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すい臓がんの患者の4割が治療前の時点で「ステージ4」に達している|国立がん研究センター

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■すい臓がんの患者の4割が治療前の時点で「ステージ4」に達している|国立がん研究センター

Pierre the Pancreas

by Erin Stevenson O’Connor(画像:Creative Commons)

膵臓がん4割、治療前に「末期」…がん拠点病院

(2016/9/26、読売新聞)

 公表した12のがんを、進行度を示す「病期(ステージ)」別にみると、膵臓(すいぞう)がん患者の4割が治療前の時点で最も重い「4期」に達していることが分かった。

膵がん患者の4割、転移後に発見 症状現れにくく進行

(2016/9/26、東京新聞)

膵臓がんの患者は発見時に、他の臓器に転移するなどステージが最も進んだ4期だった人が43%だった。一方、0期と1期は計12%だった。

国立がん研究センターが公表した国が指定する「がん診療連携拠点病院」の2014年の診療実績によれば、すい臓がんの患者の4割が治療前の時点で「ステージ4」に達しているそうです。

【がんのステージ分類】

ステージ0 がんが粘膜の中にとどまっている

ステージ1 がんが筋肉の層にとどまっている

ステージ2 がんが筋肉の層を越えている

ステージ3 リンパ節転移している

ステージ4 肝臓・腹膜・肺などの違う臓器に転移

なぜすい臓がんは患者の4割が治療前の時点で「ステージ4」に達しているのでしょうか。

■すい臓がんの5年生存率はあらゆるがんの中で最も低い!

がん患者の「5年相対生存率」推計62.1%|国立がん研究センターによれば、男性におけるがんの種類ごとの生存率によれば、すい臓がんが最も低い7.9%、女性もすい臓がんが最も低い7.5%となっています。

すい臓がんになった有名人の方も多くいらっしゃいます。

■すい臓がんはなぜ「最悪のがん」だといわれるのか?

すい臓がんはなぜ「最悪のがん」だといわれるのか?|すい臓がんの5年生存率はあらゆるがんの中で最も低い!によれば、すい臓がんが最悪のがんだといわれる理由は3つ。

1.検査で発見しにくい

すい臓の位置が体の奥深く(肝臓や胃などの裏側の隠れた場所)にあるため、検査が難しいそうです。

2.がんが転移しやすい

すい臓がんの多くは「すい管」に発生しますが、そのすい管はリンパ管や血液とつながっているため、転移しやすいそうです。

3.特徴的な自覚症状がない

すい臓がんが早期に発見されにくい理由は、自覚症状がなかなか現れず、また、すい臓がん特有の特徴的な症状がないためです。

すい臓がんの症状として共通しているのが、胃のあたりや背中が重苦しい、お腹の調子がよくない、食欲不振やだるさ、体重の減少などがありますが、いずれもすい臓がん特有の症状ではなく、胃腸の調子が悪い程度のもので見過ごしてしまいがちです。

すい臓がんがある程度進行すると、はっきり黄疸が出たり、腹痛も強くなり、背中や腰に痛みが走り、体重の減少といった症状もみられるようになります。

しかし、小さなすい臓がんでは腹痛や黄疸などの症状も出ないことがあるため、すい臓がんが見つかった時にはすでに手遅れという場合も多いそうです。

■すい臓がんのリスク要因

●タバコ

喫煙者が発症するリスクは、非喫煙者に比べ、男性は1.6倍、女性は1.7倍だ。

がんになっても長生きできる生活習慣|たけしの本当は怖い家庭の医学によれば、すい臓がんのリスクを上げる条件として「喫煙」が挙げられています。

●燻製や加工肉、血糖値の上がりやすい食品を多くとる

また、燻製や加工肉、血糖値の上がりやすい食品を多くとることもリスク上昇につながる。

加工肉を毎日50グラムを摂取すると「がんリスク」18%増|WHOで紹介した世界保健機関(WHO)の専門組織である国際がん研究機関によれば、ハムやソーセージなどの加工肉を食べると、がん発症リスクが高まるという発表をしたそうです。

●肥満

BMI(肥満度を表す体格指数)が30以上になると、標準体重の人に比べ発症リスクが男性で3.5倍、女性は1.6倍に上昇する。

肥満がすい臓がんの危険高めるで紹介したテキサス大の研究グループによれば、米国内での疫学調査の結果、若いころから体格指数(BMI)が25以上の「過体重」だったり、30以上の肥満だったりすると、膵臓がんを発症する危険性が高くなったそうです。

●糖尿病

実はすい臓がん患者の26%は糖尿病患者というデータがある。糖尿病の男性は、すい臓がんの発症リスクが健康な人に比べ2.1倍、女性でも1.5倍高い。

糖尿病の人の大腸がんになるリスクは1.4倍、肝臓がんは1.97倍、すい臓がんは1.85倍も高いによれば、糖尿病の人はそうでない人に比べて、すい臓がんになるリスクは1.85倍なのだそうです。

すい臓がんに関しては、すい臓はインスリンを分泌する臓器であり、糖尿病の人がすい臓がんになりやすいとは考えやすいですよね。

すい臓の病気と糖尿病によれば、膵がんができると、糖尿病を発症したり血糖のコントロールが急に悪くなったりすることがあります。

日本膵臓学会の報告によると、膵がんの方の既往歴の中で糖尿病が18%と最も頻度が高いのです。

2センチ以下の比較的小さな膵がんでも糖尿病の悪化が8%の患者さんに認められていますので早期診断のためにも糖尿病への注意が重要です。

最近、糖尿病の症状が出てきたという人、あるいは、かねてからの糖尿病が急に悪くなってきたという人などは、早めにすい臓がんの検査を受けてみることをおすすめします。

→ 糖尿病の症状 について詳しくはこちら

→ 糖尿病チェック について詳しくはこちら

【関連記事】

●膵炎

すい臓がんのほとんどは、すい臓が炎症を起こす「すい炎」が原因で発症する。そして、すい炎は血液中に糖分が増える(糖尿病の現象)ことによって起こる。

すい臓がんを早期発見する鍵は「血糖値」|ためしてガッテン(NHK)によれば、すい臓でインスリンを作るβ細胞が、すい臓がんができると働きが悪くなり、その結果として血糖値が急上昇することがわかってきたのだそうです。

また、脂質異常症高脂血症)はすい炎の原因となっています。

高脂肪・高カロリー食によって中性脂肪が増えると、すい臓に負担がかかり、すい炎を引き起こす原因になると考えられるからです。

●アルコール

アルコール類は、飲むとすぐ顔が赤くなる人は控えた方がいい。アルコールを分解する酵素を持たない人のすい臓がん発症リスクは、タバコを吸う場合と合わせると、10倍に上昇するからだ。

飲酒は60以上の病気やケガの原因になりうる-WHOによれば、アルコールは消化やホルモン機能を担う膵臓にも影響が出ることがわかっており、男性では急性膵炎の30%、慢性膵炎の65%が飲みすぎが原因で起きるそうです。




■すい臓がんの早期発見につながる研究が進んでいる

現在すい臓がんについては様々な研究が進んでいて、早期発見につながる方法が見つかるのではないかという期待があります。

すい臓がんと肺がんの悪化に「DKK1」と「CKAP4」と呼ばれるたんぱく質が関与していることを発見|大阪大

Dkk1とCKAP4がすい臓がんと肺がんを診断する際のバイオマーカー(指標)になる可能性があり、また、CKAP4に対する抗体が将来治療に応用できる可能性がでてきたことになるそうです。

今回の発見により、すい臓がんと肺がんの早期発見につながる診断薬や治療薬の開発が期待されます。

肥満がすい臓がんの危険高める|BMIが25以上の「過体重」や30以上の肥満の場合は、膵臓がんを発症する危険性が高い|テキサス大

テキサス大の研究グループによれば、米国内での疫学調査の結果、若いころから体格指数(BMI)が25以上の「過体重」だったり、30以上の肥満だったりすると、すい臓がんを発症するリスクが高くなるそうです。

すい臓がんを血液検査で早期発見する方法を開発 RNAに着目|東大

東京大学のチームによれば、すい臓がん患者の血液に特定のRNAが健康な人より多く含まれていることに着目し、膵臓がんを血液検査で見つけ出す技術を開発したそうです。

検索の質問履歴からすい臓がん早期発見につながる方法|マイクロソフトの研究者ら

米マイクロソフトの研究者(MSヘルス部門CTOで情報検索が専門のライエン・ホワイト博士と、MSの研究所長で人工知能を担当し医師の資格も持つエリック・ホービッツ博士、MSのインターンだったコロンビア大学の博士課程大学院生ジョン・パパリゾス氏の3人)が、病気の症状について検索した過去の検索履歴の質問パターンから、将来膵臓がんの診断を示唆する質問内容の出現を5~15%の割合で特定し、病気を予測することにつながる手法を編み出したそうです。

すい臓がんを早期発見する方法を開発したのは15歳!?将来的には生存率が100%になる可能性も?

すい臓がんになると検出される8000種類のタンパク質を納めたデータベースの中から、1.がんの初期段階からすべての患者において血中レベルが高くなる、2.がんである場合のみ変化が見られる

というタンパク質を発見し、一種類の特定のタンパク質にだけ反応するという性質をもつ「抗体」の性質を組み合わせるというものです。

すい臓がんを早期発見する鍵は「血糖値」|ためしてガッテン(NHK)

番組で紹介したすい臓がんの早期発見に役立つその鍵は「血糖値」。

ポイントは、血糖値が理由がないのに急上昇すること。

番組によれば、すい臓でインスリンを作るβ細胞が、すい臓がんができると働きが悪くなり、その結果として血糖値が急上昇することがわかってきたのだそうです。

このことは、がんの初期から現れるということですので、すい臓がんの前兆・初期症状として捉えるといいかもしれません。

【関連記事】

膵臓がんを早期発見できる検査キットを開発|国立がん研究センター

国立がん研究センター研究所の本田一文ユニット長らは、膵臓がんを早期に検出できる血液中のたんぱく質「アポリポプロテインA2(apoA2)アイソフォーム」を見つけ、検査キットを開発したと発表しました。

■すい臓がんの予防法

●運動

運動習慣がある人はない人に比べ、リスク低下がみられることが明らかになっている。

運動習慣がある人はない人に比べて、すい臓がんのリスクが低下することがわかっているそうです。

糖尿病の予防方法として運動が挙げられるように、すい臓がんの予防としても運動は効果的なようです。

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●青魚(DHA)

マグロやイワシ、サンマなどの青魚をたくさん食べ、魚に含まれているDHA(ドコサヘキサエン酸)という不飽和脂肪酸を多く摂取すると、発症リスクが3割減るという報告がある。

青魚に含まれるDHAを多く摂取すると、すい臓がんの発症リスクが減るそうです。

青魚の脂肪酸が日本人の膵臓がんを減らす?

(2015/11/27、medley)

ω-3多価不飽和脂肪酸の消費量が多いと膵臓がんを発症する危険性が30%下がる

<中略>

海産物に含まれるω-3多価不飽和脂肪酸、またはその中でもDHAの消費量が多い人では、膵臓がんを発症する危険性が低いという結果でした。

オメガ3脂肪酸の中でもDHAの消費量が多い人では、すい臓がんを発症するリスクが低いという結果が出たそうです。

●コーヒー・緑茶

コーヒー(1日3杯未満)や緑茶を飲む習慣も予防効果が期待できるという。

コーヒー・緑茶で死亡リスク減|国立がん研究センターによれば、コーヒーや緑茶を日常的によく飲んでいる人は、そうでない人に比べて死亡するリスクが低いそうです。

コーヒーを飲む量を増やした人は、糖尿病にかかりにくくなる!?によれば、コーヒーを飲む量を増やした人は、同じ量のコーヒーを飲み続けている人よりも成人で発症する糖尿病(2型糖尿病)にかかりにくくなるそうです。

糖尿病を予防することがすい臓がん予防にもつながると考えられるので、コーヒーや緑茶を飲むことが勧められているのではないでしょうか。

→ 膵臓がんの症状(初期症状)・原因・予防 について詳しくはこちら

→ 糖尿病を予防する方法 について詳しくはこちら







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咳と痰が止まらない時の原因とは?病気を見分ける方法・ポイント

> 病気・症状 > 肺の病気 > せきとたんが止まらない時の原因とは?病気を見分ける方法・ポイント

痰(たん)を伴う咳(せき)の場合、様々な病気の可能性がありますが、今回はせきがどれくらい続いているのか、その期間で見分ける方法について紹介したいと思います。

その期間とは、「3週間未満」、「3週間以上8週間未満」、「8週間以上」です。

【目次】




■3週間未満

Cough

by Thom Chandler(画像:Creative Commons)

たんを伴う咳の原因としても最も多いものは風邪です。

咳が止まらない期間が3週間未満であり、いわゆる風邪の症状(咳、たん、鼻水、鼻づまり、くしゃみ、熱があるなど)がある、次第に咳の症状がおさまりつつある(咳のピークがすぎている)といった場合は、かぜなどの感染性の病気と考えられます。

→ たんが出る|痰の色(黄色・緑)や原因でどんな病気かがわかる!? について詳しくはこちら

■3週間以上8週間未満

せきとたんが3週間以上続きます|一般社団法人日本呼吸器学会

長期にわたって喫煙されている方であれば、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の可能性があります。これはタバコの煙によって肺が傷みやすい体質のかたに生じる病気で、進行すると日頃からたんとせき、動作時の息切れがみられます。

<中略>

たんを伴うせきの原因には他にもぜんそくや気管支拡張症、気管支と鼻の隣にある副鼻腔に感染をおこした場合(副鼻腔気管支症候群)、慢性の鼻炎に伴う場合などがあります。

3週間以上咳が続く場合には、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、ぜんそく(せきぜんそく)、気管支拡張症、副鼻腔気管支症候群、慢性の鼻炎の可能性があります。

慢性閉塞性肺疾患(COPD)

●COPDとは

COPDは、炎症が長期にわたる慢性気管支炎や、酸素を取り込む肺胞が壊れる肺気腫などの総称で、せき、たんや息切れが特徴です。

慢性閉塞性肺疾患(COPD)の患者は500万人以上にものぼると推計され、死亡者数も死因別で10番目の多さなのだそうです。

●COPDの症状

  • 階段を上ると息が切れる
  • 風邪でもないのにせき、たんが続く

●COPDの治療

COPDの原因の大半は喫煙で、まずは禁煙することが重要です。

→ 咳・痰・息切れが気になる!COPD(慢性閉塞性肺疾患)の症状・原因・チェック・予防 について詳しくはこちら




せきぜんそく

●せきぜんそくとは

ぜんそく特有の喘鳴(ゼーゼー、ヒューヒューといった呼吸音)はなく、せきだけが慢性的に続く病気のこと。

●せきぜんそくの症状

  • 3~4週間以上せきが続く
  • かぜ薬やせき止めを飲んでも効かない
  • 会話中や運動中にせき込みやすい
  • 夜間から明け方にかけて症状が出やすい
  • せきの発作が激しいときは眠れなくなる
  • 胸の痛み
  • おう吐など

このような症状で悩んでいる方は、呼吸器内科やアレルギー科を受診し、治療を受けるようにしてください。

●せきぜんそくの治療

治療には吸入ステロイド薬や気管支拡張薬などが有効で、ハウスダストに気をつけると症状の緩和に効果的です。

■8週間以上

まれですが、結核、肺がんなど重大な病気が関わっている場合もあり、特に8週間以上続く場合は早めの医療機関の受診が大切です。

8週間以上咳が続く場合には、早めに病院で診てもらいましょう。

●肺結核

肺結核とはどんな病気?によれば、肺結核は結核菌による肺感染です。

●肺結核の症状

  • 微熱
  • 血痰
  • 発汗
  • 呼吸困難
  • 体重減少
  • 食欲不振

肺がん

肺がんを予防するにはどうしたらよいか?|肺がんは喫煙者だけにおこる病気ではないによれば、肺がんには大きく分けて、小細胞がんと非小細胞がんの2種類があり、最も多いのは非小細胞がんに分類される腺がんです。

●肺がんの症状

  • 血痰
  • 息苦しさ
  • 長く続く咳

肺がんの症状には血痰や息苦しさ、長く続く咳などがあるが、いずれも症状が出た頃には病気が進んでいることが多いそうです。

→ 肺がんの症状・原因・予防するための検査 について詳しくはこちら

■まとめ

痰を伴う咳の場合様々な病気の可能性がありますが、「3週間未満」、「3週間以上8週間未満」、「8週間以上」という咳が続いている期間が病気を見分ける一つの方法です。

また、咳と一緒に出るたんがどのような状態(色・膿性など)かも病気を判断するサインとなるので、合わせてご覧ください。

→ たんが出る|痰の色(黄色・緑)や原因でどんな病気かがわかる!? について詳しくはこちら

気になる場合には、一度病院で診てもらいましょう。







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ディープラーニング×医療|deep learningでがんを見つける?|がん検診を人工知能が行なう時代になる!?




【目次】

■がん検診を人工知能が行なう時代になる!?

Enlitic
Enlitic

参考画像:The wonderful and terrifying implications of computers that can learn | Jeremy Howard | TEDxBrussels|YouTubeスクリーンショット

がん検診は人工知能で!Deep Learningが悪性腫瘍を見逃さない

(2015/8/5、ITpro)

人工知能をがん検診に応用することで、悪性腫瘍を高精度で見つけ出す技術の開発が進んでいる。メディカルイメージをDeep Learningの手法で解析すると、熟練した医師より正確にがん組織などの病変を見つけ出す。

人工知能をがん検診に活用する技術の開発が進んでいるそうです。

■ディープ・ラーニングでがんを見つける?

サンフランシスコに拠点を置くベンチャー企業Enliticは、Deep Learningを医療データに応用したシステムを開発している。イメージデータをDeep Learningの手法で解析し、病気を判定する(上の写真)。イメージデータにはレントゲン写真、MRI、CTスキャン、顕微鏡写真などが使われる。検査結果に悪性腫瘍などがあるかどうかを高速にかつ正確に判定する。

今回紹介したEnliticのシステムは、おそらくディープ・ラーニングの手法で組織構造の特徴を学習させ、被験者の組織画像から悪性腫瘍があるかどうかを組織構造の特性から探し出すものだと思われます。

The wonderful and terrifying implications of computers that can learn | Jeremy Howard | TEDxBrussels




■ディープ・ラーニングとは?

ディープラーニングとはそもそも何なのでしょうか?

「コンテンツの秘密」(著:川上量生)では、ディープラーニングのことをこのように説明しています。

ディープ・ラーニングとは、簡単に説明すると、なにかを学習するときに、いちどに全部を学習するのではなく、基礎から応用へと何段階かに分けて学習するような学習方法のことです。

ディープ・ラーニングとは、多くの段階に分けて学習を行うことのようですが、具体的にはよくわかりません。

天才プログラマーが予測する「AIが導く未来」 人間の「なんとなく」は合理的に判断される

(2017/8/24、東洋経済オンライン)

言い方を変えると、今までのコンピュータによる最適化の能力では、答えは基本的に1つしかない。それがディープラーニングだと、答えがそもそもないのです。「確たる答えはないけど、なんとなくこう」っていうのがディープラーニングです。

人工知能の動向(2016/3/17、NRI)では、機械学習とディープラーニングの違いについて次のように紹介しています。

従来の機械学習とディープラーニングの違い
従来の機械学習とディープラーニングの違い

参考画像:人工知能の動向(2016/3/17、NRI)

従来の機械学習とは、人間が特徴を定義するため、複雑な特徴を表現できないという弱点があります。

ディープラーニング(深層学習)とは、機械学習の手法の一つで、人工知能が学習データから特徴を抽出、つまり、AI自身がデータからルールと知識を獲得していく方法です。

Machine Learning and Human Bias|YouTube

機械学習において重要なことは、多くの学習データを用意することなのですが、例えば、Googleは、機械学習用データを集めるために、落書きをしてもらうサービスを提供しています。

【参考リンク】

ビッグデータとは何か|平成24年版情報通信白書|総務省によれば、ICT(情報通信技術)の進展により、多種多量なデータ(ビッグデータ)を生成・収集・蓄積することが可能になったのですが、このことも機械学習が注目されるようになった背景としてあります。

ディープラーニングは「音声認識」「画像認識」「言語処理」などで用いられていて、画像認識に関しては、例えばECサイトでの商品画像による商品検索に活用されているそうです。

AI活用事例|ディープラーニングの商品検索への応用
AI活用事例|ディープラーニングの商品検索への応用

参考画像:人工知能の動向(2016/3/17、NRI)

Enliticの場合は、レントゲン写真、MRI、CTスキャン、顕微鏡写真などの画像データをディープラーニングで学習させ病気を判定することに活用していると考えられます。

→ AI(人工知能)と機械学習(マシンラーニング)と深層学習(ディープラーニング)の違いとは? について詳しくはこちら

■IBMのWatsonとの違いは?

IBM Watsonは、人工知能を医療分野に応用し成果を上げているが、Enliticのアプローチとは大きく異なる。Watsonは、Cognitive Computingと呼ばれ、大量のデータから意味を引き出すことを目的とする。医学論文や臨床試験結果など、大量のドキュメントを読み込み、そこから治療に関する知見を得る。医師が治療方針を決定する際に利用する(上の写真)。

一方、Enliticは、Deep Learningの手法でメディカルイメージを解析し症状を判定する。イメージ解析ツールとして位置づけられ、医師の視覚として活躍している。さらにDeep Learningの特性とし、高速で学習する能力を備えている。つまりEnliticは、短時間で熟練医師を超える能力を獲得する。両者共に人工知能を医療分野に適用しているが、そのアーキテクチャーは大きく異なる。

IBMの「WATSON」によってがん治療がスピードアップする!?によれば、Watsonは膨大な量の医療データや論文などのデータベースが格納されており、患者のデータを高速で解析し、医療データを照らし合わせることで、患者に最も最適と思われる治療方針を提案することで、医師や患者が意思決定の支援をするシステムです。

同じ人工知能を活用するシステムといっても、がん治療に対するアプローチは全く違っています。

しかし、人工知能「Watson」に医療画像解析を追加|IBM、Merge Healthcareを10億ドルで買収によれば、IBMは、医療用画像解析技術をMerge Healthcareを買収することで、Watsonに医療画像分析の機能を追加しようとしていると思われるので、その違いは小さくなるかもしれません。

■まとめ

今後は、人工知能を医療に活用されるようになり、IBMのWatsonとEnliticのような画像診断を組み合わせたものもできてくるでしょう。

大事なことは、より多くの患者のデータを得て、より精度の高いシステムを作り上げることです。

そのためには、病院同士が連携して、データを共有していくことが大事になっていくのではないでしょうか。







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楽天、がん光免疫療法(近赤外線光免疫療法)の実用化に取り組むアスピリアン・セラピューティクスに出資|きっかけは三木谷さんの父親が膵臓がんを患ったこと

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■楽天、がん光免疫療法(近赤外線光免疫療法)の実用化に取り組むアスピリアン・セラピューティクスに出資|きっかけは三木谷さんの父親が膵臓がんを患ったこと

アスピリアン・セラピューティクス
アスピリアン・セラピューティクス

参考画像:アスピリアン・セラピューティクス|スクリーンショット

楽天、がん治療に参入 米免疫VBに2割超出資

(2017/11/27、日本経済新聞)

新しいがん治療法として注目される「光免疫療法」の商業化を進めている米ベンチャー企業、アスピリアン・セラピューティクス(カリフォルニア州)に2割超出資して持ち分法適用会社とする。

楽天は新しいがん治療法として注目されている「光免疫療法」の実用化に取り組んでいるアスピリアン・セラピューティクスに出資し、三木谷浩史会長兼社長が経営に参画しているそうです。

→ がん光免疫療法、3月から日本(国立がん研究センター東病院)でも治験開始|アスピリアン・セラピューティクス について詳しくはこちら

【参考リンク】

医療で世界にイノベーションを起こす~がん治療法の実用・事業化に向けて~

(2017/9/6、Rakuten today)

三木谷 4年前、私の父がすい臓がんを患いました。すい臓がんは、もっとも治療が難しいと言われるがんです。私は父の病気をどうにかして治したいと、最先端の治療法を求めて世界中を飛び回りました。論文をたくさん読み、ハーバード、スタンフォード、パリ大学など、各国で最先端の研究をしている名医と呼ばれる医者にも数多く会い、どうすれば父のがんを治せるか、あらゆる可能性を探しました。

小林 医者として、がんと向き合ううちに、外科手術、放射線、抗がん剤という、これまでのがん治療に限界を感じ、基礎研究の道に入りました。20年を超えるNIHでの研究でたどり着いたのが、がん細胞だけを狙い打ちする「近赤外線光免疫療法」という、まったく新しいがん治療法です。

その治療法の技術ライセンスに基づき、実用化に向けた臨床試験(治験)に取り組んでいるのが、三木谷さんに出資いただいているアスピリアン・セラピューティクス社です。

楽天の三木谷さんのお父さんが膵臓がんを患っていて、最先端の研究・治療法などがんの治療に関心を持ち調べている中で紹介されたのが「光免疫療法」だったそうです。

お父さんの治療には残念ながら間に合わなかったそうですが、「近赤外線光免疫療法」の開発者である米国立衛生研究所(NIH)の主任研究員の小林久隆さんから臨床で実用化するための資金集めに苦労しているという話を聞いたことから個人での資金援助を始め、現在ではアスピリアン・セラピューティクス社に楽天から出資を行なうようになっています。

【参考リンク】




■がん光免疫療法(近赤外線光免疫療法)とは?

近赤外線光免疫療法では、がんをやっつける方法として2つの方法があるそうです。

1.がん細胞を直接攻撃する治療法

がん細胞の表面にある突起物だけに結合する特殊なタンパク質(抗体)に「IR700」という色素を乗せて、静脈に注射する。すると全身を駆け巡る抗体がIR700と共に、がん細胞の表面の突起を見つけてドッキングする。

ドッキングした細胞がある場所を目掛けて近赤外線を当てると、「IR700」が化学反応を起こして細胞膜を傷つけ、その傷口から水が入ることによってがん細胞は、ものの1分程度で膨張し、破裂して無くなります。

2.がん細胞を匿っている「共犯者」の制御性T細胞を破壊する治療法

制御性T細胞に結合する抗体を使って、この抗体に「IR700」を乗せます。腫瘍の中にいてがんを匿っている制御性T細胞にドッキングした抗体を狙って近赤外線を当てると、制御性T細胞が破壊され、がん細胞は隠れ家を失い丸裸になります。すると、患者本人の免疫システムが作動し始め、がん細胞は体内の免疫細胞の総攻撃を受けて、死んでしまうのです。

日本でも治験が始まる!#がん光免疫療法(#近赤外線光免疫療法)とは?簡単にわかりやすく!によれば、「がん光免疫療法(近赤外線光免疫療法:Near Infrared Photoimmunotherapy, NIR-PIT)」は、がん細胞に結合する抗体と近赤外光を吸収して化学反応する特殊な色素を組み合わせた抗体薬物複合体(Antibody-Drug Conjugate, ADC)を使用し、近赤外光が照射されると、がん細胞が膨潤して破裂し、がん細胞が死滅するという治療法です。







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すい臓がんを早期発見する鍵は「血糖値」|#ためしてガッテン(#NHK)

病気・症状 > すい臓がん > すい臓がんを早期発見する鍵は「血糖値」|ためしてガッテン(NHK)

2015年5月20日放送のNHKためしてガッテンは「早く!すい臓がん発見 自己判定ガイド初公開」がテーマです。

→ 膵臓がんの症状(初期症状)・原因・予防 について詳しくはこちら




■すい臓がんを早期発見する鍵は「血糖値」|ためしてガッテン(NHK)

accomplished (344/365)

by Tim Pierce(画像:Creative Commons)

すい臓がんといえば、記憶に新しいのは、坂東三津五郎さんがなくなったことでしょうか。(坂東三津五郎さん死去|病気はすい臓がん

すい臓がんが恐ろしいと言われるのは、生存率が低いこと。

すい臓がんを早期発見する方法を開発したのは15歳!?将来的には生存率が100%になる可能性も?によれば、

「すい臓がんの85%が見つかった時には手遅れで、生存率は2%以下」

といわれているそうです。

その理由は、すい臓がんが見つかった(発見できる段階にある)時には、すでに進行していたり、転移していることが多いため、手術もできないような状態だからと言われています。

番組で紹介したすい臓がんの早期発見に役立つその鍵は「血糖値」。

ポイントは、血糖値が理由がないのに急上昇すること。

糖尿病の人の大腸がんになるリスクは1.4倍、肝臓がんは1.97倍、すい臓がんは1.85倍も高いによれば、糖尿病の人はそうでない人に比べて、すい臓がんになるリスクは1.85倍なのだそうです。

すい臓がんに関しては、すい臓はインスリンを分泌する臓器であり、糖尿病の人がすい臓がんになりやすいとは考えやすいですよね。

番組によれば、すい臓でインスリンを作るβ細胞が、すい臓がんができると働きが悪くなり、その結果として血糖値が急上昇することがわかってきたのだそうです。

このことは、がんの初期から現れるということですので、すい臓がんの前兆・初期症状として捉えるといいかもしれません。

→ 膵臓がんの症状(初期症状)・原因・予防 について詳しくはこちら







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