■年齢より若く見える人は長生き? 見た目年齢と寿命の関係
by Terry Feuerborn(画像:Creative Commons)
衝撃データ 同窓会の“老け顔”は短命で“若見え顔”は長命
(2011/6/26、NEWSポストセブン)
さらにショッキングなのは、見た目が老けている人は、実際の寿命も短いということだ。
「デンマークのクリステンセン教授が、913ペア、1826人の70歳の双子の写真を撮り、それぞれ何歳に見えるかを41人の医療関係者らにアンケートした上で追跡調査を行なった結果、老けて見えるほうが早く亡くなっていたのです」
デンマークのクリステンセン教授が行なった調査によれば、見た目が若く見える人は長生きし、見た目が老けて見える人は早死する可能性が高いそうです。
双子ペア内での知覚年齢の差が大きいほど、老けて見える双子が先に死亡する可能性が高かったそうです。
※知覚年齢とは、人が声や音を聞いたときに感じる、その発話者の「若さ」や「年老いた」といった印象、つまり主観的に知覚される年齢のことです。これは、声の質や話し方などから受け取る主観的な印象を指し、実際の年齢とは異なります。
知覚年齢は、身体機能および認知機能、そして白血球テロメア長とも有意に相関していました。
【参考リンク】
- Christensen K, Thinggaard M, McGue M, Rexbye H, Hjelmborg JV, Aviv A, Gunn D, van der Ouderaa F, Vaupel JW. Perceived age as clinically useful biomarker of ageing: cohort study. BMJ. 2009 Dec 10;339:b5262. doi: 10.1136/bmj.b5262. PMID: 20008378; PMCID: PMC2792675.
現在ベストセラーとなっている『100歳までボケない101の方法』(文春新書)の著者で、順天堂大学大学院医学研究科・加齢制御医学講座教授の白澤卓二氏はこう語る。
「40歳を過ぎたら自分の顔に責任を持てといわれますが、40歳を過ぎて老けて見られるとしたら、それは遺伝のせいではなく、あなたの自己責任です」
寿命を決めている要因のなかで、遺伝子が占めるのはわずか25%しかないことが研究で明らかになっているという。
寿命を決める残り75%は環境要因ということだ。
白澤教授が続ける。
「環境要因のなかには、大気汚染など自分では避けるのが難しいものもありますが、多くは自分で変えられるもの。
例えばタバコをやめるとかお酒を飲む量を減らす、食事を変えるなど、75%のかなりの部分は自分で選択できる。
若い頃に更けて見える人は、遺伝の影響が多いのだと思いますが、40歳を過ぎて、老けて見える人は、自分の責任で老けてしまったと考えないといけないようです。
■まとめ
エピジェネティクスとは?意味|簡単にわかりやすくまとめました【入門編】によれば、人間は「生まれ」や「育ち」だけで運命が決まるのではなく、「エピジェネティクス」によっても影響されるということです。
「エピジェネティクス」の考え方によれば、遺伝子の影響は大きいから変えられないという考えは間違いであり、自分自身のライフスタイルによって人生を変えられるということを示すものです。
また、どのような健康的なライフスタイルを選択するかが、自分自身だけでなく、子孫にまで影響を及ぼすのですから、これからどんなライフスタイルをしていくのがよいのか一緒に考えていきましょう。