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食前に野菜ジュースを飲むと、食後の血糖値の上昇を抑える効果-カゴメがヒト試験で確認

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■食前に野菜ジュースを飲むと、食後の血糖値の上昇を抑える効果-カゴメがヒト試験で確認

Grapefruit Tomato Juice

by Tella Chen(画像:Creative Commons)

野菜ジュースに食後の血糖値を抑制する効果 – カゴメがヒト試験で確認

(2015/1/8、マイナビニュース)

カゴメは1月8日、食前に野菜ジュースを飲むことで、食後の血糖値の上昇を抑えることができることをヒトを対象とした試験で確認したと発表した。

食前に野菜ジュースを飲むと、食後の血糖値の上昇を抑えることができることがヒト試験で確認されたそうです。

→ 食前野菜ジュースダイエットのやり方・効果|なぜ食前に野菜ジュースを飲むとダイエットできるの?【#初耳学】 について詳しくはこちら

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食前、または食事中の野菜ジュースの飲用が食後の血糖値の上昇に与える影響
食前、または食事中の野菜ジュースの飲用が食後の血糖値の上昇に与える影響

参考画像:野菜ジュースを食前に飲むことで、メタボの原因の一つである食後の血糖値の上昇が抑えられることをヒト試験で確認〜食事中に野菜ジュースを飲んだ場合は食後の血糖値が速やかに低下〜(2015/1/8、カゴメニュースリリース)|スクリーンショット

野菜ジュースを食前に飲むことで、メタボの原因の一つである食後の血糖値の上昇が抑えられることをヒト試験で確認〜食事中に野菜ジュースを飲んだ場合は食後の血糖値が速やかに低下〜

(2015/1/8、カゴメニュースリリース)

野菜ジュースを白米摂取前に飲むと、白米のみを摂取した場合に比べて食後の血糖値の上昇が低く抑えられ、特に白米摂取の30分前に野菜ジュースを飲んだ場合に最も高い効果が見られました。また、野菜ジュースと白米を同時に摂取した場合は、白米のみを摂取した場合に比べて、食後の血糖値が速やかに低下しました。

その結果、野菜ジュースを食前に飲んだ場合、飲まなかった場合に比べて、食後の血糖値の上昇が低く抑えられた。同時摂取の場合は、食後の血糖値の上昇は抑えられなかったものの、上昇した血糖値が速やかに低下した。

野菜ジュースを白米摂取前に飲んでも、同時に摂取しても、白米のみを摂取した場合に比べて、食後の血糖値の上昇が低く抑えられるという結果が出ており、特に、白米摂取の30分前に野菜ジュースを飲んだ場合が最も効果が高かったそうです。

ただ、今回の研究結果によれば、野菜ジュースに含まれるどの成分が血糖値抑制に役立っているのかどうかは分かっていないようです。

血糖値を下げる食品・食事方法によれば、食物繊維の多い野菜から先に食べると、糖分が食物繊維に絡まり、通常よりゆっくりと吸収されるため、食後の血糖値の上昇を抑えることができるそうです。

もしかすると、野菜に含まれる別の成分が血糖値の上昇を抑えることにつながっている可能性があるので、今後の研究に注目したいですね。

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→ 野菜ジュースにメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)予防・改善効果を確認|カゴメ について詳しくはこちら

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コレステロールの摂取制限は必要ない?|#あさイチ #nhk

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先日、コレステロールは過剰摂取を心配する栄養素ではない―米当局について取り上げましたが、2015年2月26日放送のNHKあさイチでこのニュースについて取り上げましたので、ポイントをまとめてみたいと思います。




【目次】

■「コレステロールの摂取制限は必要はない」という報告について

Know your Numbers

by Juhan Sonin(画像:Creative Commons)

コレステロールは過剰摂取を心配する栄養素ではない―米当局によれば、米厚生省と農務省が設置した「食事指針諮問委員会」は、コレステロールは過剰摂取を心配する栄養素ではないという見解を発表しました。




■なぜ方針が変更されたのでしょうか?

コレってホント? コレステロール

(2015/2/26、あさイチ)

この報告では、動脈硬化や心筋梗塞などを引き起こす血中のコレステロールは、ほとんどが肝臓で作られているものに由来しており、食品から摂取されるコレステロールとの関連性が明確ではないため、これまで1日300ミリグラム以下としていた食品中のコレステロール摂取の目安量を「ガイドライン」に記載しないことを提言したものです。

動脈硬化心筋梗塞などの生活習慣病を引き起こすコレステロールは肝臓で作られるものと関連しており、食品から摂取されるコレステロールとの明確な因果関係が示されないため、ガイドラインに記載されないということになったそうです。

今回のニュースでの重要なポイントは、次の通り。

●摂取制限が必要ないのは食物中のコレステロールであること

健康診断などの血液検査での血中コレステロールについてはこれまでと変わらない

●コレステロールの制限をする必要がないのは、血中の悪玉コレステロールの値が正常値の範囲内にある人

LDLコレステロールの正常範囲は140mg/dl未満

●女性は閉経後に血中コレステロールが高くなる場合があるので、注意が必要

→ 悪玉コレステロールを減らす方法|LDLコレステロールを下げる食品・食事 について詳しくはこちら。

→ HDLコレステロールを増やす方法と善玉コレステロール吸う力をアップする方法 について詳しくはこちら。







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ココアを飲むと2型糖尿病患者の善玉コレステロールが増加した!?

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■ココアを飲むと2型糖尿病患者の善玉コレステロールが増加した!?

Smoothly

by Thomas McNab(画像:Creative Commons)

ココアのフラボノイドが2型糖尿病患者の善玉コレステロールを増加させた

(2015/10/7、メドレー)

食後6時間の測定の中で、特に1時間後と4時間後のHDLコレステロールはココア飲料を摂取したグループで高くなっていました(HDLコレステロールは、いわゆる「善玉コレステロール」)。

2型糖尿病肥満がある成人18人を対象に行なった研究によれば、HDLコレステロールはココア飲料を摂取したグループで高くなっていたそうです。

対象人数が少ないので、はっきりとココアに含まれる成分が善玉コレステロールを増加させると言い切るには難しいかもしれません。

ただ、チョコレートの健康効果が研究で証明|血圧を下げる効果やHDLコレステロール増加による動脈硬化予防によれば、HDLコレステロール(善玉コレステロール)がチョコレートの摂取によって増加するそうですので、ポリフェノールと善玉コレステロールには何らかの関係があると考えられるのではないでしょうか。

→ HDLコレステロール(善玉コレステロール)を増やす方法 について詳しくはこちら

→ 抗酸化作用のある食品 について詳しくはこちら







【コレステロール関連記事】
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硝酸塩/亜硝酸塩が不足した食事だとカロリー過多でなくてもメタボリックシンドロームを引き起こす|琉球大

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■硝酸塩/亜硝酸塩が不足した食事だとカロリー過多でなくてもメタボリックシンドロームを引き起こす

Spinach

by Logan Ingalls(画像:Creative Commons)

マウスに硝酸塩および亜硝酸塩が不足した食餌を長期に与えると、代謝症候群、血管内皮機能障害および心臓突然死が引き起こされることを明らかにした研究成果について

(2017/3/27、琉球大学)

以上本研究では、食事中の硝酸塩/亜硝酸塩が長期に不足するとマウスに代謝症候群、血管内皮機能不全、および心血管死が引き起こされることを初めて明らかにした。

この機序には、アディポネクチンの低下、内皮型 NO 合成酵素発現の低下、並びに腸内細菌叢の異常が関与していることが示唆された。

私達は通常食とカロリー含有量が同一の低硝酸塩/亜硝酸塩食をマウスに投与した。

マウスの食餌摂取量は 18 ヶ月までの全実験経過を通じて通常食群と低硝酸塩/亜硝酸塩食群の間で差がなかった。

にもかかわらず、低硝酸塩/亜硝酸塩食を食べたマウスは代謝症候群を発症した。

琉球大学大学院医学研究科薬理学の筒井正人教授、喜名美香大学院生、坂梨まゆ子助教らの研究グループが行なったマウスによる実験によれば、硝酸塩/亜硝酸塩が不足した食事を食べさせると、カロリーの取り過ぎや食べ過ぎでなくても、メタボリックシンドロームを引き起こし、心臓病を併発し、早死にしてしまうことがわかったそうです。

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■なぜ、硝酸塩/亜硝酸塩が不足すると、メタボリックシンドロームを引き起こすのか?

なぜ、硝酸塩/亜硝酸塩が不足すると、メタボリックシンドロームを引き起こすと考えられるのでしょうか?

硝酸塩/亜硝酸塩は以前は単なるNO の代謝産物としての認識しかなかったが、最近、硝酸塩が還元反応により亜硝酸塩に、その次に NO に変換される NO の代謝と逆の経路が発見され、近年、硝酸塩/亜硝酸塩は NO 供与体としての新しい役割が注目されている。

レタスやほうれん草などの緑葉野菜に多く含まれている硝酸塩は、還元反応により亜硝酸塩に、そして一酸化窒素に変換されることがわかってきたことで、硝酸塩/亜硝酸塩は一酸化窒素を作り出す役割を持つことが注目されているそうです。

チョコレートで血圧が下がる!?|高血圧モデルラットを用いたカカオポリフェノール(CBP)の血圧上昇抑制効果を確認|明治によれば、一酸化窒素は、血管の収縮と拡張に関与する物質で、血中NO量が減少すると血管は収縮し、血圧の上昇、血管の血栓形成や動脈硬化を引き起こすそうです。

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低硝酸塩/亜硝酸塩食の 3 ヶ月投与は、有意な内臓脂肪蓄積、高脂血症、耐糖能異常を引き起こし、低硝酸塩/亜硝酸塩食の 18 ヶ月投与は、有意な体重増加、高血圧、インスリン抵抗性、内皮機能不全を招き、低硝酸塩/亜硝酸塩食の 22 ヶ月投与は、急性心筋梗塞死を含む有意な心血管死を誘発した。これらの異常はすべて硝酸ナトリウムの同時投与により抑制された。また、これらの異常は、内皮型 NO 合成酵素発現の低下、アディポネクチンの低下、並びに腸内細菌叢の異常と有意に関連していた。

3か月 → 内臓脂肪蓄積、高脂血症、耐糖能異常

18か月 → 体重増加、高血圧、インスリン抵抗性、内皮機能不全

22か月 → 急性心筋梗塞

※内皮型 NO 合成酵素発現の低下、アディポネクチンの低下、腸内細菌叢の異常と関連している

■まとめ

今回の研究によれば、硝酸塩/亜硝酸塩が不足した食事をすると、内皮型NO合成酵素発現の低下、アディポネクチンの低下、腸内細菌叢の異常がメカニズムとして働き、メタボリックシンドロームを引き起こすと考えられます。

『アディポネクチン』とは、脂肪細胞から血液中に分泌されるホルモンで、糖尿病や動脈硬化症などを予防する効果があるといわれており、近年注目されています。

つまり、レタスやホウレン草などの野菜が不足した食事を長期間続けると、食べ過ぎやカロリーの取り過ぎをしなくても、メタボリックシンドロームを引き起こす恐れがあるということです。

→ メタボリックシンドローム について詳しくはこちら







P.S.
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オートファジー(自食作用)が血糖値を下げるインスリンの正常な分泌に関わっている!?|2型糖尿病の治療に役立つ可能性|順天堂大

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■オートファジー(自食作用)が血糖値を下げるインスリンの正常な分泌に関わっている!?|2型糖尿病の治療に役立つ可能性

Uranium Particles (06410126)

by IAEA Imagebank(画像:Creative Commons)

オートファジー:たんぱく質分解機能、インスリンの正常分泌を保つ

(2008/11/9、毎日新聞)

血糖値を下げるインスリンの正常な分泌に、「オートファジー」(自食作用)と呼ばれる細胞内のたんぱく質分解機能が深くかかわっていることを、順天堂大などが突き止めた。

この機能を活性化できれば、インスリンの働きが悪くなる2型糖尿病の治療や、発症抑制に役立つ可能性があるという。

順天堂大などによれば、血糖値を下げるインスリンの正常な分泌に、「オートファジー」(自食作用)と呼ばれる細胞内のたんぱく質分解機能が関わっており、この機能を活性化させることで2型糖尿病の治療に役立つ可能性があるそうです。

2型糖尿病は食事などの生活習慣が主な原因とされ、肥満の患者はインスリンの働きが悪いことが分かっている。

研究チームは、オートファジーがベータ細胞内の不要なたんぱく質を分解して健やかさを保ち、インスリンの正常な分泌を助けていると推定した。

このオートファジーという機能を活性化させることにより、インスリンの正常な分泌を促すことで、糖尿病の治療や予防につながるようです。

今後の研究に注目です。




【追記(2016/10/4)】

■オートファジー

<ノーベル賞>細胞内不要物リサイクル…オートファジーとは

(2016/10/3、毎日新聞)

オートファジーの働きによって、たんぱく質はアミノ酸というエネルギー源になったり、たんぱく質生成の材料に変化したりする。また、不要となった物質や病原体も分解することで、生命活動を維持している。

オートファジー(自食作用)は、不要物などを分解してリサイクルも行うする細胞内の働きです。

大隅良典東京工業大栄誉教授はノーベル医学生理学賞を授与されましたが、大熊氏は生物が細胞内でたんぱく質を分解して再利用する「オートファジー(自食作用)」と呼ばれる現象を分子レベルで解明しています。

大隅氏は、大きな膜でほぼ無差別に不要となったたんぱく質などが包み込まれ、その後、分解酵素を含んだ袋と結合し、膜内でたんぱく質などがバラバラに分解され、再利用されることを分子レベルで解き明かした。これらは液胞と呼ばれる小器官に蓄積。エネルギー源や自分自身を作る材料として再利用されているとされる。

「無精ひげです」…大隅さん一問一答(2)

(2016/10/4、毎日新聞)

 −−オートファジーを子どもたちにも分かるように教えてください。

 私たちは毎日、たんぱく質を70〜80グラムぐらい食べています。それはたんぱく質が必要なのではなく、それを分解して「アミノ酸」というたんぱく質の原料にしています。いろいろな計算があるのですが、私たちの体の中には300グラムくらいのたんぱく質が作られている。その(原料の)アミノ酸がいったいどこからきたのかというと、私たちの体の中のたんぱく質を(分解して)再利用している。私たちは非常に大事なリサイクルシステムを持っていて、(たんぱく質の)分解も生命を支える大事な要素です。

 もう一つの例は、よく「海で遭難して1週間、水だけで生きた」というニュースを見ます。その期間、私たちの体はたんぱく質合成を止めているわけではない。たんぱく質を分解しながら再利用していくシステムを私たちは持っている。たんぱく質を食べて消化するのは細胞の「外」の現象だが、細胞の「中」でも、たんぱく質を作っては壊し、作っては壊しで生命を維持している。

 また、細胞の中には変なたんぱく質がたまって、病気の原因になっていることが分かるようになった。細胞の中をいつもクリーンにしておくことが実はとっても大事なんです。それが全部とは言いませんが、オートファジーの大きな役割です。栄養源のリサイクルと同時に、細胞内部の質的なコントロールをしているのがオートファジーで、それがこれからの医学にとても大事なんだと考えています。

■まとめ

ヒトの2型糖尿病の発症抑制にはオートファジー(細胞の自食作用)が必須である

(2014/8/5、順天堂大学プレスリリース)

研究グループではこれまでに膵β細胞特異的にオートファジーを失ったマウスで2型糖尿病を発症することを報告しましたが(Ebato etal. Cell Metab 2008 (4):325-332)、オートファジーがヒトの2型糖尿病の発症に影響を与えるかどうかはわかっていませんでした。そこでヒトの糖尿病に近いモデルマウスを用いてオートファジーの役割を調べたところ、オートファジーが低下するとヒト膵島アミロイドポリペプチド(hIAPP)の有する細胞毒性が顕在化し、糖尿病を悪化させることがわかりました。

順天堂大学大学院医学研究科・代謝内分泌内科学の藤谷与士夫准教授、綿田裕孝教授らの研究グループは、ヒトの2型糖尿病の発症にオートファジーが重要な働きをしていることを発見しました。

ヒト膵島アミロイドポリペプチド(hIAPP)は通常状態では細胞毒性を示さないそうですが、オートファジーが低下すると細胞毒性を示し、糖尿病を悪化させることがわかったそうです。

そこで、オートファジー活性を調節することにより、2型糖尿病の予防や治療に役立つ可能性があると考えられるそうです。

→ 糖尿病の症状・初期症状 について詳しくはこちら

→ 糖尿病危険度チェック について詳しくはこちら







P.S.
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