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痩せる脂肪!褐色脂肪組織BAT(褐色脂肪細胞・ベージュ脂肪細胞)を活性化させる方法・食べ物【美と若さの新常識~カラダのヒミツ~】【たけしの家庭の医学】

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【目次】

■痩せる脂肪!褐色脂肪(褐色脂肪細胞・ベージュ脂肪細胞)を活性化させる方法・食べ物【美と若さの新常識~カラダのヒミツ~】

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by The Yoga People(画像:Creative Commons)

2018年6月20日放送の「美と若さの新常識~カラダのヒミツ~」(NHK総合)では「発見!“痩せる脂肪”の極意」を取り上げます。

※2018年4月3日にBSプレミアムで放送されています。

2018年6月26日放送の「たけしの家庭の医学」では「BAT」という細胞を刺激して内臓脂肪を燃やす方法を紹介します。

今回のポイントは脂肪の中には「良い脂肪=”痩せる脂肪”」があるということです。

脂肪といえば「太る」ことをイメージする人が多いと思いますが、脂肪の中には太る原因になる脂肪だけでなく、やせることにつながる「よい脂肪」があります。

清水逸平新潟大学特任准教授によれば、「肥満」「糖尿病」や健康寿命を延ばすことに効果的だということが分かってきているそうです。

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それでは、「良い脂肪」とはどんな脂肪なのでしょうか?

このブログでも取り上げてきましたが、脂肪細胞には余分なカロリーを蓄える「白色脂肪細胞」と余分なカロリーを燃焼させる「褐色脂肪細胞」があります。

白色脂肪組織 (White Adipose Tissue, WAT):脂肪を貯めこむ

褐色脂肪組織 (Brown Adipose Tissue, BAT):脂肪を分解し熱を産生することで体温を保持するとともに、全身のエネルギー調節に関わる

褐色脂肪細胞には熱を生み出す「ヒーター」としての役割を持っており、寒さを感じると褐色脂肪細胞は体温を上げるために熱を作ります。

それでも足りなくなってくると、白色脂肪細胞を使って熱を作り出すため、やせることにつながるのです。

「それなら褐色脂肪細胞を増やすことができないの?」と思ったあなた!

残念ながら、斉藤昌之北海道大学名誉教授によれば、褐色脂肪細胞は増やすことは難しいそうです。

しかし、2012年に「第3の脂肪」が褐色脂肪細胞と同じ働きをしてくれるということがわかったそうです。

その第三の脂肪とは「ベージュ脂肪細胞」!

新潟大学の清水准教授によれば、寒冷刺激、つまり身体を冷やすことによって、褐色脂肪細胞とベージュ脂肪細胞を合わせた「褐色脂肪」が活性化するのだそうです。

番組では専門家監修のもと熱中症対策に使われるアイスベルト(保冷剤が入っていて首元を冷やす)を使って実験(2時間が限度)を行ない、痩せ体質に近づく可能性があることがわかりましたが、冷やすことで反対に体への悪影響を及ぼすことがあるため、あまりお勧めできないようです。

#26 寒さの刺激で肥満予防、道拓く

(2013/11/29、北海道大学)

今回の実験で、たしかに継続的な寒冷刺激により体脂肪が減りました。でも減った量は、わずか0.7kg. そのための寒冷刺激は、1日に2時間、室温17℃の所でじっと過ごすことを、6週間つづけるというものです。

北海道大学の実験によれば、継続的に寒冷刺激を与えることによって、褐色脂肪組織が増え、エネルギー消費能力が高まり、体脂肪も減ることがわかりましたが、現実的には難しいですよね。

ただ、胸元・首元の開いた服を着たり、水泳のような体を冷やす環境での運動などによっても寒冷刺激はできるそうなので試してみても良いかもしれません。




■褐色脂肪は食べ物でも活性化できる!

皮膚表面にある温度センサー「トリップチャネル(Transient Receptor Potential(TRP))」が温度に反応すると、その信号が脳に伝えられ、褐色脂肪を活性化させるのですが、このトリップチャネルは口の中や胃、腸管にも存在し、食べ物によってトリップチャネルを刺激することができるそうです。

●DHA・EPA

【参考リンク】

魚油摂取は交感神経を介して、「脂肪燃焼細胞」を増やす-「魚油」の効果で体脂肪燃焼を促す新メカニズムを解明

(2015/12/18、京都大学)

摂取した魚油は、消化管の感覚神経に存在するイオンチャネル(TRPV1)に作用し、交感神経の穏やかな活性化をもたらす。その結果、脂肪組織でのノルアドレナリンの放出が増加し、脂肪細胞の褐色化が引き起こされる。脂肪細胞の褐色化により褐色様脂肪細胞(ベージュ細胞)が増加し、エネルギー(体脂肪)の消費が促進される。

河田照雄 農学研究科教授、後藤剛 准教授らの研究グループが行なった動物実験によれば、魚油(主成分はEPA、DHA)の摂取が「褐色脂肪細胞」の増加を促進し、体脂肪の減少や体温上昇をもたらすことが分かったそうです。

褐色脂肪を刺激するトリップチャネルには3種類あるそうです。

●トリップV1(TRPV1)を刺激する食品

  • 唐辛子(カプサイシン)
  • 黒コショウ
  • 生姜
  • 青魚(DHA・EPA
  • 緑茶(カテキン)

DHA・EPA|DHA・EPAの効果・効能・食品・摂取量 について詳しくはこちら。

【関連記事】

●トリップM8(TRPM8)を刺激する食品

  • ミント(メントール)
  • ペパーミント(メンチル乳酸)

●トリップA1(TRPA1)を刺激する食品

  • 玉ねぎ
  • にんにく
  • 和からし
  • わさび
  • シナモン
  • 緑茶

後藤准教授によれば、マウスの実験からは、1つのトリップチャネルだけよりも複数のトリップチャネルを活性化させるような刺激が、より効果的であるといわれているそうですので、褐色脂肪を活性化させるためにも、これらの食品を組み合わせた料理を食べることがおすすめなのだそうです。







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【参考リンク】
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胆汁酸ダイエット|古い胆汁酸を排出する食材・方法(腸もみ)|#世界一受けたい授業

2013年5月18日放送の世界一受けたい授業では、「胆汁酸ダイエット」を取り上げました。

監修:渡辺光博(慶応義塾大学教授)




【目次】

■胆汁酸とは

肝臓で作られる誰もが持つ物質で、内臓脂肪を燃やし、血糖値を下げ、コレステロールを減らす働きを持ちます。

胆汁酸の量は人によって大体決まっており、増やすことはなかなか難しい。

■肥満と生活習慣病

最新の調査によれば、男性は3人に一人が肥満、女性も極端なカロリー制限など間違ったダイエットのせいで痩せているのに内臓脂肪が多い隠れ肥満が急増しています。

内臓脂肪が増えれば、糖尿病動脈硬化など生活習慣病の危険があります。

■胆汁酸を効率良く働かせる方法

胆汁酸は新しいほうが良い働きをするそうです。

胆汁酸の量は人によって大体決まっているため、古いものを外へ出さないと新しい胆汁酸は作られません。

胆汁酸を出すにはどうしたらよいか?

胆汁酸は便と一緒に排出されます。

古い胆汁酸が大腸の中にうっ滞してしまうと、大腸がんのリスクが非常に高まるそうです。

古い胆汁酸は「食物繊維」と腸内でくっつくことで便と一緒に多く出すことができるそうです。

食物繊維で古い胆汁酸を吸着して出すことで、減った分だけ新しい胆汁酸が体の中で作られるそうです。

■古い胆汁酸を排出する食材とは?

Hen of the Woods, マイタケ

by Joi Ito(画像:Creative Commons)

マイタケ

マイタケには他のきのこにはないMXフラクションという成分が入っています。

臓器や血液中の余分な脂肪を古い胆汁酸とともに便に排出したり、腸を活発にして便を促す効果がある。

MXフラクションはエキスとして流れてしまう性質があるので、炊き込みご飯(食物繊維が豊富な大麦で炊く)がおすすめ。

杜仲茶にも胆汁酸の排泄作用が高い成分アスペルロシドが含まれている。

食事をすると血液中の胆汁酸濃度が上がります。

それが褐色脂肪細胞のスイッチとなって、悪い脂肪を燃やしてくれる。

※週3回でも効果があるそうです。

→ 【たけしの家庭の医学】胆汁酸を大腸まで届けて便秘改善!便秘解消食材「エシャレット」 について詳しくはこちら

■古い胆汁酸を効率よく排出!自分でできる腸もみとは?
  1. 椅子に浅く腰を掛けてください。
    背筋を伸ばして、軽く足を開きます。
  2. 両手を重ねて、両手をヘソの下3cmへ差し込み大きく息を吸う
  3. 息を吐きながら上体を倒す
    (手首が太ももに当たるところまで)
  4. 指先を差し込んだ状態で時計回りに3回
    ※強く押しすぎないようご注意ください。
  5. 息を吸いながらゆっくり上体を起こす

※一度に行うのは4セットが目安です。

※寝る前やお風呂上がりに行うのがオススメ







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脂肪燃焼体質を作るには寒さの感知とエピゲノムの変化が重要|ベージュ脂肪細胞に誘導することで肥満や2型糖尿病、生活習慣病の治療や予防につながる期待【論文・エビデンス】




■脂肪燃焼体質を作るには寒さの感知とエピゲノムの変化が重要|ベージュ脂肪細胞に誘導することで肥満や2型糖尿病、生活習慣病の治療や予防につながる期待

恒温動物には、寒冷環境に適応するしくみ(持続的な寒さに対し、体には脂肪を燃焼し、熱を産生し、体温を維持するしくみ)が備わっています。

急激に環境の温度が低下すると交感神経系が活性化し、褐色脂肪細胞で脂肪が燃焼され、熱が産生されます。

白色脂肪組織は、エネルギーを脂肪として貯める役割を持っていますが、熱産生能を有しておらず、熱産生に関与する遺伝子も発現していないそうです。

しかし、寒冷環境が長期に持続すると、白色脂肪組織でも、脂肪燃焼と熱産生に関わる遺伝子が誘導され、寒冷環境に個体が耐えられるよう適応していくそうです。

細胞には、「エピゲノム」というゲノムの後天的な調節機構が備わっており、エピゲノムのしくみにより細胞の種類ごとに働く遺伝子(活動中)と働かない遺伝子(休止中)が明確に決められています。

エピゲノムとは、後天的なゲノム(生命の設計図)への化学修飾のことで、すべてのゲノム遺伝情報のうち、実際に働く領域(活動中)と働かない領域(休止中)、すなわち RNA として転写される領域と転写されない領域があり、これらは後天的にゲノムにほどこされる化学修飾によって決められています。

環境の変化に個体が適応するために、エピゲノムは環境によって様々に変化し、遺伝子の発現を調節し、細胞の形質を変化させているのです。

つまり、さまざまな環境の変化に適応できるのは「エピゲノム」のおかげというわけです。

→ エピジェネティクスとは?意味|簡単にわかりやすくまとめました【入門編】 について詳しくはこちら

それでは、恒温動物が長期の寒冷刺激を受けると、どのようにして遺伝子に寒冷環境に適応した体質への変化を促すのでしょうか?

脂肪燃焼体質を作るには、寒さの感知とエピゲノムの変化が重要 エピゲノム(遺伝子の後天的修飾)を介した寒冷環境への適応機構の解明

(2018/4/20、東北大学プレスリリース)

今回の研究から、寒冷環境への適応のしくみについて、(1)恒温動物が寒さに直面すると、褐色脂肪組織の JMJD1A が寒さを感知することで急速な熱産生を行い、(2)寒さが長期に持続すると白色脂肪組織の JMJD1A が寒さをエピゲノムに伝え、脂肪を燃焼し熱を産生する「誘導型」のベージュ脂肪細胞を新たにつくる、ということがわかりました。

また、白色脂肪組織のベージュ化では、寒さの感知による JMJD1A のリン酸化(第一段階)、ヒストン脱メチル化によるエピゲノムの変化(第二段階)、という機構を介して、「休止中」の脂肪燃焼と熱産生に関わる遺伝子を「活動中」にし、慢性的な寒さに適応することが初めて明らかとなりました。

東京大学先端科学技術研究センター/東北大学大学院医学系研究科の酒井寿郎教授、群馬大学生体調節研究所の稲垣毅教授、学術振興会特別研究員の阿部陽平、東京大学大学院薬学系研究科大学院生の藤原庸佑および東京大学大学院医学系研究科大学院生の高橋宙大らの研究グループは、遺伝子がエピゲノムによって通常は「休止中」となっている「白色脂肪組織(脂肪の蓄積を行なう)」に着目し、慢性の寒冷刺激による脂肪組織のベージュ化過程におけるエピゲノム解析を行なったところ、寒冷刺激を受けるとアドレナリン作用によってヒストン脱メチル化酵素 JMJD1A(エネルギー消費、性決定、腫瘍形成、低酸素による応答など、環境変化に多様に応答して機能する)がリン酸化され、寒冷刺激が持続すると必要な機能を獲得した JMJD1A がエピゲノム変化を介して「休止中」だった脂肪燃焼と熱産生に関わる遺伝子群を「活動中」にし、遺伝子を発現させて、ベージュ化を誘導し、寒冷環境に慢性的に適応する仕組みがあることが分かりました。

■エピゲノム変化と細胞の質の変化がもたらす寒い環境への慢性的な適応のしくみ

図:エピゲノム変化と細胞の質の変化がもたらす寒い環境への慢性的な適応のしくみ|東北大学
図:エピゲノム変化と細胞の質の変化がもたらす寒い環境への慢性的な適応のしくみ|東北大学

参考画像:脂肪燃焼体質を作るには、寒さの感知とエピゲノムの変化が重要 エピゲノム(遺伝子の後天的修飾)を介した寒冷環境への適応機構の解明(2018/4/20、東北大学プレスリリース)|スクリーンショット

個体が急激に寒さにさらされると、褐色脂肪細胞で熱産生遺伝子の発現が急上昇し、熱産生容量が急速に増加する。

→ この寒さが慢性的に持続すると、白色脂肪組織に熱産生遺伝子が発現し、熱産生能を獲得し、慢性的な寒さに適応する。

急性の寒冷刺激では、褐色脂肪組織の JMJD1A がリン酸化され、「ほどけたクロマチン構造」を持つ「活動中」の状態にある熱産生遺伝子の高次構造を変化させ、転写を 急速に誘導します。

クロマチン:ゲノム DNA はヒストンに巻き付いて存在する。クロマチンとはこのヌクレオソームと呼ばれる最小単位は繊維状につながった構造体。クロマチンは何重にも巻いた複雑な構造をとってクロモソーム(染色体)として核内にとして収まっている。クロマチン繊維が構造的にほどけている領域は遺伝子が活発にはたらく領域(活動中)で、凝集している領域は遺伝子がはたらかない領域(休止中)となる。クロマチンの一部にメチル化酵素によって「休止中を示すメチル化標識」がつけられると、凝集したクロマチン繊維となり遺伝子がはたらかない領域になる。一方、この「休止中を示すメチル化標識」が脱メチル化酵素によってはずされますと、ほどけたクロマチン繊維となり、遺伝子が活発にはたらく領域となる。

エピジェネティクスとは?意味|簡単にわかりやすくまとめました【入門編】によれば、人間の体には50兆個ほどの細胞が体にあり、その全部に1.8メートルのDNAが「ヒストン(Histone)」と呼ばれるタンパク質の集合に巻き付ける方法で、40万分の1サイズの細胞の核に納められているいるそうです。

ヒストンは「分子の糸巻き」に例えられ、細胞の中にはヒストンが約3千万個入っているそうです。

ヒストンにDNAが巻き付いたものは「クロマチン(Chromatin)」と呼ばれるそうです。

遺伝子がクロマチン構造の中に固くぎゅっとしまっているときには遺伝子がそこにあるにもかかわらず遺伝子は解読できない状態にあるのですが、ここでエピジェネティクスが関係します。

エピジェネティック・マーク(Epigenetic Marks)はクロマチン上に存在する小さな科学的符号で構造を締めるか緩めるかというクロマチンへの命令を補助するもので、それらの命令は細胞がどのようにDNAに書かれた細胞の働きや分化に関する情報である遺伝コードを読み取るかに影響します。

例えば、クロマチンの凝縮を促進するエピジェネティック・マークがあると、潜在的遺伝子は妨害され、細胞は遺伝情報の解読ができない、つまり、遺伝子をオフにするのです。

クロマチンの脱凝縮(緩めること)を促進するエピジェネティック・マークがあると、細胞内で遺伝子への到達しやすさが増す、つまり、遺伝子読解をオンにするのです。

「凝集」した「休止中」の状態にある皮下白色脂肪組織の熱産生遺伝子が JMJD1A のリン酸化とヒストン脱メチル化活性によって「休止中」のヘテロクロマチンから、「活動中」のほどけた構造をもつユークロマチンへと変化し、これによって白色脂肪組織がベージュ脂肪細胞へと形質が変えることで、個体が慢性的な寒冷環境に適応するします。

■まとめ

今回の研究結果により、ベージュ脂肪細胞は、熱産生のために糖や脂肪を活発に消費することから、肥満2型糖尿病などの生活習慣病に対する治療法や予防法への応用が期待されます。

→ 痩せる脂肪!褐色脂肪組織BAT(褐色脂肪細胞・ベージュ脂肪細胞)を活性化させる方法・食べ物【美と若さの新常識~カラダのヒミツ~】【たけしの家庭の医学】 について詳しくはこちら







【参考リンク(論文・エビデンス)】

【関連記事】

気温が高くなるにつれて糖尿病の発症率が高くなる!?|褐色脂肪細胞は気温が低い時に活性化する|オランダ・ライデン大学

健康・美容チェック > 糖尿病 > 気温が高くなるにつれて糖尿病の発症率が高くなる!?|オランダ・ライデン大学




【目次】

■気温が高くなるにつれて糖尿病の発症率が高くなる!?|オランダ・ライデン大学

Jenna Talackova - Gay Pride Parade Vancouver

by Annie Jackson(画像:Creative Commons)

糖尿病と気候変動に相関関係か、気温とともに発症率も上昇

(2017/3/22、CNN)

チームは米疾病対策センター(CDC)の報告を基に、1996年から2009年にかけて全米で発生した2型糖尿病のデータを分析。また米海洋大気局(NOAA)から、州ごとの気温の中央値を入手した。

さらに世界保健機関(WHO)のデータベースから、世界の人々の空腹時血糖値や肥満に関する情報も集めた。空腹時血糖値が高い人は、糖尿病の疑いが濃いと判断される。

その結果、米国ではこの期間、屋外の年間気温が摂氏1度上がるごとに、糖尿病の発生率が4%前後高くなっていたことが分かった。世界でも気温1度ごとに、糖尿病予備軍とされる「耐糖能異常」が0.17%増えていたという。

オランダ・ライデン大学の専門家が率いる研究チームによれば、気温が高くなるにつれて糖尿病の発生率が高くなるという結果が出たそうです。

気温の高さと糖尿病の発生率にどのような関係があるのでしょうか?

チームはひとつの仮説として、脂肪の燃焼を促し糖尿病を防ぐ作用のある褐色脂肪細胞は、気温が低い時に活性化するという点に注目した。

気温が低い時に脂肪燃焼を促す褐色脂肪細胞が活性化するため、気温が高くなるにつれて糖尿病の発生率が高くなるのではないかというのがチームの一つの仮説なのだそうです。

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その他の仮説として考えてみたいと思います。




【仮説】気温の高さと糖尿病の発生率にどのような関係があるの?

●気温が高くなるにつれて、糖分の摂取量が増えたのではないか?

気温が高い地域で食べられている食べ物、つまり、南国の食べ物は甘いものが多い。

●肥満と貧困の関係

アメリカ人の肥満傾向は拡大(2009/7/8)によれば、最も肥満率が高かったのは南部ミシシッピ(Mississippi)州で、成人の32%以上、10-17歳では驚くべきことに44%が肥満だったそうです。

ミシシッピ州は全米で最も経済的に貧しい州とされており、貧困と肥満の関連があるのではないかと考えられています。

経済的に貧しい地域と肥満の地域に関連がある理由としては、栄養バランスのとれた食事の重要性を知らなかったり、どんな食品をとれば健康になれるのかということを知らないということが考えられます。

どんなに栄養バランスのとれた食事の大切さを知っていても、手軽にとれるファストフードがあると、健康と手軽さ・安さを天秤にかけ、手軽さ・安さをとってしまいかねません。

ミシェル・オバマ大統領夫人が推奨する「ダイエット・プロジェクト」とは?

ミシェル・オバマ夫人が、記者団に語るシカゴ時代の自分自身のエピソードにこんなものがあります。

「弁護士の仕事を持つ母親として、会議と子供たちのサッカーやバレー教室と駆け回った日の夜には、簡単で安いファーストフードのドライブスルーや、電子レンジで温めるだけの栄養バランスのとれていない食事を子供たちに出していた」--。

自分がそうだったからこそ、多くのアメリカ人が、栄養バランスのとれた食事の大切さは知ってはいるものの、新鮮な野菜や魚などを買うための支出と、手に入れた素材を調理する手間と時間を考えるとき、それよりも数百円で手に入れることができる完成したファーストフードの魅力が大きいと感じてしまう。

健康について関心がある人は、新鮮な魚や野菜を買って、料理を作った方が良いということはわかっていると思います。

しかし、仕事・家事をして疲れてしまうという生活をしていると、調理する時間や家計のことを考えてしまい、手軽で安いファストフードや冷凍食品に頼りがちの生活になってしまいがちです。

肥満問題については、個人のライフスタイルに影響を与えている、家計や知識、意識、社会の影響が大きいかと思います。

今回のケースでいえば、1996年から2009年の間の景気・経済との関係はどうなのかが気になるところです。

【関連記事】

●デスクワーク

座る時間が増えると、糖尿病やメタボリックシンドロームのリスクが増える!?で紹介したオランダの研究チームによれば、対象者のほとんどが1日に少なくとも9時間は座って過ごしていたが、これがあと1時間増えると2型糖尿病にかかるリスクが22%、メタボリック症候群のリスクが39%も増大することが分かったそうです。

つまり、座る時間が増えると、2型糖尿病の発症リスクやメタボリックシンドロームのリスクが増大することがわかったそうです。

座る時間を1日90分短くすることで、糖尿病を防げるかもしれない!?で紹介したレスター大学の研究者によれば、「糖尿病のリスクを患っている人は、座っている時間を1日90分短くすることで、糖尿病を防ぐことができるかもしれない」ということでしたので、近い考え方ですよね。

長時間座ることはどのくらい健康に悪いのか?によれば、長時間座ることの健康への影響は次のようなものが挙げられています。

  • 脂肪を分解する酵素が90%減少
  • インスリン値は下がる
  • 善玉コレステロール減少
  • 血圧は上がる(高血圧
  • 脚の筋肉で支えていた体重は首と背骨にかかり、座ることで脳の血栓ができやすくなる
  • 肥満糖尿病、心循環系の病のリスクも高まり、心臓病のリスクも2倍になる
  • 乳がんにも悪影響を与える

長時間イスに座っているのは、健康に良くないらしいによれば、座っているときは、体の代謝に必要な仕組みがストップされているそうです。

普段からよく歩く人達に歩く量を減らしてもらう実験を行うと、糖分や脂肪の代謝機能が低下し、体脂肪率が増加したそうです。

加齢とエネルギー代謝によれば、身体活動を活発に行なうことは、エネルギー消費を高く維持させることに加えて、筋肉量の減少を遅らせることにもつながるそうです。

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出典:Roberts SB, Dallal GE, Energy requirements and aging. Public Health Nutr, 8, 1028-36,2005

ただその他の研究では、定期的に運動していれば、「座る」と「立つ」に健康リスクへの差はない!?という意見もあります。

エクセター大スポーツ健康科学部のメルビン・ヒルズドン(Melvyn Hillsdon)さんによれば、「座っていようが立っていようが、同じ姿勢で動かないことは、エネルギー消費が低く、健康に有害である可能性がある」そうです。

つまり、座る姿勢に問題があるということではなく、同じ姿勢で動かないことが健康にとっては良くないということなのです。

【#ガッテン】1時間座り続けると22分寿命が縮む!?耳石が動かないと自律神経や筋肉の働きが衰えてしまう!30分ごとに立ち上がってアンチエイジング!によれば、長時間座り続けること=「耳石があまり動かないこと」が全身の筋肉や自律神経の働きが衰え、筋力の低下、循環機能低下、代謝の異常などが起こしてしまうということがわかりました。

耳石は、全身の筋肉や内臓・血管をコントロールしている自律神経とつながっています。

耳石が動いている状態だと、全身の筋肉や自律神経の働きが良くなることによって、心臓などの働きが良くなって血流がよくなったり、コレステロールや糖の代謝も良くなるそうです。

耳石を効率よく動かす方法は「立ち上がること」なのだそうです。

立ち上がるという動作は、頭が前後左右上下に動くため、耳石を効率よく動かすことができるそうです。

ちなみに、研究によれば、32回立ち上がる動作をするとよいそうで、それを一日の中で計算をすると、30分ごとに立ち上がるとよいそうです。

もう一つ、重要なことは、日常生活の運動を増やすことにあるのではないでしょうか。

ニートをしないから太る?!(森谷敏夫)|たけしのニッポンのミカタ 1月28日

今、世界各国の研究者から注目されている「ニート」とは、“ノン・エクササイズ・アクティビティ・サーモジェネシス”の頭文字を取った言葉で、日本では「非運動性熱産生」、つまり日常生活でエネルギーを消費する運動以外の身体運動のこと。実は“ニート”は、人間の1日のカロリー消費の約4割を占めるという。

家事をすると肥満予防につながる?

身体活動とエネルギー代謝 – e-ヘルスネット

近年、家事などの日常生活活動が該当する、非運動性身体活動によるエネルギー消費、別名NEAT(non-exercise activity thermogenesis)と肥満との関連が注目されています。

Levine et al., は、肥満者と非肥満者を比べると、非肥満者は歩行なども含めた立位による活動時間が、平均で1日約150分も少なかったと報告しました(図1)。

つまり、なるべく座位活動を減らして、家事などの日常生活活動を積極的に行なうことも、肥満予防のキーポイントといえます。

総エネルギー消費量の構成および非肥満者と肥満者におけるその違い

出典:Ravussin E. A NEAT Way to Control Weight- Science, 530-531, 307, 2005

このページによれば、肥満の人とそうでない人を比較すると、肥満の人は、立位または歩行活動が平均で1日約150分も少なかったそうです。

現在の研究では、細切れ時間でもいいので、体を動かすことによって、筋肉が動かされ、糖や脂肪が使われることがわかっています。

ためしてガッテン(NHK)5月12日 AMPキナーゼを運動で活性化させ、血糖値や中性脂肪を下げる

・宮下政司 次席研究員 (早稲田大学スポーツ科学学術院)が、有酸素運動 の効果に関して画期的な研究成果を発表したそうです。

自転車こぎ 3分間の運動を一日に10回をしてもらいます。

翌日、脂肪を多く含んだ食事をとってもらい、血液中の中性脂肪 の量を詳しく調べたところ、前日運動しない場合に比べ、中性脂肪値が下がっていることがわかったそうです。

運動後1日たっても筋肉に脂肪がたまりにくくなっていたということです。

脂肪を燃やす有酸素運動は、一般的に長い時間行わなければいけないといわれていますが、3分間細切れに行なった運動でも中性脂肪を低下させる効果が出るということです。

・藤井宜晴教授(首都大学東京)

筋肉を動かすと、AMPキナーゼが活性化し、糖や脂肪を効率良くエネルギーに変えてくれることがわかったそうです。

インスリンと同等くらい強力なのだそうです。

・宮地元彦 (国立健康・栄養研究所 運動ガイドラインプロジェクトリーダー)
どんな運動でも筋肉に刺激が入るので、筋肉に刺激が入れば、好ましい結果が得られる。

大事なことは、ちょっとの時間でも体を動かせば、糖尿病予防につながるということです。

今回のケースでいえば、人々が運動する時間が増えているのか、減っているのか、また、座っている時間の長さは関係していないのか、が気になるところです。

■まとめ

本当に気温が高くなるにつれて糖尿病の発生率が高くなるのかどうか、気温の高さと糖尿病とどのような関係があるのか、研究してほしいですね。

→ 糖尿病の症状・初期症状 について詳しくはこちら

→ 糖尿病危険度チェック について詳しくはこちら







【関連記事】
続きを読む 気温が高くなるにつれて糖尿病の発症率が高くなる!?|褐色脂肪細胞は気温が低い時に活性化する|オランダ・ライデン大学

寒い冬が健康に与えるメリット|ケガの治りが早くなる|脂肪が燃焼しやすい|人との絆が強くなる




■寒い冬が健康に与えるメリット|ケガの治りが早くなる|脂肪が燃焼しやすい|人との絆が強くなる

Summer Start

by Vincent(画像:Creative Commons)

冬といえば、冷えたり、風邪をひいたりと健康にとってはあまり良くないイメージを持っていました。

【関連記事】

ですが、今回紹介する記事の寒い冬が健康に与える6つのメリット「脂肪が燃焼しやすい」「怪我の治りが早い」「体型を気にしなくて良い」(2013/1/25、IRORIO)では、冬が健康に与えるメリットが紹介されていました。

その中から、これは!と思ったメリットをご紹介します。

1. 脂肪が燃焼しやすい

人には体温維持などを目的とする「褐色脂肪細胞」があり、この細胞は脂肪細胞だが脂肪を燃焼する働きがあるという。2012年の研究によれば、気温が低いとこの褐色脂肪細胞が活性化し、カロリー消費が促されることが分かった。

夏が一年で最もダイエットしにくいのはナゼ?夏は基礎代謝量が低くなる?でも紹介しましたが、夏は汗もかいてダイエットしやすいというイメージがありますが、実は、夏は最も気温が高く、体温を保つためのエネルギー消費が少なくなるので、その分基礎代謝量は低くなり、ダイエットしにくいのです。

反対に、冬は、体温を維持するために、身体は体温を上げることで基礎代謝が上がります。

つまり、ダイエットしやすいわけです。

痩せる脂肪!褐色脂肪組織BAT(褐色脂肪細胞・ベージュ脂肪細胞)を活性化させる方法・食べ物【美と若さの新常識~カラダのヒミツ~】【たけしの家庭の医学】で紹介した北海道大学の実験(1日に2時間、室温17℃の所でじっと過ごすことを、6週間つづける)によれば、継続的に寒冷刺激を与えることによって、褐色脂肪組織が増え、エネルギー消費能力が高まり、体脂肪も減ることがわかりました。

【関連記事】

2. 人との絆が強くなる

人が寒さを避けるためにについつい外出を控えるのは当たり前の行動だ。でも家で独りぼっちになることで、親しい間柄の友達や家族に電話する機会が増え、普段よりも人と話す時間が長くなる傾向にあるという研究結果が報告されている。

孤独を感じることでいつもよりも電話する機会が増え、人と話す時間が長くなるそうです。

また、冬場は鍋を囲む機会が増えるかと思いますが、鍋を囲むことは親密になる効果があるそうです。

冬の危ない習慣(うつ病・ビタミンD・スロージョギング・インフルエンザ・ニオイ)|ホンマでっか 1月18日によれば、鍋を囲む効果には1.発話数の増加 2.自己開示をする 3.協調性アップ、という3つの効果があるそうです。

5. 怪我の治りが早い

怪我をしたら氷で冷やすと治りが早いように、気温が低下すれば炎症作用や痛みが抑えられるそう。スポーツ科学には寒冷療法と呼ばれる治療法があり、アスリートたちは気温が低い中で休憩した方が回復が早いということが知られている。

炎症を抑えるためにも冷やすのがいいということは知っていましたが、夏場に比べて冬場のほうが冷えているため怪我の治りが速いというのは考えたことがなかったですね。

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■アイシングの極意

ねんざや肉離れ、寝違えや筋肉の疲労など、炎症を起こしたとき、アイシングをすることで、炎症の広がりを抑え、痛みや腫れを少なくすることができるそうです。

アイシングのポイントは、いち早く冷やすこと。

※筋肉痛は、翌日になってから痛みが強くなりますが、筋肉を激しく使った場合には、痛みが出てからではなく、運動直後に冷やすのが効果的なのだそうです。

冷やす効果が特に高いのは、「氷水」

水は熱伝導率が高いので熱を奪いやすく、氷があることで水温は常に0℃近くに保たれるため、冷却効果は抜群です。

プレミアリーグのマンチェスター・シティのドキュメンタリー番組「オール・オア・ナッシング ~マンチェスター・シティの進化~ (字幕版)」の第一話では、-130度の室内に入って冷却療法が行われているシーンがあります。

目的は炎症や疲労感を抑えることで、体の回復を助けるために試合当日と翌日に使っているそうです。

勝ち点100への挑戦

■まとめ

冬の危ない習慣(うつ病・ビタミンD・スロージョギング・インフルエンザ・ニオイ)|ホンマでっか 1月18日によれば、うつ病治療は冬が最も効果的なのだそうです。

その理由は、人は心の状態と環境が一致しているとき健康状態が良好なので、冬のうつ病治療が効果的ということでした。

冬というと、冷えたり、風邪をひいたりと健康にとってはあまり良くないイメージがありますが、ケガの治りが早くなる、脂肪が燃焼しやすい、人との絆が強くなるといったメリットもあるので、冬の寒さを活かしていきたいですね!