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肝臓の機能が低下すると様々な症状が現れてきます。
脂肪肝や肝炎、肝硬変などの肝臓の病気が気になるあなたも、脂肪肝の段階で改善できれば、健康で長生きができ、ワクワク楽しい生活ができますので、肝機能の低下がわかるチェックリストと肝臓病の初期症状の12のサインでチェックして、当てはまる方もそうでない方も健康的な生活習慣に変えていきましょう!
【目次】
■肝機能の低下がわかるチェックリスト
by peteselfchoose(画像:Creative Commons)
(2016/3/28、読売新聞)
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体が重くてだるい
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熱っぽい
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脂っこいものを食べたくない
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食欲がない
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おなかが張る
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すぐ息切れをする
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体がかゆい
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お酒が急に弱くなった
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皮膚が荒れ、シミが増えた
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風邪が治りにくい
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足がむくむ
肝臓独特の症状がないため、ここに挙げたリストは、肝臓が正常でも、ふだんからよく出る症状ばかりですが、時々、こういう症状が出て、3項目以上が引っかかる人は、やはり血液検査を受けて、肝臓をチェックしていただいた方がいいでしょう。
症状が一時的に出る場合には心配する必要はありませんが、上記に挙げたような症状がひんぱんに出る場合には注意が必要です。
→ 肝臓の病気(肝臓病)の初期症状・原因 について詳しくはこちら
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■肝臓病の初期症状のサイン
増え続けるアルコール性の肝臓病(東京都福祉保健局東京都監察医務院)では肝臓病を早期発見する症状が紹介されています。
これから挙げる症状に当てはまる方は、アルコ-ル性肝障害、肝硬変の可能性があるので、病院で診てもらうことをおすすめしています。
1 疲れやすく、全身がだるくなり、何をする気も起きなくなった
→ 疲れやすい・体がだるい(倦怠感)|肝臓の病気になるとなぜ疲れやすくなるのか?
2 上腹部右側が硬くて重苦しい。
肝臓の機能・働き・位置によれば、肝臓の位置は、腹部の右上で、横隔膜の下にあります。
3 からだが黄色くなる(黄疸症状)。
顔色や手の色では黄疸は分かりにくいので、目の白目の部分を見て、黄色くなっていれば、黄疸です。
黄疸の原因は、主に肝臓や胆管に原因がある場合が多いと考えられますが、その他に、赤血球が破壊されることによって起こる貧血である溶血性貧血(溶血により血液中のビリルビン値が上昇して黄疸になる)など別の病気が原因となっている可能性もあります。
4 紅茶色のような濃い尿が一日中出たり、ますます濃くなった場合。
肝臓の機能が少し悪い時に、朝一番のお小水の色が少し赤いという人もいます。
尿の色が茶色っぽく濃くなる理由は、血液中のビリルビン値が高くなっていることが原因です。
血液中のビリルビン濃度が高くなると、尿の中に排泄されることによって、尿の色が茶色っぽく、濃くなります。
5 お酒がまずくなり飲めなくなる。
6 手のひらが赤くなる。(手掌紅斑)
肝臓病の初期症状として、親指の付け根と小指の付け根の膨らんだところが赤くなります。手のひら全体ではなく、真ん中は白いままで、その両脇が赤くなるのです。
親指と小指の付け根の膨らんだところが斑に赤くなる(赤紫色になる)場合には、脂肪肝より少し進んでいる場合があり、肝硬変や慢性肝炎の恐れがあるので、血液検査を受けたほうが良いそうです。
特徴としては、手の平全体が赤くなるのではなく、真ん中は白いままで、親指の付け根と小指の付け根の膨らんだところが赤くなります。
【手掌紅斑の原因】
肝臓では血管拡張作用があるエストロゲンの処理を行なっていますが、肝機能低下によって肝臓でエストロゲンの処理ができなくなり、血液中のエストロゲンが上昇することにより、掌が斑状に赤くなると考えられます。
手掌紅斑はクモ状血管拡張という症状が一緒に起こることが多い。
→ 手のひらが赤くなる|なぜ肝臓が悪くなると掌が赤くなるのか
7 からだに赤い斑点が出る。
肝機能の低下がわかるチェックリストと肝臓病の初期症状のサインによれば、肝臓病がかなり進んだときには、クモ状血管拡張といって、胸の上部や首、上腕などにクモの巣状の毛細血管が浮き出て、赤い斑点ができます。
8 腹壁の血管がうき出たり、お腹が張って腹水がたまる。
●腹水
肝臓病がかなり進んだときには、クモ状血管拡張といって、胸や首に、赤い斑点ができたり、お腹に水がたまり、下腹部が出っ張ったりする症状があります。
肝臓で作られる血液中の「アルブミン」というたんぱく質には、血液中の水分を一定に保つ役割があるのですが、肝機能が低下すると、アルブミンの量が減ることで、浸透圧が下がり、血管から水分が出ていってしまい、腹水やむくみが起こります。
9 男性の乳房がふくらんだり、毛がうすくなり女性化する。
お酒を飲むと、女性ホルモンが増える!?・MEOS(メオス)|酒(アルコール)と肝臓と女性|ためしてガッテン 12月17日によれば、お酒を飲み過ぎ、肝機能が落ちると、女性ホルモンが肝臓で分解できず、体内に蓄積して、乳腺が発達し、男性の胸が女性のように膨らんでしまうことがあるそうです。
→ 女性化乳房|なぜ肝硬変になると男性の胸が女性のように膨らんでしまうのか|肝硬変の症状
10 かゆみが続いたり、皮膚から出血しやすくなる。
肝臓は沈黙の臓器といわれ、自覚症状がないことが多いですが、進行すると全身倦怠感(体がだるい)・食欲不振・黄疸(おうだん)・尿の色が濃い・むくみ・腹水(お腹が張る)・かゆみなどの症状が現れます。
11.便が白い・下痢便
肝臓がちゃんと働いて、胆汁色素が作られていると、便は黄色をしているのですが、肝機能低下によって便が白くなり、下痢便になると、肝臓が悪いことの兆候です。
便の色は、胆汁に含まれるビリルビンによるものなのですが、胆汁が腸内に流れてこなくなると、便の色が白っぽい色になります。
→ 便(うんち)で体調チェック について詳しくはこちら
■まとめ
食べ過ぎによる肥満やアルコールの飲みすぎが原因で脂肪肝が起こります。
しかし、生活習慣を改善することなくそのままの生活を続けてしまうと、さらに肝機能が低下して、脂肪肝からNASH、肝炎、肝硬変、ついには肝臓ガンを引き起こす可能性があるといわれています。
肝機能の低下がわかるチェックリストと肝臓病の初期症状のサインに当てはまるところがあり、最近体調が悪いと感じる方は、一度血液検査で数値をチェックしてみましょう。
→ 肝臓の数値・検査値|ALT(GPT)・AST(GOT)・γ-GTP について詳しくはこちら
→ 肝臓の病気(肝臓病)の初期症状・原因 について詳しくはこちら
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