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「夜寝る前にはちみつをなめると虫歯になる?それとも虫歯になりにくい?」について調べてみた!




「夜寝る前にはちみつをなめると虫歯になる?それとも虫歯になりにくい?」について調べてみたいと思います。

検索するといろんな歯医者さんが「はちみつを食べると虫歯になる?ならない?」をテーマにブログを書いているのですが、虫歯の原因になるという人もいれば、虫歯になりにくいという人もいて、どっちかわからないので、はちみつを寝る前になめることが虫歯(う蝕)にどの程度影響するかを論文ベースで改めて調べてみたいと思います。

1. はちみつの成分と虫歯の関係

はちみつは主に糖(グルコース、フルクトースなど)で構成されており、理論的には虫歯の原因となる可能性があります。

虫歯は、口腔内の細菌(特に Streptococcus mutans)が糖を発酵させて酸を産生し、歯のエナメル質を溶かすことで発生します(Loesche, 1986, Microbiology Reviews)。

したがって、はちみつを摂取すると、糖が口腔内に残留し、細菌の活動を促進する可能性はあります。

しかし、はちみつには抗菌作用(特にメチルグリオキサールや過酸化水素による)があり、S. mutans の増殖を抑制する可能性が示唆されています(Molan, 1992, Bee World)。

この抗菌作用が虫歯のリスクをどの程度軽減するかは、研究によって結論が分かれます。

2. 寝る前の摂取と虫歯リスク

寝る前に糖を含む食品を摂取すると、唾液分泌が夜間に減少するため、口腔内の糖や酸が長時間歯に接触し、虫歯リスクが高まるとされています(Dawes, 2003, Journal of Dentistry)。

はちみつも糖を含むため、寝る前になめる場合、口腔内に糖が残留する時間が長くなり、虫歯のリスクが理論上増加します。

一方で、はちみつの抗菌作用により、単純な砂糖(スクロース)ほど虫歯のリスクが高まらない可能性があります。

ある研究では、はちみつがスクロースや他の糖類と比較して S. mutans のバイオフィルム形成を抑制する効果が報告されています(Nassar et al., 2012, Caries Research)。

ただし、この研究は in vitro(試験管内)のものであり、実際の口腔環境での効果は限定的かもしれません。

3. 口腔衛生の影響

寝る前にはちみつをなめた後、歯磨きやうがいを行えば、口腔内の糖残留が減少し、虫歯リスクは大幅に低下します(Stookey, 2008, Journal of Dentistry)。

逆に、歯磨きせずに寝ると、はちみつの糖が歯に付着したままになり、虫歯のリスクが高まる可能性があります。

■結論

夜寝る前にはちみつをなめると虫歯になる?虫歯になりにくい?という質問については、虫歯になる可能性と虫歯になりにくい可能性の両方の可能性があります。

虫歯になる可能性:はちみつは糖を含むため、寝る前になめた場合、歯磨きせずに寝ると虫歯のリスクが上昇する(Dawes, 2003; Loesche, 1986)。

虫歯になりにくい可能性:はちみつの抗菌作用により、スクロースほど虫歯のリスクは高くない可能性があるが、完全にリスクを排除するわけではない(Molan, 1992; Nassar et al., 2012)。

大事なことは寝る前にはちみつを摂取したら、きちんと歯磨きやうがいをすることで虫歯のリスクを最小限に抑えられるということ(Stookey, 2008)。

はちみつの種類(特にマヌカハニーなど抗菌作用が強いもの)によって虫歯リスクが異なる可能性があるが、どの種類でも口腔ケアは必須なので、しっかりとケアしていきましょう。

【参考リンク】

【補足】

Almasaudi, 2021, Evidence-Based Complementary and Alternative Medicineの内容を基に、はちみつを寝る前になめることと虫歯の関係について、先の回答を膨らませて詳細に説明します。

はちみつを寝る前になめると虫歯になるか?論文ベースの詳細な検討

1. はちみつの成分と虫歯リスクの基本メカニズム

はちみつは主に糖類(グルコース、フルクトース、スクロースなど)で構成されており、約80%が糖、20%が水分、その他にビタミン、フラボノイド、フェノール酸、酵素などが含まれます(Almasaudi, 2021)。糖は口腔内の細菌、特に Streptococcus mutans によって発酵され、酸を生成することで歯のエナメル質を脱灰し、虫歯を引き起こす可能性があります(Loesche, 1986, Microbiology Reviews)。寝る前に糖を含む食品を摂取すると、夜間の唾液分泌量の減少により、口腔内の糖や酸が長時間歯に接触し、虫歯リスクが高まるとされています(Dawes, 2003, Journal of Dentistry)。

しかし、Almasaudi (2021) の論文によれば、はちみつには強力な抗菌作用があり、S. mutans を含む多くの細菌に対して抑制効果を発揮します。この抗菌作用は、以下のような複数の要因によるものです:

高い浸透圧:はちみつの高糖濃度(水分活性0.562~0.62)は細菌の水分を奪い、増殖を抑制します。

低いpH(3.2~4.5):酸性環境は S. mutans の最適増殖pH(6.5~7.5)よりも低く、細菌の活動を抑制します。

過酸化水素(H₂O₂):グルコースオキシダーゼ酵素により生成され、殺菌作用を持ちます。はちみつを30~50%希釈するとH₂O₂濃度が最大となり、5~100 μg/g(0.146~2.93 mM)の範囲で抗菌効果を発揮します。

ポリフェノール化合物とフラボノイド:フェノール酸(例:カフェ酸、没食子酸)やフラボノイド(例:アピゲニン、ガランギン)は、 S. mutans のバイオフィルム形成やDNA合成を阻害します。

ビーディフェンシン-1:抗菌ペプチドで、特にマヌカハニー以外の蜂蜜で S. mutans や他の細菌の増殖を抑制します。

これらの成分は、はちみつが単なる糖溶液(例:スクロース)とは異なり、虫歯のリスクを軽減する可能性を示唆しています(Nassar et al., 2012, Caries Research)。

2. 寝る前のはちみつ摂取と虫歯リスク:論文の視点からの評価

Almasaudi (2021) の論文では、はちみつの抗菌作用が S. mutans を含むグラム陽性菌やグラム陰性菌(例:MRSA、緑膿菌)に対して有効であると報告されています。特に、はちみつの低いpHとH₂O₂生成は、口腔内の細菌増殖を抑制する重要な要因です。 S. mutans は虫歯の主要な原因菌であり、バイオフィルムを形成して歯に付着し、酸を産生しますが、はちみつのポリフェノール化合物(例:ガランギンはペプチドグリカン合成を阻害)やH₂O₂はバイオフィルム形成を妨げる可能性があります(Alandejani et al., 2008; Maddocks et al., 2013)。

しかし、寝る前にはちみつをなめると、口腔内の糖が残留し、夜間の唾液分泌減少により洗い流されにくい状態が続きます。Almasaudi (2021) は、はちみつの高浸透圧や抗菌成分が細菌の増殖を抑制すると述べていますが、口腔環境では唾液や食物残渣による希釈が起こり、H₂O₂の生成効率や抗菌効果が低下する可能性があります(Molan, 1992)。例えば、はちみつを希釈するとグルコースオキシダーゼが活性化しH₂O₂を生成しますが、口腔内ではこの希釈が不十分で、抗菌効果が最大限に発揮されない場合があります。

Nassar et al. (2012) の研究では、はちみつが S. mutans のバイオフィルム形成を in vitro で抑制したものの、実際の口腔環境では糖の残留時間が抗菌効果を上回る可能性があると示唆されています。したがって、寝る前にはちみつを摂取した場合、抗菌作用が虫歯リスクを完全に相殺する保証はありません。

3. はちみつの種類による違い

Almasaudi (2021) は、はちみつの抗菌効果が花蜜の産地、蜂の種類、加工方法に依存すると強調しています。例えば:
マヌカハニー:メチルグリオキサール(MGO)含量が高く、H₂O₂以外の非過酸化物系抗菌作用が強い。 S. mutans に対する効果も他の蜂蜜より顕著である(Al-Nahari et al., 2015)。

その他の蜂蜜:H₂O₂やビーディフェンシン-1に依存し、マヌカハニーほど強力ではない場合がある。たとえば、アルモハニーはH₂O₂に依存するが、カタラーゼ存在下では効果が低下する(Sherlock et al., 2010)。

マヌカハニー(UMF 10~20)は、 S. mutans に対して10~50%濃度で完全な増殖抑制を示し、殺菌効果を持つことが報告されています(Al-Nahari et al., 2015)。一方、一般的な蜂蜜(例:サウジアラビア産)は細菌静止効果にとどまる場合があります。したがって、寝る前にはちみつをなめる場合、マヌカハニーのような高抗菌力の蜂蜜は虫歯リスクを軽減する可能性が高いですが、一般的な蜂蜜ではリスクが残ります。

4. 口腔衛生の重要性

Almasaudi (2021) の論文では、はちみつの抗菌作用が創傷治療や感染症管理に有効である一方、口腔内での具体的な応用については言及が限定的です。しかし、Stookey (2008, Journal of Dentistry)によれば、糖を含む食品を摂取した後、歯磨きやうがいを行うことで口腔内の糖残留を除去し、虫歯リスクを大幅に低減できます。はちみつの粘性が高いため、歯に付着しやすい性質があり、寝る前に摂取した場合は特に口腔ケアが重要です。

論文では、はちみつのフェノール化合物やフラボノイドが抗炎症作用を持ち、創傷部位の炎症を抑えるとされていますが、口腔内では炎症よりも糖による酸産生が虫歯の主要な問題です。したがって、はちみつの抗菌作用に頼るだけではなく、摂取後の口腔ケアが虫歯予防の鍵となります。

5. 論文に基づく追加の考察:抗生物質との相乗効果

Almasaudi (2021) は、はちみつと抗生物質の併用による相乗効果を強調しています。たとえば、マヌカハニーとテトラサイクリンやリファンピシンを組み合わせると、 S. mutans やMRSAのバイオフィルムを効果的に除去し、抗菌効果が高まります(Jenkins & Cooper, 2012; Müller et al., 2013)。この知見は、口腔内での S. mutans バイオフィルム対策に応用可能かもしれませんが、寝る前のはちみつ摂取に抗生物質を併用することは現実的ではありません。代わりに、はちみつの抗菌成分(H₂O₂、ポリフェノール、ビーディフェンシン-1)が単独でどの程度 S. mutans を抑制できるかが重要です。

6. 実践的なアドバイス

Almasaudi (2021) の論文と他の研究を総合すると、以下のような実践的なアドバイスが導かれます:

少量の摂取:寝る前にはちみつをなめる場合、小さじ1杯程度(約5g)に抑える。糖の総量を減らすことで虫歯リスクを軽減。

高抗菌力のはちみつを選択:マヌカハニー(UMF 16以上など)は、MGOやポリフェノール含量が高く、 S. mutans に対する抑制効果が強い。

口腔ケアの徹底:はちみつをなめた後、すぐに水でうがいするか、可能であれば歯磨きを行う。フッ素入り歯磨き粉を使用するとエナメル質の再石灰化が促進される(Stookey, 2008)。

頻度の制限:毎晩はちみつをなめる習慣は避け、週に数回程度に抑える。頻度が高いほど糖の暴露時間が増え、虫歯リスクが上昇。

はちみつの品質に注意:加工や加熱によりH₂O₂やポリフェノールが失われる場合があるため、生(非加熱)の高品質なはちみつを選ぶ。

7. 結論:虫歯になるか、ならないか?

Almasaudi (2021) の論文を基に、はちみつを寝る前になめることの虫歯リスクを評価すると、以下の結論が得られます:
虫歯になる可能性:はちみつは糖を含むため、寝る前になめた後、歯磨きやうがいをせずに寝ると、口腔内の糖が S. mutans によって酸に変換され、虫歯リスクが上昇する(Dawes, 2003; Loesche, 1986)。特に、一般的な蜂蜜(マヌカハニー以外)では抗菌効果が限定的な場合がある。

虫歯になりにくい可能性:はちみつの抗菌成分(H₂O₂、ポリフェノール、ビーディフェンシン-1、低pH)は S. mutans の増殖やバイオフィルム形成を抑制し、スクロースや他の単純な糖よりも虫歯リスクを軽減する(Nassar et al., 2012; Almasaudi, 2021)。特にマヌカハニーは高い抗菌力を持つ。

口腔ケアが決定的:はちみつの抗菌作用は虫歯リスクを軽減するが、完全に防ぐわけではない。寝る前にはちみつを摂取した後、適切な口腔ケアを行うことで、虫歯リスクをほぼゼロに近づけられる(Stookey, 2008)。

8. 論文の限界と今後の研究

Almasaudi (2021) の論文は、はちみつの抗菌作用を創傷治療や感染症管理の観点から詳細に解説していますが、口腔内での S. mutans に対する具体的な効果や、寝る前の摂取に関する直接的なデータは不足しています。Nassar et al. (2012) のような研究も in vitro に基づいており、実際の口腔環境(唾液流量、食物残渣、歯磨き習慣など)を反映した臨床研究が必要です。今後、以下のような研究が虫歯リスクの評価に役立つでしょう:

はちみつの種類(マヌカハニー vs. 一般蜂蜜)による S. mutans 抑制効果の比較。

寝る前のはちみつ摂取後の口腔内pHや糖残留時間の測定。

口腔ケアの有無による虫歯発生率の長期追跡。

最終回答

はちみつを寝る前になめても、適切な口腔ケア(歯磨きやうがい)を行えば虫歯のリスクは非常に低い。はちみつの抗菌作用(H₂O₂、ポリフェノール、ビーディフェンシン-1、低pH)は S. mutans の増殖を抑制し、スクロースよりも虫歯リスクを軽減する。特にマヌカハニーは高い抗菌力を持つ(Almasaudi, 2021)。しかし、口腔ケアを怠ると、はちみつの糖が口腔内に残留し、虫歯リスクが上昇する(Dawes, 2003)。少量の摂取、高抗菌力のはちみつ選択、摂取後の口腔ケアが虫歯予防の鍵である。







魚介類の摂取量がうつ病リスク・不定愁訴の発生に関係!




和洋女子大の鈴木敏和教授らの研究によれば、魚介類を食べた量とうつ病リスクには逆相関がみられ、不定愁訴(病気の原因を特定できないが、身体の不調を感じる状態。精神的な疾患に隠れている場合もある)の発生に魚介類摂取量が関係していることを示唆する結果が出たそうです。

不定愁訴、うつ病、またはその両方のスコアが高い参加者は、スコアが低い参加者と比較して、EPA(エイコサペンタエン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸)、ビタミンD、ビタミンB12の摂取量が低く、魚介類の摂取量も少ないことが分かりました。

注目すべきは、不明瞭な愁訴とうつ病の両方のスコアが高いグループの魚介類摂取量は、スコアが低いグループの1/4だったことです。

【参考リンク】

■まとめ

魚介類を多く食べる人はうつ病の発症率が低くなる傾向|オメガ3(EPA・DHA)が多いと発症率が低くなる|国立がん研究センター・慶応義塾大学で紹介した国立がん研究センターと慶応義塾大学のチームが「トランスレーショナル・サイカイアトリー」に発表した疫学調査によれば、魚介類を多く食べるグループは、そうでないグループに比べてうつ病の発症率が低くなる傾向にあることがわかっています。

今回の研究で注目するポイントは不定愁訴の発生も魚介類摂取量と関係することが示唆されたこと。

オメガ3に含まれるEPA・DHAが多いとうつ病の発症率が低くなる傾向にあることから、魚介類を積極的に食べることがうつ病や不定愁訴予防につながることが期待されます。

国民一人一日当たり魚介類と肉類の摂取量の推移|水産庁
国民一人一日当たり魚介類と肉類の摂取量の推移|水産庁

参考画像:水産物の消費動向|水産庁(スクリーンショット)

オメガ3の美肌効果|オメガ3を摂取するとなぜ美肌になるのか?で紹介した麻布大学の守口徹教授によれば、オメガ3は青魚などの魚から摂るのが一番効率よいそうですが、水産庁による国民一人当たりの魚介類と肉類の摂取量推移によれば、平成18年には初めて肉類の摂取量が魚介類を上回り、21年には肉類と魚介類の摂取量が上回り、その差が拡大しているそうです。

【関連記事】

オメガ3を摂取するためにも積極的に魚介類を摂取しましょう。

→ オメガ3脂肪酸|オメガ3の効果・効能・食べ物(オイル)・ダイエット について詳しくはこちら







「成長スパート」を味方に!小学生のダイエットブームを賢く乗り越える身長アップの秘訣!




2025年5月6日放送のThe Timeでは「小学生にもダイエットブーム」を特集していました。

KPOPアイドルの○○さんは背が高くて細くてかっこいい、恋愛リアリティ番組のスターに憧れるなどやせたい理由は様々。

ただ、成長期のダイエットは一歩間違えると身長の伸びを妨げるリスクが潜んでいます。

特に「背を高くしたい」と願う子どもたちにとって、適切な知識が不可欠です。

今回取り上げたいのは身長を伸ばすための3つの要素、そして成長スパートという考え方。

今回は、この成長スパートを最大限に活かし、賢く身長を伸ばすための方法を紹介します。

憧れのモデルやアスリートのようなスラッとした体型を目指すなら、ダイエットよりも先に知っておきたいポイントがここにある!

■身長を伸ばすための3つの要素

その前にまずは身長を伸ばすための要素についての3つの要素を紹介します。

筋トレ(筋肉を鍛える)をすると背が伸びなくなるのか?|子供の身長を伸ばすために必要な要素とは?によれば、身長は遺伝が大きな要因を占めていますが、食事・運動・睡眠といった環境要因も影響を与えているそうです。

簡単にまとめると、重要なのは3つ。

1.食事(たんぱく質・亜鉛)

どうすればもっと身長を伸ばすことが出来るのか?|ぬかたクリニック

額田医師によれば、わかりやすくいうと「背が伸びる=骨が伸びる」ということである。骨の末端部分に「骨端線」といわれるものがある。この部分は軟骨細胞が集まってできたもので成長ホルモンなどの働きかけによって増殖し、層のように積み重なって骨は伸びるのである。軟骨細胞の原料となるのが肉、魚、卵、チーズなどに含まれるたんぱく質。

骨が伸びるためには、その材料となるたんぱく質が必要であり、また、亜鉛は、たんぱく質の合成や骨の発育などに欠かすことのできない必須ミネラルです。

亜鉛は成長ホルモンに関係していて背を伸ばすのに欠かせない物質なのだそうです。

→ 亜鉛を多く含む食べ物 について詳しくはこちら

成長スパート|順天堂大学によれば、骨を伸ばすのに必要な栄養素として、カルシウム、たんぱく質、亜鉛、鉄分を摂るようにアドバイスしています。

また、背が高い女性アスリートの食事には魚介類を含んだメニューが多いそうで、魚介類に含まれるアミノ酸の一種である「アルギニン」が身長を伸ばすのによいそうです。

2.運動(全身運動)

背を伸ばすための運動としては、バレーボールやバスケットボールのようなジャンプをするスポーツがいいといわれていましたが、どういった運動をしたほうが伸びるというよりも体全身をまんべんなく動かす「全身運動」であればよいようです。

成長スパート|順天堂大学によれば、1日トータルで最低でも60分程度の運動をするようにした方がよいそうです。

その理由として、運動量が少なく、体重が増えると、成長を止めてもいいと判断してしまい、身長の伸びが止まってしまうのだそうです。

だからこそ、骨への刺激を加えるためにも、身長を伸ばすためにも、運動をしましょう!

3.睡眠

埼玉貧乳問題(なぜか女性の平均バストサイズが埼玉県だけがAカップ)|#月曜から夜ふかしで紹介した島田菜穂子院長(乳房健康研究会副理事)によれば、夜10時から深夜2時くらいの間に成長ホルモンや色々なホルモンがしっかり出るタイミングがあり、成長期の子供がその重要な時間帯に睡眠がちゃんととれているかがポイントなのだそうです。

つまり、タンパク質と亜鉛に注意した食事をして、全身運動を行ない、睡眠をしっかりとることが身長を伸ばす要素となるわけです。

■成長スパートとは?身長がグンと伸びる魔法の時期

そして注目したいのが「成長スパート」という考え方。

【さんタク】木村拓哉さん、Kōki,さんは身長を伸ばすため「かかと落とし」をしている!「成長スパート」を知って身長を伸ばそう!

国立成育医療研究センターの堀川玲子医師によれば、子どもの身長が急激に伸びるタイミングは2度あり、1度目は、生まれた直後、そして2度目は女の子では11歳頃、男の子では13歳頃なのだそうで、“成長スパート期”の山がいかに高いか、山の時期がどのくらいか、期間がどのくらいかというのが、将来の身長を左右するそうです。

ポイントは、身長が急激に伸び始めたら、体重も自然に増えるということ、これは骨や筋肉が成長している証拠なので、過度なダイエットで栄養を制限すると、成長のチャンスを逃してしまいます。

もう一つ知りたいのが「成長スパート期」がいつ到来するのかということ。

そのことを研究し、順天堂大学と成長スパート期を把握するソフトを開発したのが、国立病院機構西別府病院の松田貴雄医師です。

身長が急激に伸び始めた(成長率)時期をチェックし、成長スパートを見逃さないようにしましょう!

そして、その時期に合わせて、食事・運動・睡眠をしっかりと改善していきましょう!

【参考リンク】

■初経前後の骨密度上昇のチャンスを逃すと、大人になってから取り戻すことはできない

初潮年齢が遅いと、なぜ腰椎骨折のリスクが高くなるの?実は子供の時の食生活が将来の骨粗しょう症のリスクを決めていた!?によれば、。骨密度は80%を切ると危険ゾーンで、70%以下になれば骨粗鬆症だとなるのですが、最近の研究では、「初経」前後に、骨密度が25~30%高まることがわかっており、この時期に25%上昇しないと、閉経後並みの骨密度と考えなくてはなりません。

そして大事なことは、米国スポーツ医学会によれば、「女性アスリートは無月経になったらどんな薬を使っても骨密度はあがらない」、「初経前後の骨密度上昇のチャンスを逃すと、大人になってから取り戻すことはできない」そうなのです。

つまり、骨粗しょう症を予防し、いつまでも若々しい顔でいる(頭蓋骨)ためには、「初経」前後に、骨密度を25~30%高められるか、骨量がピークとなる20歳までに栄養を蓄えられるかがカギなんですね。

若いころに極端なダイエットで栄養素が取れていないと、早い段階で骨粗しょう症になる可能性があり、頭蓋骨が縮んで、しわやたるみにつながる可能性があります。

【関連記事】

■まとめ

女の子なら「体重を増やさずに身長を伸ばしたい」というこの気持ちわかりますよね。

体重からでも成長スパートはわかる|順天堂大学によれば、体重が増えないと身長も伸びないそうです。

●成長スパート期を見逃さず、たんぱく質・亜鉛・カルシウムを意識した食事、全身運動、そして質の良い睡眠を心がけよう。

●ダイエットは身長が伸びきってからでも遅くない。20歳までに骨量のピークを築けば、健康で美しい体が手に入る。

身長が急激に伸びる時期に体重も同じように増えることから、もし身長を伸ばしたいんだったら、体重が増える時期もあると考えて、しっかりと身長を伸ばしてから、ダイエットに取り組むというのがいいのではないでしょうか?

さあ、成長スパートを活かして、憧れの自分に一歩近づこう!







血液透析患者においてグラノーラの摂取による血圧の低下や腸内環境の改善を確認/カルビーと順天堂大学の研究




カルビーと順天堂大学の共同研究によれば、血液透析患者においてグラノーラの摂取による血圧の低下や腸内環境の改善を確認したそうです。

【参考リンク】

■背景

●至適血圧(脳卒中や心臓病、腎臓病などの臓器障害のリスクを最小限に抑える理想的な血圧の値)を超えて血圧が高くなるほど心血管疾患や慢性腎臓病の進展および死亡リスクが高くなることが知られています。

●近年腸内環境が高血圧の発症や進展に関与していることも報告されています。

●血液透析患者では、高血圧を合併していることが多く1日6g以下の塩分制限に加え、電解質異常の発症抑制のために果物や野菜の摂取も制限されるため、食物繊維が不足しやすく慢性的な便秘症状を抱えている患者が多くいます。

つまり、血液透析を受けている患者さんは、腎臓の機能が低下していて塩分や果物・野菜の摂取を厳しく制限する必要があるため、食物繊維が不足して腸内環境が悪化し、便秘症状を抱えていて、腸内環境の悪化は高血圧にも関与していることがわかっていることから、塩分が少なくなおかつ食物繊維が多い食品を摂るのが良いのではないかと考えられます。

シリアルは塩分含有量が少なく、βグルカンなどの水溶性食物繊維やポリフェノールが豊富に含まれており、減塩、そして腸内環境の改善や抗炎症作用に寄与することが期待されるそうです。

これまでに11名の血液透析患者を対象とした試験では、朝食をグラノーラに置き換えることで、血圧および腸内細菌由来尿毒素であるインドキシル硫酸(IS)の低下、便性状の改善を報告されています(H Nagasawa, et al; J Pharmacol Sci. 2021) 。

今回の研究では、血液透析患者がグラノーラを朝食に8週間食べたときの効果を調べること。特に、血圧、腸内環境、尿毒素(インドキシル硫酸:IS)、便の状態などをチェックしました。

■結果

●安全性

グラノーラを食べても、血液検査で異常は見られませんでした。透析患者でもグラノーラは安全に食べられることが確認されました。

●血圧と塩分摂取量の低下
グラノーラを食べたことで、推定される塩分摂取量が減り、収縮期血圧(上の血圧)と拡張期血圧(下の血圧)が下がりました。これは、これは塩分の摂取制限による降圧効果がもたらされた可能性が考えられます。

●腸内環境の改善
血中のインドキシル硫酸(IS)が減少し、ISを作る腸内細菌(インドール産生菌)も減りました。これは、グラノーラに含まれる食物繊維の補給が腸内環境の改善を介して腸内細菌由来の尿毒素ISの産生量低下に繋がった可能性が考えられます。

腸内細菌叢解析では、α多様性(Simpson指数、Observed species)が向上し、Blautia菌やNeglecta菌が増えました。Blautia菌は高血圧患者では低下していることが報告されており、減塩による降圧効果に加えて、Blautia菌などの腸内細菌による降圧効果がある可能性も示唆されました。

■まとめ

血液透析患者においてグラノーラの摂取は、塩分を抑えながら、食物繊維が補給できることで、腸内環境が改善し、また心血管疾患の危険因子の低減に寄与する可能性が期待されます。







元AKB北原里英さん、妊娠中期に妊娠糖尿病と診断されて、食生活を改善




「妊娠糖尿病は私のせい?」自分を責めた北原里英 180度変わった食生活「痩せるために食べない日々を反省し」(2025年6月1日、CHANTO WEB)によれば、妊娠中期に「妊娠糖尿病」と診断されて、食生活を改め、朝昼晩の1日3食、お米をしっかり食べるようになり、主食・副菜などをバランスよく食べることを心掛けたそうです。

12.08%の妊婦に妊娠糖尿病がある!若いころから血糖値について学ぼう!によれば、日本内分泌学会と日本糖尿病・妊娠学会によれば、12.08%の妊婦に妊娠糖尿病があるということで、妊娠糖尿病は決して珍しいものではないようです。

【関連記事】

【参考リンク】

  • 妊娠糖尿病|日本内分泌学会

    近年のわが国における糖尿病患者数の増加と共に、晩婚化・晩産化に伴い、増加傾向にあります。全妊婦に糖負荷試験をしたとすると、12.08%の妊婦に妊娠糖尿病があることがいわれており、これに既存の糖尿病と糖尿病合併妊娠を加えると約15%の妊婦が耐糖能異常と診断されます。

  • 1. 妊娠糖尿病はどれくらいの頻度であるのですか?|日本糖尿病・妊娠学会

    これまでの診断基準では、わが国の妊娠糖尿病の頻度は2.92%でしたが、2010年7月に大規模な診断基準の変更があったため、妊娠糖尿病の頻度は12.08%と4.1倍に増えることがわかりました。

■妊娠糖尿病とは?

妊娠糖尿病とは、妊娠をきっかけにインスリンの働きが落ち、インスリン分泌量が十分に増えずに血糖値が高くなる状態。

妊娠糖尿病になると、胎児が大きくなりすぎたり、早産や妊娠高血圧症候群を起こす恐れがあります。

妊娠糖尿病の女性が2型糖尿病を発症するリスクは高い!で紹介したロンドンにある病院のグループの研究によれば、妊娠糖尿病の女性が2型糖尿病を発症するリスクは、正常血糖の妊婦に比べ7.43倍に上るそうです。

2型糖尿病になる女性を少なくするためにも、妊娠糖尿病にならないように、検査などでの早期発見や食生活の改善・指導を行うようにしていく必要がありそうです。

20歳の時に痩せている女性が妊娠すると、妊娠糖尿病になる危険性が高まる?で紹介した筑波大水戸地域医療教育センターの谷内洋子博士研究員の分析によれば、女性の20歳時の体重を聞き、BMIが18未満の「痩せている」に該当している女性は、BMIが18以上で肥満でない女性と比べ、妊娠糖尿病を発症する可能性が約5倍高かったそうです。

なぜ20歳のときに痩せている女性が妊娠すると、妊娠糖尿病になる危険性が高まるのでしょうか?

それは痩せている女性は、青年期に必要な栄養の不足や筋肉量が少ないことが血糖値を高めている可能性があるそうです。

<妊娠糖尿病>発症防ぐ仕組み解明 インスリンの機能低下改善 順天堂大などによれば、妊娠中に、すい臓のインスリン分泌細胞内で「セロトニン」が大量に作られていることが発見され、このセロトニンによって、インスリン分泌細胞が増殖しているようです。

つまり、妊娠糖尿病の場合は、セロトニンの量が少ないため、インスリンの分泌細胞が増えず、機能低下を補うことができないために起きているようです。

■まとめ

これまでの記事によれば、若く痩せている女性が妊娠すると妊娠糖尿病になるリスクが高く、また妊娠糖尿病の女性が2型糖尿病を発症するリスクは高いことから、若いころから栄養や血糖値コントロールについて学んでいきたいですね。

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P.S.
「妊娠中の体重増加指導の目安」が変更になってるって知ってた!?によれば、「妊娠中の適切な体重増加の推奨」について、体重増加の推奨値が妊娠による生理的な体重増加値を下回っている可能性が危惧されること、さらに同指針による妊娠高血圧症候群の予防効果を支持する新たなエビデンスが乏しいことから、歴史的な役割を終えたと判断し2019年に推奨を取り下げることに決定しました。

妊娠前体格     BMI    体重増加指導の目安
低体重  (<18.5)      12-15㎏
普通体重 (18.5≦ ~ <25) 10-13㎏
肥満(1度)(25≦ ~ <30)  7-10㎏
肥満(2度)(30≦)      個別対応(上限5㎏までが目安)

糖尿病関連ワード

糖尿病の症状・初期症状|糖尿病とは

糖尿病の診断基準(血糖値・HbA1c)

糖尿病改善・予防する方法(食べ物・運動)

糖尿病危険度チェック

糖尿病の原因(生活習慣)|女性・男性

薬局でもできる糖尿病の検査|検尿(尿糖検査)と採血による血糖検査

糖尿病の合併症|網膜症・腎症・神経障害

糖尿病の食事(食事療法)|血糖値を抑える食べ方

糖尿病の運動(運動療法)|筋トレ・有酸素運動

インスリン(インシュリン)とは|血糖を下げる働きがあるホルモン

血糖値(正常値・食後血糖値・空腹時血糖値)・血糖値を下げる食品