「東京工業大学」タグアーカイブ

少量の大豆イソフラボン(AglyMax)が除神経に伴う筋萎縮を軽減|サルコペニア(加齢性筋減弱症)を軽減する食品素材として注目!|東工大【論文・エビデンス】




【目次】

■少量の大豆イソフラボン(AglyMax)が除神経に伴う筋萎縮を軽減|加齢性筋減弱症(サルコペニア)を軽減する食品素材として注目!|東工大

図 1 除神経筋における大豆イソフラボン (AglyMax)摂取の萎縮軽減効果。2 週 間の除神経を施した条件において、c の通常餌群の筋細胞よりも d の AglyMax 餌群の筋細胞が大きい。
図 1 除神経筋における大豆イソフラボン (AglyMax)摂取の萎縮軽減効果。2 週
間の除神経を施した条件において、c の通常餌群の筋細胞よりも d の AglyMax
餌群の筋細胞が大きい。

参考画像:少量の大豆イソフラボン摂取で筋萎縮をストップ-高齢化社会で増える筋減弱症の軽減に期待- (2018/1/11、東京工業大学プレスリリース)|スクリーンショット

少量の大豆イソフラボン摂取で筋萎縮をストップ-高齢化社会で増える筋減弱症の軽減に期待-

(2018/1/11、東京工業大学プレスリリース)

佐久間教授らがマウスを用いて実験した結果、除神経により起こった筋細胞の萎縮程度は大豆イソフラボンを摂取した群で有意に小さいことが分かった。除神経を施した骨格筋細胞内ではアポトーシスが起こり、筋細胞数が減ることで筋萎縮につながる。大豆イソフラボンの摂取は細胞内のアポトーシスの割合を有意に減少させた。したがって大豆イソフラボンの摂取はアポトーシスを抑制し、除神経による筋細胞数の減少を食い止めることで筋萎縮を軽減したと考えられる。

東京工業大学リベラルアーツ研究教育院の佐久間邦弘教授、ニチモウバイオティックスの天海智博社長、豊橋技術科学大学環境・生命工学系の田畑慎平院生らの共同研究グループが行なったマウスの実験によれば、少量(食事の0.6%)の大豆イソフラボン(AglyMax:遺伝子組み換えをしていない良質な大豆胚芽を原料に、独自の麹菌発酵技術でアグリコン化し、体内への吸収性をアップさせた大豆イソフラボン)をマウスに摂取させることで、除神経(神経の切除)に伴う筋萎縮を軽減することに成功しました。

大豆イソフラボンの摂取はアポトーシス(個体をより良い状態に保つために積極的に引き起こされる、管理・調節された細胞の自殺)を軽減し、除神経による筋細胞数の減少を食い止めることで筋萎縮を抑制したと考えられるそうです。

ロコモティブシンドロームの一つである加齢性筋減弱症(サルコペニア)を軽減する食品素材として大豆イソフラボン(AglyMax)に注目が集まりそうです。

■サルコペニアとは?

サルコペニアの定義とは、筋肉量(骨格筋量)の減少に加えて、筋力の低下(握力など)または身体(運動)機能の低下のいずれかが当てはまる場合、サルコペニアと診断するというものです。

「メタボウォッチ」|早稲田大学、RESEARCHKITでメタボリックシンドロームになりやすい生活習慣をチェックするアプリを開発によれば、加齢とともに骨格筋が減少し、筋力が大幅に低下するサルコペニア(加齢性筋肉減弱現象)は身体活動量の減少と密接に関係しており、また不適切な食事習慣と合わさることで、内臓脂肪や皮下脂肪の蓄積によるメタボリックシンドロームの発症を招いているそうです。

米国ルイスビル大学の疫学者バウムガルトナー(Baumgartner)によれば、サルコペニアやメタボリックシンドロームが健康寿命に深く関連しているといいます。

また、高齢者の筋内脂肪の蓄積はサルコペニアと運動機能低下に関係する|名古屋大学によれば、高齢者の筋肉内に霜降り上に蓄積する脂肪(筋肉脂肪)が、加齢に伴う筋力の減少(サルコペニア)や運動機能低下と関係していることがわかっています。

■まとめ

今回の研究によれば、大豆イソフラボン(AglyMax)を摂取することで加齢性筋減弱症(サルコペニア)を軽減することができるようになるかもしれませんので、期待しましょう。







【参考リンク(論文・エビデンス)】
続きを読む 少量の大豆イソフラボン(AglyMax)が除神経に伴う筋萎縮を軽減|サルコペニア(加齢性筋減弱症)を軽減する食品素材として注目!|東工大【論文・エビデンス】

肺がんなど呼吸器疾患の診断・治療の精度を高める気管支内を自走するカテーテルを開発|東邦大学・東京工業大学

 > 健康・美容チェック > 肺の病気(呼吸器の病気) > 肺がん > 肺がんなど呼吸器疾患の診断・治療の精度を高める気管支内を自走するカテーテルを開発|東邦大学・東京工業大学




■肺がんなど呼吸器疾患の診断・治療の精度を高める気管支内を自走するカテーテルを開発|東邦大学・東京工業大学

気管支内視鏡トレーニングモデル内の搬送実験|肺がんなど呼吸器疾患の診断・治療の精度を高める気管支内を自走するカテーテルを開発|東邦大学・東京工業大学
気管支内視鏡トレーニングモデル内の搬送実験|肺がんなど呼吸器疾患の診断・治療の精度を高める気管支内を自走するカテーテルを開発|東邦大学・東京工業大学

参考画像:気管支内の診断精度向上を目指して 東邦大学と東京工業大学の研究チームが共同で自走式カテーテルを開発~(2017/9/7、東邦大学)|スクリーンショット

気管支内の診断精度向上を目指して 東邦大学と東京工業大学の研究チームが共同で自走式カテーテルを開発~

(2017/9/7、東邦大学)

今回開発したMono-line Driveは、1本のチューブ内への加減圧だけで複数のチャンバーに進行波を生成するように設計されており、これにより、気管支のような極細な構造の中を蠕動(ぜんどう)運動で進むことが可能となりました。

東邦大学医療センター大森病院 呼吸器内科 高井雄二郎准教授と東京工業大学 工学院 システム制御系 塚越秀行准教授の研究チームは、1本の極細構造のチューブ内に流体圧を印加(電気回路に電源や別の回路から電圧や信号を与えること)することにより、ミミズのような蠕動(ぜんどう)運動を生成する仕組み(Mono-line Drive)を開発したそうです。

将来的には、このメカニズムを用いることで、気管支内を自走して、肺の中の病変(病気が原因となって起こる生体の変化)まで自動的にたどりつき、病変の採取や治療を行なうことができるオートガイド・ロボットの開発を目指していくそうです。




■背景

肺がんを代表とする呼吸器疾患において、診断および治療の精度を高めるためには、肺内病変の生体検査が不可欠です。現在は気管支鏡検査による用手的生検を行っていますが、気管支の分岐が末梢に行くほど多岐かつ細くなるため、それを確実に選択し推進する微細な移動調整が難しいという課題があります。施行医による技術差もあり、確実に病変に生検鉗子を到達させることが難しく、診断精度が十分とは言えません。

肺がんのような呼吸器疾患の診断や治療の精度を高めるためには生体検査が必要なのですが、気管支は末梢に行くほど細くかつ分かれているので、確実に病変まで到達させることが難しく、また医師による技術差もあるので、診断精度は十分とは言えないそうです。

■まとめ

肺がんなどの呼吸器疾患の早期発見に対する研究が行なわれています。

呼吸器疾患の早期発見・早期治療のためにも、今回のような医師による技術差もないように、自走式の気管支内を自走するカテーテルのような早期発見方法が普及していくようになっていくことが期待されます。







【参考リンク】
続きを読む 肺がんなど呼吸器疾患の診断・治療の精度を高める気管支内を自走するカテーテルを開発|東邦大学・東京工業大学