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「一時は引退も考えた」米倉涼子さんを襲った脳脊髄液減少症とはどんな病気?【あさイチ】




2024年6月14日放送のNHKあさイチに出演した米倉涼子さんは脳脊髄液減少症であることを告白し、一時は引退を考えたそうです。

■脳脊髄液減少症とは?

Microsoft Copilotに質問してみました。

脳脊髄液減少症は、脳を覆う脊髄液が減少する疾患で、一度治療を受けると最低2週間は横になっていないといけないとされています。1

脳脊髄液減少症(低髄液圧症候群)は、脳や脊髄の周りを満たす髄液が漏れることにより、頭痛や耳鳴りなどの症状が出る疾患です。原因は不明な場合もありますが、外傷や病気の治療や検査が原因となることもあります。外傷性の主な原因としては交通事故やスポーツによるけが、転倒、打撲、出産などが挙げられます1。特に頭や背中、腰などに強い衝撃が生じた際は注意が必要です。2

脳脊髄液減少症で思い出したのは「きまぐれオレンジ☆ロード」で有名な漫画家まつもと泉さんです。

「きまぐれオレンジ☆ロード」漫画家まつもと泉さん死去、61歳 脳脊髄液減少症を患い闘病(2020年10月14日、スポニチアネックス)

まつもとさんは当時から頭痛やめまいなどの症状に苦しんでいた。99年に悪化し、頭や上半身を締め付ける痛み、吐き気などに襲われ、新連載開始目前で活動休止。脳脊髄液減少症と診断されたのは2004年。幼稚園の頃に交通事故で頭を強打しており、医師に「これが原因とみられる」と説明を受けたという。

まつもとさんの以前のインタビューを聞いたときにはいろんな病院を回っても病名がわからず何年もたってようやく病名がわかったときにホッとした(ようやく治療のスタートラインに立てる)とおっしゃったのを覚えています。

脳脊髄液減少症について(福岡県庁)

頭痛、頸部痛(首の痛み)、めまい、吐き気、耳鳴り、全身倦怠感(疲れやすい)、不眠、記憶障害等のさまざまな症状があります。

 これらの症状は外見から分かりにくいため、病気であると理解されにくいと言われています。

頭痛、首の痛み、めまい、吐き気、耳鳴り、全身倦怠感(疲れやすい)、不眠、記憶障害等の症状がありますが、よくある症状であり、本人もなぜこのような症状に悩まされるのかわからずに不安でしょうし、また周りの人もパッと見ただけではわかりにくいため、「ただ怠けているだけじゃないの?」「よくある症状でしょ」のように、不定愁訴(本人は自覚症状があるものの、検査をしても客観的所見に乏しく、原因となる病気が見つからない)と思われて、病気であるとは理解されにくい病気なのだと思います。

脳脊髄液減少症の大事なポイントはここです。

脳脊髄液減少症は、交通事故やスポーツ外傷等により脳脊髄液が漏れ出すことにより、頭痛・めまいなど様々な症状を引き起こすもので、誰にでも起こりえる疾病と言われています。

交通事故やスポーツにおけるケガによって誰にでも起こりうる病気であり、まつもと先生のように幼稚園の頃の事故がそのまま影響を及ぼすこともある病気であることです。

米倉さんが出演したのも同じような病気で悩んでいるのに周りからはよく思われていない人がいるからこそこうした病気があることを知ってほしいからでしょう。

脳脊髄液減少症は誰にでも起こりうる病気であり、他にもこのような病気で苦しんでいる人がいるでしょうから、苦しんでいる方にとってやさしい社会でありたいですね。







「ひろみちお兄さん」佐藤弘道さんは脊髄梗塞による下半身まひで活動休止へ!脊髄梗塞とはどんな病気?




佐藤弘道が発症した脊髄梗塞とは…「有効的な治療法ない」がリハビリで機能回復(2024/6/13、日刊スポーツ)によれば、「体操のおにいさん」として知られる佐藤弘道さんが脊髄拘束と診断され、今は歩けない状況にあり、活動休止し、療養に専念するそうです。

■脊髄梗塞とは?

脊髄梗塞 背骨の中を通る脊髄に血液を供給する血管が詰まって発症。まひなどの症状、その進行や、ぼうこう直腸障害、自律神経障害などの症状をきたす。一般的には突然の背中の痛みから始まり、その後、両足に力が入らなくなるなどの症状が出ることが多いという。

Microsoft Copilotに質問してみました。

脊髄梗塞は、脊髄に酸素を運ぶ血液が途絶えてしまう虚血という状態になる疾患です。主な症状には突然の背中の痛み、両側の手足の筋肉の弛緩、感覚障害(しびれや感覚の鈍化)が含まれます。早期の診断と治療が重要です123。脊髄梗塞は比較的まれな疾患で、脳卒中の1/50から1/100の発症頻度とされています。

脳梗塞心筋梗塞はよく聞いたことがありますが、「脊髄梗塞」は初めて聞く病気です。

脳梗塞や心筋梗塞と同様に血管が詰まってしまって発症する病気で、それが脊髄で起きているということなんですね。

脊髄梗塞の原因は何なのでしょうか?

動脈硬化: 血管が硬く狭くなり、血流が悪くなることで血栓ができやすくなります。
外傷: 脊髄や脊髄周囲の血管に外部からの強い力が加わることで血流が妨げられることがあります。
血栓: 血液が固まってできた塊(血栓)が血管を詰まらせることで発生します。

私たちにできることは動脈硬化にならないような生活習慣を心掛けることですね。

【動脈硬化の危険因子】

  • 高血圧
  • 脂質異常症(高脂血症)
  • 糖尿病
  • 肥満
  • 喫煙
  • 運動不足
  • 偏った栄養バランスの食事(動物性脂肪の多い高カロリー食など)
  • アルコール
  • 加齢
  • ストレスの有無

動脈硬化の症状・原因・改善方法・予防

動脈硬化改善・予防に良い10の食事・食べ物・食品・サプリ

血栓とは|血栓を溶かす食べ物・飲み物・運動|血栓の症状・原因







「妊娠中の体重増加指導の目安」が変更になってるって知ってた!?




妊娠中の体重増加指導の目安について(令和3年3月8日)によれば、日本産科婦人科学会、周産期委員会において1997年に決定し、1999年に公表された「妊娠中毒症の栄養管理指針」に記載された「妊娠中の適切な体重増加の推奨」について、体重増加の推奨値が妊娠による生理的な体重増加値を下回っている可能性が危惧されること、さらに同指針による妊娠高血圧症候群の予防効果を支持する新たなエビデンスが乏しいことから、歴史的な役割を終えたと判断し2019年に推奨を取り下げることに決定しました。

妊娠前体格     BMI    体重増加指導の目安
低体重  (<18.5)      12-15㎏
普通体重 (18.5≦ ~ <25) 10-13㎏
肥満(1度)(25≦ ~ <30)  7-10㎏
肥満(2度)(30≦)      個別対応(上限5㎏までが目安)

■エピジェネティックの視点

エピジェネティクスとは?意味|簡単にわかりやすくまとめました【入門編】【動画・論文・エビデンス】によれば、エピジェネティクスにおいて重要なポイントは、エピジェネティック・マークは環境により影響される可能性があるということです。

この場合における「環境」とは、神経細胞に周辺細胞が神経の形になれと命令するような細胞間の環境のみを意味しているのではなく、成長する赤ちゃんの外側の環境のことも含んでいます。

例えば、母親が食べたものや妊娠中に摂ったビタミン類、喫煙、家庭内や仕事場で受けたストレスは全て化学シグナルとして血流にのって発育中の胎児に到達するかもしれないそうです。

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マウスの実験では次のようなことがわかっているそうです。

  • アグーティ遺伝子(マウスを太らせ黄色にする、がんや糖尿病のような病気を引き起こすのではないかといわれている)の特徴はDNAを介して世代から世代へと遺伝していくので、アグーティ遺伝子を持つ母親はその子が同じアグーティ遺伝子を持っているなら太った黄色の病気になる傾向のある子どものマウスを生むことになると考えられる。
  • しかし、アグーティ遺伝子は不活性化エピジェネティック・マークが周囲に蓄積するとオフになる。
  • アグーティ遺伝子を持っている母親がエピジェネティック・マークを不活性化する食事を与えられたなら、それらのマークは化学的に胎児のDNAに伝えられて、アグーティ遺伝子の周りに蓄積し、アグーティ遺伝子をオフにする。
  • 胎児はその状態を保ち、そのマウスは成長しても、やせて茶色で健康

つまり、このことは、母親がDNAの全く同じ子供たちを持ったとしても、妊娠中に食べた食事や喫煙といった行動によって、子供たちの健康に違いが現れる可能性を示唆しています。

「妊娠中の適切な体重増加の推奨」が変更されたのは、一つの可能性として、低出生体重児のお子さんが増えたからなのではないでしょうか?

日本人の平均身長は低下傾向―低出生体重児増加が影響している可能性あり―(国立成育医療センター)によれば、1980年以後に生まれた成人の平均身長は低下しており、低出生体重児増加も一因になっている可能性があるそうです。

身長の約8割は遺伝的に決定されるが、約2割は栄養状態や健康状態などの幼い頃の生活環境で決定されるため、成人身長はこれらの幼少期の環境の指標になるといわれている。特に、早産あるいは胎児発育不全により、低出生体重児として生まれた児は成人身長が低くなりやすいことは国内外の研究で示されている。また、身長が低いほうが高血圧、冠動脈疾患、脳血管障害を起こすリスクが上がり、平均寿命も短くなりやすいという結果も幅広い人種や国における複数の研究で得られている。

これまで低出生体重児の増加には女性のヤセ願望・女性のヤセすぎ問題と関連して取り上げられることが多かったです。

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ただ一つの可能性として「妊娠中の適切な体重増加の推奨」によって、それほど気にする必要がなかった人が過度に気にしすぎてしまって、体重をコントロールしようとした結果、低出生体重児が増加しているのではないでしょうか?

■まとめ

それまで常識と思っていたこと、多くの専門家が集まって出した結論の中には、研究が進められている途中で実は違っていたということが起こります。

またその時には正しかった情報も社会情勢が変わったことによって、推奨されなくなったことも出てくることでしょう。

過去の常識は現代では非常識ということもあるので、柔軟な姿勢で対応していかないといけませんね。

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米、コロナ後遺症の定義を発表!「症状が3カ月以上続く状態」という共通の定義で治療につなげる




米科学・工学・医学アカデミーが発表した新型コロナウイルス感染の「後遺症」の定義は、「一つ以上の臓器で慢性的な症状が3カ月以上続く状態(最初の症状から連続しているか、治った後に出たかは問わず、3カ月以上症状が続く状態)」となっています。

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日清の完全栄養食のロードマップとは?




完全栄養食のロードマップ
完全栄養食のロードマップ

完全栄養食のロードマップ

Ver.1.0  現在開発に成功している「完全栄養食」
Ver.2.0 「メタボリックドミノ(肥満がきっかけとなり、さまざまな病気の連鎖がおこる)」を食い止める
Ver.3.0 分子栄養学の見地から「完全栄養食」を進化させ、個々人の体調や生活リズムに応じた栄養バランスをパーソナライズ化した提案を可能とする

【「おいしい完全栄養食」のタッチポイント】

1)定期宅配便(D2C)での展開

アプリを活用し未病改善のインテンシブプログラム等を展開

2)社員食堂・レストランにおける「完全栄養食」のサービス

健康経営が注目されている

3)シニアの健康寿命延伸サポートプログラムの開発

4)小売販売、コンビニエンスストア、スーパー、ドラッグストア等でパッケージフードとして、もしくは日配品の弁当等の完全栄養食化を進めていく

5)スマートシティ構想

「完全栄養食」を摂取するだけではなく、「Well-being」を加速させるあらゆるテクノロジーが詰め込まれた、街ごとデザインするスマートシティプロジェクトも今後の可能性として考えている

(1) Woven Cityにおける「完全栄養食メニュー」の提供を通じた、住民の食の選択肢拡充と健康増進の共同実証
(2) 一人ひとりに最適な「完全栄養食メニュー」の提供に向けたデータ連携

【参考リンク】

■個人の選択から社会全体で支え合う仕組みづくり

日清の「完全栄養食」のロードマップを見ると、健康に対して、個人の選択から社会全体で支え合う仕組みづくりへと動いているのがわかります。

タッチポイントを見てみると、1)D2Cで個人との直接のつながり、2)健康経営を意識している企業と共に社員食堂・レストランでのつながり、3)高齢者とのつながり、4)これまでの販路先でのつながり、5)将来的には街全体で住民の食を通じた健康増進/データを活用した一人一人に最適な食の提案、というように様々な場所でつながろうとしています。

「所得」「地域」「雇用形態」「家族構成」の4つが「#健康格差」の要因|#NHKスペシャルでは興味深い二つの事例があります。

1)イギリスの事例

イギリスでは脳卒中や虚血性心疾患の死亡者数を8年間で4割減らすことに成功したそうですが、その理由としては、イギリス食品基準庁が塩分を減らすように食品の塩分量の目標値を設定したことにあるそうです。

2)足立区の事例

東京都足立区の平均年収は23区で最も低い300万円台前半(港区の3分の1程度)で、健康寿命は23区の平均よりも2歳短く、糖尿病の治療件数が最も多いそうです。

足立区は区民が「自然と」健康になるようにする対策として行なったのが、飲食店にはお客のお通しに野菜を提供すること、肉のメニューと野菜のメニューを同時に頼まれても、必ず野菜から出してもらうようにお願いをし、また、区立のすべての保育園で野菜を食べる日を設け、調理は子ども自身が担当することで、楽しみながら野菜を摂取してもらうようにしたそうです。この取り組みによって、足立区の1人当たりの野菜消費量は年間で5kg増えたそうです。

この2つに共通するのは、健康を個人に任せるのではなく、企業・社会が率先して健康に取り組むことにより、個人が自然と生活するだけで健康になれる社会を目指すという取り組みです。

「カップヌードル」がレシピを変更し、塩分を2020年までに15%減らす取り組み|なぜ減塩に取り組み始めたのか?|日清食品で紹介した日清食品の取り組みもこの一環でしょう。

日清は個人、社員食堂、レストラン、高齢者、これまでの販路、将来的には街全体というようにタッチポイントを増やして、直接的・間接的に健康増進をしていこうとしているのではないでしょうか?

■未病への取り組み

また、病気に対しても、病気になってからの治療ではなく、健康から病気になる前の「未病」の段階でどう食い止めていくかを意識しているのがわかります。

健康・医療・介護データを経年的に把握できるリアルデータプラットフォームの構築|新産業構造ビジョン|経済産業省
健康・医療・介護データを経年的に把握できるリアルデータプラットフォームの構築|新産業構造ビジョン|経済産業省
⽣活習慣病予防サービスの確立や、社会全体で健康寿命の延伸を支える仕組み
⽣活習慣病予防サービスの確立や、社会全体で健康寿命の延伸を支える仕組み

参考画像:「新産業構造ビジョン」(2017/5/29、経済産業省)|スクリーンショット

経済産業省の「新産業構造ビジョン」によれば、個人が自らの生涯の健康・医療データを経年的に把握するため、また、最適な健康管理・医療を提供するための基盤として、健康・医療・介護のリアルデータプラットフォーム(PHR:Personal Health Record)を構築し、生活習慣病の重症化予防に当たっては、個人の健康・医療データに基づく個別化されたサービスの確立が期待されています。

完全栄養食のロードマップ
完全栄養食のロードマップ

日清の完全栄養食のロードマップを見ると、パーソナルヘルスレコード(PHR)の獲得→食とPHRのプラットフォーム化/食のパーソナライズ化を目指しています。

これからマイナンバーカード(マイナ保険証)を通じてPHRができていけば、個人の健康・医療データに基づいた個人個人に最適化された食の提供ができるようになっていくことが期待されます。







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