> 健康・美容チェック > 顎関節症 > 肩こりや歯の痛み、顎関節症の原因になるTCHはスマホの使い過ぎで起きる?|TCHの予防法
スマホの使い過ぎが健康に様々な影響を与えているというニュースを聞いたことがある人も多いのではないでしょうか?
今回の記事で解説を行なっている三重県にある林歯科医院の林尚史院長によれば、スマホの使い過ぎが歯や顔に影響を与えるそうです。
【目次】
■上下の歯を接触させる悪習慣は「TCH(トゥースコンタクトハビット)」
by M.o.B 68(画像:Creative Commons)
(2016/6/19、R25スマホ情報局)
「食べ物を咀嚼する瞬間を除き、上下の歯の間には常に2~3mmの空間があり、本来はほとんど接触しないようにできています。睡眠中の歯ぎしりや食いしばりが歯に悪い、といわれますが、これは上下の歯を長時間強い力で接触させてしまうことが原因なのです。しかし、近年では起きているときにも、歯を噛み合わせている人が出てきています」
上下の歯の間には常に空間があり、本来は接触しないようにできているのですが、最近では寝ているときだけでなく、起きているときにも歯をかみ合わせる人が出てきているそうです。
上下の歯を接触させる悪習慣は「TCH(トゥースコンタクトハビット)」と呼ばれるそうだが、スマホ利用がTCHを引き起こす一因になっている
上下の歯を接触させる習慣のことを「TCH(トゥースコンタクトハビット)」と呼び、スマホの使い過ぎがこのTCHを起こす原因の一つとなっているそうです。
■なぜスマホの使い過ぎがTCHを引き起こしてしまうのか?
なぜスマホの使い過ぎがTCHを引き起こしてしまうのでしょうか?
「何かの作業に集中して、長時間うつむく姿勢になるときは、無意識のうちに奥歯を噛み合わせてしまうため要注意。スマホ操作中もうつむきがちになるので、歯を接触させる状態が続き、TCHになりやすくなるのです」
下あごの骨は、頭蓋骨に対し、筋肉で宙吊りにされた状態になっているため、姿勢や頭の向きに従って、下あごの骨の向きは変化するそうです。
下あごの骨の向きがどう変化するのかは、実際試してみるとわかりやすいので、一度頭を上下してみてください。
すると、頭を上げると歯は離れ、頭を下げる(頭がうつむき気味になる)と上下の歯が合わさりやすくなるのがわかると思います。
頭がうつむき気味になる動きで最も私たちがしている動作といえば、スマホの操作です。
つまり、長時間のスマホ操作をするということは、長時間うつむく姿勢になり、上下の歯を接触させる状態になり、TCHになりやすくなるのです。
■TCHによって、歯にどんな症状が引き起こされるのか?
by Rupert Taylor-Price(画像:Creative Commons)
林院長によると代表的な症状には、歯の慢性咬合痛(上下の歯を噛みしめたときに痛みが生じる)や過剰な咬合負荷による歯周病の悪化、銀歯や歯の破折などが挙げられるという。
<中略>
「本来は離れている歯同士が接触している状態が長く続くと、顔まわりの筋肉の活動量が上がり、筋肉痛を引き起こしてしまうのです。こういった口腔周囲筋の疲労は、肩こりや頸部の痛み、めまいなどにつながる場合もあり、その症状は筋筋膜痛症候群と呼ばれています。また、同様の理由で、あごの痛みや異常を伴う顎関節症状を引き起こす可能性もあります」
- 歯の慢性咬合痛(上下の歯を噛みしめたときに痛みが生じる)
- 過剰な咬合負荷による歯周病の悪化
- 銀歯や歯の破折
- 筋筋膜痛症候群(口腔周囲筋の疲労による肩こりや頸部の痛み、めまいなど)
- あごの痛みや異常を伴う顎関節症
■TCHの予防法
睡眠中の歯ぎしりや噛みしめとは違い、TCHは起きている間に起こるものなので、かみしめているかどうかを意識することで習慣を改めることができるはずです。
■まとめ
スマホ症候群チェックをしてみましょう。
スマホ症候群チェック(スマホを1時間以上使用している方)
1. スマホやパソコン使用で肩こりや首こりを感じる。
2. パソコンを一日5時間以上使っている。
3. 猫背である。
4. 天井を見ようとすると首に痛みや違和感がある。
5. 目が疲れやすく、ドライアイになっている。
*あてはまるものが2個以上ある人は、スマホ症候群になっている可能性が高いです。
当てはまる方はスマホ症候群の可能性がありますので、スマホから定期的に離れるようにしましょう。
パソコン病とは?舌に力が入っていたら要注意!?によれば、パソコンを長時間使用していると、舌が口の中でリラックスできず、緊張してこわばっている状態になり、息を詰めてしまって、十分に呼吸ができていない状態になったり、舌を上あごや下の歯に押し付けてしまう人もいるそうです。
TCHもパソコン病も共通しているのは、筋肉が長時間緊張状態におかれたことによる身体のこわばりが体の各部に悪影響を与えることです。
体に無駄な力が入っていないか時々チェックするようにして、リラックスする習慣を持ってみてはいかがでしょうか?
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