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元フジテレビ渡邊渚アナ、PTSD(心的外傷後ストレス障害)だったことを公表




渡邊渚さんのインスタによれば、渡邊渚さんはこれまで病名の公表を控えていましたが、今回専門治療(消化器内科・皮膚科・膠原病科など)が終了し、PTSD(心的外傷後ストレス障害)のため長期の治療を余儀なくされたことを明かしました。

〈初告白〉渡邊渚インタビュー「PTSDであることを発表できなくて苦しかった」薬の影響で髪の毛が抜けたことも…でも「友人たちのおかげで生きていこうと思えた」(2024年10月5日、集英社)では、具体的な症状の一例を紹介してくれました。

PTSDの特徴的な症状の一つに「過覚醒」があるのですが、それによってささいな物音にも恐怖を感じて眠れなかったり、ストレッチャーを引きずる音が怖くなったり……。

PTSDの症状として「過覚醒」があり、常に気が張り続けていたので、この覚醒状態を薬で抑えるところから治療を始めたそうです。

また、長期休養の前は無理をした分、症状が悪化してしまい、1ヶ月で5kgほど痩せてしまい、立っていられない、歩くのも精一杯な状態となり、医師から入院をすすめられたそうで、このインタビューを読むと、最初のころにインスタグラムで体からのサインに耳を傾ければよかったという本当の意味がわかります。

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■PTSDとは?

PTSD|こころの情報サイト

PTSD(Post Traumatic Stress Disorder :心的外傷後ストレス障害)は、死の危険に直面した後、その体験の記憶が自分の意志とは関係なくフラッシュバックのように思い出されたり、悪夢に見たりすることが続き、不安や緊張が高まったり、辛さのあまり現実感がなくなったりする状態です。

渡邊さんの場合は、フラッシュバックや回避・解離、過覚醒、パニック発作など、様々な症状があり、この1年4ヶ月、生きているのが辛くて、身も心もボロボロだったそうです。

2024年の5月・6月は特にパニック発作がひどく、乗り物に乗れるのか、人がたくさんいるところに行けるのか、少しずつ距離を伸ばして、サポートがない状態でも耐えられるのか、毎日小さな目標と実験を繰り返して、ようやく日常正確に不安がなくなったそうです。

渡邊さんが2024年のパリオリンピック男子バレーボールの日本対イタリア戦のNHK中継に映り込み、現地フランスで日本を応援している様子が話題になりましたが、これも実験の一つだったのかもしれません。

■まとめ

つらい経験を思いださせることなく、無意識のうちに恐怖記憶を消去できるニューロフィードバック技術を開発|NICT、ATRらによれば、PTSDの症状としては、突然怖い体験を思い出す、不安や緊張が続く、めまいや頭痛がある、眠れないなどの症状があり、ストレスとなる出来事を経験してからすぐに起こるわけではなく、数週間後、場合によっては何年たってから症状が出ることもあるそうです。

心的外傷後ストレス障害(PTSD)の原因となる恐怖記憶を和らげる方法としては現在では次のような方法がとられているそうです。

恐怖記憶を和らげる従来法の一つは、恐怖対象(赤い車)を繰り返し見せる、あるいはイメージさせるという手法です。この手法は、とても効果的ですが、それ自体がストレスになりえます。

恐怖記憶を和らげる方法としては効果的なのだそうですが、場合によっては被験者にストレスを与えてしまう可能性もある手法なのだそうです。

そこで研究チームが「恐怖記憶を和らげる効果は保持したまま、その過程におけるストレスを緩和することはできないのか?」ということを考え、開発したのが、恐怖の対象を直接見せることなく、被験者が無自覚のうちに恐怖反応を和らげる技術です。

具体的には、恐怖対象にかかわる視覚野の空間的活動パターンを、人工知能技術の一つであるスパース機械学習アルゴリズムで検出する毎に、被験者に報酬を与えるデコーディッドニューロフィードバック法(Decoded Neurofeedback, DecNef)を応用しました。

この研究は基礎研究段階にありますが、DecNefを用いることにより、恐怖記憶を抑制するのではなく、記憶の痕跡そのものを変容できた可能性があると考えられ、従来の方法よりも治療中のストレスが少ないPTSDの治療法になる期待がありそうです。







安西ひろこさん、運動の大切さを実感!筋力アップ&自律神経を整える




安西ひろこさん、運動の大切さを実感!筋力アップ&自律神経を整える
安西ひろこさん、運動の大切さを実感!筋力アップ&自律神経を整える

SincerelyMedia

安西ひろこさんのインスタによれば、2022年に入ってから、パーソナルトレーニングを週1回と晴れの日はウォーキングとランニングをするようにしているそうです。

運動を続けるようになってから、筋力がついてきて、自律神経を整えることに役立っているようです。

2022年3月7日のインスタでも太陽の光を浴びながらウォーキングをすると、幸せホルモンセロトニンが増えて、自律神経を整えてくれると紹介していますので、自律神経を整えることを意識的に行なっているようですね。

安西ひろこ パニック障害との壮絶闘病(2014/7/3、デイリースポーツ)によれば、パニック障害の過去を語っており、メンタルヘルスについて大事にされているのではないでしょうか。(著書『バルドーの告白』でパニック障害を告白)

■自律神経を整える方法

<加治ひとみ×小林弘幸医師>コロナ禍で便秘、めまい…“自律神経の乱れ”かも?SOSに気づいたらすべきこと(2022/4/7、女子SPA)で紹介されている順天堂大学医学部教授の小林弘幸先生によれば、新型コロナウイルス感染の後遺症の悩みは、倦怠感やめまい、頭痛、食欲不振に便秘、下痢といったもので、これらすべて自律神経失調症の症状であり、感染しなかった人も、在宅ワークによる運動不足や不規則な食事、コミュニケーション不足などからストレスを抱えて、自律神経が乱れる人が増えているそうです。

“冷え”はストレス過多のサイン!?自律神経の乱れから男性でも冷え症で悩む人が増えている!で紹介した大阪大学大学院医学系研究科・石蔵先生によれば、冷え性の原因の一つがストレスにあるようで、私たちの体は日中は“緊張モード”になり夜は“リラックスモード”になる自律神経が働いているのですが、残業続きだったり、リラックスできないというストレス過多の状況が続くと、自律神経がバランスを崩し、血管が収縮、血流が悪くなってしまうそうです。

冷えのぼせの症状・原因・改善・治し方・解消法・やってはいけないことによれば、冷えのぼせの状態は、交感神経と副交感神経が通常よりも頻繁に働くため、「自律神経失調症型の冷え」とも言えるそうです。

●自律神経のバランスを整えるポイントは、「ゆっくり」

自律神経のバランスを整える4つの方法とツボ!ポイントは「ゆっくり」を意識すること!で紹介した順天堂大学医学部教授の小林弘幸先生によれば、さまざまな症状の原因が実は交感神経と副交感神経のバランスが崩れたことにあるのではないかと考えられ、反対に考えると、交感神経と副交感神経のバランスを上手にコントロールできるようになれば、病気になりにくくなると考えられるということです。

自律神経のバランスを整えるポイントは、「ゆっくり」なのだそうです。

「ゆっくり」を意識し、ゆっくり呼吸し、ゆっくり動き、ゆっくり生きる。

そうすることで、自律神経のバランスが整えられ、様々な不調が改善していくと考えられるそうです。

→ 【#金スマ】自律神経を整える方法・自律神経測定アプリ(小林弘幸先生) について詳しくはこちら

●運動

自律神経が弱っていると脂肪を燃やせない体になる!?によれば、運動は、筋肉を鍛える、カロリーを消費するだけでなく、自律神経(交感神経・副交感神経を活性化)を鍛える効果があるそうです。

運動を続けるとストレスに強くなる?その科学的根拠とは?で紹介した医学誌「ニューロサイエンス・アンド・バイオビヘイバラル・レビュー」に2月に掲載された研究によれば、運動によって様々な炎症マーカーの値が低下し、また脳の健康に良い影響を与えると考えられるホルモンや生化学物質のレベルが増加していたそうです。

●ストレッチ

寝る前10分のストレッチ&ヨガで「更年期障害の症状」と「うつ」が改善!おすすめのやり方とは?で紹介した甲斐主任研究員によれば、更年期症状は女性ホルモン(エストロゲン)の減少によって自律神経のバランスが乱れることで生じており、これまでも、ストレッチは交感神経の働きを抑え、副交感神経が活性化することが報告されていたそうです。

●腸内環境を整える

自律神経のバランスを整える4つの方法とツボ!ポイントは「ゆっくり」を意識すること!によれば、腸と自律神経は互いに影響し合っており、腸の働きが活発になると、副交感神経が優位になるそうです。

→ 【#金スマ】腸活・便秘解消7つのメソッド(便秘外来小林弘幸先生) について詳しくはこちら

→ 便秘とは?|便秘解消方法 について詳しくはこちら

■パニック障害を告白した芸能人

安西ひろこさんだけでなく、KinKi Kidsの堂本剛さんや中川家・剛さんも以前パニック障害を告白しています。

『堂本剛とFashion & Music Book』(bayfm、2022年4月2日)で「パニック障害」について語ったいます。

■まとめ

セレーナ・ゴメス、4年半ネットを利用していないと明かす「人生が完全に変わった」(2022/4/6、ビルボード)によれば、3億1,000万人以上のInstagramフォロワー数を誇るセレーナ・ゴメスさんは、米TV番組『グッド・モーニング・アメリカ』に出演した際に、「私は4年半の間、インターネットを利用していません」とSNSから離れることでメンタル的に良い方向に進んだことを明かしています。

以前双極性障害と診断されたことについて過去に打ち明けており、スポットライトが当たる生活によって悪化したことから、そこから離れることにより、気持ちが安らぐ生活を送れているようです。

今回取り上げた安西ひろこさんのように、健康的なライフスタイルをすることがメンタルヘルスにもいいということが広がっていくといいですね。

「助けを求めることは恥ではなく、それは強さです」

→ なぜPINTERESTで「セルフラブ」の検索が急上昇しているのか?/宇多田ヒカルの『PINK BLOOD』の歌詞も「セルフラブ」のメッセージ/大坂なおみ選手はメンタルヘルスの話題をオープンに







砂糖の過剰摂取が脳の血管障害を引き起こし、統合失調症や双極性障害などの精神疾患をリスクになる可能性|東京都医学総合研究所




精神疾患の新たなリスク要因(砂糖の過剰摂取)と表現型(脳毛細血管障害)を発見(2021/11/11、東京都医学総合研究所)

① 思春期に砂糖を過剰摂取すると、背景に精神疾患に対する遺伝的な脆弱性を抱えていた場合に、様々な精神疾患様の症状を呈することを、新たにモデルマウスを作製することで明らかにしました。
② 上記のモデルマウスを詳細に解析する中で、脳の毛細血管障害という精神疾患の新たな表現型を見出しました。
③ さらに、上記の脳の毛細血管障害のヒトでの一般性を検証し、統合失調症、双極性障害の患者さんの死後脳にモデルマウスと同様の血管障害を同定しました。
④ 作製した精神疾患モデルマウスでは、血中から脳内へのグルコースの取り込みが低下していることを見出しました。

東京都医学総合研究所などの研究班が行ったマウスの実験によれば、思春期に砂糖を過剰に取りすぎると統合失調症や双極性障害などの精神疾患を発症するリスクの一つになる可能性があると発表しました。

この研究の中で気になったのは、脳の毛細血管障害という精神疾患があることと、精神疾患のリスク要因として砂糖の過剰摂取が考えられること。

具体的には、脳の毛細血管の血管内皮細胞へのフィブリン(注10)の蓄積という特徴的な血管障害が見られました。なぜ血管障害が起こるのか、その機序は不明ですが、砂糖摂取過多による代謝障害や終末糖化産物(注11)産生などによるストレスが、遺伝的脆弱性の元で炎症を引き起こし、脳の毛細血管障害につながる可能性があります。

砂糖の過剰摂取によって、AGEs(糖化最終生成物)を作り、動脈硬化を起こすといわれています。

→ 糖化とは|糖化の症状・原因・チェック・糖化を防ぐ方法 について詳しくはこちら

今回の研究ではそのメカニズムについてはわかっていないものの、もし糖化に当てはまるのであれば、糖化によって血管障害が起こり、脳の毛細血管障害による精神疾患を引き起こす可能性があるということではないでしょうか?







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ブロークンハート症候群(ストレス性心筋症)|「失恋で胸が痛い」は心臓にも悪影響がある




【目次】

■ブロークンハート症候群(ストレス性心筋症)|「失恋で胸が痛い」は心臓にも悪影響がある

Untitled

by Mariane L.(画像:Creative Commons)

気を付けて!「失恋で胸が痛い」は心臓にも悪影響がある

(2012/2/26、Menjoy)

アメリカ・ロヨラ大学の心臓内科医、ビン・アン・ファン博士によれば、“ブロークンハート症候群”とは、親族の死や失職、激しい怒りなど強いストレスや感情の動きに伴う症状であるとのこと。

別名を、ストレス性心筋症。

胸の痛みや呼吸困難など心臓発作と似た症状です。

幸いなことにそういった症状は時間とともに去ります。

失恋したり、大切な人と死別したりなど、深い悲しみに直面したときの心の痛みのことを「ブロークンハート症候群」と呼ぶそうです。

ブロークンハート症候群の症状は心臓発作と似た症状ですが、心臓にダメージが残ってしまうことはなく、また治療をしなくてもほとんどの人が数週間の内に治ってしまうそうです。

「時が解決してくれる」とはこういうことなんですね。

それにしても、なぜ失恋したり、大切な人と死別したりするとこのような症状が起こるのでしょうか?

強いストレスを受けると、心臓にはアドレナリンなど大量のストレスホルモンが流れ込みます。これによって心臓に血液を送る動脈が狭まるのです。

これは血栓が動脈につまって血流が悪くなった、本物の心臓発作と同じような状態。ただし、本物の心臓発作と異なり、ブロークンハート症候群では、時間の経過とともに血管や血流の状態は元に戻ります。

強いストレスを受けたことで、心臓にストレスホルモンが流れ込み、心臓に血液を送る動脈が狭まることで、心臓発作と同じような症状を起こすそうです。

■ブロークンハート症候群が危ないのは男女どっち?

アーカンソー州立大学のアビシェク・デシュムク博士らの研究によれば、女性は男性よりも7~9倍もブロークンハート症候群にかかりやすいのだそうです。

女性は男性よりも7から9倍もブロークンハート症候群にかかりやすいそうです。

女性のほうが男性よりも感情的であり、共感する力が高いため、ストレスを感じやすいのかもしれません。

しかし、男性の場合は、配偶者の死亡によるブロークンハート症候群が深刻な事態につながりやすいそうです。

ロンドンにあるカス・ビジネス・スクールのヤープ・スプリュー博士らが、保険会社のデータをもとに行った調査によれば、妻を失った夫は、夫を失った妻よりも、悲しみのあまり死に至る確率が6倍も高いことが判明しています。

特に、妻の死後、1年以内に夫も死んでしまうケースが非常に多いそうです。

妻を失った夫は、夫を失った妻よりも死に至る確率が6倍高く、さらには、妻の死後1年以内に亡くなってしまうケースが非常に多いそうです。

心理学者のアンドリュー·パパドプロス氏は以下のようにコメントしています。

「愛する配偶者を失うことは、心に多大な影響を及ぼす出来事です。

特に男性にとっては、生活における役割も一変してしまうことがあります。妻の生前には、料理や洗濯をする必要がなかった人が多いでしょうからね。

またストレスは免疫システムに有害で、健康にも悪影響を及ぼします。配偶者の死後、生きている意味も希望もないと感じる人は特にリスクが高いです」

男性にとって配偶者の死は、とてつもないストレスとなり、心・そして身体の健康に大きな影響をおよぼすようです。

自分自身、及び身近な人が深い悲しみに直面している際には、ブロークンハート症候群に陥らないように、十分な心のケアを行いましょう。

自分が深い悲しみに直面したときには、自分のことを優しく大事にしてあげてください。

そして、身近にいる大事な人が深い悲しみに打ちひしがれているときには、寄り添ってあげてください。




→ 恋を脳科学する|熱烈な恋をしている時、恋が成熟した時、恋が破れた時に脳はどう変化するか? について詳しくはこちら




野村彩也子アナ復帰 「体調不良は業務過多によるもの」/企業でストレスの見える化するツールの活用が増える!?

TBS 野村彩也子アナの1年ぶり復帰発表「体調不良は業務過多によるもの」「早期に察知できず深く反省」(2024年9月18日、スポニチ)によれば、TBSは、体調不良で休養していた野村彩也子アナ(26)が業務復帰したと発表しました。

原因は業務過多による体調不良であり、その兆候を早期に察知できなかったことが挙げられています。

「ストレスの見える化」ができるツールやアプリに注目!|体の動き・皮膚ガス・皮膚の色の変化・声帯の変化・脈拍の変動でも取り上げましたが、ストレスをチェックする方法については研究がおこなわれています。

●声帯の変化で心の変化を見える化するサービス

参考画像:日立システムズがPSTと協業し、「音声こころ分析サービス」を開発 神奈川県が未病の早期発見に寄与するサービスを試行導入(2017/2/3、日立システムズ)|スクリーンショット

日立システムズ、「音声こころ分析サービス」を開発|なぜ声帯の変化で心の状態の「見える化」ができるのか?|神奈川県が未病の早期発見に寄与するサービスを試験導入によれば、感情をつかさどる大脳辺縁系は神経で声帯と直接つながっており、声帯の変化は自分ではコントロールできないので、声帯の変化を分析することで、心の状態を「見える化」することができるそうです。

●生体情報から従業員の長期ストレスの増加を早期発見する技術

図1:長期ストレスを把握し「高ストレスになることを未然に防ぐ」|NEC
図1:長期ストレスを把握し「高ストレスになることを未然に防ぐ」|NEC

参考画像:NEC、生体情報から従業員の長期ストレスの増加を早期発見可能な技術を開発(2018/4/6、NECプレスリリース)|スクリーンショット

生体情報から従業員の長期ストレスの増加を早期発見できる技術を開発し、高ストレスになることを未然に防ぐ|NECによれば、NECは、ウェアラブルセンサを用いて取得した生体情報から、従業員の長期ストレスを段階別に高精度に推定する技術を開発しました。

※長期ストレスとは、継続的な仕事量・質の過多、険悪な人間関係などの長期的なストレス刺激のことで、血圧の変化、呼吸数の増加など体が変化した状態が長期間継続し、負荷がかかった状態が続くことにより、心身に不調をきたす可能性があると考えられます。

※短期ストレスとは、プレゼンテーションの前、締め切りの前など短期的なストレス刺激のことで、血圧の変化、呼吸数の増加など体が急速に変化しますが、刺激後、素早く通常レベルに戻るものです。

図2:生体情報の時間経過による変化を捉えることによる推定精度向上の例|NEC
図2:生体情報の時間経過による変化を捉えることによる推定精度向上の例|NEC

参考画像:NEC、生体情報から従業員の長期ストレスの増加を早期発見可能な技術を開発(2018/4/6、NECプレスリリース)|スクリーンショット

「一時的に大きなストレスを受けると、その後些細なこともストレスと感じてしまう」という心理学の知見から新たに見出した生体情報の特徴を用いて、高ストレスの兆候(サイン)を含めて把握することで「高ストレスになることを未然に防ぐ」ことが実現できるそうです。

●スマホのセンサーでストレス度チェック

スマホのセンサで測り、AIが解析する「組織の活性度(組織の幸福感)」をチェックするツールでできる2つの可能性|ストレス度チェック・イノベーション度チェック|日立によれば、全体的なストレスが高い組織では、無意識に身体が静止してしまう確率が上がることがわかっており、ストレスがかかっているという状況が体の動きを静止してしまっていることが予想されます。

●皮膚ガスを検知してストレス度をチェック

皮膚ガスを検知して疲労度やストレス度を測るデバイスの開発|皮膚ガス分析による健康管理で病気予防|東海大学によれば、東海大学関根嘉香教授は皮膚から出るアンモニアに着目し、体の一部に貼るだけで疲労度やストレス度を測るデバイスを開発したそうです。

●皮膚の色変化から心拍の揺らぎを検知してストレスチェック

【#金スマ】自律神経を整える方法・自律神経測定アプリ(小林弘幸先生)によれば、COCOLOLOはスマホのカメラに指先を当てて、皮膚の色変化から心拍の揺らぎを検知し、ストレスチェックを行うアプリです。

■まとめ

今後はストレス度をチェックしながら、仕事の大変さ・量をコントロールして、体調不良になるのを未然に防ぐことが企業にとってかかせないものになるのではないでしょうか?

大事な考え方は「未病」です。

未病とは、発病には至っていないものの健康な状態から離れつつある状態を指します。

自覚症状がない場合でも検査で異常がみられる場合や、自覚症状があっても検査では異常がない場合など、その状態は様々です。

今回のケースも本人はいろんなところでサインを出していたかもしれませんし、それを回りが察知できなかったことも考えられます。

そのサインを察知する責任を負うというのは難しいものです。

だからこそいろんなツールを活用していくのは大事だと思います。

これから未病対策のような予防医療・予防医学に取り組んでいくことは医療費の削減するためにも今後重要になっていくと考えられますし、世界的にも予防医学・予防医療の方向に進んでいるのを感じます。

ザッカーバーグ夫妻、人類の病気を予防・治療するプロジェクトで30億ドルを投資で紹介したザッカーバーグさんはこのようにコメントしています。

ザッカーバーグは「アメリカでは病気にかかった人々を治療するための支出に比べて、そもそも人々が病気にならないように研究するための支出はわずか50分の1しかない」と述べた。

ザッカーバーグさんのコメントは、病気を発症してからではなく、病気予防に重点を置くという考え方は、東洋医学の「未病」という考え方に近いと思います。

また、QOL(生活の質)の向上といった間接的なコスト削減も期待できると考えられます。

社会的インパクト投資(ソーシャルインパクトボンド)とヘルスケア分野(認知症・がん)の可能性|サキドリ↑(NHK)によれば、福岡県大川市の高齢者施設では、学習教材を使っての認知症予防への取り組みに社会的インパクト投資が使えるのかの実証実験として、高齢者100人が参加して、5か月間実験したところ、実験に参加した多くの高齢者の要介護度が下がり、公的介護費用が削減するという結果になったそうです。

※「社会的インパクト投資(ソーシャルインパクトボンド、SIB)」とは、障がい者支援や低所得者(貧困)支援、難民、失業、引きこもりの人の就労支援などの社会問題の解決と収益の両立を目指す社会貢献型の投資のこと。

また、積極的に計画・実行する人はがん・脳卒中・心筋梗塞の死亡リスクが低い|国立がん研究センターで紹介した国立がん研究センターによれば、日常的な出来事に対して、積極的に解決するための計画を立て、実行する「対処型」の行動をとる人は、そうでない人に比べて、がんで死亡するリスクが15%低く、また、脳卒中リスクが15%低く、脳卒中心筋梗塞などで死亡するリスクが26%低いという結果が出たそうです。

その理由としては、日常的な出来事に対して、積極的に解決するための計画を立て、実行する「対処型」の人は、がん検診や健康診断を受診するため、病気の早期発見につながり、病気による死亡リスクが低下して可能性があるようです。

つまり、予防医学・予防医療を導入するということは、病気による死亡リスクが減少し、医療費の削減にもつながるということです。

今後ますます未病対策のような予防医学・予防医療に関心が高まるのではないでしょうか。







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