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糖尿病は「過食(食べ過ぎ)」「運動不足」が原因で加速する!

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【目次】

■糖尿病とは?

Steak

by Taryn(画像:Creative Commons)

糖尿病加速は「過食」「運動不足」が原因

(2012/6/24、産経新聞)

高血圧、脂質異常症とともに虚血性心疾患の原因となり、網膜症、腎症、神経障害の3大合併症をもたらす糖尿病。疑いも入れると患者は全国で2200万人を超すといわれ、日本の代表的な生活習慣病となっている。

糖尿病は、高血圧脂質異常症高脂血症と呼ばれていた病気です)などの病気と同様に、虚血性心疾患の原因となります。

虚血性心疾患とは、糖尿病や高血圧、脂質異常症などから動脈硬化を起こし、栄養分や酸素を運ぶ冠動脈の内側が狭くなったり、血液の流れが悪くなっている病気のことです。

そのため、この記事の中では丁寧に、

糖尿病は尿の病気ではありません。血液でもなく、血管の病気です。

と紹介されています。

→ 糖尿病の症状・初期症状|糖尿病とは について詳しくはこちら

→ 糖尿病危険度チェック について詳しくはこちら

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■糖尿病の3大合併症

糖尿病は治療をせずに放っておくと、糖尿病網膜症糖尿病性腎症糖尿病性神経障害といった3大合併症を引き起こします。

記事によれば、糖尿病予備軍(糖尿病の疑いのある人)も含めると患者は全国で2200万人を超すそうで、国民病といえるのではないでしょうか。

血管が悪くなると神経や目、腎臓などの細小血管がやられ、しびれや失明などの合併症につながり、心臓や脳、足などの大血管がやられると心筋梗塞、脳梗塞、足壊疽(えそ)といった命や生活にかかわる重大な病気をもたらします。

さらに、糖尿病の状態が進行してしまうと、心筋梗塞脳梗塞、足が壊疽してしまうといった重大な病気になってしまいます。

→ 糖尿病の合併症  について詳しくはこちら

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糖尿病の診断基準として使われる血糖値について

血液中のブドウ糖の濃度のことで、ブドウ糖は体や脳を動かすエネルギーです。健常な若い人の血糖変動は、食べたり食べなかったりに関係なくほとんど一定で、1デシリットル当たり80~120ミリグラム程度に保たれています。

血糖値が常時、1デシリットル当たり200ミリグラム以上になると糖尿病です。

血糖値は通常1dl当たり80~120mg程度に保たれているのですが、常時、1dl当たり200mg以上になると糖尿病が疑われます。

血糖値が高くなると、身体の中ではどのようなことが起こるのでしょうか?

血糖が高くなると、血管の内皮が障害を受け壊れてきます。血糖の変動幅が大きいほど血管の障害が進み、心筋梗塞が増加することが分かってきました。高血糖が続き、目や腎臓が悪くなる糖尿病に先行して、心筋梗塞を発症することも多いのです。

血糖値が高くなると、血管の内皮が壊れてきて、血糖の変動幅が大きいほど血管の障害が進むそうです。

→ 糖尿病の診断基準 について詳しくはこちら




■血糖が変化するメカニズム

血糖は食事をすれば上がります。しかし血糖は食物と膵臓(すいぞう)のβ細胞から分泌されるインスリンだけでコントロールされているのではなく、筋肉へ取り込んで消費したり、脂肪細胞へ取り込み蓄積したり、肝臓で糖の取り込みと放出をするなど、複雑に微調整しています。断食しても、血糖が下がりすぎて倒れないのはそのためです。

食事をすると血糖が上がります。

血糖はインスリンだけでコントロールされるのではなく、筋肉に取り込んで消費したり、脂肪細胞へ取り込み蓄積したり、肝臓で糖の取り込み・放出をするなど身体の中で微調整されているそうです。

人間の体のメカニズムというのはよくできているというのがわかります。

しかし、食べ過ぎや運動不足をするとこの体の中の血糖コントロールするメカニズムが崩れてしまうようです。

一方、過食や運動不足で大きくなった脂肪細胞は、血糖コントロールを悪くさせるホルモンを放出することも分かってきています。

■血糖値を下げるには?

筋肉を使うことです。特に大きい筋肉、最大のものは大腿筋です。つまり歩けばいいということになります。実際には30分で3キロ歩く速さ、やや速く歩くのがいいでしょう。1日の摂取カロリーの10~15%を消費できれば十分と考えます。

一つは、食べ過ぎをやめて、適量の食事に切り替えること(=食事制限)。

そして、もうひとつは、運動をして筋肉を使うこと。

記事によれば、やや速く歩く(30分で3キロ歩く速さ)のがいいそうです。

しかし、それでも血糖値が下がらない場合には、病院で指導を受けて、投薬治療などが必要となってきます。

そうならないためにも、食事の見直しと運動不足を解消することで糖尿病を予防していきましょう。

→ 糖尿病の食事(食事療法)|血糖値を抑える食べ方 について詳しくはこちら

→ 糖尿病の運動(運動療法)|筋トレ・有酸素運動 について詳しくはこちら

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【血糖値・糖尿病の診断基準関連記事】
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糖尿病 血縁者、食後血糖値、運動不足に要注意

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【目次】

■糖尿病 血縁者、食後血糖値、運動不足に要注意!

Diabetes!

by Muhammad Ashiq(画像:Creative Commons)

糖尿病 血縁者、食後血糖値に要注意

(2010/12/20、ZAKZAK)

予備群を含めると40代以上の4人に1人が罹患しているといわれる2型糖尿病(生活習慣病)。

無症状で進行して、5年、10年たつと神経障害、網膜症、腎症と合併症を引き起こす。

チェックリストに複数該当するようなら血糖値の管理、生活改善を必ず実行しよう。

糖尿病で怖いのは合併症

糖尿病にならないように、また糖尿病になったあともきちんと血糖値をコントロールするためにも、今回の記事で紹介されている糖尿病チェックリストをみて確認してみてください。

■家族に糖尿病発症経験者がいたら要注意!

発症原因に食事内容や運動不足など生活習慣の乱れが強調される。

が、絶対的に注意が必要な人は祖父母や親兄弟に糖尿病の発症者がいる人だ。

糖尿病学会専門医・指導医である「加藤内科クリニック」(東京・高砂)の加藤光敏院長は「発症には遺伝的因子が大きく関係する。血縁者に糖尿病の方がいる人は、注意していなければ遅かれ早かれ発症すると覚悟が必要」と忠告する。

日本人は“やせ形糖尿病”が多いのも特徴。

欧米人に比べて遺伝的にインスリンの分泌が少なく、太り過ぎる前に発症してしまうのだ。

糖尿病への注意が必要な人は、家族に糖尿病の発症者がいる人なのだそうです。

それは、糖尿病の発症には遺伝的要因が大きく関係するためなのだそうです。

また、日本人は痩せ型の糖尿病も多く、やせているからといって安心してはいけないのです。

「やせ形で糖尿病」リスク遺伝子発見-東大によれば、遺伝子変異により、KCNJ15と呼ばれる遺伝子の働きが過剰に高まり、インスリンの分泌が不足するため、痩せ型でも糖尿病を発症する危険性が高まるのだそうです。

欧州の糖尿病患者には肥満が多いのに対して、日本を含むアジア各国では、肥満でない人の糖尿病の発症が多いそうです。

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■食後血糖値に注目

健診でも『空腹時血糖値』(110を超えると予備群)ばかりに目をとらわれていたら“隠れ糖尿病”を見逃しやすい。

加藤院長は「糖尿病発症の7-10年前から食後血糖値の高値がはじまっている。

遺伝的因子をもつ人は『ブドウ糖負荷試験』(2時間値が140を超えると予備群)を一度早めに受けて生活に注意すべき」とアドバイスする。

今年の夏から糖尿病の診断基準に、1-2カ月前からの血糖状態が分かる『ヘモグロビンA1c』(正常基準値4・3-5・8%)が検査項目に加わっているが、「やや肥満の人で5・2%を超えていたら、すでに食後血糖値が高い方が多い」(加藤院長)という。

人によっては、健康診断を受けるときには数値が正常と出てしまうことがあります。

例を挙げると、「食後高脂血症」というものがあります。

食後高脂血症|果糖のとりすぎは中性脂肪の増加につながる!?|ためしてガッテンによれば、食後高脂血症とは、検査時(空腹時)にコレステロール値や中性脂肪値が正常でも、食後の値が下がりにくいものをいいます。

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食後高脂血症や食後高血糖のように、食後の時にだけ異常が現れて、健康診断の時には正常となった場合、実は病気になる恐れがあるのに自分自身では健康だと思っているために突然病気に襲われてしまうということが考えられます。

健康診断で血糖値が高め(空腹時100以上、HbA1c5.6%以上)と指摘されたり、近い家族に糖尿病の人がいたりする場合には、食後高血糖が検査できる「ブドウ糖負荷試験」(ブドウ糖が入った甘い液体を飲み、30分ごとに、2時間後までの血糖値を調べる検査)を受けて、隠れ糖尿病ではないかチェックしましょう。

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■筋肉が落ちると血糖値が上昇

発症予防で注意することは、まずは腹8分目で食べ過ぎないこと。

炭水化物は体内でブドウ糖に変換されるので、よく食事全体に占めるご飯の割合を極端に減らす人がいるが、「炭水化物は全体の55-60%摂った方がいい。おかずばかりだと塩分を摂り過ぎるし、腎臓に負担がかかる」(同院・加藤則子管理栄養士)。

それから、欠食、間食はしない。

少量でも3食きちんと分けて摂ること。

定番の最悪なコースは“朝抜き、昼ソバ、夜ドカ食い”だ。

「しっかり運動」も耳にタコができる言葉だが、目的は摂取カロリーの消費だけでないという。

加藤院長は「体の最大の筋肉群である脚の筋肉を維持することが大事。筋肉がないと糖が取り込めず、食後血糖値が上昇しやすい。同時に脂肪肝の人は改善を」と強調し、1日のノルマを「最低30分は歩く。通勤時にでも片道15分は歩いてもらいたい」と念を押す。

大事なことをまとめてみます。

  • 腹八分目
  • 炭水化物を極端に減らすのではなく、全体の60%は摂るようにする
  • 間食はしない
  • 3食分けて摂ること(朝抜き、昼ソバ、夜ドカ食いに気をつける)
  • 脚の筋肉を維持するためにも、最低30分は歩く

隠れ糖尿病の原因は脂肪肝と脂肪筋|ためしてガッテン(NHK)によれば、体の中には、肝臓と同じように糖を取り込んでくれるものがあります。

それは「筋肉」です。

筋肉は、体を動かすために必要なエネルギーとして糖や脂肪を取り込んでいるのですが、脂肪が多くなりすぎると、脂肪筋となってしまいます。

脂肪筋も脂肪肝と同じで、糖を取り込むスペースがなくなってしまい、高血糖の原因、つまり糖尿病の原因となります。

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■糖尿病チェックリスト

□血縁者に糖尿病の人がいる
□親兄弟に心臓病や脳梗塞になった人がいる
□運動不足と感じている
□20歳の時より体重が10キロ以上多い
□夜遅く食事して、すぐ寝る生活
□喫煙習慣がある
□野菜不足、外食を頻繁にする
□糖分入りのコーヒー、炭酸飲料を1日5缶(本)以上飲む
□尿がベトつく感じがする

※該当項目が多いほど糖尿病または予備群の可能性が高い。

加藤内科クリニック(東京・高砂)/加藤光敏院長作成

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酸化ストレスが糖尿病を引き起こすメカニズム解明|東北大・筑波大

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【目次】

■酸化ストレスが糖尿病を引き起こすメカニズム解明|東北大・筑波大

脳の視床下部領域の酸化ストレスによる肥満・糖尿病発症のメカニズムと視床下部領域のNrf2を標的とした肥満・糖尿病の発症予防および改善作用
脳の視床下部領域の酸化ストレスによる肥満・糖尿病発症のメカニズムと視床下部領域のNrf2を標的とした肥満・糖尿病の発症予防および改善作用

参考画像:酸化ストレスが糖尿病を引き起こすメカニズムを解明‐酸化ストレス防御機構による肥満および糖尿病の改善作用‐(2017/2/20、東北大学)|スクリーンショット

酸化ストレスが糖尿病を引き起こすメカニズムを解明‐酸化ストレス防御機構による肥満および糖尿病の改善作用‐

(2017/2/20、東北大学)

今回の研究成果により、脳に酸化ストレスが蓄積すると、特に、全身の代謝調節に重要な視床下部領域の神経細胞数を減少させ、血糖降下ホルモンであるインスリンや肥満抑制ホルモンであるレプチンの作用を減弱させること、それらを通して全身に肥満や糖尿病を引き起こすことがわかりました。

さらに、脳の酸化ストレスを抑制することで、肥満や糖尿病を防ぐことが可能であることを明らかにしました(図 1)。

東北大学の研究チームは、筑波大学と協力して、脳の酸化ストレスが糖尿病を引き起こすメカニズムを解明しました。

肉を多く食べる男性は糖尿病を発症する危険性が約4割高い|国立がん研究センターによれば、肉に多く含まれる鉄分(ヘム鉄)は、動物実験において、酸化ストレスや炎症を引き起こし、インスリン感受性を低下させるという結果が出ており、人においてもそれが当てはまると考えれば、肉類、特に赤肉の摂取による糖尿病のリスクが高くなることが考えられます。




■研究の内容

●特殊な手法により、視床下部領域で酸化ストレスを増加させたマウスのホルモンを解析すると、インスリン抵抗性と肥満抑制ホルモンであるレプチンへの抵抗性が生じていた。

●脳の視床下部領域において酸化ストレスが増加すると、神経細胞の細胞死が増加し、代謝調節(肥満抑制ホルモンであるレプチンの作用に重要な役割を果たす)に重要な役割を持つプロオピオメラノコルチン(POMC)陽性神経が減少して、肥満や糖尿病を引き起こす。

●酸化ストレスにさらされたマウスの視床下部領域でDNAに結合して遺伝子の発現を制御するタンパク質である転写因子Nrf2を活性化したところ、酸化ストレスは低下し、肥満や糖尿病の発症を予防することができた。

■まとめ

酸化ストレスが糖尿病を引き起こすメカニズムがわかり、また、転写因子Nrf2を活性化することによって、視床下部領域の酸化ストレスを抑制し、肥満や糖尿病の発症が予防できたことから、酸化ストレス抑制による新しい糖尿病の治療法が開発されることが期待されます。

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アルツハイマー病の「脳糖尿病仮説」の実証|「メマンチン」が脳インスリンシグナルを改善|東北大

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【目次】

■アルツハイマー病の「脳糖尿病仮説」の実証|「メマンチン」が脳インスリンシグナルを改善

アルツハイマー病の「脳糖尿病仮説」の実証|「メマンチン」が脳インスリンシグナルを改善
アルツハイマー病の「脳糖尿病仮説」の実証|「メマンチン」が脳インスリンシグナルを改善

参考画像:メマンチンは脳インスリンシグナルを改善する-アルツハイマー病の糖尿病仮説の実証-(2016/11/4、東北大学)|スクリーンショット

<東北大>アルツハイマー 脳の糖尿病説実証

(2016/11/22、河北新報)

研究グループは、マウスの脳に電気刺激を与える実験で、細胞からカリウムの排出を抑制する働きがメマンチンにあることを突き止めた。

 脳神経細胞でカリウムの排出が滞ると、その作用で細胞がカルシウムを取り入れ始める。流入したカルシウムが細胞内の記憶分子を活性化させ、記憶を改善させるという。

<中略>

また、糖尿病のマウスにメマンチンを投与した結果、高血糖状態が改善した。膵臓(すいぞう)の細胞でもカリウムの排出を抑制、カルシウムが流入してインスリンの分泌が活性化したとみられる。

メマンチンは脳インスリンシグナルを改善する-アルツハイマー病の糖尿病仮説の実証-

(2016/11/4、東北大学)

私達はメマンチンが脳内インスリンシグナルに関わる ATP 感受性カリウムチャネル(Kir6.1/Kir6.2 チャネル)を阻害することを発見しました。ATP 感受性カリウムチャネルは糖尿病治療薬であるスルホニル尿素系薬剤(グリベンクラミドなど)が作用するカリウムチャネルです。本研究では、アルツハイマー病治療薬メマンチンが脳のインスリンシグナルを改善することを示しています。本研究成果はアルツハイマー病の「脳糖尿病仮説」を実証した初めての成果であり、脳の Kir6.2 チャネルが新しいアルツハイマー病治療薬の創薬ターゲットであることを示しました。

東北大学大学院薬学研究科の森口茂樹講師、福永浩司教授らの研究グループはアルツハイマー病治療薬である「メマンチン」が脳インスリンシグナルを改善することを発見しました。

今回の研究は、アルツハイマー病の「脳糖尿病仮説(アルツハイマー病は脳で起こる糖尿病なのではないか)」とする仮説を実証した初めての成果であるというのがポイントです。




■糖尿病とアルツハイマーとの関係

糖尿病とアルツハイマーとの関係については様々な研究が行われています。

アルツハイマー患者の脳内、糖尿病と同じ状態に 九大の解剖で判明

(2013/5/7、日本経済新聞)

九州大の生体防御医学研究所によれば、アルツハイマー病患者は、脳内の遺伝子が糖尿病と同じ状態に変化することがわかったそうです。

【参考リンク】

糖尿病患者の半数でアルツハイマーの初期症状を確認で紹介した加古川市内の病院に勤務する医師らの臨床研究によれば、糖尿病の通院患者の半数以上に、「海馬傍回(かいばぼうかい)」と呼ばれる脳の部位が萎縮(いしゅく)するアルツハイマー病の初期症状がみられることがわかったそうです。

インスリンには記憶、学習機能を高める作用もあり、糖尿病でインスリン反応性が低下することが、アルツハイマー病発症につながっている可能性があるようです。

インスリン抵抗性を伴った2 型糖尿病にアルツハイマーのリスク|九大研究によれば、インスリン抵抗性を伴った2型糖尿病の場合、アルツハイマーの発症に関係があるとされるプラークが形成されるリスクが高くなるという研究結果が発表されたそうです。

九州大学の研究によれば、血糖値の異常が認められた患者にはプラークが形成されるリスクが高いという結果がでたそうです。

九州大学(Kyushu University)の研究チームは福岡県久山(Hisayama)町の135人(平均年齢67歳)を対象に研究を行った。

対象者に血糖値の検査を行い、その後10~15年間にわたってアルツハイマーの兆候がないか観察した。

研究期間中に対象者の約16%がアルツハイマーを発症した。

対象者の死後に研究チームが脳を調べたところ、65%にプラークが見られたという。

研究チームは、血糖値の異常が認められた患者には、プラークが形成されるリスクが高いとの結果をまとめた。

論文を執筆した九州大学の佐々木健介さんによれば、インスリン抵抗性がプラーク形成の原因と結論するにはさらに研究を進める必要があるものの、糖尿病をコントロールすることによってアルツハイマーを予防できる可能性があるとしています。

糖尿病になると、認知症の発症リスクが2倍高くなる!?で紹介した東京大の植木浩二郎特任教授によれば、糖尿病になると認知症の発症リスクが2倍高くなるそうです。

駆け込みドクター 5月17日|認知症|認知症チェック・認知症予防にアマニ油・デジタル認知症によれば、糖尿病・高血圧・脂質異常症などの生活習慣病のリスクの高さと認知症(アルツハイマー病)には関係があり、アルツハイマー病の発症リスクは、糖尿病だと2倍、高血圧だと2倍、脂質異常症だと3倍になると紹介していました。

糖尿病がアルツハイマーのリスク高める?

(2015/5/26、WSJ)

ワシントン大学の研究者らは、マウスの実験で血糖値を異常に高い値に引き上げたところ、脳内のアミロイドベータの生産も増加し、双方に何らかの相関性があることを突き止めた。

ピッツバーグ大学で実施された約180人の中年の成人を対象とした試験では インスリン依存型(1型)糖尿病の患者は、この疾患を持たない被験者と比べ、はるかに多くの脳内病変が認められ、認知機能は低下していた。

血糖値の高さが脳に影響を及ぼす可能性があることが、2つの研究で示されています。

なぜ血糖値が高いとアミロイドβが生産されアルツハイマーのリスクが高まるのでしょうか。

インスリンはアミロイドから脳を守り、ニューロン(神経単位)と記憶の形成のつながりを改善するとされる。

<中略>

セントルイスのワシントン大学のマウスの実験で医師のデビッド・ホルツマン氏は、糖が脳内のニューロンに刺激を与え、さらにアミロイドが作られると示唆している。

インスリンには血液中のブドウ糖(血糖)の濃度を調節する働きがありますが、今回の記事によれば、インスリンはアミロイドから脳を守る働きもあるそうです。

アルツハイマー病は、アミロイドβタンパクが脳にたまることで、神経細胞が死滅し、萎縮し、認知機能が低下することから起きると考えられています。

つまり、インスリンの分泌が低下したり、生成されなくなるということは、アミロイドから脳を守ることができなくなり、認知機能が低下してしまうと考えられます。

■まとめ

アルツハイマー病の「脳糖尿病仮説(アルツハイマー病は脳で起こる糖尿病なのではないか)」が実証されたことで新しい治療薬が出てくることが期待されます。

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【主治医が見つかる診療所】フコイダンにはコレステロールを排除し血糖値の上昇を抑える効果

健康・美容チェック > 糖尿病 > 血糖値 > フコイダンにはコレステロールを排除し血糖値の上昇を抑える効果|主治医が見つかる診療所

2015年3月30日放送の主治医が見つかる診療所のテーマは、『再発見!健康寿命をのばす日本古来の食材SP』です。




わかめ

by Fukuda Yasuo(画像:Creative Commons)

今回気になったのは、「フコイダン」。

ネバネバ成分のフコイダンには、コレステロールを排除し、血糖値の上昇を抑える効果があるそうです。

また、佐賀関病院の研究によれば、ネバネバ成分フコイダンを含む海藻のクロメを含む食事をすると、血糖値が下がったそうです。

それは、フコイダンには、糖の吸収をゆっくりにして、血糖値の上昇を抑えて、インスリンを抑える働きがあるからなのだそうです。

糖尿病の予防にもフコイダンが活用されているそうです。

また、免疫力の向上も期待できるそうです。

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もずくのぬめり成分フコイダンが今注目されているそうです。

フコイダンを継続的に摂取した際、中性脂肪値が減少したそうです。

つまり、ダイエット効果があるということですね。

また、この研究では、悪玉コレステロール値は下がり、善玉コレステロールは高くなるという結果も出たそうです。

その他にも、フコイダンには、がん細胞の増殖を抑える効果もあるという研究結果が出ているそうです。







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