頃(中年後期):ホルモン関連や血液凝固のタンパク質が急変。心臓病やがんのリスクが増す背景にあり、加齢の加速が顕著になります。

78歳頃(高齢期):骨や細胞成長のシグナル関連タンパク質(例:BMPシグナル)が変化。アルツハイマー病などの神経変性疾患の兆候が見え始めます。

現在健康寿命を延ばす方法が注目を集めていますが、34歳までの早い段階で生活習慣の改善をすることがその後の60歳の第2段階、78歳の第3段階にまで影響を及ぼすと捉えて、健康寿命を延ばすためにもしっかりと34歳までに栄養や運動を改善していきましょう!

→ 1年で老化する速度はゆっくり老化する人と急速に老化する人では最大6倍の差がある!

【参考リンク】

  • Lehallier B, Gate D, Schaum N, Nanasi T, Lee SE, Yousef H, Moran Losada P, Berdnik D, Keller A, Verghese J, Sathyan S, Franceschi C, Milman S, Barzilai N, Wyss-Coray T. Undulating changes in human plasma proteome profiles across the lifespan. Nat Med. 2019 Dec;25(12):1843-1850. doi: 10.1038/s41591-019-0673-2. Epub 2019 Dec 5. PMID: 31806903; PMCID: PMC7062043.







山崎まさよしさんの病気は不整脈!長時間のライブ演奏が困難のためライブツアー全公演中止を発表。




山崎まさよし、11月からのライブツアー全公演中止を発表「不整脈の症状により長時間のライブ演奏が困難」(2025年10月15日、スポーツ報知)によれば、山崎まさよしさんが不整脈の症状により長時間のライブ演奏が困難であると判断し、ライブツアー全公演中止が発表されました。

不整脈とは|不整脈の症状・原因・判断する基準の脈拍・3つの種類(頻脈・徐脈・期外収縮)によれば、不整脈とは、心臓のリズムが乱れ、脈の打ち方がおかしくなってしまうことをいいます。

【不整脈の例】

  • 動悸がする(胸がドキドキする)
  • 脈がいつもに比べると異常に速い(頻脈)
  • 脈が異常に遅い(徐脈)
  • 脈が飛ぶ(期外収縮)
  • 脈のリズムが不規則

<不整脈>飲酒量の増加で危険性高まるによれば、心房細動が起きると、心臓内の血がよどんで血のかたまりができやすくなり、それが脳の血管に詰まると重症の脳梗塞につながり、一般に、適量の飲酒は心筋梗塞や死亡率の低下に役立つと知られていますが、心房細動に関しては異なることが分かったことから、過去に不整脈を起こしたことがある人は、禁酒によって再発の危険性を減らせる可能性があるそうです。

■不整脈には3種類ある

不整脈は大きく分けると3種類あります。

1.頻脈(脈が速くなる)

心房細動、発作性上室性頻拍、心室頻拍、心室細動、WPW症候群

電気が異常に早く作られる、または、異常な電気の通り道ができることによって起きる。

2.徐脈(脈が遅くなる)

洞不全症候群、房室ブロック

心臓で電気が作られなかったり、途中で止まったりすることで起きる。

3.期外収縮(脈が飛ぶ)

「期外収縮」は本来、電気の生じる場所以外から早めに刺激が出てくるために起こる現象です。

この刺激が心房から出る場合には心房性期外収縮、心室から出る場合は心室性期外収縮と呼ばれます。

■不整脈の症状

●脈が遅くなる(脈が途切れる)場合の症状

  • めまい
  • 意識がなくなり、倒れる
  • 息切れ

●脈が速くなる場合の症状

  • 動悸
  • 吐き気
  • 冷や汗
  • 意識が遠くなる

●期外収縮(脈が飛ぶ場合)の症状

  • 胸部の不快感
  • 胸の痛み(胸の狭い範囲で起こり、一瞬または数十秒以内でおさまるのが特徴)

狭心症や心筋梗塞による胸痛と期外収縮による胸痛は脈が飛んでいることで違いがわかります。

【関連記事】

■不整脈を判断する基準は脈拍120

脈が速くなることがあると、不整脈かもと心配する人がいるかもしれません。

病気と疑われる脈拍数の基準は1分間に120以上になった時。

120以下の脈拍数で規則正しく脈拍がある場合は問題ないと思ってまずは気持ちを落ち着かせましょう。

それでも異常がある場合には、病院で診てもらいましょう。

→ 脈拍とは|脈拍数(心拍数)の正常値・脈の変化でわかる病気 について詳しくはこちら

■まとめ

心臓は、「洞結節(心臓の上の方に位置する)」で電気が作られ、「伝導路(電気の通り道)」を通り、心臓全体に流れ、筋肉が収縮して動いています。

不整脈は、この心臓の動く仕組みに何らかの問題(例えば、洞結節で電気が作られない、伝導路をうまく伝わらない)が起こることによって、心臓が規則正しく動かなくなってしまいます。

不整脈は、わかりやすく言えば、電気系統の問題であって、同じ心臓病とはいっても、心筋梗塞とは全く違う病気です。

不整脈の原因は、加齢・ストレス・睡眠不足・疲労などであり、誰にでも起こりうる病気といえるので、私たちも注意したいですね。







認知症の前段階「MCI」と診断された高齢者の3割が5年後に「正常」に戻る!




認知症の前段階「MCI」、3割が5年後に「正常」に戻る…九州大調査・生活習慣病や筋力と関係か(2025年10月15日、読売新聞)で紹介された九州大のチームによれば、認知症の前段階と診断された高齢者の約3割は、5年後に認知機能が正常に戻ったそうです。

認知機能が正常に戻った高齢者のポイントとしては、生活習慣病がないことや、筋力が保たれていることなどが関係しており、認知症の発症予防につながる可能性があるそうです。

MCIハンドブック(国立長寿医療研究センター)によれば、MCIでは、1年で約5~15%の人が認知症に移行する一方で、1年で約16~41%の人は健常な状態になることがわかっているそうです。

【参考リンク】

認知症の一歩手前で踏みとどまるには:認知機能を鍛える運動「コグニサイズ」(2025年9月4日、nippon.com)で紹介されている、鶴川サナトリウム病院の小松弘幸医師(認知症疾患医療センター長)によれば、身体を動かしながら認知機能を鍛える「コグニサイズ」の医学的効果として「(身体活動の機能と認知機能の間に)新たな回路ができて、脳内のまだしっかり生きている部分が鍛えられて強化される。そのおかげで衰えている部分を補えるのではないか」と語っています。

まずここで大事なことは、認知症と健常な状態の「中間のような状態」である「軽度認知障害(Mild Cognitive Impairment)」はそのまま認知症に移行することもあり得るし、健常な状態に戻る可能性もあるということです。

そしてそのカギとなるのが、生活習慣病がないことや、筋力が保たれていること、体を動かしながら認知機能を鍛えることで脳内に新たな回路を作って衰えている部分を補うことができるのではないかということです。

〇生活習慣病と認知症

中年期においては糖尿病、脳卒中、高血圧、肥満、脂質異常症が認知症の危険性を高めることがわかっていますので、生活習慣病対策に取り組むことが大事です。

〇筋力が保たれていること

サルコペニア(加齢性筋肉減弱現象)とは、筋肉が減り筋力が衰えた状態のことです。

近年中高年を中心に増加しているサルコペニアは、寝たきりや認知症を引き起こす原因とされ、健康寿命を縮める一因となっています。

サルコペニアの定義とは、筋肉量(骨格筋量)の減少に加えて、筋力の低下(握力など)または身体(運動)機能の低下のいずれかが当てはまる場合、サルコペニアと診断するというものです。

たんぱく質摂取と骨格筋|たんぱく質の関与|フレイルティ及びサルコペニアと栄養の関連|高齢者|厚生労働省によれば、最近のコホート調査でも、たんぱく質摂取量が少ないことは3年後の筋力の低下と関連し、さらに高齢女性の3年間の観察で、たんぱく質摂取量が少ないとフレイルティの出現のリスクが増加することが確認されているそうです。

また、日本人の高齢女性の横断研究でもフレイルティの存在とたんぱく質摂取量との関連が明らかにされています。

これまでにも要介護者の中にはたんぱく質が不足する低栄養の人が多いということを紹介してきました。

適切な食物摂取ができず、栄養状態が悪化していることを「低栄養」と呼びます。

低栄養になると、免疫が低下したり、筋肉が減少したり、骨が弱くなったりすることで、感染症に掛かりやすくなったり、骨折するおそれが高くなるようです。

今回紹介した厚生労働省のまとめによれば、高齢者はたんぱく質の摂取量が少ないと、フレイルティの出現リスクが増加するそうです。

たんぱく質並びにアミノ酸の介入研究|たんぱく質の関与|フレイルティ及びサルコペニアと栄養の関連|高齢者|厚生労働省では、サルコペニア予防および改善の観点から、高たんぱく質食品、プロテインやアミノ酸などのサプリメント、β─ ヒドロキシ─β─ メチル酪酸(beta-hydroxy-beta-methylbutyrate:HMB)を単独もしくはアミノ酸と配合したサプリメントを補給する介入研究が紹介されています。

→ アミノ酸の効果・効能・種類・アミノ酸を含む食べ物 について詳しくはこちら

→ なぜ筋肉をつけるにはタンパク質(アミノ酸)の摂取が必要なの?【論文・エビデンス】 についてくわしくはこちら

〇コグニサイズ

うつ病性仮性認知症対策|前頭葉の血流を増やす方法は有酸素運動(散歩など)+知的刺激(川柳など)|たけしのみんなの家庭の医学によれば、国立長寿医療研究センターでは、暗算やクイズなどの課題を解きながら速足で歩いたりするような、頭を使いながら有酸素運動する、「コグニション」(認知)と「エクササイズ」(運動)を組み合わせ「コグニサイズ」を勧めており、週1回90分の運動プログラムを10か月間参加したグループでは、認知機能や言語機能が維持されており、また脳の特定部位の萎縮傾向がなかったそうです。