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【たけしの家庭の医学】スーパー健康長寿物質「AIM」の効果|メタボのブレーキ「AIM」に肝臓がんを抑制する働きを発見|AIMで急性腎不全(AKI)を治療|中性脂肪を溶かす【論文・エビデンス】

2018年10月2日放送の「たけしの家庭の医学」ではスーパー健康長寿物質「AIM」を取り上げます。

そこで、番組の放送前に予習をしてみました。

→ 【たけしの家庭の医学】AIM増加が期待できる食品はさんま(DHA)+レモン(ビタミンC)!|10月2日 についてくわしくはこちら




【目次】

■メタボのブレーキ「AIM」に肝臓がんを抑制する働きを発見

AIMによる肝疾患の制御
AIMによる肝疾患の制御

参考画像:メタボのブレーキに肝臓癌を抑制する働きを発見~新しい肝臓癌治療法の可能性~(2014/10/3、IST)|スクリーンショット

メタボのブレーキに肝臓癌を抑制する働きを発見~新しい肝臓癌治療法の可能性~

(2014/10/3、IST)

タンパク質AIM注1)は細胞中での中性脂肪の蓄積を阻害するメタボリックシンドロームのブレーキとして働く。

このタンパク質は肝臓の細胞が癌化すると、細胞の表面に蓄積して癌細胞が除去されやすくする作用があることを今回明らかにした。

肝臓癌は有効な抗癌剤がなく治療が困難であるが、今回の発見により、AIMを利用した新規かつ安全な肝臓癌の治療法を開発できるようになることが期待される。

東京大学 大学院医学系研究科の宮崎徹教授らの研究グループは、通常は脂肪細胞や肝臓の細胞(肝細胞)に取り込まれ、細胞中での中性脂肪の蓄積を阻害することによって肥満や脂肪肝の進行を抑制する、いわばメタボリックシンドロームのブレーキとして働くことが知られているタンパク質AIM(Apoptosis Inhibitor Macrophage:マクロファージから分泌され、細胞のアポトーシス(細胞死)を抑制する分子)が、肝臓に生じた癌細胞を選択的に除去せしめる働きがあることを明らかにしました。

→ 肝臓がんの症状 についてくわしくはこちら

【参考リンク(論文・エビデンス)】

■AIMで急性腎不全(AKI)を治療

AIMによる急性腎不全(AKI)治癒メカニズムとその臨床応用
AKI発症時、血中にAIMが十分ある場合(上)、IgMから解離したフリーAIMが尿中に移行し、近位尿細管に詰まったdebrisに付着し、それを目印としてKIM-1を発現した尿細管上皮細胞が速やかにdebrisを除去し、AKIは回復に向かう。一方、AIMが不足している状況、すなわち血中AIM値が低値であったり、通常のAIMの量では十分治癒できないような重症のAKIを発症した場合(下)、debrisの除去が十分に行われず、二次的に炎症や線維化、さらには糸球体の機能低下を惹起し、腎不全のために患者は死亡あるいは慢性化する。このような場合、AIMを投与しdebrisの十分な除去を誘導することによって、AKIを治療することが可能である。また、尿中のAIM値を測定することにより、AKIの重症度や予後を診断することも可能である。

参考画像:AIM投与による急性腎不全治療につながる革新的成果(2016/1/5、日本医療研究開発機構)|スクリーンショット

AIM投与による急性腎不全治療につながる革新的成果

(2016/1/5、日本医療研究開発機構)

急性腎不全が生じると、腎臓の中の尿の通り道(尿細管という)に “ゴミ”(細胞の死骸)が詰まり、そのことが腎機能の低下を招く引き金となることが知られている。AIMは通常血液中に存在するが、腎臓の機能が低下すると尿中に移行しゴミに付着する。そして付着したAIMが目印となって、周囲の細胞が一斉にゴミを掃除し、迅速に詰まりが解消され、その結果、腎機能は速やかに改善することが明らかとなった。さらに本研究グループは、AIMを持たないマウスが急性腎不全になると、詰まったゴミは掃除されることなく、腎臓の機能は著しく悪化し続け多くが死んでしまい、またAIMを正常に持っているマウスでも、重症の急性腎不全を起こすと、体内に持っているAIMの量では十分にゴミが掃除されず、腎臓内の詰まりが解消されないまま、やはり多くが死んでしまうことを明らかにした。そしていずれの場合でも、AIMを静脈注射することで、尿細管の詰まりは劇的に解消され、腎機能が速やかに改善し致死率は著しく低下することを見出した(注:致死率は60~100%であったものが、AIM投与により0%となった)。

すなわち、血中のAIM量が不十分である場合(もともと血中濃度が低い場合や、重度の腎不全が生じた場合)には、AIMを投与することで急性腎不全を速やかに改善させ、慢性化する危険を回避することが可能であると考えられる。腎機能低下時の血中AIMの尿中への移行およびゴミへの付着は、ヒト急性腎不全患者でも同様に観察されるため、マウスだけでなくヒト急性腎不全患者においても、AIMによる治療は有効であると考えられる。

東京大学大学院医学系研究科の宮崎徹教授らの研究グループは、タンパク質AIMが、直接腎臓に働きかけ急性腎不全を治癒させることを明らかにしました。

また、急性腎不全が治った後に、定期的にAIMを投与し、腎臓のゴミをきれいにすることにより、急性腎不全の再発や慢性化のリスクを低くする可能性があるそうです。

【参考リンク(論文・エビデンス)】

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中性脂肪の塊を溶かすたんぱく質「AIM」、肥満治療薬の候補に

東京大の宮崎徹教授らの共同研究グループによれば、脂肪細胞内で中性脂肪を溶かしたり減らしたりする作用を持つたんぱく質「AIM」を発見したそうです。

→ 中性脂肪を下げる食事・運動・サプリメント について詳しくはこちら

【参考リンク(論文・エビデンス)】

■ネコではAIMが急性腎不全治癒に機能していない

ネコに腎不全が多発する原因を究明―ネコでは AIM が急性腎不全治癒に機能していない―

(2016/10/12、東京大学)

血液中のタンパク質 AIM(apoptosis inhibitor of macrophage;CD5L とも呼ばれる)は急性腎不全を治癒させる機能を持つ(注 1:過去の主な文献 1-6)が、ネコAIM は急性腎不全時に機能せず、そのためにネコでは正常な治癒・回復が障害されていることを見出した。

ネコ型 AIM に起因する急性腎不全の治癒障害は、AIM タンパク質の投与によって治療できた。

ネコは血液中にAIMをじゅうぶん持っているにもかかわらず、急性腎障害が生じても腎臓の機能は回復せず、そのまま慢性腎不全へと進行してしまう可能性が高いことが明らかになったそうです。

ネコにAIMを投与することで急性腎不全を速やかに改善させ、慢性化する危険を回避することが可能であると考えられます。

【参考リンク(論文・エビデンス)】

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レンコンのプロアントシアニジンで脂肪肝対策|肝臓の中性脂肪濃度が減少

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2015年10月6日放送の林修の今でしょ!講座のテーマは「体の悩みを解消する最強の秋野菜ベスト6」でした。




第5位 れんこん(脂肪肝対策)

れんこんのきんぴら

by yoppy(画像:Creative Commons)

蓮根に含まれる「プロアントシアニジン」脂肪肝対策につながると期待されるそうです。

→ 脂肪肝とは|脂肪肝の症状・原因・治し方 について詳しくはこちら

プロアントシアニジンは、肝臓中性脂肪の元になる脂肪酸が作られることを防ぐことで、肝臓に脂肪として蓄積されるのを抑えてくれるそうです。

プロアントシアニジンを肥満・糖尿病のマウスに3週間投与した実験によれば、肝臓の中性脂肪濃度が62%減少したそうです。

県農産物からの有用物質の抽出およびその活用-れんこんに含まれる脂質代謝改善作用を有する成分の検索-によれば、LP(分画物)を肥満モデルマウスに摂食させた結果、対照物に比べてLP添加食群で肝臓重量および肝臓トリグリセリド濃度の優位な低下が認められました。

さらに、LP摂取による脂肪肝改善の機序を調べたところ、肝臓の脂肪酸合成酵素活性の低下が関与していることが示唆されました。

LPに含まれるポリフェノールの成分分析を行ったところ、カテキンおよびガロカテキンを構成成分としたプロアントシアニジンが主成分であることが認められました。

したがって、レンコンの脂質代謝改善作用にはプロアントシアニジンが関与していると考えられます。

→ 中性脂肪を下げる食事・運動・サプリメント について詳しくはこちら

おすすめレシピは「レンコンの魚介はさみ焼き」。

タウリンを含むタコと一緒に食べるとよい。

肝臓から分泌される胆汁酸には、コレステロールを排泄させる働きがあります。

タウリンによって胆汁酸の分泌が増えると、血液中のコレステロール値も下がります。

→ タウリンの多い食品 について詳しくはこちら

→ 脂肪肝の改善方法(食事・運動・サプリ) について詳しくはこちら







れんこんと鶏ひき肉のつみれのえごま蕎麦の作り方・レシピ

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20代、30代に潜む病気|緑内障(目の病気)・肝炎(肝臓の病気)・肺気腫(肺の病気)

【目次】




■20代、30代に潜む病気

in their own world

by glasseyes view(画像:Creative Commons)

中高年だけではない! 20代、30代に潜む病気

(2011/12/14、R25jp)

All About 家庭の医学」でガイドも務める臨床検査専門医の西園寺 克先生によると、そんな人にも落とし穴があるという。

「ゆっくり進む病気は無症状ですし、若い年齢層では健康診断の項目数も少ないことが多く、『問題はなし』という判定が多いのです」

つまり、健康診断では判明しない病気があるということだ。ではR25世代の男性の場合、いったいどのような病気が該当するのだろうか?

若い人にとっては、会社の健康診断でも「問題なし」という判定も多く、病気なんて気にしないという人も多いのではないでしょうか。

しかし、病気の中には、無症状のものもあったり、ゆっくり進行する病気のものもあるので、若い人も注意が必要です。




■緑内障(目の病気)

「まず、目の病気に関しては、緑内障が挙げられます。

緑内障は進行すると失明する病気ですが、初期段階では視力に影響しないため、簡単な視力検査では判明しません。

また日本人に多い『正常眼圧緑内障』の場合、眼圧が上がらないので眼圧検査でも発見できません。

眼鏡やコンタクトを使っている人であれば通っている眼科もあると思いますので、年に一度は眼底検査を受けるようにしましょう」

緑内障は、40歳以上の17人に1人がかかる目の病気で、近年、緑内障は若年化・増加傾向にあるといわれています。

緑内障は、早期発見・早期治療がカギですので、定期的に眼底検査を受けるようにしましょう。

緑内障 について詳しくはこちら

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■肝炎(肝臓の病気)

一方、わざわざ病院へ行って検査をしなくても、献血で確認できる病気もあるという。

その1つがR25世代も気になる肝臓の病気、肝炎だ。

「肝臓の病気は飲酒と関係すると思い込みがちですが、肝炎ウイルスが一番の原因なので、自覚症状のない慢性肝炎でも血液検査をすれば判明します。

しかし、検査費用が高いこともあり、通常の健康診断ではウイルス感染の有無までは調べません。

でも献血時に申し込めば、ウイルス感染の有無を検査することができます。

献血は血液を必要としている多くの人を助ける善意の行いですし、その他にも肝障害、飲酒の肝臓への影響、栄養状態、コレステロール糖尿病について検査することができるのです」

献血時に、ウイルス検査の有無を検査することができるということですので、ぜひやってみましょう。

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肝臓の病気 について詳しくはこちら

■肺気腫(タバコ)

また、喫煙習慣があれば誰もがリスクを持っている病気もある。

いわゆる煙草病だ。

「喫煙というと肺がんが一番関係ありそうですが、実は肺の病気では肺気腫という、肺が壊れてしまう病気が一番怖いのです。

高齢者に多い病気ですが、若い年齢層でも喫煙習慣があれば病気が始まることがあります」

西園寺先生によれば、20代から30代前半のうちに禁煙すればまだ間に合うとのことで、禁煙外来へ行くことを勧めている。

まだ若いからと思っていても、気付かない病が始まっているかもしれないのだ。







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糖尿病は「過食(食べ過ぎ)」「運動不足」が原因で加速する!

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【目次】

■糖尿病とは?

Steak

by Taryn(画像:Creative Commons)

糖尿病加速は「過食」「運動不足」が原因

(2012/6/24、産経新聞)

高血圧、脂質異常症とともに虚血性心疾患の原因となり、網膜症、腎症、神経障害の3大合併症をもたらす糖尿病。疑いも入れると患者は全国で2200万人を超すといわれ、日本の代表的な生活習慣病となっている。

糖尿病は、高血圧脂質異常症高脂血症と呼ばれていた病気です)などの病気と同様に、虚血性心疾患の原因となります。

虚血性心疾患とは、糖尿病や高血圧、脂質異常症などから動脈硬化を起こし、栄養分や酸素を運ぶ冠動脈の内側が狭くなったり、血液の流れが悪くなっている病気のことです。

そのため、この記事の中では丁寧に、

糖尿病は尿の病気ではありません。血液でもなく、血管の病気です。

と紹介されています。

→ 糖尿病の症状・初期症状|糖尿病とは について詳しくはこちら

→ 糖尿病危険度チェック について詳しくはこちら

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■糖尿病の3大合併症

糖尿病は治療をせずに放っておくと、糖尿病網膜症糖尿病性腎症糖尿病性神経障害といった3大合併症を引き起こします。

記事によれば、糖尿病予備軍(糖尿病の疑いのある人)も含めると患者は全国で2200万人を超すそうで、国民病といえるのではないでしょうか。

血管が悪くなると神経や目、腎臓などの細小血管がやられ、しびれや失明などの合併症につながり、心臓や脳、足などの大血管がやられると心筋梗塞、脳梗塞、足壊疽(えそ)といった命や生活にかかわる重大な病気をもたらします。

さらに、糖尿病の状態が進行してしまうと、心筋梗塞脳梗塞、足が壊疽してしまうといった重大な病気になってしまいます。

→ 糖尿病の合併症  について詳しくはこちら

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糖尿病の診断基準として使われる血糖値について

血液中のブドウ糖の濃度のことで、ブドウ糖は体や脳を動かすエネルギーです。健常な若い人の血糖変動は、食べたり食べなかったりに関係なくほとんど一定で、1デシリットル当たり80~120ミリグラム程度に保たれています。

血糖値が常時、1デシリットル当たり200ミリグラム以上になると糖尿病です。

血糖値は通常1dl当たり80~120mg程度に保たれているのですが、常時、1dl当たり200mg以上になると糖尿病が疑われます。

血糖値が高くなると、身体の中ではどのようなことが起こるのでしょうか?

血糖が高くなると、血管の内皮が障害を受け壊れてきます。血糖の変動幅が大きいほど血管の障害が進み、心筋梗塞が増加することが分かってきました。高血糖が続き、目や腎臓が悪くなる糖尿病に先行して、心筋梗塞を発症することも多いのです。

血糖値が高くなると、血管の内皮が壊れてきて、血糖の変動幅が大きいほど血管の障害が進むそうです。

→ 糖尿病の診断基準 について詳しくはこちら




■血糖が変化するメカニズム

血糖は食事をすれば上がります。しかし血糖は食物と膵臓(すいぞう)のβ細胞から分泌されるインスリンだけでコントロールされているのではなく、筋肉へ取り込んで消費したり、脂肪細胞へ取り込み蓄積したり、肝臓で糖の取り込みと放出をするなど、複雑に微調整しています。断食しても、血糖が下がりすぎて倒れないのはそのためです。

食事をすると血糖が上がります。

血糖はインスリンだけでコントロールされるのではなく、筋肉に取り込んで消費したり、脂肪細胞へ取り込み蓄積したり、肝臓で糖の取り込み・放出をするなど身体の中で微調整されているそうです。

人間の体のメカニズムというのはよくできているというのがわかります。

しかし、食べ過ぎや運動不足をするとこの体の中の血糖コントロールするメカニズムが崩れてしまうようです。

一方、過食や運動不足で大きくなった脂肪細胞は、血糖コントロールを悪くさせるホルモンを放出することも分かってきています。

■血糖値を下げるには?

筋肉を使うことです。特に大きい筋肉、最大のものは大腿筋です。つまり歩けばいいということになります。実際には30分で3キロ歩く速さ、やや速く歩くのがいいでしょう。1日の摂取カロリーの10~15%を消費できれば十分と考えます。

一つは、食べ過ぎをやめて、適量の食事に切り替えること(=食事制限)。

そして、もうひとつは、運動をして筋肉を使うこと。

記事によれば、やや速く歩く(30分で3キロ歩く速さ)のがいいそうです。

しかし、それでも血糖値が下がらない場合には、病院で指導を受けて、投薬治療などが必要となってきます。

そうならないためにも、食事の見直しと運動不足を解消することで糖尿病を予防していきましょう。

→ 糖尿病の食事(食事療法)|血糖値を抑える食べ方 について詳しくはこちら

→ 糖尿病の運動(運動療法)|筋トレ・有酸素運動 について詳しくはこちら

→ 糖尿病改善・予防する方法(食べ物・運動) について詳しくはこちら







【血糖値・糖尿病の診断基準関連記事】
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ダイエット脂肪肝|減量が肝臓に深刻な異変を起こし、糖尿病・肝硬変・肝臓がんの危険性も!|#ガッテン(#NHK)

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2016年10月12日放送の「ガッテン!」(NHK)のテーマは「まさか!ダイエットが引き起こす肝臓の悲劇(仮)」です。




【目次】

■ダイエットをしていたのに脂肪肝になってしまうことがある!?

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by Ben Webb(画像:Creative Commons)

ダイエット経験者にお伝えしたい!減量が肝臓に深刻な異変を起こすことがあることを。この異変で糖尿病の危険が高まったり、肝硬変肝臓がんの危険性まで!驚きの新事実です。

健康や美容のためのダイエットがなぜ肝臓に悲劇をもたらすのか? 実は意外な落とし穴があったんです。今回、自称ダイエットの達人25人を調べたところ、なんと11人の肝臓がパンパン状態に。みなさん、陥りがちなある減量方法で肝臓を混乱させてしまっていたんです。

ダイエットをしていたのに脂肪肝になってしまう人にはある共通点があったそうです。

それは、ダイエットとリバウンドを繰り返していたこと。(=『急激な体重増減を繰り返していた』)

急激に体重を減らして、また体重が戻るということを繰り返すと、なぜ脂肪肝になってしまうのでしょうか。

肝臓には脂肪を蓄える機能があります。

たくさん食べるとエネルギーが余るので、それを肝臓が脂肪として蓄えていきます。

その状態が長期間続くと「脂肪肝」になります。

では、なぜ食事を減らすダイエットをすることによっても脂肪肝になってしまうのでしょうか?

それは、極端に食事を減らすような急激なダイエットをすると、体が飢餓状態だと感じて全身の脂肪細胞や筋肉がエネルギー源を放出し、筋肉が減少して代謝が落ち、体が消費するエネルギー量が落ちてしまいます。

その結果、脂肪が肝臓にたまりやすい状態になってしまい、ダイエットのご褒美としておいしいものを食べ過ぎてしまうと、肝臓に脂肪がたまりやすい状態になっているわけですから、余分なエネルギーを脂肪として蓄えてしまい、「脂肪肝」になると考えられます。

つまり、極端に食事を減らすようなダイエットをすると、肝臓に脂肪がたまりやすい状態になり、リバウンドでさらに脂肪がたまりやすくなるため、脂肪肝になるというわけです。

→ 脂肪肝とは|脂肪肝の症状・原因・治し方 について詳しくはこちら

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【補足】極端な炭水化物抜き(糖質オフ)ダイエットをすると脂肪肝になる!?

極端なダイエット(今回の記事で言えば、炭水化物抜きダイエット・糖質オフダイエット)をすると、エネルギーとしての糖質が不足するわけですから、身体のタンパク質を糖に変えてまでエネルギー源にしようとします。

そうすると、肝臓のたんぱく質が不足して、中性脂肪の合成・運搬に必要な分まで不足してしまい、中性脂肪が肝臓にたまって、脂肪肝になってしまう恐れがあります。

【補足】女性が注意したい脂肪肝の原因とは|肝臓を守る方法は「おさかなすきやね」|#あさイチ(NHK)

極端なダイエットをすると、特に糖質を多く含むお米やパンなど炭水化物を極力とらないダイエットをすると「低栄養性脂肪肝」になります。

肝臓には一定量の脂肪が必要なのですが、糖質を極端に制限すると、肝臓は機能障害を防ごうと体中から脂肪をかき集めてしまい、脂肪肝になってしまいます。

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■肝臓にやさしいダイエット方法とは?

短期間に急激なダイエットをするというのはダイエッターにとって気持ちがいいものだと思います。

しかし、そうした短期間に急激なダイエットをすることは肝臓にとっては優しくないダイエット方法なのです。

肝臓に負担のかからないダイエットのペースは「半年で10kg」「1か月で2から3キロ」を目安にするとよいそうです。




■脂肪肝のチェック方法

脂肪肝は肥満の人やお酒をよく飲む人がなるものと考えられていましたが、今では普通の体型の人やアルコールを飲まない人も脂肪肝になることが分かってきており、脂肪肝を放っておくと、肝炎や肝硬変になる恐れがあります。

また、肝臓には血糖を一定に保つ働きもあり、脂肪肝になると、血糖を一定に保つ機能が働かなくなり、糖尿病になりやすくなるそうです。

脂肪肝は自覚症状がないため定期的に検診を受けることが重要になります。

病院で超音波検査を受けたり、血液検査で肝臓の数値である「ALT」の値が40を超えていたら要注意ですのでチェックしてみましょう。

→ ALT(GPT) について詳しくはこちら

■脂肪肝対策

先ほども紹介した通り、短期間で急激に体重を落とすと脂肪肝になりやすいので、半年から1年をかけて体重の7~10%を落とすことを目安にしましょう。

1.運動

1日30分程度のウォーキングが有効で、早歩きにするとさらに効果がアップするそうです。

週250分の運動で脂肪肝改善 「やせなくても効果あり」|筑波大研究グループによれば、肥満の人は、週250分以上早歩きなどのやや強めの運動をすると、体重が減らなくても、肝臓に蓄積した脂肪が減少したり、善玉コレステロールや肝臓の炎症を防ぐ物質が増えていることがわかったそうです。

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2.食事

食事は極端に量を減らすのではなく、少し量を減らすようにし、また、単品だけを食べるダイエットはやめましょう。

【補足】

肝臓を助ける食事としては、バランスよく食材を摂れる「まごわやさしい」をキーワードにした食事をすること。

さまざまな食材の組み合わせのキーワードは「まごわやさしい」や「おさかなすきやね」。

「ま」:豆類
「ご」:ゴマ類
「わ」:わかめなど海藻類
「や」:野菜類
「さ」:魚(魚介類)
「し」:しいたけなどきのこ類
「い」:いも類

「オ」:オリーブイオイル
「サ」:魚類
「カ」:海藻類
「ナ」:納豆
「ス」:酢
「キ」:キノコ
「ヤ」:野菜類
「ネ」:ネギ類

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3.睡眠

最低でも6時間睡眠をとることが重要で、しっかり寝ると体が脂肪を燃焼するモードに切り替わるそうです。

寝る前に食事をすると脂肪が減りにくくなり、また、夜更かしもやめましょう。

夜食を取ると、肝臓の「時計遺伝子」が乱れ、代謝異常になり、太りやすくなる?によれば、夜食など不規則な時間に食事を摂ると、インスリンの作用で肝臓の時計遺伝子のリズムが乱れてしまい、肝臓の代謝機能に異常を引き起こすことがわかったそうです。

夜更かしは肥満を招くによれば、睡眠不足になると、食欲のバランスをとるグレリンとレプチンのバランスに影響を与えてしまい、食欲が増え、満腹を感じにくくなるそうです。

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■iPS細胞を使った肝臓

世界初!IPS細胞から“ミニ肝臓”作製に成功!(谷口英樹さん)|夢の扉+によれば、横浜市立大学の谷口英樹教授が開発しているのは、iPS細胞から”ミニ肝臓”を量産する技術です。

ミニ肝臓を大量に作ることで、将来的に肝不全の治療に役立てようとしているそうです。

これまで多くの研究者はiPS細胞から「肝細胞」を作ることを目標としてきましたが、最終的に出来たものの品質が悪く、また大量生産が難しく、治療法としても臓器移植よりも良い結果が出るかどうかは不明だったそうです。

そこで、谷口教授は発想の転換を図って考えたのが、「ミニ肝臓」です。

iPS細胞から肝細胞になる手前の前駆細胞を作り、そこへ血管のもととなる内皮細胞、接着剤の役割を担う間葉系細胞の2種類の細胞を混ぜて培養。すると、すべての細胞が48~72時間でボール状に集まってきた。これが網目状の血管構造を持つミニ肝臓だ。

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【補足】脂肪肝を防ぐ食事

1.糖質をとりすぎない

糖質は肝臓で体のエネルギー源である中性脂肪に合成されるので、適量の摂取は必要ですが、食べすぎは脂肪肝になってしまいます。

お菓子などの甘いものはもちろん、お米やパンなど炭水化物の食べすぎも注意が必要です。

糖質を取り過ぎないようにするために、間食では甘いモノをできるだけとらないようにすることや炭水化物が多い一品ものだけを食べるということを避けたほうが良いようです。

2.野菜やキノコは1日350グラム以上

野菜やキノコは糖質の吸収を遅らせるなどの効果があります。その際、一食にすべて食べるのでなく、朝昼晩、各食ごとに分けて食べましょう。

血糖値を上げ過ぎない食事と同様に、おかずと汁物を先に食べ、ひと息ついてからご飯やパンに手を伸ばすようにするとよさそうです。

3.体を温める食材をとる

ショウガ、にんにく、とうがらしなどは新陳代謝を促進させ、ついてしまった脂肪の燃焼を助けます。

体内時計 ダイエット|たけしの家庭の医学 5月25日という記事でも紹介しましたが、内臓の時計遺伝子をリセットするには朝食(たんぱく質)をとることが重要なのだそうです。

体を温めるためにも、たんぱく質を摂ることが大事なので、内臓の時計遺伝子をリセットするためにも、そして体を温めるためにも、タンパク質をとることを忘れずに!

ちなみに、体を温める食品で冬太りを防ごう!によれば、冷たい食べ物や飲み物、体を冷やす性質を持つ食材を摂り続けると、体が冷やされてしまい、新陳代謝が落ちて、太りやすい体になったり、肩こり・頭痛などの不調が起きたり、病気になりやすくなるそうです。

⇒ 低体温 について詳しくはコチラ

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春には、たんぱく質・旬の食材を取り入れて、肝臓をいたわろう!

そんな弱ってしまった肝機能の回復に欠かせないのがたんぱく質です。

たんぱく質は筋肉を作りあげるのにも重要な役割をしますが、肝臓にたまった脂肪(中性脂肪)を血液中に送り込んで出してくれる役割もしています。

たんぱく質が極端に不足してしますうと脂肪肝になる恐れもあるのです。

この場合、動物性たんぱく質ばかり摂取すると脂肪分も取りすぎてしまい余計に肝臓が疲れてしまうことも。

おすすめは高たんぱくで低脂肪のお豆腐や大豆製品を中心に、動物性と植物性をバランスよく摂取することです。

 

■肝臓にやさしい食生活のための8品目

おさかなすきやね(オサカナスキヤネ)で覚えましょう!

オ:オリーブイオイル
サ:魚類
カ:海藻類
ナ:納豆
ス:酢
キ:キノコ
ヤ:野菜類
ネ:ネギ類

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