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クモ状血管腫(クモ状血管拡張)とは?症状・原因|肝臓病(肝硬変・慢性肝炎)の症状

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肝臓の病気(肝硬変・慢性肝炎)の症状として「クモ状血管腫(クモ状血管拡張)」があります。

「クモ状血管腫(クモ状血管拡張)」とはどのような症状なのでしょうか?




【目次】

■クモ状血管腫(クモ状血管拡張)の症状

Collarbone

by danabooo(画像:Creative Commons)

肝機能の低下がわかるチェックリストと肝臓病の初期症状のサインによれば、肝臓の病気(肝硬変・慢性肝炎)がかなり進んだときには、クモ状血管拡張(くも状血管腫)といって、胸の上部や首、上腕などにクモの巣状の毛細血管が浮き出て、赤い斑点ができます。

クモ状血管腫|肝炎辞典|肝炎.net

わずかに盛り上がった1〜3mmの赤い発疹を中心として、毛細血管が浮き上がり、放射状に広がっているためクモの足のようにみえる状態。胸の上部や首、頬、上腕などにあらわれることが多い。

クモ状血管拡張(くも状血管腫)が現れている場合には、脂肪肝より少し進んでいる場合があり、肝硬変慢性肝炎の恐れがあるので、血液検査を受けたほうが良いそうです。

→ 肝炎とは|肝炎(B型・C型・アルコール性)の症状・原因・チェック について詳しくはこちら

→ 肝硬変とは|肝硬変の症状・原因・食事 について詳しくはこちら

■クモ状血管腫(クモ状血管拡張)の原因

クモ状血管腫|肝炎辞典|肝炎.net

クモ状血管腫の原因は、肝機能障害によって肝臓でエストロゲンの処理ができなくなり、血液中のエストロゲンが上昇するためと考えられている。

肝臓では血管拡張作用があるエストロゲンの処理を行なっています。

肝機能低下によって肝臓でエストロゲンの処理ができなくなると、血液中のエストロゲンが上昇することにより、手掌紅斑という手のひらがが斑状に赤くなる症状や男性には女性化乳房という症状が現れることがあります。

→ 手のひらが赤くなる|なぜ肝臓が悪くなると掌が赤くなるのか

→ 女性化乳房|なぜ肝硬変になると男性の胸が女性のように膨らんでしまうのか|肝硬変の症状

クモ状血管拡張(くも状血管腫)は手掌紅斑と一緒に症状が現れることが多いため、肝臓におけるエストロゲンの代謝障害が原因と考えられます。

→ 肝機能障害 について詳しくはこちら

なお、クモ状血管腫について調べると、「門脈圧亢進症」が関連ワードとして出てきます。

門脈は、腸管からの静脈(上腸間膜静脈と下腸間膜静脈)と脾臓からの静脈が肝臓に流れ込む大きな静脈の通り道です。

肝臓に多くの血流を運ぶ門脈の流れが悪くなると門脈の圧が高くなります。

門脈圧亢進症|日本小児外科学会

門脈は,腸管からの静脈(上腸間膜静脈と下腸間膜静脈)と脾臓からの静脈が肝臓に流れ込む大きな静脈の通り道です (図).肝臓に運ばれる血流の3割が肝動脈から,7割が門脈を経由して運ばれます.この多くの血流を肝臓に運ぶ門脈の流れが悪くなると門脈の圧が高くなり ます.門脈圧が高くなると血液が脾臓にたまって脾臓が大きくなったり(脾腫),食道を経由して心臓に流れる血流が増えて食道の静脈が拡張したり(食道静脈 瘤),静脈から血液中の血球以外の成分(獎液)が漏れ出てお腹にたまる(腹水)が発生します.

門脈圧が高くなると、静脈から血液中の血球以外の成分(獎液)が漏れ出てお腹にたまる(腹水)が起きたり、血液が脾臓にたまって脾臓が大きくなったり(脾腫)、食道を経由して心臓に流れる血流が増えて食道の静脈が拡張する(食道静脈瘤)という症状が起こります。

門脈の流れが悪くなる原因にはいくつかありますが、肝臓の病気に関していえば、肝硬変になると、肝臓が硬くなることによって、門脈の血流を受け入れられなくなり、静脈から血液中の血球以外の成分(獎液)が漏れ出て、「腹水」がたまってしまいます。

肝臓の機能が低下し、肝硬変になると、クモ状血管腫や腹水などの門脈圧亢進症の症状が現れますが、クモ状血管拡張(くも状血管腫)は肝臓におけるエストロゲンの代謝障害が直接的な原因であり、門脈圧亢進は直接の原因ではないと考えられます。




■肝臓の働きを助ける方法(食事・食品)

たんぱく質の摂取

肝臓の働きを助けるためには、タンパク質は欠かせません。

ただ、タンパク質は糖質や脂質のように体に貯蔵する仕組みがなく、過剰に摂取すると腎臓に負担をかけることもあるので、必要な分だけ毎日摂ることが重要です。

1日の目安としては、卵1個、魚1切れ、肉1切れ(80グラム程度)、豆腐半丁を目安にしましょう。

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Lーシステイン

肝臓の代謝促進に欠かせないLーシステイン 必要量摂取、毎日心掛けてによれば、L-システインは肝臓の代謝促進に欠かせないそうで、また美肌やシミ対策など肌の代謝のためにも重要なのだそうです。

L-システインは、雑穀やハチミツ、柑橘類の皮などに多く含まれているそうです。

タウリン

肝臓(脂肪肝)に良い食事・食品は、タウリンを含む食品です。

肝臓から分泌される胆汁酸には、コレステロールを排泄させる働きがありますが、タウリンを含む食品を摂取するによって胆汁酸の分泌が増え、血液中のコレステロール値も下がります。

●タウリンには、酵素の働きを助ける働きがあるので、アルコールの分解を早め、肝臓への負担を軽くしてくれます。

また、タウリンには、腎臓や肝臓の有害ミネラルである毒素を濾過する機能をUPさせてくれます。

●カキに含まれるタウリンは、肝臓に溜まった中性脂肪を肝臓の外に出してくれ、そして肝臓(脂肪肝)を良くする働きがあるのです。

つまり、タウリンが肝臓に入ると、まず肝臓内の中性脂肪を取り除きます。さらに肝臓から脂肪を外に排出する働きをしてくれます。

食事療法としては、タウリンを含むカキなどを食事に取り入れましょう。

→ タウリンとは|タウリンの効果・効能|タウリンの多い食品・食べ物 について詳しくはこちら。

タウリンサプリ通販

不飽和脂肪酸やオメガ3脂肪酸の油

不飽和脂肪酸は、HDLコレステロールを増やし、LDLコレステロールを減らす働きがあると言われています。

また、オメガ3脂肪酸は、中性脂肪を減らす効果が期待されています。

→ オメガ3脂肪酸|オメガ3の効能・効果・食べ物・オメガ3ダイエット について詳しくはこちら

オメガ3サプリ通販

ルテオリン

エゴマに含まれる「ルテオリン」に脂肪肝・NASH・肝がん予防効果|名古屋市大

名古屋市立大の研究グループ(内木綾助教)が、エゴマに含まれる抗酸化作用が強い「ルテオリン」という成分がNASH(非アルコール性脂肪肝炎)や、それに伴う肝細胞のがん化を抑制することを発表したそうです。

緑茶

緑茶の消費量が多い女性は肝臓ガンが少ない!?お茶カテキンで脂肪が減り肝機能が改善

お茶カテキンで肝臓をサポート!|お茶カテキン飲料で脂肪が減り肝機能が改善によれば、非アルコール性脂肪肝(NASH)の患者がお茶カテキン飲料を飲んだところ、脂肪が減り肝機能が改善したそうです。

非アルコール性脂肪肝が起きる原因としては、活性酸素が原因なのだそうで、その改善には抗酸化作用の高いものがよいようです。

レンコン

レンコンのプロスタグランジンで脂肪肝対策|肝臓の中性脂肪濃度が減少

プロアントシアニジンは、肝臓中性脂肪の元になる脂肪酸が作られることを防ぐことで、肝臓に脂肪として蓄積されるのを抑えてくれるそうです。

プロスタグランジンを肥満・糖尿病のマウスに3週間投与した実験によれば、肝臓の中性脂肪濃度が62%減少したそうです。

→ 中性脂肪とは・数値(正常値)・高い原因・下げる(減らす) について詳しくはこちら

まごわやさしい

脂肪肝の改善 内臓を若返らせるプロジェクト|たけしの本当は怖い家庭の医学

さまざまな食材の組み合わせのキーワードは「まごわやさしい」。

  • 「ま」は豆類。
  • 「ご」はゴマ類。
  • 「わ」はわかめなど海藻類。
  • 「や」は野菜類。
  • 「さ」は魚(魚介類)。
  • 「し」はしいたけなどきのこ類。
  • 「い」は、いも類。

この食事は、肝臓にどのような影響をもたらすのでしょうか。

脂肪抑え目でミネラル・ビタミン・繊維質が多く、脂肪肝の治療になると考えられるそうです。

また、中性脂肪を抑えるために効果的なEPA・DHA等を含む良質なたんぱく源を多く摂っていることもよいそうです。

オルニチン

アンモニアは細胞内でのエネルギー生産を妨げるため、疲労にも関係するとされており、肝臓で解毒機能が正常に働いていないと、アンモニアが解毒されず、疲労がたまってしまうと考えられます。

そこで、最近では、オルニチンを含む食品を食べることが注目を集めています。

→ オルニチン について詳しくはこちら

肝臓を温める

肝臓を温めるとダイエット効果がある?肝臓を温める3つの方法|サタデープラス

1.肝臓をカイロで温める

肝臓の位置にカイロを貼り、外側から温めると、血流が増加し、代謝アップにつながるそうです。

肝臓の位置は、腹部の右上で、横隔膜の下にあります。

→ 肝臓の機能・働き・位置 について詳しくはこちら

2.毎日「茶節」(カツオ節の味噌汁+緑茶)を食べる

合わせ味噌・かつお節を入れて、緑茶を注ぐとできる「茶節」がよいそうです。

みそ:味噌は肝臓内に肥満を予防するアディポネクチンを作る

緑茶:カテキンは血糖値の上昇を緩やかにする

カツオ節:ヒスチジンは満腹中枢を刺激して、食べ過ぎを防いでくれる

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3.食後にごろ寝する

ごろ寝をするときに、頭と足を20~30cmほど高くすることによって、肝臓に血液が集まり、肝臓の働きが活性化して、代謝アップにつながるそうです。

10~15分ほどでOK。

30分以上してしまうと、逆効果になってしまうそうです。

C型肝炎・NASHの人は鉄分の摂り過ぎには注意!

肝臓に良い食事は、肝臓の状態によって変わってきます。

C型肝炎・NASHの人は、肝臓にたまった鉄が酸化することで、肝臓に炎症を引き起こすことがあるので、鉄分のとりすぎに注意しましょう。

魚や肉に含まれる赤身や内臓には鉄分が多く含まれます。

■まとめ

肝臓の病気(肝硬変・慢性肝炎)がかなり進んだときには、クモ状血管拡張(くも状血管腫)といって、胸の上部や首、上腕などにクモの巣状の毛細血管が浮き出て、赤い斑点ができます。

肝硬変や慢性肝炎の恐れがあるので、血液検査を受けることをおすすめします。

→ 肝臓の病気|肝臓病の初期症状・種類・原因 について詳しくはこちら




→ 肝臓の数値|γ-GTP・GOT(AST)・GPT(ALT)|肝臓の検査 について詳しくはこちら

→ 肝機能の低下がわかるチェックリストと肝臓病の初期症状のサイン について詳しくはこちら




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脂肪肝と鉄分の摂り過ぎに注意!C型慢性肝炎の人は鉄制限とカロリーを摂り過ぎない!

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【目次】

■肝臓の食事で注意すべきことは、カロリーの摂り過ぎによる脂肪肝と鉄分の摂り過ぎ

唐揚げ

by Jun OHWADA(画像:Creative Commons)

脂肪肝鉄分に注意 カロリー摂りすぎない 慢性肝炎と食事

(2012/8/27、岐阜新聞)

肝臓に良い食事は、肝臓の状態によって変わってきます。

慢性肝炎の場合は普通食で良いのですが、注意すべきことは、カロリーの摂(と)りすぎによる脂肪肝と鉄分の摂りすぎです。

肝臓の食事において注意すべきことは、カロリーの摂り過ぎによる脂肪肝と鉄分の摂り過ぎなのだそうです。

→ 脂肪肝とは|脂肪肝の症状・原因・治し方 について詳しくはこちら

具体的にはどのように注意をしたら良いのでしょうか?

C型慢性肝炎の場合、脂肪肝や糖尿病を合併すると発がん率が高くなります。したがって、カロリーを摂りすぎないことが大切になります。また甘い物を制限する、脂肪を控える、食物繊維を多くとる、間食を控える、寝る前に食べないなどが、脂肪肝や糖尿病の予防に役立ちます。

●脂肪肝/糖尿病を予防する方法

  • カロリーを摂りすぎない
  • 甘い物を制限する
  • 脂肪を控える
  • 食物繊維を多くとる
  • 間食を控える
  • 寝る前に食べない




●GI値が高い食品ほど太りやすい

さらに、グリセミックインデックス(GI値)が高い食品ほど、太りやすいと言われています。GI値は血糖(ブドウ糖)値の上昇率を示す数値で、血糖値が上がりやすい食品ほど高い数値となります。数値が高いとインスリンの分泌が多くなり、脂肪が蓄積しやすくなります。

GI値の高い食品としては、お菓子、砂糖類、イモ、パン、白米などがあります。低い食品としては、野菜、豆、きのこ、海藻、肉、魚などがあります。果物に含まれる果糖は、ブドウ糖ではないのでGI値は低いのですが、満腹中枢を刺激せず摂食抑制が起こりにくいため、過剰摂取となり肥満のリスクを高める可能性があります。

GI値が低い繊維質の食べ物は血糖値が上がりにくいので、そうした食品を選ぶようにしましょう。

【関連記事】

エリカ・アンギャルさんおすすめ!ダイエット7つの食材|たけしの健康エンターテイメント!みんなの家庭の医学

GI値(グリセリック・インデックス:血糖値の上がりやすさの指標)はエリカ・アンギャルさんのダイエット法の中核をなす考え方。

消化しやすい食品を食べると血糖値が急激に上がる。

インスリンが大量に分泌され、残った糖を脂肪に変えてしまう。

つまり、血糖値を急激に上げないことが、太りにくい体を作ることにつながるということです。

GI値が低い繊維質の食べ物は血糖値が上がりにくい。

●C型肝炎・NASHの人は鉄分のとりすぎに注意

また、C型慢性肝炎や非アルコール性脂肪性肝炎では、肝臓の炎症に伴い肝臓に鉄分が沈着しやすくなります。

鉄分が多く沈着すると炎症が強くなり、肝臓がんも発生しやすくなります。

そこで日頃から、鉄分を摂りすぎないよう注意することが必要になります。

カロリーのとりすぎによる脂肪肝を注意するというのは昔からも言われていたことですが、鉄分のとりすぎに注意したほうがいいというのはここ最近知られてきた情報です。

C型肝炎・NASHの人は、フェリチン値(血液中に貯蔵されている鉄の量)を調べるようにして、鉄分のとりすぎに注意しましょう。

【関連記事】

肝臓の健康(ウコン・脂肪肝・NASH)|ためしてガッテン 6月29日

※鉄の摂取

健康な人の場合は、貯蔵しないと貧血が起こる。

C型肝炎/NASHの場合は、鉄が過剰に貯まる。=鉄過剰

※鉄過剰

肝臓にたまった鉄が酸化する

⇒肝臓に炎症を引き起こす

C型肝炎/NASHの患者さんの場合には、鉄の摂取を制限する

⇒6mg/日以下に抑える

食事の他に鉄を含むウコンを摂取すると摂取量を超えるおそれがある。

※鉄分がほとんどふくまれていないウコン商品もありますが、鉄分表示をされていないものが多かったそうです。

※フェリチン値

血液中に貯蔵されている鉄の量。

血液検査で測定することができる。

C型肝炎/NASHの患者さんは、一度フェリチン値の測定を。

●鉄分を摂り過ぎないようするには?

食事に含まれる鉄には、肉や魚などの動物性食品に含まれているヘム鉄と野菜や海藻に含まれている非ヘム鉄があります。

吸収率はヘム鉄のほうが断然高く、動物性食品に注意する必要があります。

すなわち、魚、肉は、赤身や内臓に吸収の良い鉄が多いため控え、白身魚やイカ、タコ、エビ、鶏肉を中心とするのが良いでしょう。その他、乳製品、卵白、野菜、果物、イモ類は鉄分が少なく、卵黄、豆類、海藻類、貝類は鉄分が多いようです。

魚や肉の赤身や内臓を避けて、白身魚やイカ、タコ、エビ、鶏肉を中心にしたほうがよいようです。

→ 脂肪肝とは|脂肪肝の症状・原因・治し方 について詳しくはこちら







【参考リンク】
続きを読む 脂肪肝と鉄分の摂り過ぎに注意!C型慢性肝炎の人は鉄制限とカロリーを摂り過ぎない!

コブクロ黒田俊介さんの病気は「急性肝炎」!肝炎の症状とは?

> 健康情報 > 健康・美容チェック > 肝臓 > 肝臓の病気 > 肝炎 > コブクロ黒田俊介さんの病気は「急性肝炎」




【目次】

■コブクロ黒田俊介さんの病気は「急性肝炎」

コブクロ・黒田俊介「急性肝炎」と診断で入院(2023/10/16、オリコンニュース)によれば、コブクロの黒田俊介さんが体調不良を訴え、医師による診断の結果『急性肝炎』との診断を受け、入院したそうです。

肝炎は、ある原因によって、肝臓の細胞が破壊されて炎症が起こる肝臓の病気の一つ。

肝炎は大きく分けると、急性肝炎・慢性肝炎・劇症肝炎の3つのタイプがあります。

急性肝炎とは、肝臓に炎症が起こり、肝炎が発症して6か月以内に治まるものをいいます。

■肝炎の症状

肝炎の症状としては、全身の倦怠感や黄疸、発熱、吐き気などの症状が現れます。

少しでも上記のような症状が当てはまる場合は、一度受診してみましょう。

急性肝炎の症状には、発熱・のどの痛み(咽頭痛:上は鼻腔・前は口腔・下は食道・喉頭に挟まれた部分が痛む)・頭痛といった「感冒様症状(かんぼうようしょうじょう)」(わかりやすくいえば風邪になったときに現れる症状)が現れます。

肝炎の症状には、風邪に似た症状が多いため、風邪だと思ったら実は急性肝炎だったということもあるそうです。

■肝臓の働きを助ける方法(食事・食品)

たんぱく質の摂取

肝臓の働きを助けるためには、タンパク質は欠かせません。

ただ、タンパク質は糖質や脂質のように体に貯蔵する仕組みがなく、過剰に摂取すると腎臓に負担をかけることもあるので、必要な分だけ毎日摂ることが重要です。

1日の目安としては、卵1個、魚1切れ、肉1切れ(80グラム程度)、豆腐半丁を目安にしましょう。

→ 肝臓の働きを高めるたんぱく質|「卵」には必須アミノ酸がバランス良く含まれている について詳しくはこちら

L-システイン

肝臓の代謝促進に欠かせないLーシステイン 必要量摂取、毎日心掛けてによれば、L-システインは肝臓の代謝促進に欠かせないそうで、また美肌やシミ対策など肌の代謝のためにも重要なのだそうです。

L-システインは、雑穀やハチミツ、柑橘類の皮などに多く含まれているそうです。

タウリン

肝臓(脂肪肝)に良い食事・食品は、タウリンを含む食品です。

肝臓から分泌される胆汁酸には、コレステロールを排泄させる働きがありますが、タウリンを含む食品を摂取するによって胆汁酸の分泌が増え、血液中のコレステロール値も下がります。

●タウリンには、酵素の働きを助ける働きがあるので、アルコールの分解を早め、肝臓への負担を軽くしてくれます。

また、タウリンには、腎臓や肝臓の有害ミネラルである毒素を濾過する機能をUPさせてくれます。

●カキに含まれるタウリンは、肝臓に溜まった中性脂肪を肝臓の外に出してくれ、そして肝臓(脂肪肝)を良くする働きがあるのです。

つまり、タウリンが肝臓に入ると、まず肝臓内の中性脂肪を取り除きます。さらに肝臓から脂肪を外に排出する働きをしてくれます。

食事療法としては、タウリンを含むカキなどを食事に取り入れましょう。

→ タウリンとは|タウリンの効果・効能|タウリンの多い食品・食べ物 について詳しくはこちら。

タウリンサプリ通販

不飽和脂肪酸やオメガ3脂肪酸の油

不飽和脂肪酸は、HDLコレステロールを増やし、LDLコレステロールを減らす働きがあると言われています。

また、オメガ3脂肪酸は、中性脂肪を減らす効果が期待されています。

→ オメガ3脂肪酸とは|オメガ3の効果・効能・ダイエット|オメガ3の多い食べ物・食品 について詳しくはこちら

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ルテオリン

エゴマに含まれる「ルテオリン」に脂肪肝・NASH・肝がん予防効果|名古屋市大

名古屋市立大の研究グループ(内木綾助教)が、エゴマに含まれる抗酸化作用が強い「ルテオリン」という成分がNASH(非アルコール性脂肪肝炎)や、それに伴う肝細胞のがん化を抑制することを発表したそうです。

緑茶

緑茶の消費量が多い女性は肝臓ガンが少ない!?お茶カテキンで脂肪が減り肝機能が改善

お茶カテキンで肝臓をサポート!|お茶カテキン飲料で脂肪が減り肝機能が改善によれば、非アルコール性脂肪肝(NASH)の患者がお茶カテキン飲料を飲んだところ、脂肪が減り肝機能が改善したそうです。

非アルコール性脂肪肝が起きる原因としては、活性酸素が原因なのだそうで、その改善には抗酸化作用の高いものがよいようです。

レンコン

レンコンのプロスタグランジンで脂肪肝対策|肝臓の中性脂肪濃度が減少

プロアントシアニジンは、肝臓中性脂肪の元になる脂肪酸が作られることを防ぐことで、肝臓に脂肪として蓄積されるのを抑えてくれるそうです。

プロスタグランジンを肥満・糖尿病のマウスに3週間投与した実験によれば、肝臓の中性脂肪濃度が62%減少したそうです。

→ 中性脂肪とは・数値(正常値)・高い原因・下げる(減らす) について詳しくはこちら

まごわやさしい

脂肪肝の改善 内臓を若返らせるプロジェクト|たけしの本当は怖い家庭の医学

さまざまな食材の組み合わせのキーワードは「まごわやさしい」。

  • 「ま」は豆類。
  • 「ご」はゴマ類。
  • 「わ」はわかめなど海藻類。
  • 「や」は野菜類。
  • 「さ」は魚(魚介類)。
  • 「し」はしいたけなどきのこ類。
  • 「い」は、いも類。

この食事は、肝臓にどのような影響をもたらすのでしょうか。

脂肪抑え目でミネラル・ビタミン・繊維質が多く、脂肪肝の治療になると考えられるそうです。

また、中性脂肪を抑えるために効果的なEPA・DHA等を含む良質なたんぱく源を多く摂っていることもよいそうです。

オルニチン

アンモニアは細胞内でのエネルギー生産を妨げるため、疲労にも関係するとされており、肝臓で解毒機能が正常に働いていないと、アンモニアが解毒されず、疲労がたまってしまうと考えられます。

そこで、最近では、オルニチンを含む食品を食べることが注目を集めています。

→ オルニチン について詳しくはこちら

肝臓を温める

肝臓を温めるとダイエット効果がある?肝臓を温める3つの方法|#サタデープラス 12月26日

1.肝臓をカイロで温める

肝臓の位置にカイロを貼り、外側から温めると、血流が増加し、代謝アップにつながるそうです。

肝臓の位置は、腹部の右上で、横隔膜の下にあります。

→ 肝臓の機能・働き・位置 について詳しくはこちら

2.毎日「茶節」(カツオ節の味噌汁+緑茶)を食べる

合わせ味噌・かつお節を入れて、緑茶を注ぐとできる「茶節」がよいそうです。

みそ:味噌は肝臓内に肥満を予防するアディポネクチンを作る

緑茶:カテキンは血糖値の上昇を緩やかにする

カツオ節:ヒスチジンは満腹中枢を刺激して、食べ過ぎを防いでくれる

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3.食後にごろ寝する

ごろ寝をするときに、頭と足を20~30cmほど高くすることによって、肝臓に血液が集まり、肝臓の働きが活性化して、代謝アップにつながるそうです。

10~15分ほどでOK。

30分以上してしまうと、逆効果になってしまうそうです。

C型肝炎・NASHの人は鉄分の摂り過ぎには注意!

肝臓に良い食事は、肝臓の状態によって変わってきます。

C型肝炎・NASHの人は、肝臓にたまった鉄が酸化することで、肝臓に炎症を引き起こすことがあるので、鉄分のとりすぎに注意しましょう。

魚や肉に含まれる赤身や内臓には鉄分が多く含まれます。

■まとめ

「かぜかな」と思っていても実は肝臓の病気だったということもあります。

風邪に似た症状が現れ、また肝機能が低下した時の症状に当てはまる場合には、一度血液検査を受けましょう。

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→ 肝臓の数値|γ-GTP・GOT(AST)・GPT(ALT)|肝臓の検査 について詳しくはこちら

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■肝臓の病気の症状

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AIを活用したデータベースを使用して肝細胞がん(HCC)のがん治療薬を30日間で開発|トロント大学

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■AIを活用したデータベースを使用して肝細胞がん(HCC)のがん治療薬を30日間で開発

研究者は AI を活用したデータベースを使用して、潜在的ながん治療薬を 30 日で設計します

(2023/1/19、トロント大学)

Chemical Scienceに掲載された研究によれば、AIを利用したタンパク質構造データベースであるAlphaFoldを使用して、肝細胞がん(HCC)の治療薬を30日間で開発したそうです。

これからAIを活用した治療薬の開発が進んでいくのではないでしょうか?

【参考リンク】

→ 肝臓がんの症状(初期・末期) について詳しくはこちら

→ 肝臓がん予防によい食事・食べ物 について詳しくはこちら

■なぜAI技術を活用した創薬事業に注目が集まっているの?

AI技術を活用した創薬事業に注目が集まっているのは、現在はIT技術を用いながらも経験と勘に頼って化合物の選択を行なっており、創薬プロセスの検証には時間とお金がかかっているため、創薬プロセスの生産性向上が求められているためです。

製薬業界の丸ごとAI化を目指す取り組みが日本でスタート – VINAS Users Conference 2017

(2017/10/13、マイナビニュース)

実際に、どういったAIの開発を進めていくのかというと、医薬品の開発は、病気の原因となるターゲットたんぱくなどを探索した後、それに対して効果のある化合物を探索。それが実際に効果を発揮することを細胞や動物実験などを経て、人間への臨床試験、副作用の評価などを行い、そこでも問題ないとなって、価格なども含めた形で承認がおり、その後、ようやく一般の患者のもとに届けられるという流れで、実際の開発には1000億円以上の開発費と10年ほどの研究期間が必要となり、この開発コストと期間を削減したいという考えのもと、「業界丸ごとAI化」をキーワードに、開発プロセスの全域をカバーするAIの開発を進めているという。

ゲノム解析が一般的なものになった時、AIが過去の文献や医学論文、データベースを探索するようになる!?によれば、現在では、抗がん剤を使用する前に、ゲノム情報を活用してどのような薬が効くのかを事前に調べて投与する「Precision Medicine」に注目が集まっていますが、製薬業界の丸ごとAI化を目指す取り組みが日本でスタート – VINAS Users Conference 2017(2017/10/13、マイナビニュース)で紹介されているスライドを参考にすると、あらゆる場面でAIが使われる可能性がありそうです。

病気Aに対して「ターゲット探索AI(どんな疾患の薬を開発すればよい?)」

→「リード探索AI(病気Aの原因タンパク質は?)」→標的タンパク質X

→「リード最適化AI(標的たんぱくXに効く薬物候補化合物は?)」→候補化合物Y

→「バイオアッセイAI(化合物Yの薬効は?副作用はないか?安定な物性か?)」→有望な医薬品候補Z

→「前臨床試験AI(医薬品候補Zは患者に安全に効くのか?)」→医薬品候補Zを製品化してよい

→「臨床試験AI(治験に合格するには?治験方法は?)」→患者群P 治療方針T

→「承認」

→「市販後の副作用の危険性は?費用対効果は?」安全に効く患者群S→薬価はWが妥当

薬物治療

今回のニュースはAI創薬について取り上げましたが、もしかすると、製薬業界丸ごとAI化という未来もありうるのかもしれません。







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脂肪肝になると突然死のリスクは35.8倍!?脂肪肝対策(鮭フレーク・卵かけごはん)|#林修の今でしょ講座

> 健康・美容チェック > 脂肪肝 > 脂肪肝になると突然死のリスクは35.8倍!?脂肪肝対策|林修の今でしょ講座

2015年3月10日放送の林修の今でしょ!講座のテーマは「腸」と「肝臓」です。




【目次】

■冬の間に弱った肝臓を回復させよう

Cheers......

by Luke,Ma(画像:Creative Commons)

冬の食べ過ぎと運動不足が肝臓に悪いそうです。

肝臓は、飲酒・過食・運動不足・ストレス・疲労によって悪化するによれば、食べ過ぎや運動不足による脂肪肝が多くなっているようです。

冬の時期は年末年始で食べ過ぎることが多く、また運動する機会も少なくなることから肝臓に負担がかかっています。

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■脂肪肝の患者数は30年で約3倍に!脂肪肝になると突然死のリスクは35.8倍にも!?

脂肪肝は、成人の3人に1人いるといわれ、脂肪肝になると突然死のリスク=35.8倍にもなるそうです。

●肝臓の働き

肝臓の働きは、栄養素を脂肪にして蓄える働きがあります。

●内臓脂肪と脂肪肝の決定的違い

内臓脂肪→臓器の外に脂肪がつく

脂肪肝は肝臓細胞が脂に置き換わる

●なぜ脂肪肝は増えたのか?

脂肪肝の患者数は、30年間で約3倍にも増えているそうですが、なぜこれほどまでに脂肪肝は増えたのでしょうか?

無謀なダイエットをした女性は脂肪肝になる可能性があります。

それは、食べない系のダイエットをして、タンパク質が不足した場合、肝臓から脂肪が運び出せなくなるからです。

また、ダイエット期間中にたんぱく質を避けて、果物を選ぶという人もいると思いますが、フルーツの果糖は脂肪肝の脂となってたまりやすいそうです。

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そして、太った時もやせた時も脂肪肝になりやすいそうです。

■脂肪肝と突然死には密接な関係がある!?

肥満高血圧糖尿病高脂血症:死の四重奏とも呼ばれる

脂肪肝の人は4つの条件が揃いやすいため、突然死のリスクが上がってしまうそうです。

→ 脂肪肝とは|脂肪肝の症状・原因・治し方 について詳しくはこちら




■脂肪肝対策

1.高カロリーの大好物は午後2時に食べる

BMAL1(ビーマルワン):脂肪を体に貯める指令を出す物質

夜遅くの食事時身体を太らせる犯人

ビーマルワンの分泌量が少ない時間帯=午後2時

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2.肝臓にたまった脂肪を排出する食べ物である鮭フレークを毎日食べる

鮭にはDHAが豊富に含まれる(鉄分が比較的少ない)

1)DHAは中性脂肪の生成を抑制する

2)DHAは脂肪の分解を促す

DHA・EPAの効果・効能・食品・摂取量 について詳しくはこちら

ただ、弱った肝臓には鉄分の摂り過ぎは良くないので注意しましょう。

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●お酒を飲む前に卵かけごはんを食べる

卵のアミノ酸が肝臓の働きを助けるから。

生のアミノ酸を摂ることが重要。

春には、たんぱく質・旬の食材を取り入れて、肝臓をいたわろう!でも紹介していますが、肝機能の回復にはタンパク質が欠かせません。

良質なタンパク質としては、植物性のタンパク質ならば豆腐などの大豆製品、動物性のタンパク質ならば鶏のむね肉や白身魚です。

しじみには肝臓を助けてくれるタウリンが含まれていますが、肝臓が弱っている場合はしじみの鉄分が悪影響を及ぼす可能性があるので、注意が必要。(肝臓が元気な人はとるといいと思います)

肝機能を助けてくれる秋のおつまみとは?でも紹介しましたが、肝機能を助けてくれるタウリンを含む食材もおすすめです。

旬の魚介類を積極的に食事に取り入れてくださいね。

→ タウリンとは|タウリンの効果・効能|タウリンの多い食品・食べ物 について詳しくはこちら

●飲んでいるときはお酒の量の1.5倍の水を飲む

お酒には利尿効果がある→脱水症状になりやすい

脱水状態になる血液の循環が悪くなる

●飲んだ後は1時間でも長く起きておく

翌日のお酒の抜け方が違う

寝ていると肝臓でのアルコール分解が遅くなる

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