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恋をすると女性はキレイになるというけれど、男性はどうなる?

恋をするとキレイになるといわれていますが、なぜ恋をするときれいになるのでしょうか?

また、女性と男性に違いがあるのでしょうか?

今回は恋をするときれいになるメカニズムについて紹介します。




【目次】

■恋をすると女性はキレイになる?

なぜ恋をするときれいになるのでしょうか?

恋をするとキレイになるのはなぜ?|世界一受けたい授業によれば、女性は恋をすると、「エストロゲン」というホルモンが分泌されることによって、メリハリボディ、張りのある肌、艶やかな髪になるそうです。

女はキレイになるというけれど…忙しいほどよくモテる!? 恋をすると男の子はどう変わるの?

(2011/4/8、ヒトメボ)

また、女性は恋をすると、脳はドーパミンを分泌しやすくなり、やる気がアップし、好奇心溢れてイキイキとした脳になります。




■恋をすると男性はどうなる?

Love, beer, joy... and forever young!

by Mirøslav Hristøff(画像:Creative Commons)

恋をするとキレイになるのはなぜ?|世界一受けたい授業によれば、男性は恋をするとしっかりとした骨格になる、筋肉を作る作用があるといった様々な作用があるテストステロンというホルモンが分泌されます。

薬指の長さと男性ホルモンの関係とは?によれば、テストステロンにさらされると、男性的で、強い警戒心または注意力と素早い反応、高い自信、リスクを好む行動、積極性または攻撃性、迅速な意思決定といった特性をもつ傾向があるそうです。

この性格をよい方向に捉えると、テストステロン値の高い男性は、競争を恐れず、積極的に意見を主張し、争いごとは楽しいことではないが必要なことと考え、簡単には妥協しないと言った性格を持っており、リスクをとれる行動を行うことで、高収入に恵まれると考えられます。

テストステロンには、性格や顔つきが男っぽくなったり、体格がよくなるなどの効果がありますが、テストステロンが過剰になると、イライラしたり短気になる傾向もあるようです。

そのため、反対に恋をすると、いけてない人になる恐れもあるそうです。




→ 安座間美優さん、恋で7キロ痩せた!?|恋をするとヤセる理由とは? について詳しくはこちら




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恋を脳科学する|熱烈な恋をしている時、恋が成熟した時、恋が破れた時に脳はどう変化するか?




Straddle Love

by Guian Bolisay(画像:Creative Commons)

激しい恋を脳科学する

http://mui-therapy.org/newfinding/love_brain2.htm

(2005/5/31、ニューヨークタイムズインターネット版)

しかし遂に脳神経の専門家が恋愛脳のスキャン写真撮影に成功し、脳科学で恋を説明し始めている。

神経生理学誌(The Journal of Neurophysiology)に掲載されたこの研究では、熱烈な恋は性的興奮とは異なり、より生物学的衝動であると説明している。

愛とか興奮と言うより、飢え、咽喉の渇き、薬物への渇望に近い。

そして2人の関係がより深まると脳の動きが少し変化し、長期の愛情に関係する脳が活性化すると言う。

恋わずらいはコカイン中毒者と同じ状態でも紹介しましたが、ロンドンの神経生物学者、アンドレアス・バーテルズとセミール・ゼキは、恋愛中の脳とコカイン中毒者の脳をMRIでスキャンをしたところ、恋愛中の脳とコカイン中毒者の脳をMRIでスキャンし、比較したところ、両者には違いがみられなかったそうです。

■恋はより生物学的な衝動である

この発表はブロンクスにあるアルバート・アイシュタイン医科大学のフィッシャーとルーシー・ブラウン、そしてニューヨーク州立大学心理学者であるアーサー・アロン等による共同研究である。

実験では、恋に落ちてから数週間から数ヶ月の学生17人を集め、2,500枚の脳スキャン写真を取り調べた。被験者は恋人の写真を見た時と、単なる知り合いの写真を見た時の両方の状態でMRI写真を取った。

fMRIスキャンは脳の中の血液流の増減を捉える事ができる。

血液流の増減は脳細胞の活性具合を表している。

コンピューターが作成した活性化した部分を示す脳地図では、意識をつかさどる脳より更に深いエリアにある尾状核(caudate nucleus)と言われる部分と、腹側被蓋領域(ventral tegmental area)と言われる部分に熱いスポットを発見した。

しかも両領域はお互いに回路を構成し、会話をしているのが分った。

これら両域は、ドーパミンを生産したり受け止めたりする神経細胞が密集している所である。

神経伝達物質のドーパミンは、人があるものを欲する時に多く分泌される。

例えば、博徒や麻薬常習者ではこの部分が活性化しているし、一般の人が少量のお金を賭けてコンピューターゲームをする時もこのドーパミンサイトが大変活性化していると報告されている。

しかし恋とは単なる遊びやゲームとは違い、人間のもっとも非理性的衝動でもある。

実験では、特に熱烈な恋を経験している人の尾状核の中にホットスポットがあるのが分った。

この熱烈な恋と関係がある脳は丁度、性的魅力を感じる脳の部位の反対側にあった。

この部位は多くの魅力ある異性から、たった一人の異性を求める欲求に関連している。

「魅力的異性を発見する事と、強くその人にひきつけられる事、即ち好く事と求める事が哺乳類の脳では一つの領域で行われていて、食べる、飲む、目を動かす等を命令する脳と一致したのです。今までこの領域がそれほど特化した機能を持つとは誰も思わなかったと思う」とブラウンは言う。

魅力的異性を発見することと、強くその人にひきつけられることが哺乳類の脳では一つの領域で行われていることがわかったそうです。

また、「だから、男と女はすれ違う」によれば、恋をしていると、恋人に対する否定的な気持ちを生み出す部分と判断力を司る部分の活動が抑制されるそうです。

つまり、人は恋をすると、恋人に対する冷静な判断力を失ってしまいます。

●激しく恋をしている人が恋人の写真を見たときには、扁桃核そして、頭頂・側頭結合部の活動が抑えられていた。(ロンドン大学 セミール・ゼキ、アンドレアス・バーテルス)

●扁桃核は、脳幹と大脳基底核の外側にある大脳辺縁系に位置していて、本能的な快・不快を感じる働きを担っている。

●頭頂・側頭結合部は、判断や物事を批判的に捉える働きをしている。

●「これは、恋をしている人物は正常な判断ができないということを意味しています。恋人のことを批判的に見ることができなくなってしまう。恋は盲目。」

●「ただ判断力が鈍ると言っても恋人に対してのみの判断力が鈍る。つまり、恋人に特化した不思議なメカニズムなのです」

●二人の研究によって、恋のメカニズムには「相手に夢中になる仕組み」以外に「相手を否定的に思う力を抑えこむ仕組み」が存在することがわかった

恋は、理性では止められるものではなく、動物的な衝動というのはこういう点からも言えるのではないでしょうか。

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■恋が成熟するに連れて、長期の愛情に関係する脳が活性化する

次に、新しい恋の衝撃は時間と共に成熟していく。

この成熟過程も脳スキャンは捉えている。

2000年に発表されたロンドン大学の実験では、被験者は恋愛関係を2年位続けていて、多くの面で今回の実験と同じ結果であったが、激しい恋に関連する脳部位では今回の実験と大きな違いを見せた。

今回の実験では恋に落ちてからどの位経っているかによって、かなりの個人差があるのも分った。

数週間の恋の経験に比べて1年以上経ったグループでは、長期の関わりに関連する脳部位が大幅に活性化していた。

去年、アトランタにあるエモリー大学はボールと呼ばれるネズミのような動物に1個の遺伝子を注入したら、乱交を重ねる雄のボールが真面目な父親を演じる雄に変わったと報告している。

その時の雄の脳の活性化した部位は、今度の研究で発見した1年恋を経験している人の脳と同じ場所であった。

恋が成熟するに連れて、長期の関わりに関連する脳の部位が大幅に活性化していることがわかったそうです。

ちなみに、「だから、男と女はすれ違う」で紹介されているピサ大学マラツイティによれば、恋の賞味期限は12ヶ月から18ヶ月で、賞味期限までに恋が成就し、安定した恋愛関係へと発展すると、時間と共に愛が変化していくのではないかと考えられ、そしてそれがひょっとして「愛着」のステージなのではないかと考えられるそうです。

 

■恋に破れたときに脳はどのような反応を示すか?

フィッシャーとアロンそしてブラウンはその後、別の17人の男女を被験者にして実験を続けた。

この実験では最近恋に破れた人達を選んだ。

前の実験と同じように、被験者は2つの写真、即ち単なる友人の写真と好きだった相手の写真を見る。

まだ予備的ではあるが、彼等の脳では熱烈な恋に関連する脳の部位が活性化していたと報告している。

「この現象は今までも心理学者や詩人に指摘されていて、恋人にふられると恋心が返って増大する現象で、私はこれを挫折の恋と言います」とフィッシャーは言う。

被験者の1人である22歳の女性のスザンナ・カッツは3年前に恋に破れたが、その衝撃を癒す為に、行動が妙に活発になり、同時に引き篭もった事もあったと言った。

「これは彼とは関係ないと思うし、むしろ他にもっと素晴らしい人が何処かで待っていると、そんな気持ちがしたのです。そう思った瞬間に私は恋に破れたと実感しました」と彼女は言う。

一連の研究から、恋は人を内面化し、好きな相手の主張、趣味、表現、性格等を自分の中に取り込み、自分と同一化しようとする。

「自己の急激な拡大が起こり、喜びに満ちた瞬間でしょう。我々の生命を危険に曝すどころか、生きる希望が湧いてくる」とアロン氏は言う。

恋に破れてこれらを一度に失うと、脳内の感情、認識そして報酬に関係する部分は大混乱になる。

しかしその混乱も必然的に収まる。

脳の情熱回路はそのまま無傷で残り、何時か新しい恋人が現れた時にまた花開く。

恋に破れた人の脳を見ると、熱烈な恋に関連する脳の部位が活性化していたそうです。

それは、挫折の恋と呼ぶ恋人にふられると恋心がかえって増大する現象なのだそうです。

また、恋に破れたことにより、脳内の感情、認識そして報酬に関係する部分は大混乱を起こすそうです。

ちなみに、失恋直後の女性はダマされ易いとよくいわれますので、注意してくださいね。(ダマされやすい女の特徴・心理|ホンマでっかTV 6月13日







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恋は感情ではなく、動物的な衝動|恋愛の脳領域

Dari & Dương

by Khánh Hmoong(画像:Creative Commons)




先日テレビで紹介された一つのテーマに興味を持ちました。

そのテーマはこちらの記事。

社交的な人気者は早死にする・友達の数は150人が限界・Facebookで友達が多いと脳が発達・男女の友情は成立しない|ホンマでっか 11月30日

■脳科学的に男女の友情は成立しない!?

友情の脳領域と恋愛の脳領域は離れている

特に男性は女友達と思っていても恋愛の脳領域が活性化

※生殖可能年齢までの話。

何もなかった場合は男性の恋愛の脳領域が未発達・理性が強い

それは、恋愛に関する脳領域があるという点です。

そこで、今回は恋愛の脳領域について調べてみました。

愛を司る脳の部位が特定される

(2011/11/21、スラッシュドットジャパン)

米国ラトガース大学の人類学者 Helen Fisher 氏が、脳機能マッピングを使って、恋愛を司る脳の部位を特定しました (Science News Blogの記事) 。

現在熱愛中のボランティア (17 人の米国人と 17 人の中国人) を対象に、恋人の写真と知らない人の写真を見たときの脳活動の違いを半年間に渡って観察したところ、恋人の写真を見たときは中脳の腹側被蓋野にある特定領域が活性化することがわかったそうです。

米国人と中国人で活性化する部位に違いは見られなかったとのこと。

また、自分の伴侶を現在も愛しているという結婚 20 年以上の男女 17 人 (40 ~ 65歳) を同様の手法で観察したところ、同じ部位が活発化したものの、こちらの場合は脳幹のセロトニンバソプレシンを多く含む部位も活性化したそうです。

「だから、男と女はすれ違う―最新科学が解き明かす「性」の謎」(NHKスペシャル取材班)にも同様の研究について紹介されています。

男も女も激しく恋に落ちているとき、脳の同じ場所が活発に活動する。

その場所は、腹側被蓋野、そして尾状核と呼ばれる場所の先端部分。

どちらも動物的な本能を担う部分で、脳の奥深くに位置している。

恋に落ちているときには、脳の腹側被蓋野という部分と尾状核という部分が活性化するそうです。

腹側被蓋野と尾状核とはどういう部分なのでしょうか。

腹側被蓋野は、脳の中心に位置する脳幹にあり、脳幹は呼吸、心臓活動、体温調節などの基本的な生命活動を担っている。

尾状核は、脳幹のすぐ外側に位置する大脳基底核と呼ばれる、動作や運動に関わる場所にある。

そして、脳幹と大脳基底核は、全ての脊椎動物が共通して持っている極めて原始的な脳で、別名爬虫類の脳と呼ばれている。

腹側被蓋野は人間の基本的な生命活動を担っている部分であり、尾状核は全ての脊椎動物が共通して持っている極めて原始的な脳にあるそうです。

恋の中枢はここにあるのだ。

調査結果によって、恋は感情ではなく、動物的な衝動だということがわかった。

「恋は、考えるとか、感じるといったこととは次元が全く違うものなのです。ましてや、理性でコントロールできるものでもありません。もっと原始的な抑え切れない衝動なのです。」(ラトガーズ大学 ヘレン・フィッシャー)

つまり、恋というのは、理性でコントロールできるものではなく、抑え切れない動物的な衝動だったのです。







P.S.

「恋は盲目」を科学するでも紹介しましたが、恋をしていると、恋人に対する否定的な気持ちを生み出す部分と判断力を司る部分の活動が抑制されるそうです。

つまり、人は恋をすると、恋人に対する冷静な判断力を失ってしまいます。

恋というのは、不思議なメカニズムでできているものですね。

 

P.P.S.

もう一つ気になっているのが、恋愛の脳領域が未発達の場合があるということです。

恋愛について興味がないという人は、もしかすると、恋愛の脳領域が未発達ということなのかもしれません。

 

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恋愛の賞味期限は3年?|恋のトキメキが続かないのは脳内物質のせいだった!?




■恋愛の賞味期限は3年?|恋のトキメキが続かないのは脳内物質のせいだった!?

Eskimo Kiss

by Tela Chhe(画像:Creative Commons)

恋愛の賞味期間は3年? 恋のトキメキが続かないのは、脳内物質の影響だった

(2012/1/18、マイスピ)

■恋愛ホルモン=フェニルエチルアミンとは

脳内物質の中でも、PEA(フェニルエチルアミン)というホルモンは、特に恋愛に関係すると言われています。

フェニルエチルアミンが増えてくると、気分が高揚し快楽を感じ、理性ではコントロールできない状態になります。この状態こそがずばり恋をしている時です!

フェニルエチルアミンは、恋愛中に分泌しやすい脳内物質であり、フェニルエチルアミンが分泌されると、理性ではコントロール出来ない状態になるそうです。

また、恋愛ホルモン=フェニールエチルアミンには、食事も喉に通らなくなるなど食欲抑制効果もあるそうです。




■恋の賞味期限があるのはなぜ?

しかし、この物質が過剰に分泌され過ぎると「周りの意見を聞けない、冷静さを失ってしまう」などの問題が起きます。

放っておくと脳の一部が破壊され正しい判断ができなくなったり、禁断症状がでたりする場合もあるので、一般的には時間の経過とともにフェニルエチルアミンは減少していくようになっています。

また、多くの子孫を残すために、同一の相手に放出される期間が限定されているとも言われています。

フェニルエチルアミンが過剰に分泌されたままに放っておくと、正しい判断ができなくなったり、禁断症状が出たりする場合もあるため、時間とともに減少していくようになっているそうです。

また、「別れが近いカップル」にみられる5つのサインで紹介したことによれば、

恋は4年以上経過すると、恋を司る脳内物質「βエンドルフィン」が出なくなり、冷めてしまう

そうです。

恋愛に関連する脳内物質は、3年から4年で減少していくようです。

恋愛に関連する脳内物質が同一の相手に放出される期間が限定されているのは、

●放っておくと脳の一部が破壊され正しい判断ができなくなったり、禁断症状がでたりする場合もあるため

●多くの子孫を残すため

という理由があるようです。

また、「だから、男と女はすれ違う」という本によれば、

恋の賞味期限が限られている理由としては、

恋というのは報酬系のネットワークがフル回転している状態、つまりドーパミンがバンバン出ている状態

であり、

報酬系がフル稼働する恋は「体に負担がかかる」

ためなのですね。

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つまり、恋には賞味期限があるのは、恋をすることは体に負担がかかるため、また、多くの子孫を残すためということが考えられるようです。







P.S.
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にしおかすみこさん、認知症の母の介護認定を受けなかった理由とは?




にしおかすみこ、認知症母の介護認定まだ受けず 介護4年、調査員の訪問で二の足によれば、9月は認知症月間であることから、「羽鳥慎一モーニングショー」では認知症の介護を特集し、その中でにしおかすみこさんが認知症の母親の介護について語ったことが話題になっています。

にしおかさんのお母さんは記憶障害(もの忘れ、例:にしおかさんの仕事を書店のバイトだと記憶違い)や複数の薬を誤って服用するなどの認知症の症状があるそうです。

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今回気になったのはにしおかさんが要介護・支援の認定を受けるために地域包括支援センターへの相談をしていないことです。

その理由としては、介護認定調査を受けるときに母が質問に答えられずショックを受けて傷つかないかが心配だから。

柴田理恵さんと駒村多恵さんのそれぞれの介護への取り組み方の違いから見えてくるものとは?では親の介護の考え方や取り組み方も様々だと思い、考えさせられます。

柴田理恵さんの場合は、介護認定が要支援がいきなり要介護4になったタイミングで「東京に来る?」と尋ねたところ、「私の人生は私のもので、あんたの人生はあんたのもの。あんたが仕事を辞めて私の介護をするのは賛成しない」とお母さんに言われたことで、一緒に暮らして介護をする以外の選択肢を考える必要がありました。

駒村多恵さんの場合は、在宅介護はお母さんの希望であり、「母を支えたい一方、好きな仕事も辞めたくない。」ということで、介護と仕事を両立することを目指しました。

どちらが正しいというわけではなくて、介護に対する親の考え方と子の考え方によってこのパターンは様々に変化します。

ただ大事なことは親は自分の子供の幸せを望んでいるからこそ、親の犠牲になってほしいわけではないということ。

柴田さんのケースでは、親子だと本音で話してケンカをすることもあるので、介護のプロの方に間に立ってもらった方が物事がスムーズに進んでよかったようですし、駒村さんのケースでは介護について学びトライ&エラーを繰り返しながら、時には専門家からアドバイスをもらったりして、やりがいを感じているようです。

柴田さんと駒村さんのケースでは、介護の仕方として上手くいっているケースと言えます。

しかし、にしおかさんのケースは「毎日私も疲れる」とコメントしているように、介護疲れのサインが明らかに表れています。

地域包括支援センターへ相談すること=困っていること・プライベートを話すことへの抵抗感があるのはわかります。

ただそのことを話すことができる相手がいることは助けになります。

にしおかさんの場合は現在の状況を書籍にしていることもありますが、ほかの方の場合は、介護というのは周りに話すことへの抵抗感があっても不思議ではありません。

だからこそ「こういう困りごとがあるんですよ」と話す相手がいることは介護する側にとって心の救いになると思います。

自分が勝手にこうじゃないかなと思い込んでいたことが実はこういうサービスであるんですよということで解消することもあることでしょう。

にしおかさんの場合は介護を受けるお母さん側の気持ちに寄り添いすぎて、介護をする自分側の気持ちには寄り添えていないでしょうか?

私たちも介護サービスを受けていますが、介護サービスを受けたことにより、ばあちゃん(母)はリハビリを受けたり、入浴介助をしたり、家族以外の人と話す機会ができました。

12の危険因子を知って認知症を予防しよう!によれば、認知症予防には、社会的交流・社会的接触を増やして社会的孤立を防ぐことも大事です。

人によって違うかもしれませんが、家族から介護を受けるよりもプロの介護を受けるほうが気軽にできるという人もいるでしょうし、家族には言えないことが話せる機会があるというのは健全なのではないでしょうか?

自分以外の視点を入れるというのはいいことだと思います。

私の場合は仕事をしながら介護をしているので、少しの時間でも介護を任せられることにより、安心して仕事ができるようになりました。

例えば、仕事に行っている間に、ご飯の心配をしなくて済む、火事の心配をしなくて済む、倒れた時もすぐに駆け付けてくれるということは安心して仕事ができることにつながります。

介護認定を受けて介護サービスを受けることは、介護される側だけが助かるのではなく、介護する側も助けてくれることなのだと改めて思いました。

【追記(2024年9月25日)】

【9月は認知症月間】にしおかすみこ、認知症の母に地域包括支援センターを予約「4年越しに一歩進みそう」によれば、にしおかすみこさんは、最近になって「この間、地域包括支援センターに電話して予約を取って、今度行くというところまできている。」と一歩前進したことをコメントしています。

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