風間八宏(当時川崎フロンターレ監督)さんがコメントしているクリスティアーノ・ロナウド選手の体幹についての話が大変興味深いので紹介したいと思います。
【目次】
■クリスティアーノ・ロナウドの武器は「上半身の強さ」
by Jan S0L0(画像:Creative Commons)
<欧州最高のアタッカーを斬る>風間八宏のロナウド、イブラヒモビッチ、ルーニー鑑賞術
(2012/6/14、Number)
「ロナウドが体を前に傾けてドリブルをしているのは、ほとんど見たことがないですよね。前傾になると足の前面の筋肉に無駄に力が入るので、スムーズに踏み出せない。ブレーキをかけているようなもの。一方、背筋が伸びていると、前面の筋肉に不必要に力が入らないので、足がなめらかに出る。ロナウドは自分の体を自由に扱えるという点で、突出した選手です」
クリスティアーノ・ロナウド選手のドリブルシーンを思い出してみると、特徴的なのがそのドリブル姿勢です。
by Jan S0L0(画像:Creative Commons)
いわゆるドリブラーと言われる選手は前傾姿勢のイメージがありますが、ロナウド選手は背筋をピンと立てているのが特徴です。
この姿勢が、ドリブル・シュート・パス全てにおいてメリットがあるようです。
「足をスムーズに出せると、振りかぶらずにシュートを打てる。だからロナウドはドリブルをしながら、そのまま同じ歩幅でシュートできる。GKはいつボールが飛んでくるかタイミングを計れないので、ものすごく取りづらいんですよ」
<中略>
「ドリブルのときに前傾すると目の前しか見えないけど、ロナウドは姿勢がいいので広い範囲を見られる。ドリブルをしていても、質の高いパスを出せちゃうのも彼のすごさです」
ロナウド選手よりも足が速い選手がいても、ボールを扱いながら、トップスピードで走ることができ、そして決定力もあり、なおかつ周りも見れるという選手はそうはいないということです。
つまり、ロナウド選手の武器とは、「上半身」の姿勢・強さにあるのです。
風間はロナウドの武器として、“上半身の強さ”をあげた。
「背筋がピンと伸びていることからわかるように、とにかく体幹が強い。だから左右に動いてもバランスが崩れないし、正確にボールを扱える。あのトップスピードの中で技術がぶれない選手は、そんなにいないですよ」
■クリスティアーノ・ロナウドの肉体の作り方
クリスティアーノ・ロナウド選手のあの肉体はどのようにして作られているのでしょうか。
クリスティアーノ・ロナウド選手といえば腹筋が有名ですが、以前腹筋を1日3000回しているというニュースを見たことがあります。
【レアル】C・ロナウドの屈強な肉体は、1日3000回の腹筋の賜物
(2009/12/4、WOWOW)
鋼鉄の鎧のようなボディを誇るC・ロナウドが、その屈強な肉体をどのように維持しているのかが、『AS』紙によって明らかにされた。同選手は、腹筋3000回というハードなメニューを日課としており、恥骨炎の予防のために、腰回りのトレーニングだけで1時間を費やすとのことだ。
また、以前ニュースで、C・ロナウド選手(現レアル・マドリード)が、マンチェスター・ユナイテッドの一員として来日し、浦和レッズと対戦した際、浦和の選手が、C・ロナウド選手の肩甲骨まわりの筋肉に驚いていたというのを思い出しました。
No days off💪🏽👍
Cristiano Ronaldoさん(@cristiano)が投稿した写真 –
インスタグラムで懸垂のようなトレーニングを行ない、背中の筋肉(背筋)を鍛えている姿を投稿しています。
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■クリスティアーノ・ロナウドの食事
また、クリスティアーノ・ロナウド選手は食事にも気をつけているようです。
クリスティアーノ・ロナウドの食生活
(2012/3/26、サッカーのための筋トレと栄養(from mixi))
(CRISTIANO RONALDO WORKOUT & TRAINING ROUTINEより)
<1日の食事パターン例>
朝食:フルーツジュースとシリアル(小麦・穀物)など。
昼食:サラダと一緒に、鶏肉や色々な肉を食べる。加えて、ジャガイモや小麦パスタ、野菜などから炭水化物を摂る。
間食:ツナロールなどを食べる。
夕食:昼食と同じパターン
<重要ポイント>
・炭水化物をよく食べる
・脂質を控える
・かなりの量のタンパク質
・食生活に厳しい
クリスティアーノ・ロナウド選手はトレーニングにも食事にも厳しい選手であり、そうしたことが現在のパフォーマンスの秘訣なのだと思います。
サッカーにおけるコンディショニングの大切さ|栄養補給のポイント(試合前日・試合当日・キックオフ前・ハーフタイム)や錦織圭選手のコンディショニング戦略(栄養管理・ピリオダイゼーション・ケガの予防)でも紹介しましたが、アスリートにとって最も重要なのは、試合や練習までに、いかに多くのエネルギー源=糖質を蓄えておけるかであり、そのためには、炭水化物を適度に摂ることは欠かせません。
また、エネルギーに変えるためには、ビタミン・ミネラルが必要になるので、野菜も必要です。
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