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技術革新続く視力再生治療 リング埋め込み、熱で角膜調整、部分移植…
(2010/8/3、産経新聞)
■老眼に針穴(ピンホール)効果
「ピンホール(針穴)効果を活用した、まさにローテクとハイテクの融合が実現した」
慶應義塾大学医学部眼科学教室の坪田一男教授がこう説明するのは、老眼治療に国内では昨年導入されたばかりの「アキュフォーカス・リング」を使う方法。ピンホール効果とは、テレホンカードの使用度数を示すような小さな穴から向こうを覗(のぞ)くと、近視や老眼の人でもよく見えること。
小さな穴によって網膜に届く光が細くなり、手前から奥までのピントの合う距離の幅が広がるためだ。
老眼は、目のピント調整を担う水晶体が年齢とともに弾力性を失い、近くのものにピントが合いにくくなって起こる。
そこで、角膜(黒目)の中にピンホール効果を持つ穴の開いたアキュフォーカス・リング(直径3・8ミリ)を手術で埋め込む。
穴の直径は1・6ミリで、厚さは一般的な紙の約10分の1。「度が進んでも老眼鏡のように買い替える必要もない。いやになったら取り外せる」と坪田教授。
このほか、老眼では近年、熱で角膜周辺のカーブを調整する「コンダクティブ・ケラトプラスティ」▽角膜が遠近両用メガネと同じ効果を持つようレーザーで形作る「老眼レーシック」▽左右の目で、近くを見る目と遠くを見る目を使い分けるようにする「モノビジョン・レーシック」-といった精密さを要する治療が可能という。
これまでは、老眼になれば老眼鏡というイメージでしたが、新しい老眼の治療法が出来ているそうです。
その新しい治療法とは、角膜の中にピンホール効果を持つ穴の開いた「アキュフォーカス・リング」を手術で埋め込むというものなのだそうです。
この方法であれば、老眼鏡のように買いかえる必要がないそうです。
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■■健康な部分を残す「パーツ移植」が可能に
角膜が濁ったり傷付いたりした場合や、角膜が眼圧で突出する「円錐(えんすい)角膜」が進行すると、角膜移植の必要が生じる。
角膜を丸ごと移植するのではなく、健康な部分をなるべく残す「パーツ移植」が可能になってきた。
坪田教授は「拒絶反応や手術後の乱視が軽減できる」と話す。
また、紫外線照射(しょうしゃ)で角膜を固くして円錐角膜の進行を遅らせるといった方法もあり、移植しなくても済むケースが増えているという。
角膜移植といえば、角膜まるごと移植するものと思っていましたが、記事によれば、現在では、健康な部分をなるべく残す「パーツ移植」が可能になってきたそうです。
このパーツ移植には、拒絶反応が軽減できるといったメリットがあるようです。
坪田教授は「大災害時にメガネが手元になかったら、高度近視などの人にとっては生死にかかわる。
超高齢社会を迎える意味でも、視力再生は大切な分野。眼科の未来に期待してほしい」とアピールする。
地震などの災害が起きたときにもしメガネがなくなったとしたら、安全に大きく関わってきます。
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眼科の分野の医療進歩に期待したいですね。
そういった意味においても、眼科における医療進歩にiPS細胞が活用されるようになるかもしれません。
■iPS細胞活用も
角膜を移植するのではなく、患者の皮膚などから体のどの組織にもなる能力を持ったiPS細胞(人工多能性幹細胞)を作り、これをもとに角膜のパーツを作る研究も進められている。
坪田教授は「iPS細胞から角膜全体を作るのは大変だが、パーツならできるのではないか。
将来、iPS細胞を使った角膜移植ができれば、拒絶反応の心配がなくなるはずで、必ず成功させたい」と説明する。
iPS細胞を使った角膜移植に対する研究が進んでいるので、近い将来うれしいニュースが聞ける日も近いのではないでしょうか。
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■緑内障の診断前「自覚なし」44%
緑内障患者の4割超が診断前に不調を感じていなかったことが、緑内障の啓発に取り組む患者組織「緑内障フレンド・ネットワーク」の調査で分かった。
調査は会員744人から回答を得た。
診断前に「視界に入っているはずの物を見落とす」など56%が見えづらさを感じたが、44%は不調を感じていなかった。
緑内障は眼圧が上がって視神経が傷付き、視野が徐々に欠けて失明の危険がある。
北澤克明・岐阜大学名誉教授は「緑内障は片方の目の視野が欠けても、片方が補うため気付きにくい。カメラのファインダーを覗くなどして偶然気付くことがある」と説明する。
緑内障と診断された時、すでに66%の人は視野が欠けていたともいわれていますので、定期的に眼科で診てもらうことをお勧めします。
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