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高コレステロール=長寿(コレステロール値は高い方が長生きで良い)|脂質栄養学会が指針

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【目次】

■高コレステロール=長寿(コレステロール値は高い方が長生きで良い)|脂質栄養学会が指針

Cholesterol Palace II

by Torrenegra(画像:Creative Commons)

高コレステロール=長寿、脂質栄養学会が指針

(2010/9/3、読売新聞)

コレステロール値は高い方が長生きで良いとする指針を、医師や栄養学者らで作る日本脂質栄養学会がまとめた。

コレステロールの方が長生きとする指針を日本脂質栄養学会が発表したそうです。

コレステロールが高いほど死亡率が低かったとの大規模研究や、コレステロールを下げる薬を服用しても心臓病の予防効果は見られないとする海外の近年の研究から、指針をまとめた。

高コレステロールは、生活習慣病の原因の一つとして認識されていますが、今回の指針はこれまでの意見とは異なるため、議論を呼びそうですね。

【参考リンク】

【補足】

現在の基準は、LDL(悪玉コレステロール)が140(ミリ・グラム/デシ・リットル)以上かHDL(善玉コレステロール)が40(同)未満、もしくは中性脂肪が150(同)以上だと高脂血症と診断される。

日本動脈硬化学会が作成した。メタボ健診の基準もこれを基にしている。

コレステロールとは|コレステロール値を下げる食品・食事 について詳しくはこちら。

悪玉コレステロールを減らす方法|LDLコレステロールを下げる食品・食事 について詳しくはこちら。

高脂血症とは|高コレステロール血症の症状・原因・食事 について詳しくはこちら。




■フレイルとの関係はないの?

【追記(2017/7/16)】

「フレイル(高齢者の虚弱)」の段階で対策を行ない、要介護状態の高齢者を減らそう!によれば、多くの高齢者が中間的な段階(フレイル)を経て、徐々に要介護状態に陥るそうです。

高齢者の低栄養防止・重症化予防等の推進について|厚生労働省

「フレイル」とは加齢とともに、心身の活力(例えば筋力や認知機能等)が低下し、生活機能障害、要介護状態、そして死亡などの危険性が高くなった状態。

高齢者は健康な状態から急に要介護状態になるわけではなく、食欲の低下や活動量の低下(社会交流の減少)、筋力低下、認知機能低下、多くの病気をかかえるといった加齢に伴う変化があり、低栄養、転倒、サルコペニア、尿失禁、軽度認知障害(MCI)といった危険な加齢の兆候(老年症候群)が現れ、要介護状態になると考えられます。

適切な食物摂取ができず、栄養状態が悪化していることを「低栄養」と呼びます。

低栄養になると、免疫が低下したり、筋肉が減少したり、骨が弱くなったりすることで、感染症に掛かりやすくなったり、骨折するおそれが高くなるようです。

今回紹介した厚生労働省のまとめによれば、高齢者はたんぱく質の摂取量が少ないと、フレイルティの出現リスクが増加するそうです。

肉料理が苦手だったり、以前は、家族のために栄養を考えて、肉や卵などを使って料理をしていた人が、一人暮らしになってから、自分が好きなものだけを食べることで食が偏るようになって、肉や卵を使った料理を食べなくなってしまったり、食事の量自体が減ってしまったり、中高年の頃からのメタボ対策のための粗食を継続してしまったりすることで、たんぱく質が不足してしまうということがあるようです。

つまり、中高年(メタボ対策)から高齢者(フレイル対応)への食習慣の移行ができていないために低栄養になってしまっていると考えられます。

子どもからお年寄りまで一律にコレステロールの摂取基準を設けるというよりも、栄養の摂取の仕方を年代に合わせていかに切り替えていくのかがポイントなのではないでしょうか?







■コレステロール関連ワード
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ストレスがメタボと同様に糖代謝異常などの発病に関与することを解明|名古屋大学




■ストレスがメタボと同様に糖代謝異常などの発病に関与することを解明|名古屋大学

Stressed

by Jim Pennucci(画像:Creative Commons)

名大、ストレスがメタボと同様に糖代謝異常などの発病に関与することを解明

(2012/3/7、マイナビニュース)

名古屋大学(名大)は3月7日、ストレスが糖代謝異常、血栓症を惹起(じゃっき)するメカニズムの一因として、メタボリック症候群と同様に脂肪の炎症が関与することを明らかにしたと発表した。

名古屋大学は、ストレスが、メタボリックシンドロームと同様に脂肪の炎症に関与し、糖代謝異常、血栓症を引き起こすメカニズムの一因となると発表しました。

ストレスが交感神経やストレスホルモンの活性化によって内臓脂肪を分解し、血中遊離脂肪酸の増加を促進させて、内臓脂肪組織の炎症を惹起することがわかったのである。

ストレスが炎症を起こす原因となるというのは不思議なメカニズムですね。

研究グループは、今後、ストレスが引き起こす病態の解析がさらに進められ、”ストレス関連疾患”の抗炎症治療が開発されることが期待されるとコメント。

実地臨床においても、ストレスがメタボリック・ドミノの1ピースとして見直されていくことを期待したいとした。

今後、ストレスが引き起こす病気の治療方法が開発されることに注目が集まるかもしれません。







【ストレス 関連記事】
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【#Trump】ドナルド・トランプ(PRESIDENT TRUMP)アメリカ大統領の健康状態は良好!?|飲酒や喫煙の習慣もなし、毎日アスピリンと、コレステロール値を下げる薬を服用

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■ドナルド・トランプ大統領の健康状態は良好!?|飲酒や喫煙の習慣もなし、毎日アスピリンと、コレステロール値を下げる薬を服用

Donald Trump

by Gage Skidmore(画像:Creative Commons)

トランプ氏、健康状態は非常に良好 少し減量すればなお良い=顧問

(2016/9/15、ロイター)

ハッカビー・サンダース氏は、トランプ氏がオズ医師に示した健康診断書を見てはいないが、「状態が非常に良いことを裏づける素晴らしい内容」であることを知っていると述べた。「トランプ氏は、数ポンド減量すればなお良いと自身でも認めているが、それは大半の米国人に当てはまることであり、それ以外の点では驚くほど健康」と請け合った。

ドナルド・トランプ次期米国大統領(70)の選挙戦アドバイザーを務めていたサラ・ハッカビー・サンダース氏によれば、トランプ氏は米国で人気の健康情報トーク番組「ドクター・オズ・ショー」の収録の際に、オズ医師に対して、先週受けたという健康診断の結果を見せる場面があり、その内容によれば、トランプ氏の健康状態は少し減量すればよい程度で、非常に良好なのだそうです。

トランプ氏、主治医が健康状態を絶賛 飲酒や喫煙の習慣もなし

(2015/12/15、ロイター)

報告書によると、トランプ氏は過去1年間に15ポンド(約6.8キロ)減量。がんの発症歴はなく、10歳のときに虫垂を切除して以来手術を受けていない。毎日アスピリンと、コレステロール値を下げる薬を服用しているという。

トランプ氏を1980年以来診察しているハロルド・ボーンスタイン医師が作成した報告書によれば、トランプ氏は、過去にアルコールやたばこを摂取したことがなく、健康診断の結果は良好だったそうです。

オバマ現大統領の健康状態を比べると、オバマ米大統領、健康状態良好でも禁煙とコレステロール要注意(2010/3/2)で紹介したホワイトハウスが公表した健康診断結果によると、大統領は身長185センチ、体重81.6キロ、血圧が上105、下62だった。

ただ、LDLコレステロールの数値が1年半より42ポイント増加して138と悪化していることと喫煙していたことがわかり、禁煙と食生活の見直しの指導を受けていました。

年齢が70であることとコレステロール値を下げる薬を服用していることが気にかかりますが、それ以外はおおむね健康といえそうです。

→ コレステロール値を下げる食品・食事 について詳しくはこちら

→ 悪玉コレステロールを減らす方法|LDLコレステロールを下げる食品・食事 について詳しくはこちら







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高コレステロールは健康にいい?悪い?|コレステロール摂取は善か悪か?

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■高コレステロールは健康にいい?悪い?|コレステロール摂取は善か悪か?

Good versus Evil

by Markus Lütkemeyer(画像:Creative Commons)

高コレステロール=長寿、脂質栄養学会が指針というニュースが話題になっています。

このニュースが話題となっているのは、これまで高コレステロールは健康に良くないと言われていましたが、日本脂質栄養学会が高コレステロールの方が長生きとする指針を発表したからです。

実際、高コレステロールは健康に良いのでしょうか?

ここで一つ思い出したのが、低栄養の原因はアルブミン不足|ためしてガッテン(NHK) 4月28日という記事です。

低栄養について調べているときにこうしたページを見つけました。

3 お肉を食べよう

動物性食品や油脂類を摂ることにより、コレステロール値が上昇すると心配する人が多いようですが、血清コレステロール(血液中のコレステロールの濃度)は加齢に伴って自然と減少するため、高齢者が動物性たんぱく質や油脂をあまり摂らずにいると、栄養状態は悪くなってしまいます。

高齢者における総死亡(全死因)の危険率と血清コレステロールの関係をみると、75歳以上の女性では、コレステロール値の低い群ほど総死亡危険率が高く、男性ではコレステロール値と総死亡危険率は無関係でした。

高齢期でも、コレステロールを摂取することがとても大切です。

若い女性の中には、ダイエットのために、動物性食品や油脂類を摂取することを過剰に避けたりする人もおり、また高齢者になると自然と動物性たんぱく質や油脂をとらない食事をしてしまい、低栄養になってしまう人がいるようです。

コレステロールは全く必要ないものではなく、体にとって必要な栄養です。

高コレステロール=長寿、脂質栄養学会が指針というニュースを見ると、コレステロールを含む食事をどんどんとっていいと思ってしまう人もいるかも知れません。

そうではなく、あくまでバランスよく摂ることが大事ということだと思います。







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食事でコレステロール値は変わらない|日本動脈硬化学会が声明

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■食事でコレステロール値は変わらない|日本動脈硬化学会が声明

Cheese, bits of bacon and fries

by KittyKaht(画像:Creative Commons)

<コレステロール値>「食事で変わらず」動脈硬化学会が声明

(2015/5/2、毎日新聞)

動脈硬化学会は1日の声明で「食べるのを制限しても血中の値が低下する人と、しにくい人がいて、個人差が大きい」と基準の撤廃に賛同した。悪玉コレステロールの値が高い人はコレステロールの摂取制限が推奨されるとする一方、食事や運動、生活習慣を全体的に改善することが必要とした。食事についても脂質だけを減らすのではなく「食物繊維を多く含む大豆製品や海藻、野菜類を増やすことが大切」と訴えた。

日本動脈硬化学会は「食事で体内のコレステロール値は大きく変わらない」との声明を発表しました。

コレステロールについては摂取制限が必要なのかどうかについて論争が続いています

→ コレステロールとは|コレステロール値を下げる食品・食事 について詳しくはこちら

【コレステロール関連記事】

<日本動脈硬化学会>

血中のLDLコレステロール(悪玉コレステロール)が高いと心筋梗塞のリスクが高いとして上限値を設ける

<日本脂質栄養学会>

コレステロールの方が長生き(コレステロールが高いほど死亡率が低かったとの大規模研究)であることやコレステロールを下げる薬を服用しても心臓病の予防効果は見られない

<米 食事指針諮問委員会>

米厚生省と農務省が設置した「食事指針諮問委員会」は、コレステロールは過剰摂取を心配する栄養素ではないという見解

<厚生労働省>

厚労省はこれまで、18歳以上の男性は1日当たり750ミリグラム未満、女性は600ミリグラム未満の摂取基準値を設けていた。しかし5年おきに改定する「食事摂取基準」の2015年版で、科学的根拠が得られなかったとして基準を撤廃。

■まとめ

今回のニュースのポイントは、全体的な流れを見ると、食事によるコレステロール摂取の影響は個人差が大きいので、現在のところ基準は撤廃していく方向に動いているということです。

ただ、悪玉コレステロールの値が高い人はコレステロールの摂取制限が推奨されるという日本動脈硬化学会の意見はそのままであるので、今後もコレステロールに関する論争は続いていきそうです。

現時点ではコレステロールの摂取制限について答えは出ていませんが、動脈硬化などの生活習慣病を改善するためには、食事・運動・そのほかの生活習慣を改善する必要があるということは、どの立場の意見からも変わらないので、しっかりと生活習慣を改善していきましょう。







■コレステロール関連ワード

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