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春こそ肝臓のために「休肝日」を設けましょう!

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by ryuta kawakami(画像:Creative Commons)

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4月に入ると、歓迎会やあいさつ回りでお酒を呑む機会が増えたり、新しい職場との人間関係でストレスや疲労がたまってくることもあるでしょう。

また、プライベートでも家族サービスやお花見などで疲れてしまうこともあるのではないでしょうか。

そうしたストレスや疲労は、肝臓機能を悪化させる要因となります。

 

→ 脂肪肝とは|脂肪肝の症状・原因・治し方 について詳しくはこちら。

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そこで、今回は「春こそ「休肝日」が必要なワケ」と言う記事をご紹介したいと思います。

 

春こそ“休肝日”が必要なワケ

(2010/4/16、日経トレンディネット)

『人生の幸せは肝臓で決まる』などの著書がある九段クリニック理事長の阿部博幸先生によれば、飲酒や食べ過ぎ、ストレス以外にも春にはダルいと感じさせる季節的な要因があるそうです。

「この時期、どうも体がダルいと感じている人はたくさんいます。

その一番の季節的な要因は、体内のリズムが冬型から春型になってくることです。

生物としてのホメオスタシス、恒常性を維持する機構が変化する時期だからです」。

体内リズムが冬型から春型になり、ホメオスタシスを維持する機構が変化する時期なのだそうです。

「たとえば、コレステロールは夏より冬のほうが数値が上がりやすいですし、血糖値も上がります。

体重も、内臓脂肪も増えやすい。

それが春になると、自然界の植物が芽吹いてやがて花咲くように、人間も太陽の温度差や気候変動の影響を受けて、体がアクティブに変化します」。

コレステロール値や血糖値、体重、内臓脂肪などが季節による影響を受けるとは知りませんでした。

「肝臓に蓄えられていたエネルギー源、つまり内臓脂肪をエネルギーに変える活動が活発になってきます。

それだけでも肝臓に負担がかかっているところに、アルコールを飲んだり、人事異動などのストレスが重なるので、春は肝臓に不利な時期なんですよ」。

春は冬の間に蓄えられてきた内臓脂肪をエネルギーに変えるため、肝臓の代謝機能が活発になるため、負担がかかってくるそうです。

そうしたときに、飲酒や過食、ストレスといった要因が重なると、さらに肝臓に負担がかかってしまうというわけですね。

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肝臓を守るためにはどうしたら良いのでしょうか。

この季節を乗り切るには、肝臓のケアが必要だ。

阿部先生は「肝臓に優しいことをするのが、第一」で、具体的にはリラックスし、肝臓の負担を減らして、肝機能を助けるという3点が重要だという。

肝臓を守るためにも、

1.リラックス

2.肝臓の負担を減らす

3.肝機能を助ける

という3つの点が重要なのだそうです。

 

1.リラックス

リラックスは「ストレスを発散する、前向きな気持ちでいる、睡眠を維持する、ゆっくり入浴する、といったリラックスできる生活によって、副交感神経が活発になります。

肝臓の血流は、副交感神経が支配していますから、リラックスすると肝臓にたくさん血液が流れて、処理能力が高まる」というわけだ。

リラックスできる生活をすることで、副交感神経が活発になり、肝臓に血液が流れて、処理能力が高まるのだそうです。

 

2.肝臓の負担を減らす

肝臓の負担を減らすには、お酒を飲み過ぎないようにすること。

アルコールだけでなく、栄養過多や過剰な運動も肝臓にとって大きな負担。

それは肝臓が、代謝や解毒を司る臓器だから。

肝臓の負担を減らすには、アルコールを減らし、栄養過多になりすぎないようにする、過剰な運動は避けるようにした方が良いそうです。

アルコールの場合は、中間代謝物として生成されるアセトアルデヒドが、肝細胞を傷つけ、肝臓のミトコンドリアのATP(アデノシン三リン酸)生産を悪くする。

ATPは生物の基礎代謝に不可欠なエキルギーで、ミトコンドリアで生産される重要なもの。

アセトアルデヒドは毒物なので、肝臓は解毒もしなければならない。

アルコールを摂取すると、アセトアルデヒドだけでなく、NADHという物質も増える。

「肝臓のミトコンドリアは、脳のエネルギー源である糖とケトン体も生産していますが、NADHが過剰になると、これらの生成を妨げ、脳がエネルギー不足となり」ボーッとした二日酔い状態が続くことになるという。

アルコールを摂取すると、

・ATPの生産を悪くする

・アセトアルデヒドの解毒をする必要がある

・NADHが過剰になると、脳のエネルギー源である糖とケトン体の生成が妨げられ、脳がエネルギー不足になる

そうです。

栄養過多や過剰な運動が良くないのは、アンモニアが発生するから。

阿部先生が肝機能障害を調べるときには、GOT、GPT、γ-GTP、ビリルビン、アルブミンなどのほか、血中のアンモニア濃度もチェックするそうだ。

アンモニア数値が肝障害によって非常に高くなることがわかっているからだ。

「アンモニアはタンパク質が分解される時に作られ、ミトコンドリアがATPを生産するための代謝回路(TCAサイクル)を阻害し、酸化還元バランスを崩します。

また、アンモニアの解毒にATPが使われてしまいます。

そのため、アンニモアを排除しないと、疲れがひどくなるのです」。

過剰な運動をすると、アンモニアが発生し、アンモニアの解毒にATPが使われてしまうため、疲れがひどくなってしまうそうです。

 

3.肝機能を助ける

●しじみのオルニチンで肝機能アップ・ストレス軽減にも

「シジミに多く含まれるオルニチンというアミノ酸は、アンモニアをとらえて尿素にして体外に排出するオルニチンサイクルを活性化します。

前述のアルコールで増えるNADHという物質も、アンモニアを排出する過程で減らしますから、肝機能が全体的に良くなるのです。

オルニチンはもともと体内にもあり、血流の中を回っている遊離アミノ酸で、オルニチンを含む食物を食べると、それが腸から肝臓にいって肝臓の修復をするほか、いろいろな組織で疲労をとると考えられています」。

しじみに含まれるオルニチンがアンモニアを捉えて尿素にして体外に排出するオルニチンサイクルを活性化してくれるそうです。

⇒ オルニチン とは

また、NADHもアンモニアを排出する過程で減るので、肝機能がよくなるそうです。

「実際にオルニチンを飲んだグループとプラセボ(偽薬)を比較した実験では、4週目ぐらいからオルニチンを飲んだ人が、朝の目覚めがよく、疲れがなくなったという結果がでています。

ストレスという面からみても、体内のストレスホルモンと、ストレスに対抗するホルモンを比較すると、オルニチンを飲んでる人のストレスが少なくなっているんですね」。

オルニチンは、継続して使用することで、肝機能改善だけでなく、ストレス軽減にも有効とも言われています。

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●ウコンのクルクミンで肝臓を助ける

ウコンに含まれるクルクミンは、胆汁の分泌を促進するという別の機序で肝臓を助けます。

ウコンに含まれるクルクミンには、胆汁の分泌を促進して、肝臓を助けてくれるそうです。

 

●休肝日をつくる

最近では、アルコール性肝炎だけでなくノンアルコール性の肝炎も学会で問題となっているそうだ。

「原因は過食による脂肪肝ですが、その状態が長く続くと肝炎肝硬変になることがわかっています。

しかも、人数がものすごく多いわけですから。

もはや、第4の国民病と言っても過言ではありません」。

もはや、飲む人も飲まない人も、肝臓を意識した生活を心がけ、休肝日を設けるべき時代なのだ。

休肝日は、週に2日以上、それも土日に休むのではなく、週の途中でバランス良く設けるのが効果的だという。

食べ過ぎの場合も、週に1日は、朝がゆなどの軽い食事ですませるといった休肝日を設けるのが良さそうだ。

また、便秘になると有害なガスが腸内で発生し、肝臓で解毒することになるため、「ヨーグルトや食物繊維をとって、キレイな腸にしておくのも肝臓を守るひとつの方法」だという。

休肝日といえば、昔はお酒をよく飲む人へのアドバイスでしたが、ストレスの多い現代社会においては、飲まない人も肝臓を休める休肝日を設けた方が良いようですね。

肝臓は沈黙の臓器といわれ、痛みなどの症状を出すことがあまりないため、肝臓に異常があっても気付かず、異常に気付いたときには病気がかなり進んでいることがあります。

「3000億個の肝細胞も、30代をピークにだんだん減り、肝臓の重量そのものが減っていきます。

そうしたことも頭に入れ、年令にあわせて、より負担をかけない生活にしていかなければいけません」と阿部先生

病気になったときには、取り戻せないこともあります。

肝臓に負担をかけない生活を心がけていきたいですね。

休肝日の取り方(過ごし方)・ぺ―スの目安・休肝日は必要か?について詳しくはこちら

P.S. タウリンが豊富な食品もおすすめです。

 

【感想】

今回の記事は、知らないことも多く、大変参考になりました。

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<肝臓がんワースト返上>肝炎センターを新設し、ICTを活用した病院間のネットワークを整備、肝炎ウイルス検査データを一元化|佐賀県

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by IICD(画像:Creative Commons)

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■<肝臓がんワースト返上>肝炎センターを新設し、ICTを活用した病院間のネットワークを整備、肝炎ウイルス検査データを一元化|佐賀県

肝臓がんワースト返上 センター設けネット化 佐賀県

(2011/1/1、佐賀新聞)

佐賀県が新年度、死亡率全国ワーストワンが続く肝臓がん対策の強化に乗り出す。

肝炎センター」を新設し、情報通信技術(ICT)を活用した病院間のネットワークを整備、肝炎ウイルス検査データを一元化する。

データなどをもとに患者の状態に応じた診療レベルを提示し、安心できめ細かな治療体制づくりを進める。

センターは肝疾患診療連携拠点病院の佐賀大学医学部付属病院への設置が有力。

県は治療体制と同時に肝炎ウイルス検査の受診率向上による予防に力を入れ、早期発見・治療を目指す。

佐賀県が、死亡率全国ワーストワンを返上すべく、肝臓がん対策の強化を行うそうです。

これまで糖尿病予防のためにこうした対策をおこなっていましたが、その肝臓病(肝臓がん)版というものになりそうです。

構想では肝炎センターは各病院、診療所と連携するネットワークの中核を担う。

患者の同意を得て肝炎ウイルスの検査結果をデータベース化して一元管理。

検査結果から状態に応じて診療レベルを判断し、かかりつけ医▽専門医がいる病院▽センターに振り分け、県内のどこで検査や診療を受けても、適正で必要な治療に結びつける。

医療従事者の研修の充実にも取り組む。

県は既に糖尿病の予防や治療情報を提供する事業で、重症化や二重投薬・検査の防止にもつながる疫学データベースを構築中で、それをモデルに「肝炎版」を整備する。

肝がん予防では、各市町の保健師を肝炎コーディネーターとして養成する。

検診受診率が高い市町の事例を他市町へも広げ、受診を勧奨し感染者・患者の掘り起こしを進める。

受診でウイルス感染が判明しても精密検査を受けず、インターフェロンなど有効な治療に結びついていないケースの解消も目指す。

大学病院など高度医療ができる病院を中心に、地域の病院や診療所、かかりつけ医といかにネットワークを作ることができるのかが大事になりそうです。

がんの種類によって病院ごとに治療の役割分担を進めるべきか?|肺がんや肝臓がんの場合、患者の数が多い病院ほど治療成績がいいで紹介した大阪府立成人病センターのグループによれば、5年生存率分析した結果、一般的に治療が難しいとされる肺がんや肝臓がんでは、年間数人しか治療していない病院の患者が死亡するリスクは、患者の多い病院で治療を受けた場合に比べ、2倍近くになっていたのに対して、胃がんや大腸がん、乳がんでは、年間20人以上治療している場合、病院による治療成績の差はほとんどなかったそうです。

つまり、より治療の成果を上げるためには、患者数が多く、治療技術が広まっている胃がんなどのがんについては、一般の病院で、治療が難しい肝臓ガンなどはがんセンターなどで治療するように役割分担が必要ではないかということのようです。

■佐賀県の肝臓がん死亡率

2009年の人口10万人に対する肝がん死亡率は、全国平均26・0人に対し、佐賀県は45・7人で全国最悪。

ワーストワンは11年連続となった。

県内は、肝がんの9割を占めるB、C型肝炎ウイルス感染者が多いとされる。

ウイルス感染者の多くは自覚症状がなく、放置すれば肝硬変、肝がんへと進行するため、発症前の早期治療が重要とされる。

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4人に1人に肝機能の異常がある!?|肝臓の働きを良くする方法とは?

Eric cooked lunch at the studio

by Juhan Sonin(画像:Creative Commons)

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肝臓を健康に保つにはどうしたら良いのかについて、日本肝臓学会専門医の須田都三男・元東京慈恵会医科大准教授に聞いたインタビュー記事をご紹介します。

■男女全体で4人に1人、男性だけでは3人に1人に肝機能の異常がある

ヘルシーリポート:腹八分目で飲み過ぎず=須田都三男さん

(2010/4/10、毎日新聞)

--現代人は肝臓の働きの悪い人が多いのでしょうか。

須田氏 人間ドックの統計(08年)によると、男女全体で4人に1人、男性だけでは3人に1人に肝機能の異常があります。

肝臓は沈黙の臓器といわれ、病気が相当重くならないと自覚症状が表れないので、症状がないからといって安心は禁物です。

人間ドックの統計(08年)によれば、男女全体で4人に1人が肝機能の異常があり、男性に限れば3人に1人に肝機能の異常があるそうです。

しかし、肝臓の自覚症状は現れにくいので、気づかない方も多いのではないでしょうか。

■肝臓の機能が悪くなる原因

肝臓の機能が悪くなるのには、どのような原因があるのでしょうか。

--どんな原因が考えられるのでしょうか。

須田氏 アルコールの飲み過ぎはもちろん、肥満や運動不足、睡眠不足、精神的なストレスも関係します。

肝臓に中性脂肪がたまって脂肪肝になると、脂肪性肝炎や肝硬変になる恐れもあります。

中性脂肪が高くても脂肪肝につながりますので、健康診断で中性脂肪の数値が200を超えるようなら要注意です。

--酒の飲み過ぎはなぜ肝臓に悪いのでしょうか。

須田氏 アルコールは体内でアセトアルデヒドという有害物質に変わります。

肝臓はこれを無害な物質に処理してくれます。

アルコールを過剰に飲み続けると肝臓が疲れるだけでなく、脳に供給される糖などの産生も阻害されます。

また、肝臓は有毒なアンモニアを尿素に変えて排せつする役割も果たしており、機能が低下すると、その処理が滞ってしまいます。

今回のインタビュー記事では、アルコールの飲み過ぎにスポットを当てていますが、肝臓の機能が落ちる原因は、アルコールの飲み過ぎだけでなく、肥満や運動不足、睡眠不足、精神的ストレスなども関係しています。

原因はひとつだけでなく、複数あることも考えられます。

生活習慣の見直しが重要だと言えるのではないでしょうか。

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■肝臓の働きを良くする方法

--働きをよくする方法はあるのでしょうか。

須田氏 シジミに含まれるオルニチンというアミノ酸は、アンモニアを尿素に変える上で大切な役割を果たしており、欧米ではサプリメント(栄養補助食品)や医薬品にもなっています。

もっと研究が必要ですが、オルニチンは脳の視床下部の下垂体に作用して成長ホルモンを増やしたり、ストレスを軽減させる働きも期待されています。

もちろんサプリメントだけに頼るのはよくありません。

アルコールの過剰摂取はやめ、腹八分に食べること、ストレスがたまらないようにすることが肝臓を守るための基本です。

最近は、しじみに多く含まれるオルニチンに注目が集まっていますね。

オルニチン について詳しくはこちら

食事やサプリメントで取り入れてみても良いかもしれません。

この記事の最後にも紹介されている通り、アルコールの過剰摂取はやめ、腹八分に食べること、ストレスがたまらないようにすること=生活習慣を見直すことが肝臓を守るための基本だと思います。

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【新生活を迎えている方に】春こそ「休肝日」が必要なワケ

Sakura light-up at Chidoriga-fuchi in Tokyo 千鳥ヶ淵

by Marufish(画像:Creative Commons)

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春こそ“休肝日”が必要なワケ

(2010/4/16、日経トレンディネット)

新年度が始まり、新生活を迎えている方も多いと思います。

歓迎会やあいさつ回りでお酒を呑む機会が増えたり、新しい職場との人間関係でストレスや疲労がたまってくることもあるでしょう。

また、プライベートでも家族サービスやお花見などで疲れてしまうこともあるのではないでしょうか。

こういったことは、肝臓機能を悪化させる要因となります。

肝臓 についてはコチラ。

肝臓の病気 についてはコチラ。

脂肪肝 についてはコチラ。

脂肪肝の改善方法 についてはコチラ。

続きを読む 【新生活を迎えている方に】春こそ「休肝日」が必要なワケ

肝炎の進行度を血液で検査 肝細胞にある糖鎖を手掛かりに肝硬変や肝臓がんに進行するリスクを判断|産総研・名古屋市立大など

20091002sansouken

参考画像:血液検査で、がんに向かう肝炎の進行度がわかる~糖鎖解析技術を用いて~|産総研スクリーンショット

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■肝炎の進行度を血液で検査 肝細胞にある糖鎖を手掛かりに肝硬変や肝臓がんに進行するリスクを判断

肝炎の進行度を血液で検査 産総研など新手法

(2009/10/2、NIKKEI NET いきいき健康)

産業技術総合研究所糖鎖医工学研究センターと名古屋市立大学などの研究チームは、肝炎の進行度合いを血液検査で調べる方法を開発した。

肝細胞にある糖鎖を手掛かりに、肝硬変肝臓がんに進行するリスクを判断する。

従来のように肝臓に細い針を刺して細胞をとる必要がなく、患者の負担が大きく軽減する。

1年半後をめどに一般病院でも利用できるような検査機器の開発を目指す。

産業技術総合研究所糖鎖医工学研究センターと名古屋市立大学などの研究チームは肝炎の進行度を血液検査で調べる手法(肝細胞にある糖鎖を手掛かりに肝硬変や肝臓がんに進行するリスクを判断する方法)が開発されたそうです。

■従来の手法は患者への身体的・経済的活動への負担が大きい

血液検査で、がんに向かう肝炎の進行度がわかる~糖鎖解析技術を用いて~

(2009/10/2、産総研)

慢性肝炎の診断治療のプロセスにおいて、肝炎ウイルスの持続感染により進む、肝臓の線維化の程度を確定することが必要となり、肝臓の組織病理学的検査(生検:バイオプシー)がしばしばなされる。生検検査は、体外より肝臓に向けて差し込んだ針によって、肝臓組織を採取して行う検査であるために、出血などのリスクもあり、身体的負担が大きい。しかも検査に際して、1週間程度の入院を必要とするので、この間の社会的経済的活動も制約される。

従来の手法は肝生検という方法で針で肝臓組織を採取して行う検査を行なうため、出血などによる身体的負担だけでなく、1週間程度の入院も必要だったそうです。

今回開発された肝細胞の線維化の程度を反映する糖タンパク質マーカーを使う血液検査でであれば、患者の負担が軽減されるようです。

肝炎が進行すると、肝硬変・肝臓がんになる危険性が高まりますが、進行度合いを把握することで、より適切な治療法を選択することができるようになります。

今回の研究に期待ですね。

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