by Antara(画像:Creative Commons)
■冬の肌荒れの原因は、乾燥した空気だけでなく、気温の低下にもある|ポーラ化成など
<冬の肌荒れ>乾燥以外に寒さも大敵 ポーラ化成など研究
(2009/12/4、毎日新聞)
皮膚表面で温度を感知するたんぱく質が、肌の乾燥に深くかかわっていることが、自然科学研究機構岡崎統合バイオサイエンスセンター(愛知県)とポーラ化成工業(横浜市)の研究で分かった。
冬の肌荒れの原因は空気の乾燥だけでなく気温低下にもあることを示す結果で、福岡市で開かれる日本研究皮膚科学会で5日発表する。
自然科学研究機構岡崎統合バイオサイエンスセンターとポーラ化成工業の研究によれば、冬の肌荒れの原因は、乾燥した空気だけでなく、気温の低下にもあるそうです。
参考画像:皮膚温の低下が乾燥肌を引き起こすメカニズムを解明 (2010/9/21、ポーラ化成工業株式会社)|スクリーンショット
(2010/9/21、ポーラ化成工業株式会社)
ポーラ化成では、体温付近の温かい温度を感知して活性化するセンサータンパク質 TRPV4(3 ページ、資料1参照)がヒトの表皮細胞に存在することに着目し、TRPV4 が皮膚においてどのようなはたらきを持つのか研究を進めてまいりました。最新の研究成果では、培養細胞を使った検証だけでなく、より生体に近いヒトの皮膚組織を使った実験でも TRPV4 がタイトジャンクション(3 ページ、資料 2 参照)の形成に関わり、皮膚のバリア機能に重要な役割を果たしていることをつきとめました。ヒトの皮膚組織のバリア機能を実験的に破壊して「ドライスキンモデル」を作製し、TRPV4 が活性化しにくい温度環境下(28℃)で培養すると、TRPV4 が活性化する温度環境下(33℃)で培養した時に比べて、バリア機能の回復が抑制されることがわかりました。さらに、TRPV4 が活性化しにくい温度環境下(28℃)においても、TRPV4 を活性化する試薬を加えるとバリア機能の回復が促進されることも確かめられました(2 ページ、図 1 参照)。
温かい温度(30℃~)を感知して活性化するセンサータンパク質 TRPV4(トリップ・ブイフォー)の働きが皮膚のバリア機能を制御するメカニズムを発見したことにより、美しい肌を保つためには、皮膚を皮TRPV4が活性化する「温かい」温度に保つことがバリア機能を維持することになると考えられます。
木田さんは「入浴で肌が潤うことは経験的に知られているが、これには湿度だけでなく温度も関係していることが細胞レベルで分かった。
温めることによって肌荒れを改善するなど新しい方法につながるかもしれない」と話す。
肌のうるおいには湿度だけでなく温度も関係していることが細胞レベルで分かったことで、体を温めることが肌荒れに良いということがいえそうです。
手足の荒れは「冷え」が犯人 マッサージで血行改善で紹介した野村皮膚科医院(横浜市)の野村有子院長によれば、「冷えと手足の荒れが大きく関係する」そうです。
冷えは血行不良が原因の一つであり、血行が悪いと新陳代謝が落ちるため、荒れが起きやすくなるそうです。
手荒れと冷えには関係がある?|手荒れをしている人の78%が体の冷えを自覚
(2012/10/25、美レンジャー)
そしてビタミン系クリームを使用したハンドマッサージを1日2回、2週間続ける実験を行ったところ手あれが改善し、さらには“皮膚表面温度が10°C以上上昇する”など、ハンドマッサージは冷えにも改善効果が期待できることが実証されました。
ハンドマッサージをすることで手荒れの改善や冷えの改善効果が表れたそうです。
手足の荒れ、「冷え」が犯人 マッサージで血行改善によれば、血液を送るポンプの役割を果たすふくらはぎをマッサージをすると血行が促進され、肌荒れ防止に効果的なのだそうです。
さらに、水仕事や紙、パソコン操作など手仕事をするだけで手の水分は失われるそうです。
手洗いや手を使う仕事をした後は、ハンドクリームなどで水分や油分を補う習慣をもったり、普段から木綿の手袋などを着用し、保湿するのもよいそうです。
⇒ 低体温|低体温の改善・原因・症状 についてはこちら。
⇒ 体温を上げる方法 についてはこちら。
⇒ 冷え性改善方法|冷え症の症状・原因・末端冷え性(手足の冷え) についてはこちら。
【感想】
「寒い地域の女性の肌はきれい」といわれていましたが、気温の低下が肌の乾燥にかかわるとなると、その言い伝え(?)は違うということになるのでしょうか。
気になります。
→ 目の下のたるみをなくす方法|目の下のたるみの原因 について詳しくはこちら