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健康・医療・介護のPHRを基盤に、仮想通貨「Health Coin」を作り、健康増進行動を促すための報酬としてトークンを付与し、ヘルスケア関連費用として支払う仕組みを作ろう!




■健康・医療・介護のPHRを基盤に、仮想通貨「Health Coin」を作り、健康増進行動を促すための報酬としてトークンを付与し、ヘルスケア関連費用として支払う仕組みを作ろう!

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by Adam McGuffie(画像:Creative Commons)

健康保険組合の4分の1超が2025年度に解散危機を迎える試算ー健保連|改善するために必要な2つのプランによれば、健康保険組合連合会(健保連)は、2025年度に団塊の世代が全て75歳以上となり、健保組合が高齢者医療に拠出するお金が急増するため、健康保険組合の4分の1超が解散危機を迎えるという試算を発表しました。

国民皆保険による医療、医師の半数「持続不能」|「#健康格差」を広げないために私たちができることで紹介した日本経済新聞社などが実施したアンケート調査によれば、医師の半数が国民皆保険による医療が「持続不能」と答えているそうです。

年齢階級別一人当たり医療費(平成25年度)
国民医療費の約2割が80歳以上の医療費であり、その多くを入院費用が占めている。(年齢階級別一人当たり医療費(平成25年度))

参考画像:不安な個人、立ちすくむ国家~モデル無き時代をどう前向きに生き抜くか~|経済産業省PDF

厚生労働省「人口動態調査」, 「医療給付実態調査報告」, OECD Health Data 2014 OECD Stat Extractsによれば、国全体医療費の23%(9.2兆円)が80歳以上の医療費であり、その多くを入院費用が占めているそうです。

つまり、高齢化は今後も進んでいき、医療費の増大が見込まれることから、健康保険組合の財政が悪化していく傾向は変わりないでしょう。

健康・医療・介護データを経年的に把握できるリアルデータプラットフォームの構築|新産業構造ビジョン|経済産業省
健康・医療・介護データを経年的に把握できるリアルデータプラットフォームの構築|新産業構造ビジョン|経済産業省

参考画像:「新産業構造ビジョン」(2017/5/29、経済産業省)|スクリーンショット

そこで考えたのが、健康・医療・介護のリアルデータプラットフォーム(PHR:Personal Health Record)を基盤として、銀行や保険会社、企業が行なっている健康改善するともらえるポイントや割引を共通化して、新たな仮想通貨・電子マネー「Health Coin」を作り、健康増進行動を促すためのインセンティブ(トークンを報酬として付与する)が与えられ、トークン(電子証票)を受け取った患者は医療などのヘルスケア関連の費用として支払うことができるというアイデアです。

最近では、健康改善するとポイントがもらえる制度であったり、健康な人の保険料が割引される保険などができています。

ただその制度は企業独自の仕組みであり、他では使えないのがデメリットです。

それをすべて共通化し、クレジットカードについてくるポイントのように使うことができるようになれば、便利になると思いませんか?

健康ポイントが仮想通貨・電子マネーとして使えるようになれば、健康的なライフスタイルを積極的に行うことで医療費の削減にもつながるでしょうし、ポイントが付与されることで老後資産が形成できないという老後に対する不安も少なくなっていくのではないでしょうか。

そして、健康であるということは医療費も安くなります。(メタボ追跡指導を受けた人は医療費が2割安い!

個人としては、健康であることが資産となることによって、モチベーションが高まり、健康的な良い生活習慣を維持することにつながると考えられますし、企業としては、健康経営を実現しつつ、様々な企業がヘルスケア業界に参加することで経済が活性化することが期待されますし、国としても医療費が低くなることが期待され、Win-Win-Winの関係、三方良しの政策となります。







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アマゾン、バークシャー、JPモルガンが新しいヘルスケア企業を設立 医療費削減を目指す




■アマゾン、バークシャー、JPモルガンが新しいヘルスケア企業を設立

Being a patient is involuntary - Christine update 9528

by Ted Eytan(画像:Creative Commons)

Amazon, Berkshire, JPMorgan Link Up to Form New Health-Care Company

(2018/1/30、Bloomberg)

Amazon, Berkshire, JPMorgan to form new company for U.S. staff
Express Scripts, CVS, health insurers drop on the news

アマゾン、バークシャーハザウェイ、JPモルガン・チュースが共同で米国で働く従業員を対象としたヘルスケアサービス会社を設立すると発表しました。

アメリカでも医療費が膨らんでいることが問題となっており、多額の医療費(医療保険料)を企業が負担しているそうで、高齢化や医療の進歩に伴い、企業への負担が大きくなってきていることから、医療保険料などの削減を目指すそうです。

このBezos-Buffett-Dimon(ジェフ・ベゾス、ウォーレン・バフェット、ジェレミー・ダイモンの組み合わせはヘルスケア業界にとっては強烈だったようで、Express Scripts Holding Co. と CVS Health Corp、Cigna Corp、Anthem Inc.などの健康保険会社やバイオテクノロジー企業の株価が下落しました。




■まとめ

Health-care spending was estimated to account for about 18 percent of the U.S. economy last year, far more than in other developed nations.

医療費は、昨年のアメリカ経済の約18%を占めると推定され、他の先進国に比べてはるかに多いそうです。

日本でも同様で、2016年度(平成28年度)の医療費は41.3兆円|診療報酬改定で薬価が引き下げられたことやジェネリック医薬品の使用割合が増えたことが医療費減少の要因によれば、国民医療費は増加傾向が続いています。

医療費の動向|平成28年版厚生白書
医療費の動向|平成28年版厚生白書

参考画像:医療費の動向|平成28年版厚生白書|スクリーンショット

平成28年版厚生白書

国民医療費とは、医療機関等における保険診療の対象となり得る傷病の治療に要した費用を推計したものであり、具体的には、医療保険制度等による給付、後期高齢者医療制度や公費負担医療制度による給付、これに伴う患者の一部負担などによって支払われた医療費を合算したものである。

国民皆保険による医療、医師の半数「持続不能」|「#健康格差」を広げないために私たちができることで紹介した日本経済新聞社などが実施したアンケート調査によれば、医師の半数が国民皆保険による医療が「持続不能」と答えているそうです。

年齢階級別一人当たり医療費(平成25年度)
国民医療費の約2割が80歳以上の医療費であり、その多くを入院費用が占めている。(年齢階級別一人当たり医療費(平成25年度))

参考画像:不安な個人、立ちすくむ国家~モデル無き時代をどう前向きに生き抜くか~|経済産業省PDF

厚生労働省「人口動態調査」, 「医療給付実態調査報告」, OECD Health Data 2014 OECD Stat Extractsによれば、国全体医療費の23%(9.2兆円)が80歳以上の医療費であり、その多くを入院費用が占めているそうです。

健康保険組合の4分の1超が2025年度に解散危機を迎える試算ー健保連|改善するために必要な2つのプランによれば、健康保険組合連合会(健保連)は、2025年度に団塊の世代が全て75歳以上となり、健保組合が高齢者医療に拠出するお金が急増するため、健康保険組合の4分の1超が解散危機を迎えるという試算を発表しました。

一つの企業だけ、一つの自治体だけ、ある業界だけ、ある国だけが医療費の減少のために取り組むのではなく、社会全体で医療費の減少に取り組む時が来ていると思います。

『サードウェーブ 世界経済を変える「第三の波」が来る』(著:スティーブ・ケース)では、第三の波(あらゆるモノのインターネット)によって、あらゆるモノ・ヒト・場所が接続可能となり、従来の基幹産業を変革していく中で、企業や政府とのパートナーシップが重要になると書かれています。

サードウェーブ 世界経済を変える「第三の波」が来る (ハーパーコリンズ・ノンフィクション)

第二の波では、インターネットとスマートフォンの急速な普及によってソーシャルメディアが激増し、盛況なアプリ経済が誕生した。その中でもっとも成功を収めたスナップチャットやツイッターのような企業は、小規模なエンジニアリング・チームからスタートして一夜にして有名になり、第一の波の特徴であったパートナーシップをまったく必要としなかった。しかし、こうしたモデルは現在がピークであり、新たな時代は第二の波とはまったく違う―そして最初の波とよく似た―ものになることを示す証拠が増えている

この第三の波には「インパクト投資」も含まれているそうです。

社会的インパクト投資(ソーシャルインパクトボンド)とヘルスケア分野(認知症・がん)の可能性|#サキドリ↑(NHK)によれば、「社会的インパクト投資(ソーシャルインパクトボンド、SIB)」とは、障がい者支援や低所得者(貧困)支援、難民、失業、引きこもりの人の就労支援などの社会問題の解決と収益の両立を目指す社会貢献型の投資のことです。

「IoT」や「インパクト投資」といった「第三の波」で社会は大きく変化をしていきますが、社会問題を解決する手段として、一人の力ではなく、これからますますいろんな人たちとのパートナーシップが重要になってくるでしょう。

P.S.

最後にこの言葉をご紹介したいと思います。(アフリカのことわざなのだそうです)

別所哲也(俳優)|有名人の英語ライフ|TOEIC SQUARE

「If you go fast, go alone. If you go further, go together. (早く行きたければ、一人で行きなさい。より遠くへ行きたいのであれば、みんなで行きなさい)」







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#ミクシィ(#mixi)、ヘルスケア事業参入と子会社スマートヘルス設立|エビデンスに基づく最適な運動プログラムとコミュニケーション設計で健康寿命延伸を目指す|ヘルスケアアプリの提供、PHRを蓄積したデータベースの構築などの展望も




■#ミクシィ(#mixi)、ヘルスケア事業参入と子会社 #スマートヘルス 設立|エビデンスに基づく最適な運動プログラムとコミュニケーション設計で健康寿命延伸を目指す|ヘルスケアアプリの提供、PHRを蓄積したデータベースの構築などの展望も

参考画像:ヘルスケア事業参入と子会社設立のお知らせ エビデンスに基づく最適な運動プログラムとコミュニケーション設計で 健康寿命延伸を目指す(2017/12/14、ミクシィプレスリリース)|スクリーンショット

ヘルスケア事業参入と子会社設立のお知らせ エビデンスに基づく最適な運動プログラムとコミュニケーション設計で 健康寿命延伸を目指す

(2017/12/14、ミクシィプレスリリース)

 超高齢化社会を迎える日本では、社会保障給付費(年金、医療、福祉、介護に係る費用)の増大により国の財政を圧迫することが社会問題になっており、厚生労働省によると2015年度における社会保障給付費が約120兆円だったのに対し、2025年における社会保障給付費の推計総額は約150兆円にも上ると試算されています(*1)。

 スマートヘルス社では、この社会問題において男性・9.13年、女性・12.68年とされている平均寿命と健康寿命のギャップ(*2)の縮小が重要であるとの認識のもと、社会保障給付費削減に向けた取り組みとして推奨される介護予防に着目し、ミクシィで培ったコミュニケーション設計のノウハウと融合させた新しいヘルスケア業態を展開します。これにより健康寿命の延伸を図り、ひいては社会保障給付費削減の一助となることを目指します。

ミクシィは「株式会社スマートヘルス」を設立し、ヘルスケア事業に参入するそうです。

【エビデンスに基づく運動プログラムの提供】
(1) 予防理学療法と栄養学に基づき身体の状態を評価します。
(2) (1)の結果からサービス利用者の身体の状態に合った最適な運動プログラムを提供します。

【ミクシィのコミュニケーション設計】
(3)  “複数のサービス利用者でチャレンジする目標の設定”や”サービス利用者間のコミュニティ形成”など、
   これまでミクシィが培ってきたコミュニケーション設計により、サービス利用者が運動を継続しやすい環境を構築します。

エビデンスに基づく運動プログラムの提供やこれまで培ってきたコミュニケーション設計により運動を継続しやすい環境を作るといったことで健康寿命延伸を目指すそうです。

エビデンスに基づく運動プログラムの提供やコミュニケーション設計により運動を継続しやすい環境を作るといった言葉から考えると、「#NOOM」|人工知能(AI)と専門コーチが行動変容をサポートするヘルスケアアプリ|特定保健指導プログラムも開始で取り上げたような正しい健康習慣を身につけるために行動変容を促すカリキュラムが近いようですがどうなるのか気になります。

肥満の人への減量指導効果は2年で失われる!?|筑波大で紹介した筑波大の研究によれば、減量の動機づけと、減量に関する教材の提供を受けたグループは半年で体重が約5キロ減少し、教材の提供に加え、6カ月間で計7回の専門家による集団での減量指導を受けたグループは約8キロ減ったそうです。

その後、減量支援なしで追跡調査したところ、集団指導を受けたグループへの効果は次第に低下し、2年後の体重減少量は別グループと全く同じになったそうです。

つまり、このことから学べることは継続的に減量指導・支援を行なうことが重要だということです。

一日30分または一週間に150分、体を動かすことは、ジムの運動・歩行・家事などに関係なく死亡リスクを低くする!|マクマスター大学によれば、どんな種類の運動(身体的活動)でも一日30分もしくは一週間に150分の運動をすると健康に良いということがわかったことです。

運動したいけど運動する時間が取れない女性に2つのアドバイス|72.5%の女性が「運動する時間が不足」|63.6%が運動によって健康が改善されたと回答によれば、48.3%の女性が運動の必要性を感じていると回答したものの、実際に運動を行なっているのは18.8%だけであり、意識としては健康のために運動は必要だと感じていても、実際の行動には移せていないということがわかりました。

運動したくても運動ができないと考えている人にどのような運動プログラムや運動を継続しやすい環境を作ることができるのか、期待したいところです。




■5─10年後にスポーツ・健康で3分の2稼ぐ

インタビュー:5─10年後にスポーツ・健康で3分の2稼ぐ=ミクシィ次期社長

(2018/5/29、ロイター)

新たな柱の構築に向け、3─5年で1000億円規模の投資を実施する。木村次期社長は「(クチコミを利用した)バイラルマーケティングで広がる可能性のある領域に対して積極的に投資をしていく。1つはスポーツ、もう1つはウェルネスだ」と語った。

ロイターのインタビューに応えたミクシィの次期社長に内定している木村弘毅取締役は、5─10年後にエンターテインメント、スポーツ、ウェルネス(健康)の領域でそれぞれ3分の1の売り上げを目指す方針を明らかにしました。

■まとめ


参考画像:新産業構造ビジョン(2017/5/30、経済産業省)|スクリーンショット

健康寿命を延ばすにはどうしたらいいの?|2030年代には健康寿命を5歳延伸|新産業構造ビジョンで取り上げた新産業構造ビジョン(2017/5/30、経済産業省)によれば、2030年代の⽬指すべき将来像における「健康を維持する」という課題に対して、3つのことに取り組むことが掲げられています。

● 健康寿命の延伸(健康寿命を5歳延伸、平均寿命と健康寿命の差を短縮)

● ⽣活習慣病※患者の減少
糖尿病、心疾患、高血圧、脳血管疾患等

● 国内の健康寿命延伸を⽀える事業者※の拡大(市場規模5.5兆円を2020年に10兆円、2030年には更に拡大)
※健康機器、予防・健康管理サービス、健康⾷品等

「人生100歳時代」を迎えるにあたって、大事なのは、「いかに健康寿命(日常生活に制限のない期間)を長くするか」です。

どんなに長生きしても、ずっとベットの上で介護を受けたいと考えている人は少ないはずです。

健康寿命を延ばすことで、平均寿命と健康寿命の差をいかに短縮するかが、自分自身にとっても、社会全体(医療費など)にとっても幸せなことだと思います。

今後、研究機関との連携も視野に入れ、サービスを提供する実店舗のオープンや、ヘルスケアアプリの提供、サービス利用者のPHR*を蓄積したデータベースの構築など、多角的なアプローチで日本の健康寿命延伸に取り組む方針です。

参考画像:「新産業構造ビジョン」(2017/5/29、経済産業省)|スクリーンショット

経済産業省の「新産業構造ビジョン」によれば、個人が自らの生涯の健康・医療データを経年的に把握するため、また、最適な健康管理・医療を提供するための基盤として、健康・医療・介護のリアルデータプラットフォーム(PHR:Personal Health Record)を構築し、2020年度には本格稼働させていくことが必要と提案されています。

果たして、ミクシィがどのようなアプローチで健康寿命を延ばす提案を行なっていくのか楽しみですね。







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ヘルスケアアプリ「カロミル」において食事画像データを自動的に判別する人工知能(AI)を自社開発|ライフログテクノロジー




■ヘルスケアアプリ「カロミル」において食事画像データを自動的に判別する人工知能(AI)を自社開発|ライフログテクノロジー

ヘルスケアアプリ「カロミル」において食事画像データを自動的に判別する人工知能(AI)を自社開発|ライフログテクノロジー
ヘルスケアアプリ「カロミル」において食事画像データを自動的に判別する人工知能(AI)を自社開発|ライフログテクノロジー

参考画像:「カロミル」|スクリーンショット

ヘルスケア アプリ「カロミル」において食事画像認識AIを自社開発。8割超えの識別率を確認

(2017/8/8、ライフログテクノロジー PR Times)

サービス開始以降、ヘルスケア アプリ「カロミル」を通してユーザーから取得した食事画像と、当社で保有する食事画像を合わせた約20万件を用いて、機械学習を開発してきました。
今回、ユーザーから収集した食事画像のうち、機械学習に用いていない写真をテストデータとして無作為に15,000件を選び、開発した食事画像認識AIに料理判定(食製品を含む)させたところ、その識別率は82%となりました。

ライフログテクノロジーは、日々の食事や運動の記録・管理ができるヘルスケアアプリ「カロミル」のユーザーから取得した食事画像データを自動的に判別する人工知能(AI)を自社開発したと発表しました。

ユーザーの食事記録のステップがこれまで以上に短縮化される見込みですで、今後は蓄積されたライフログからユーザー一人一人に最適な食事や運動の提案する機能も実装予定なのだそうです。

以前、糖尿病アプリで行動が変化し、空腹時血糖値や収縮期血圧が試験前より改善|東大病院では、糖尿病患者向けの生活習慣の改善や糖尿病の自己管理のためのアプリ「DialBetics」には、食事の記録に関して、撮影画像を認識して料理を提示し、ユーザーの入力を補助する機能を備えているというニュースをお伝えしましたが、この機能に近いものですね。

【糖尿病予防】ウェアラブルデバイスで健康データを記録し生活習慣を改善するモデル事業|経済産業省(2016/6/20)では、ヘモグロビンA1c値が高いが腎機能障害がない糖尿病一歩手前の人にウェアラブルデバイスをつけてもらい、心拍数・歩数・消費カロリー・睡眠の深さ・興奮・リラックス状況などのデータを計測し、そして血圧・体重・食事内容などを半年間記録してもらい、状態が悪化すると警告が出て、医師や看護師、管理栄養士が情報を提供し、生活習慣を改善するモデル事業が行われるというニュースを取り上げました。

ただ、こうした記録を続けることは大変であり、食事データを自動判別する機能があると、食事記録をつける上で大変便利でしょうね。

【関連記事】




■まとめ

「#NOOM」|人工知能(AI)と専門コーチが行動変容をサポートするヘルスケアアプリ|特定保健指導プログラムも開始では、人工知能(AI)とトレーニングコーチを組み合わせたアプリを紹介しました。

フィットネスアプリ「Fysta」|パーソナルトレーナーが監修した運動プログラムの動画&体重管理・ランニング機能|キングソフトでは、パーソナルトレーナーの動画と体重のレコーディング機能やランニング機能を搭載した無料フィットネスアプリを紹介しました。

先程紹介したのはレコーディング機能にAIを組み合わせたアプリであり、現在のトレンドとしては、AIとパーソナルトレーニングと動画・レコーディング機能をどのような組み合わせで提供するかというものになっているのではないでしょうか?







#フィリップス と #ソフトバンク 、ヘルスケア事業領域において #IoT や #AI を活用したソリューション開発の共同合意|フィリップスとソフトバンクのIoTへの取り組み

【目次】




■フィリップスとソフトバンク、ヘルスケア事業領域においてIoTやAIを活用したソリューション開発の共同合意

「No.1ヘルステックカンパニーへ向けて」|Philips
「No.1ヘルステックカンパニーへ向けて」|Philips

参考画像:「No.1ヘルステックカンパニーへ向けて」|Philips|スクリーンショット

フィリップスとソフトバンクが協業合意~IoTの技術でヘルスケアを変える~

(2017/12/5、ソフトバンクプレスリリース)

フィリップス・ジャパンとソフトバンクは、ヘルスケア事業領域においてIoTやAIなどを活用したソリューション開発を包括的に共同で行うことに合意し、共同実証実験で得られた知見を基に、地域包括ケアシステムの運用者、健康経営に取り組んでいる企業、パーソナルヘルスケアを利用する人々に対してIoTやAIなどをソリューションの提供、高齢化が進む日本において、医療費の増加や人材不足をはじめとした様々な介護医療課題の解決することを目指すそうです。




■フィリップスとIoT

フィリップスとヘルスケア事業領域におけるIoTへの取り組みについてみてみたいと思います。

シームレスケアに対するわたしたちのビジョン|Philips HealthCareによれば、フィリップスの目標は、2025年までに、イノベーションを通じて30億人の生活の改善することを掲げています。

現在のヘルスケアのトレンドは、女性医師の治療を受けた患者は生存率が高い!?|医師の患者に対する共感・コミュニケーションが重要な役割を果たしている?によれば、主たる病気が感染症から生活習慣病へ移行したことにより、疾病の治癒や生命維持を目的とする「キュア(cure)」から、患者のQOL(生活の質)の向上を目的とした「ケア(care)」が重要になると考えられています。

【参考リンク】

今後はさらにその考え方を進めて、病気にかからないようにするための予防医学や健康的な生活をする取り組みへの移行が重要になってくるでしょう。

フィリップスの考え方は、「健康的な生活 → 予防 → 診断 → 治療 → ホームケア」という一連のヘルスケアプロセスをシームレスにつないでいくことを大事にしているようです。

フィリップスが仕掛けたビッグデータ戦争――真のIoT活用には医療システム改革も必要

(2016/10/30、ITmedia)

フィリップスの考える一連のヘルスケアプロセス
1)健康な生活 人々が健康な住居環境で健康な生活を送れるようにサポートする
2)予防 人々が自らの健康を管理する
3)診断 診断が個人に合わせた予防的ケアを介して、最初から適切な方法で進める
4)治療 有効な治療、早い回復、良好な転帰を可能にする
5)ホームケア 回復と家庭での長期ケアをサポートする

 「将来に対するフィリップスのビジョンは、この5つに分かれた一連のヘルスケアプロセスの項目をすべてリンクさせることが重要だと認識しています。具体的には、すべてをIoT製品などで有機的につなぐことで、それぞれのデータを活用できるようにすることが実現への第一歩だと考えます」。ここでいう有機的に繋ぐとは、主に一般の患者と医療機関の医師をデータ上、“Face to Face”にすることを意味しているという。

「例えば、個人が毎日の健康な生活するなかで、IoT製品により蓄積したデータを、もし病気になる前の予防段階から医師に提供して、生活習慣などへのアドバイスを受けられれば、それは患者にとっても医師にとっても非常にいいことですよね。どんな予防策を講じた方がいいかを知るだけで、患者は病気になりにくくなりますし、医師としては、患者が病気になる前の段階で食い止められます。また、仮に患者が病気になったとしても、それまでのライフスタイルが分かっていれば、効果的に診断や治療を行うことができるようになります。もちろんに病気になった原因もより明確に診断、特定できると思います」

ヘルスケアプロセスをIoTでリンクすること、「つなぐ」ことにより、日ごろからの個人のデータを予防段階で医師と共有できれば、生活習慣病予防のアドバイスを受けることにより、患者は病気になる前の段階で予防ができ、またたとえ病気になったとしても、それまでのデータを活かした病気の診断・治療ができることになるでしょう。

具体的にはどのような取り組みを行っているのでしょうか。

フィリップスが仕掛けたビッグデータ戦争――真のIoT活用には医療システム改革も必要

(2016/10/30、ITmedia)

さまざまなヘルスケア製品、例えば、赤ちゃん用の体温計、床面に近い空気を特にきれいにする赤ちゃん用の空気清浄機、日本でもおなじみの子ども用、そして大人用の音波式電動歯ブラシ「ソニッケアー」、さらには睡眠時無呼吸症候群の治療器「ドリームファミリー」などがいずれもIoT化されていた。かつ、驚いたことにそれらをすべて専用アプリ「uGrow」によってクラウド上でデータ集約、管理できるようにつないでしまった。

赤ちゃん長の体温計や「ソニッケアー」、睡眠時無呼吸症候群の治療器「ドリームファミリー」をIoT化することで、データを集約・管理するなど、ライフスタイルのすべてをデータ化することによって、次の段階ではそうして集約したビッグデータを解析し、どう活かすかという段階になっていくでしょう。

「No.1ヘルステックカンパニーへ向けて」|Philips
「No.1ヘルステックカンパニーへ向けて」|Philips

参考画像:「No.1ヘルステックカンパニーへ向けて」|Philips|スクリーンショット

「No.1ヘルステックカンパニーへ向けて」|Philips

また、フィリップスと昭和大学が共同で実証検証を実施しているeICUの例では、コントロールセンターと複数病院の集中治療室(ICU)をVPN(仮想プライベートネットワーク)で接続する(『つなぐ』)ことによりそれぞれのICUベッド患者の状態や、データをコントロールセンターの医師や看護師がモニタリングすることを可能にした。これは、医療従事者不足への直接的なソリューションとして期待されている。

さらに、医療機関の間だけでなく、家庭と病院を『つなぐ』ことにより、高齢者や慢性疾患患者のホームケア(在宅医療)の効率的・効果的なサポートや、同じ疾患患者のデータ分析による精度の高い診断というソリューションが可能となる。

また、デジタル世代を中心に、個人が自分の健康により積極的に関わるようになってきており、自身の健康状態をデジタル管理するなど、健康的な生活や、未病への意識も高まっている。このように、個人のスマートウォッチから送られてくる情報をクラウドに『つなぐ』ことで、健康管理や、病気予防や早期発見をすることもソリューションとなる。

フィリップスのキーワードは『つなぐ』であり、例えば、コントロールセンターとICUをつなぐ、家庭と医療機関をつなぐ、個人のウェアラブルデバイスから送られてくるデータをクラウドにつなぐ、地域と医療をつなぐ、など「つなぐ」ことによって新たな価値を生み出そうとしているのです。

Philips HealthSuite

■ソフトバンクとIoT

ソフトバンクのIoTプラットフォームひろがる
ソフトバンクのIoTプラットフォームひろがる

参考画像:ソフトバンクのIoTプラットフォームひろがる|ソフトバンク|スクリーンショット

AI医療|ビッグデータを活用してメディカル業界は劇的な発展を迎える?(2015/10/23)によれば、孫正義さんのは「DNAをベースにしたビッグデータを活用して、メディカル業界は大きな、劇的な発展を迎えるだろうと思います」とコメントしています。

第35回定時株主総会(2015年)によれば、3つの注力分野としてIoT・AI・スマートロボットを挙げています。

あらゆるものをデータに変え、新たな価値を共創する法人向けのIoTプラットフォームを提供

(2017/7/20、ソフトバンク)

1. IoTに適した多様な通信プロトコルに対応

2. 国際標準に準拠したデータ保存とデータ取得

3. デバイス管理とファームウエアアップデート

4. APIの公開による柔軟な開発環境の提供と開発支援

ソフトバンクは、各種センサーデバイスなどからのデータを収集してIoTプラットフォームを構築し、このIoTプラットフォーム上で、デバイスやネットワーク、データストレージ、アプリケーションなど、IoT環境の構築に必要な要素をワンストップで提供し、パートナー企業とIoT事業を共創する基盤として展開し、さまざまなソリューションを提供するとしています。

■まとめ

健康・医療・介護データを経年的に把握できるリアルデータプラットフォームの構築|新産業構造ビジョン|経済産業省
健康・医療・介護データを経年的に把握できるリアルデータプラットフォームの構築|新産業構造ビジョン|経済産業省

参考画像:「新産業構造ビジョン」(2017/5/29、経済産業省)|スクリーンショット

経済産業省の「新産業構造ビジョン」によれば、個人が自らの生涯の健康・医療データを経年的に把握するため、また、最適な健康管理・医療を提供するための基盤として、健康・医療・介護のリアルデータプラットフォーム(PHR:Personal Health Record)を構築し、2020年度には本格稼働させていくことが必要と提案されています。

健康医療に係るリアルデータプラットフォーム|ICTを活用した「次世代型保健医療システム」の整備|新産業構造ビジョン|経済産業省
健康医療に係るリアルデータプラットフォーム|ICTを活用した「次世代型保健医療システム」の整備|新産業構造ビジョン|経済産業省

参考画像:「新産業構造ビジョン」(2017/5/29、経済産業省)|スクリーンショット

ICTを活用した「次世代型保健医療システム」の構築に向けて- データを「つくる」・「つなげる」・「ひらく」-(2016/10/19、厚生労働省)によれば、「次世代型保健医療システム」がしっかりと構築されるためには、3つのキーワード(「つくる」・「つなげる」・「ひらく」)に結び付けた「3つのパラダイムシフト」が必要であると考えられています。

Layer1:つくる=「集まるデータ」から「生み出すデータ」へ

  • 最新のエビデンスや診療データを、AIを用いてビッグデータ分析し、現場の最適な診療を支援する「次世代型ヘルスケアマネジメントシステム」(仮称)を整備。

Layer2:つなげる=「分散したデータ」から「データの統合」へ

  • 個人の健康な時から疾病・介護段階までの基本的な保健医療データを、その人中心に統合する。
  • 保健医療専門職に共有され、個人自らも健康管理に役立てるものとして、すべての患者・国民が参加できる「PeOPLe」(仮称)を整備。

Layer3:ひらく」=「たこつぼ化」から「安全かつ開かれた利用」へ

  • 産官学のさまざまなアクターがデータにアクセスして、医療・介護などの保険医療データをビッグデータとして活用する。
  • 「PeOPLe」(仮称)や目的別データベースから産官学の多様なニーズに応じて、保険医療データを目的別に収集・加工(匿名化等)・提供できる「データ利活用プラットフォーム」(仮称)を整備。

このように、収集したデータを集約・統合し、予防に活かすという考え方は、患者と医療機関にとってWin-Winの関係のように見えますが、医療機関の報酬という視点から見ると、医療機関は患者への治療によって報酬を得ているわけですから、医療機関によっては予防医療に取り組むことはよいことであるとはわかっていても、自分たちの収入を減らすことになりかねません。

フィリップスが仕掛けたビッグデータ戦争――真のIoT活用には医療システム改革も必要

(2016/10/30、ITmedia)

「医療システム自体を改革し、医者が予防段階から患者に寄り添うことで、そこからも報酬を得られるような仕組みに変更する必要があります。ただ、既存の医療システムに変更を加えることは、当然医療機関だけでは実現できず、各国の政府などを巻き込んで、法令などの変更も含めて、改革し直す必要があります」

そこで、フィリップスは「Co-Creation」を掲げて、医療システムの改革をハブとしてサポートする立場で一緒にクリエイトしようと考えているようです。

『サードウェーブ 世界経済を変える「第三の波」が来る』(著:スティーブ・ケース)では、第三の波(あらゆるモノのインターネット)によって、あらゆるモノ・ヒト・場所が接続可能となり、従来の基幹産業を変革していく中で、企業や政府とのパートナーシップが重要になると書かれています。

サードウェーブ 世界経済を変える「第三の波」が来る (ハーパーコリンズ・ノンフィクション)

第二の波では、インターネットとスマートフォンの急速な普及によってソーシャルメディアが激増し、盛況なアプリ経済が誕生した。その中でもっとも成功を収めたスナップチャットやツイッターのような企業は、小規模なエンジニアリング・チームからスタートして一夜にして有名になり、第一の波の特徴であったパートナーシップをまったく必要としなかった。しかし、こうしたモデルは現在がピークであり、新たな時代は第二の波とはまったく違う―そして最初の波とよく似た―ものになることを示す証拠が増えている

「IoT」といった「第三の波」で社会は大きく変化をしていきますが、社会問題を解決する手段として、これからますますいろんな人たちとのパートナーシップが重要になってくるでしょう。







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