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オメガ3脂肪酸(DHAやEPA、αリノレン酸)がアレルギー性結膜炎(花粉症)を改善する!|順天堂大学

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2019年4月2日放送の「林修の今でしょ講座」でマウスの実験によれば、オメガ3脂肪酸が花粉症に効果があるという結果が出たことを紹介していました。

オメガ3脂肪酸のアレルギー性結膜炎への改善効果を発見~亜麻仁油が花粉症患者を救う?~

(2018/11/5、順天堂大学)

順天堂大学の横溝岳彦教授と、平形寿彬、松田彰准教授らの研究グループによれば、オメガ3脂肪酸摂取は、アレルギー症状を引き起こす多種の炎症性脂質メディエーター(生体内で産生され、産生細胞の近傍で生理活性を発揮する脂質で、炎症を引き起こすものは炎症性脂質メディエーターと呼び、主に細胞膜に存在するアラキドン酸(ARA, C20:4)から細胞内の酵素反応によって産生される)を結膜中から著しく減少させることにより、花粉によるアレルギー性結膜炎の症状の改善が見られたこと、DHAやEPA、α-リノレン酸というオメガ3脂肪酸の食事摂取がアレルギー性結膜炎(花粉症)を改善させるメカニズムの解明に成功しました。

オメガ3脂肪酸によるアレルギー性結膜炎抑制のメカニズム
オメガ3脂肪酸によるアレルギー性結膜炎抑制のメカニズム

花粉症の症状を軽くするためにもDHAやEPA、α-リノレン酸というオメガ3脂肪酸を含む食品を積極的に摂っていきたいですね!

【参考リンク】

→ オメガ3脂肪酸|オメガ3の効果・効能・食べ物(オイル)・ダイエット について詳しくはこちら

→ DHA・EPAとは|DHA・EPAの効果・効能・食品・摂取量 について詳しくはこちら

島根県産えごま油|オメガ3(αリノレン酸)を摂ろう!
島根県産えごま油|オメガ3(αリノレン酸)を摂ろう!

【新物】島根県産えごま油(50g)|低温圧搾生搾り|オメガ3(αリノレン酸)を摂ろう! 1,944円(税込)







【関連記事】

プロバイオティクス飲料の継続摂取が日本人2型糖尿病患者の腸内フローラを変化させ、慢性炎症の原因となる腸内細菌の血液中への移行を抑制|腸管バリア機能強化による慢性炎症抑制の可能性|順天堂大学

健康・美容チェック > 糖尿病 > プロバイオティクス飲料の継続摂取が日本人2型糖尿病患者の腸内フローラを変化させ、慢性炎症の原因となる腸内細菌の血液中への移行を抑制|腸管バリア機能強化による慢性炎症抑制の可能性|順天堂大学




【目次】

■プロバイオティクス飲料の継続摂取が日本人2型糖尿病患者の腸内フローラを変化させ、慢性炎症の原因となる腸内細菌の血液中への移行を抑制|腸管バリア機能強化による慢性炎症抑制の可能性|順天堂大学

プロバイオティクス投与後の血液中への細菌の移行
プロバイオティクス飲料の摂取16週後において、摂取群では血液中の腸内細菌数は減少した。

参考画像:プロバイオティクス飲料の継続摂取が日本人2型糖尿病患者にもたらす効果~ 腸管バリア機能強化による慢性炎症の抑制の可能性 ~(2017/10/20、順天堂大学プレスリリース)|スクリーンショット

プロバイオティクス飲料の継続摂取が日本人2型糖尿病患者にもたらす効果~ 腸管バリア機能強化による慢性炎症の抑制の可能性 ~

(2017/10/20、順天堂大学プレスリリース)

日本人2型糖尿病患者におけるプロバイオティクス飲料の継続摂取により、
・摂取群では便中の総ラクトバチルス属菌が増加し、腸内の善玉菌も増加した。
・摂取群では血中の細菌数が減り、血中への腸内細菌の移行を抑制することができた。
・腸管バリア機能を強化することで慢性炎症を抑制する可能性を提示した。

順天堂大学大学院医学研究科・代謝内分泌内科学の金澤昭雄 准教授、佐藤淳子 准教授、綿田裕孝 教授、プロバイオティクス研究講座の山城雄一郎 特任教授らの研究グループは、ヤクルトとの共同研究の成果として、プロバイオティクス飲料の継続摂取が日本人2型糖尿病患者の腸内フローラを変化させ、慢性炎症の原因となる腸内細菌の血液中への移行を抑制することを明らかにしたそうです。

以前取り上げた、肥満になっても腸管で炎症が起こらないと糖尿病になりにくい!?|慶大によれば、高脂肪食の過剰摂取による大腸の慢性炎症がインスリン抵抗性を引き起こし、糖尿病の発症につながるという新たな糖尿病発症メカニズムを解明し、「肥満になっても、腸管で炎症が起こらないと糖尿病になりにくい」ことを示すものであり、将来的には腸の炎症を抑えることによって糖尿病の発症を防ぐ薬の開発が期待されると紹介しました。

今回の研究によれば、2型糖尿病患者がプロバイオティクス飲料を継続摂取をすることによって、慢性炎症の原因となる腸内細菌の移行を抑制し、腸管バリア機能(腸管上皮細胞がもつ腸内細菌の侵入を防ぐバリア機能)を強化することで慢性炎症を抑制する可能性を示しました。

■背景

日本人2型糖尿病患者では、腸内フローラのバランスが乱れていること、さらに腸内フローラの乱れから腸管バリア機能*2が低下することにより腸内細菌が血流中へ移行しやすいバクテリアルトランスロケーション(BT: Bacterial Translocation)*3が起こっていることを研究グループは明らかにしてきました(注1)。
2型糖尿病では、病態の一つであるインスリンが作用する臓器の慢性炎症が問題となっており、これには腸内フローラの乱れや腸内から血液中に移行した腸内細菌がリスクとなります。そのため、腸内フローラを適切に維持し、血液中への細菌の移行を抑えることが慢性炎症の予防には必要です。

ポイントをまとめてみたいと思います。

●日本人の2型糖尿病患者では、腸内フローラのバランスが乱れている

●腸内フローラの乱れから腸管バリア機能が低下することによって、腸内細菌が血流中へ移行しやすいバクテリアルトランスロケーション(BT: Bacterial Translocation)が起こっている

バクテリアルトランスロケーション(BT: Bacterial Translocation)とはどういうものなのでしょうか?

バクテリアルトランスロケーション(BT:Bacterial Translocation)

腸管粘膜を介して生きた腸内細菌が腸管内から粘膜固有層、さらには腸管リンパ節や他の臓器に移行し感染を引き起こすことをバクテリアルトランスロケーション(BT)と呼んでいます。BTを引き起こす主な原因としては、1) 腸管内における細菌の異常増殖、2) 腸管バリア機能の障害、 3) 侵襲してくる細菌に対する生体防御機構の破綻と考えられています。

●2型糖尿病ではインスリンが作用する臓器の慢性炎症が問題となっている

こうした背景から、腸内フローラのバランスを整えることがわかっているプロバイオティクス飲料を摂取することによって、2型糖尿病患者の腸内フローラのバランスがどうなるか、そして腸内細菌の血液中への移行にどのように及ぼすのか、について研究したのが今回の研究です。

■まとめ

2型糖尿病患者がプロバイオティクス飲料を継続摂取をすることによって、慢性炎症の原因となる腸内細菌の移行を抑制し、腸管バリア機能を強化することで慢性炎症を抑制する可能性が示されました。

今後、腸管バリア機能の強化による慢性炎症抑制をターゲットにした糖尿病の新薬開発が期待されます。

→ 糖尿病の症状・初期症状 について詳しくはこちら







【参考リンク】
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カメラに指を置くだけ!自律神経をスマホアプリで測る「CARTE(カルテ)」|CA・順天堂大学




■カメラに指を置くだけ!自律神経をスマホアプリで測る「CARTE(カルテ)」|CA・順天堂大学

CARTE
CARTE – 自律神経をスマホで測れる! カメラに指を置くだけ、自律神経がわかるインナーパワーで評価!

参考画像:CARTE – 自律神経をスマホで測れる!カメラに指を置くだけ、自律神経がわかるインナーパワーで評価!|iTunes(iOS)|スクリーンショット

サイバーエージェントが順天堂大学と共同で自律神経のセルフコントロールをサポートする アプリ「CARTE(カルテ)by CyberAgent」の提供を開始~自律神経の状態を把握する独自指標“インナーパワー”を数値化~

(2018/8/21、サイバーエージェント)

自律神経は、内臓器官と血液をコントロールしている神経で、体を緊張させる交感神経と体をゆるめる副交感神経の両方が高いレベルで安定していることが、心と体にとって最も良い状態であるといわれています。「CARTE」では、自律神経の活動量とバランスを掛け合わせた独自の指標を“インナーパワー”として数値化。スマートフォンのバックカメラに60秒間指を当てるだけで、ユーザーの脈拍から心拍変動解析に基づいた自律神経の状態を1~100の数値で算出します。

サイバーエージェントは、順天堂大学との産学共同プロジェクトとして、自律神経研究の第一人者である小林弘幸順天堂大学医学部教授監修による自律神経のセルフコントロールをサポートするアプリ「CARTE(カルテ)by CyberAgent」をリリースしました。

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■まとめ

今後も、解析エンジンとアルゴリズムの改良を行い、測定時間の短縮化を図ると共に、ビッグデータを活用した機械学習を取り入れることで、測定時の心身のコンディションや前後の行動の記録、地域や天気によっての自律神経の状態などを総合的に分析できるようにし、更にセルフコントロールや病気予防に寄与できるサービスを目指して機能拡充を行う予定です。

予防医療が広がることで、自分の健康状態を天気予報を見るようにダッシュボードで見て予測できるような未来になる!?でも取り上げましたが、最近では予防医療・予防医学に関しても注目が集まっています。

在日米国商工会議所(ACCJ:The American Chamber of Commerce in Japan)と欧州ビジネス協会(EBC:European Business Council in Japan)は、持続的な経済成長を促すことを目的に、健康寿命を延ばし病気による経済的負担を軽減するための政策を提言した「ACCJ-EBC医療政策白書2017年版」を共同で発表し、病気の予防や早期発見、早期治療を柱とする「予防型医療」への転換の重要性を訴えています。

ザッカーバーグ夫妻、人類の病気を予防・治療するプロジェクトで30億ドルを投資で紹介したザッカーバーグさんはこのようにコメントしています。

ザッカーバーグは「アメリカでは病気にかかった人々を治療するための支出に比べて、そもそも人々が病気にならないように研究するための支出はわずか50分の1しかない」と述べた。

ザッカーバーグさんのコメントは、病気を発症してからではなく、病気予防に重点を置くという考え方は、東洋医学の「未病」という考え方に近いと思います。

人によっては、健康診断などの検査結果で異常がないにもかかわらず、体がだるい、疲れやすい、頭痛、肩こり、めまい、眠れないなどといった体の不調に悩まされた経験もあるのではないでしょうか。

「はっきりとした症状はでていない」「数値には現れないけどなんだか体調がよくない」というときを、未病の考えでいう健康な体から病気の身体へと向かう途中だと考えるとすれば、その途中で起きる「サイン」に着目して、何らかの対処を行なうことが最も効果的な医療になっていくのではないでしょうか。







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【動画】ロコモ対策のための3世代別に区分された3分体操「ACTIVE5」のやり方|立命館大学・順天堂大学




【目次】

■ロコモ対策のための3世代別に区分された3分体操「ACTIVE5」を考案|立命館大学・順天堂大学

ロコモ対策のための3世代別に区分された3分体操「ACTIVE5」を考案|立命館大学・順天堂大学
ロコモ対策のための3世代別に区分された3分体操「ACTIVE5」を考案|立命館大学・順天堂大学

参考画像:【ロコモ予防運動】ACTIVE5 三世代シンクロバージョン アクティブ・フォー・オール拠点|YouTubeスクリーンショット

COI「アクティブ・フォー・オール拠点」-健康寿命を延ばしQOLを高めるための運動プログラムを考案-3世代が同一空間・同じ曲で各世代異なった振り付で同期(シンクロ)を楽しめる3分エクササイズ「ACTIVE5」を初公開

(2017/9/4、立命館大プレスリリース)

こうした社会課題を受け、このたび、COI「アクティブ・フォー・オール拠点」では、研究開発成果として子どもから大人、シニアといった3世代別に区分された3種類の3分エクササイズ「ACTIVE5」を考案しました。このエクササイズの振り付け動作は、運動生理学の知見から順天堂大学大学院スポーツ健康科学研究科(内藤久士研究科長)の町田修一先任准教授と、舞踊家であり、モダンバレエを基礎にした独自のダンス体操を指導している立命館R-GIRO客員研究員、増田晶子(シアーハッピネス代表)が担当いたしました。

立命館大学の伊坂忠夫と順天堂大学の木南英紀らの研究グループは、ロコモ対策のための、子どもから大人、シニアといった3世代別に区分された3種類の3分エクササイズ「ACTIVE5」を共同で考案しました。

ACTIVE5(アクティブ5)キッズバージョン(指導者用)

ACTIVE5(アクティブ5)一般バージョン

ACTIVE5(アクティブ5)シニアバージョン

【参考リンク】

■ロコモティブシンドロームとは?

ロコモティブシンドロームになると要介護のリスクが高くなる?ロコモの原因・予防のためのトレーニング方法によれば、ロコモティブシンドロームは日本整形外科学会が提唱した、骨や筋肉、関節など運動器の働きが衰え、生活の自立度が低くなり、要介護の状態や要介護となる危険の高い状態の概念のことをいいます。

ロコモティブシンドロームの原因は、加齢による筋力やバランス能力の低下によるものです。

老化のスピードが速い大腿筋を鍛える方法|大腿筋の老化のスピードは最も速いで紹介した石井直方さん(東京大学大学院筋生理学・トレーニング科学専門)によれば、筋肉量は30歳をピークに減少し始めるそうです。

なかでも大腿筋の老化は深刻で、30~70才までの40年間で、前側(大腿四頭筋)は2分の1、後ろ側(ハムストリングス)は3分の2にまで落ちることが実証されているそうです。

筋肉(とくに前側の筋肉)が衰えると、

  • 椅子から立ち上がれない
  • 転びそうになっても体を支えられない
  • 骨は、筋肉を使えば使うほど刺激を受けて強化され、基本的に、太ももの筋量が多い人ほど骨の強度も高いそうなのですが、筋肉が衰え、活発に動けなくなると骨への刺激も減るため、転倒や歩行困難、最悪の場合は寝たきりになるおそれもある

になることが考えられます。




■若い女性に「ロコモ」が急増している!

若い女性に「ロコモ症候群」が急増 2つのテストで「ロコモ度」診断

(2017/5/16、AbemaTIMES)

丸の内で働く20代・30代女性352人にテストを実施した結果、30%の女性に移動機能障害がすでに始まっている傾向が見られ、さらに4%に「障害が進行中」という調査結果が出た。

ロコモティブシンドロームの原因には、加齢による筋力やバランス能力の低下が考えられるため、高齢者に注意してもらいたいものとしてこれまでに紹介してきましたが、今回の記事によれば、若い女性にも「ロコモティブシンドロームが急増しているそうです。

東京大学医学部付属病院整形外科・脊椎外科の山田恵子医師によれば、

ロコモが目に見えるような形になるのが50代~60代以降になるが、当たり前だが、50代~60代になってから急激に運動機能が低下するわけではなく、個人差が大きくなるのが50代~60代以降ということ。それまでは少しずつ運動機能が低下していく。例えばバランス機能は30代ぐらいから明らかに低下していくので、少しずつでも体を動かす習慣をつけたほうがいい

ということで、若い時から運動する習慣を持っていないと、徐々に運動機能が低下していき、それがロコモティブシンドロームにつながると考えられます。

■ロコモティブシンドロームの予防

ロコモティブシンドロームを予防するには、どうしたらよいのでしょうか。

ロコモティブシンドロームの考え方は、痛みに対する治療だけでは不十分で、筋力強化なども併せて運動の状態を向上させ、QOL(生活の質)を保つことを目指す。

それが、介護予防にもつながる。

痛みに対する治療だけでなく、日頃から筋力を強化することで運動の状態を維持していくことが、大事なようです。

毎日運動している人としていない人との間には体力に大きな差がある!?|2014年度体力・運動能力調査で紹介したスポーツ庁の2014年度体力・運動能力調査によれば、高齢者(65~79歳)で、ほとんど毎日運動している人と運動をしない人では、体力に大きな差があることがわかりました。

記事の中には、ロコモティブシンドロームの予防に取り組む目安の五項目が紹介されています。

日本整形外科学会は、予防に取り組む目安として五項目を紹介している。

片脚立ちで靴下がはけない
▽階段を上るのに手すりが必要
▽横断歩道を青信号で渡りきれない
▽十五分くらい続けて歩けない
▽家の中でつまずいたり滑ったりする-。

この5項目のうち、一つでも当てはまる人は、ロコモティブシンドロームを予防するロコモーショントレーニングを薦めているそうです。

効率よく筋力強化ができるのが目を開けての「片脚立ち」。

松井医長によると、片脚立ちは両脚立ちに比べ二・七五倍の負荷がかかり、一日三回、左右一分間の片脚立ちは、約五十三分間の歩行に相当するという。

支えが必要なら、机に手をついて行ってもよい。

「スクワット」はお尻を低く下ろせばより筋力が鍛えられるが、継続するには浅い角度の方が安全だ。

脚はかかとから三〇度くらい外側に開き、体重が脚の裏の中央にかかるように意識する。

現在の筋肉を維持しようという人がウォーキングだけをしても、筋肉は衰えていってしまいます。

筋肉を衰えさせないためにも、筋トレが必要。

ロコモティブシンドロームを予防するトレーニングとして紹介されているのは、「片脚立ち」と「スクワット」です。

■まとめ

「フレイル(高齢者の虚弱)」の段階で対策を行ない、要介護状態の高齢者を減らそう!で紹介した厚生労働省によれば、多くの高齢者が中間的な段階(フレイル)を経て、徐々に要介護状態に陥るそうです。

高齢者は健康な状態から急に要介護状態になるわけではなく、食欲の低下や活動量の低下(社会交流の減少)、筋力低下、認知機能低下、多くの病気をかかえるといった加齢に伴う変化があり、低栄養、転倒、サルコペニア、尿失禁、軽度認知障害(MCI)といった危険な加齢の兆候(老年症候群)が現れ、要介護状態になると考えられます。

そこで、フレイルの段階で、適切な介入・支援を行なうことができれば、要介護状態に至らず、生活機能の維持・向上が期待できるというのが今注目されている考え方です。

フレイルの段階で、今回提案されているようなロコモティブシンドローム対策を行なうことで、要介護にならない人が増えるといいですね。







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ドライアイ指数がチェックできるスマホアプリ「ドライアイリズム」|#順天堂大学

健康・美容チェック > 目の病気 > ドライアイ > ドライアイ指数がチェックできるスマホアプリ「ドライアイリズム」|順天堂大学




【目次】

■スマホアプリでドライアイ指数がチェックできるドライアイアプリ「ドライアイリズム」|順天堂大学

スマホアプリでドライアイ指数がチェックできるドライアイアプリ「ドライアイリズム」|順天堂大学
スマホアプリでドライアイ指数がチェックできるドライアイアプリ「ドライアイリズム」|順天堂大学

参考画像:ドライアイリズムリーフレット|順天堂大学|スクリーンショット

世界初! スマホアプリでドライアイ指数をチェック~順天堂大学眼科×iPhoneでドライアイのビッグデータ解析~

(2016/11/2、順天堂大学プレスリリース)

ドライアイは日本に2,200万人、世界に10億人いると推測されている最も多く一般的な眼科疾患です。しかしながら、多くの人が未だに診断に至っておらず、眼精疲労、眼痛、頭痛、自覚視力の低下、肩こりなど、QOL(生活の質)を下げる原因となっています。もし普段からの症状の変動について、可能な限り正確な情報を集めることができれば、症状がでる前に予防することや、回復を早めたりすることができるはずです。このように、すべての方に眼の健康を届けたいという思いから「ドライアイリズム」を作りました。

順天堂大学は、Appleが公開した医学・医療研究用のiPhoneアプリを開発するためのオープンソースのソフトウェアフレームワーク「ResearchKit®」を使用し、世界初の「ドライアイや眼精疲労といった症状と生活習慣の関連性を明らかにする」ためのアプリケーション「ドライアイリズム」をリリースしています。

【参考リンク】

  • ドライアイリズム|iTunes(iPhone)
    https://itunes.apple.com/jp/app/%E3%83%89%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%83%AA%E3%82%BA%E3%83%A0/id1164781008?mt=8

ドライアイリズムでは実用視力、まばたき回数の測定、ドライアイ質問紙票(OSDI)を用いてドライアイ指数を計測します。このドライアイ指数はSNSにシェアすることも可能です。

ドライアイや眼精疲労といった目の症状を「ドライアイ指数」としてチェックすることができ、また、運動量や睡眠時間、水分摂取量といった生活習慣に関する情報を同時に計測することで、ドライアイと生活習慣の関連性を明らかにすることを目指しているそうで、ドライアイアプリ「ドライアイリズム」の米国版をリリース(2016/11/22、順天堂大学プレスリリース)によれば、日本では約2万名の方にドライアイリズムがダウンロードされているそうです。

ドライアイアプリ「ドライアイリズム」の米国版をリリース

(2016/11/22、順天堂大学プレスリリース)

しかし、ドライアイは世界で10億人以上が罹患すると推測されておりますが、これまでに世界規模の疫学的調査は行われておりません。そこで、順天堂大学では、ドライアイリズムを用いて全ての方に目の健康を届けたいという思いから、世界規模のビッグデータ解析を計画し、2017年11月21日に同アプリケーションの英語版「Dry Eye Rhythm」を米国においてリリースしました。

ドライアイは日本に2200万人、世界に10億人いると推測されているそうですが、世界でどのくらいのドライアイ患者がいるかを明らかにした研究はないそうです。

ドライアイアプリを使用する人たち=ドライアイに関心がある人たちの普段からの症状や生活習慣に関する情報を集めることができれば、症状が出る前の予防ができたり、回復を早めることができるということから、ドライアイアプリ「ドライアイリズム」のアメリカ版をリリースしたそうです。




■Researchkitによる研究方法の利点と気になる点

RESEARCHKIT、50以上の医療機関が協力しても1年以上はかかることを24時間で達成では、「Researchkit」による研究方法には利点がある一方、気になる点があると以前書きました。

●利点

1.規模とスピード

ResearchKit、50の医療機関が1年がかりで行うタスクを24時間で達成

(2015/3/13、iphone mania)

スタンフォード大学のAlan YeungメディカルディレクターはBloombergに対し、ResearchKitが公開されてから24時間で、すでに1万1,000人もの人々が心臓血管研究にサインアップした、と語っています。

同氏によれば、通常医療研究への参加者を1万人集めるには、全米中の50の医療機関が協力しても1年はかかるそうです。

通常の方法で医学研究の協力者を1万人集めるには、50以上の医療機関が協力しても1年以上はかかるという規模のことを24時間で達成できる。

2.データの精度が向上

ResearchKit、50の医療機関が1年がかりで行うタスクを24時間で達成

(2015/3/13、iphone mania)

またiPhoneを利用した研究参加には、データ報告の精度が向上するという長所もあります。こうした医療研究に参加する人々は、通常自分で記録を採り、それを医療機関に報告することになりますが、時にはエクササイズをした時間が正確でないなど、報告内容に間違いが含まれている場合があります。

しかしiPhoneを使うと、iPhoneがエクササイズ時間や歩数、心拍数などを自動的に記録するため、こうした間違いが減少します。

自動的に記録するため、データをとるタイミングが一定となり、データの精度が向上することが期待されます。

また、人によっては意図的でもそうでなくても間違いを記入するということもありますが、そういったことも排除することができ、データの精度がより正確になると考えられます。

●気になる点

ただ、この研究方法には2点ほど気になることがあります。

1.データの偏り

世論調査のCivicScienceによれば、平均的なAndroidユーザーと比べ、iPhoneユーザーは大学院卒や博士号取得者が多いという結果が出ています。

iPhoneユーザーには大学院卒や博士号取得者が多いそうです。

「所得と生活習慣等に関する状況」のグラフから見えてくるものー厚生労働省調査によれば、男女問わず、年収が高い人ほど野菜摂取量が多い、もしくは、野菜摂取量が多い人ほど年収が高いといえます。

低収入ほど野菜不足-厚労省栄養調査で紹介した厚生労働省が発表した2011年の国民健康・栄養調査によれば、低収入ほど野菜の摂取量が不足しているという結果が出たそうです。

また、低所得者ほど生活習慣に問題=野菜食べず、運動しないという記事によれば、低所得者ほど野菜を食べる量が少なかったり、運動の習慣がなかったりと、生活習慣に問題がある傾向があることがわかったそうです。

健康格差とは健康格差は、収入・学歴などが要因?でも取り上げましたが、社会的・経済的な格差が健康の格差を生んでいるということがWHOでも一つの問題として注目されているようです。

つまり、所得の格差が健康の格差を生むことによって、データに偏りが出てくるのではないかと考えられるのです。

2.誤操作などによってデータが正確でなくなる

また間違ってボタンを押してしまう、ほかの人がiPhoneを持ち歩くといったケースにより、データが正確でなくなることも考えられます

この問題は外れ値として排除できると思われるのでそれほど大きな問題とはならないかと思います。

■まとめ

ドライアイとは、何らかの原因によって、眼を保護する涙液が不足したり、涙の質の異常が起こることで、眼の表面が乾いてしまう症状の病気です。

今回の研究はドライアイに関心がある人の普段からの症状や生活習慣に関する情報を集めることにありますが、ドライアイと生活習慣にはどのような関係があるのでしょうか。

例えば、スマホの使用時間が長く、屋外で過ごす時間が短い子供にドライアイの症状が多い!?によれば、ドライアイの症状がみられる子供たちが一か月スマホを使わないようにすると症状が改善したそうです。

7~12歳の子ども916人を対象に行った韓国での研究によれば、ドライアイの症状を持つ子供60人のうち、スマホを使っていると答えたのは97%で、一日平均約3.2時間使用していたそうです。

これは一例ですが、ドライアイと生活習慣には何らかの関係があるのではないかと考えられます。

このアプリによって、どのような生活習慣がドライアイを悪化させる原因となるのか、明らかになるといいですね。

→ ドライアイ(目が乾く)|ドライアイの症状・原因・治し方・治療・目薬・コンタクト について詳しくはこちら







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