「脂質異常症」カテゴリーアーカイブ

痩せていても危ない!日本人を蝕む異所性脂肪を取り除く方法|#世界一受けたい授業

2011年7月9日放送の世界一受けたい授業では、「緊急解明!痩せていても危ない!日本人を蝕む 第3の脂肪」を取り上げました。




business trip, prague march 2006

by seier+seier(画像:Creative Commons)

  • 皮下脂肪は、腹筋/筋肉の外側にある脂肪で、比較的女性の方に皮下脂肪というのは貯まりやすい。皮膚と筋肉の間に貯まる。
  • 内臓脂肪は、見た目では分かりにくいが、お腹がプクっと出ている場合は、内臓脂肪が多い。大腸や小腸の周りにつく。
  • 食べ物を食べると、脂肪として体内に蓄積される。
    その蓄積場所が脂肪の容量によって違ってくる。
    第1段階 皮下脂肪:皮膚と筋肉の間に貯まる。
    第2段階 大腸や小腸の周りにつく。
    さらに食べ過ぎると、内臓脂肪がもうこれ以上増えなくなると、蓄積できなくなってしまう。
    内臓脂肪の容量を超えてしまったときには、脳以外の肝臓・筋肉・血管などに蓄積。
    内臓脂肪でも皮下脂肪でも内部分に貯まってしまうのが異所性脂肪。=第3の脂肪
  • 異所性脂肪というのは、臓器の中に蓄積しているので、本来の脂肪の毒性が直接伝わってしまう非常に恐ろしい脂肪。
  • 肝臓に異所性脂肪が貯まってしまった場合、ひどくなると脂肪肝になって、さらにはNASH になるおそれも。
    ※NASH:高脂肪・高カロリー食が原因でなる、日本で約150万人いる病気。
    これがそのまま悪化すると、組織の中に線維ができて、肝硬変肝臓がんのような取り返しの付かない病気になってしまうことが考えられる。
  • 異所性脂肪を減らすのは、運動。
    異所性脂肪はごく短期間の運動をするだけで、量が劇的に減ることが分かっている。
  • メッツ(METs metabolic equivalents)
    厚生労働省が定めた体内の脂肪を減らす運動量を示した数値)
    異所性脂肪を取り除くには、1週間に23メッツ・hが必要。
    ※身体活動の強度×身体活動実施時間(h)=身体活動の量(メッツ・h)
  • 一時間行ったときのメッツの量
    ボウリング 3メッツ・h
    洗車 4.5メッツ・h
    山登り 7.5メッツ・h
    自転車 8メッツ・h
    平泳ぎ 10メッツ・h
    掃除2時間 8メッツ・h
    筋トレ2時間 8メッツ・h(筋トレは激しく体が動くのはごく一瞬なので)
    散歩 3.5メッツ・h
    ギター演奏 2メッツ・h
    釣り 2.5メッツ・h
    ヨガ 2.5メッツ・h
    荷物の積み込み 3メッツ・h
    階段の昇り降り 3.5メッツ・h
    卓球 4メッツ・h
    バドミントン 4.5メッツ・h
    草むしり 4.5メッツ・h
    バレエ 4.8メッツ・h
    ドッジボール 5メッツ・h
    エアロビクス 6.5メッツ・h
    テニス 7メッツ・h
    サッカー 7メッツ・h
    ラグビー 10メッツ・h
  • ゆっくり自転車をこぐというような有酸素運動をするほうが効率よくメッツを獲得できることが分かっている。
  • 医学の進歩でこれまでよくわかっていなかった脂肪で生活習慣病が発症するという仕組みが明らかになってきている。

→ 内臓脂肪を減らすには|内臓脂肪の落とし方 について詳しくはこちら







【予習】
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トマトジュースでコレステロール値や中性脂肪値など脂質異常症に関連する検査値が改善

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■トマトジュースでコレステロール値など脂質異常症に関連する検査値(コレステロール値・中性脂肪値)が改善

トマト(tomato)
トマト(tomato)

トマトジュースでコレステロール値が改善?

(2016/1/13、medley)

トマトジュースを与えたハムスターで、コレステロール値や中性脂肪値など脂質異常症に関連する検査値が改善されました。

脂質異常症の状態にしたハムスターを、トマトジュースを飲ませる群と飲ませない群に分けておこなった実験によれば、トマトジュースを与えたハムスターで、コレステロール値や中性脂肪値など脂質異常症に関連する検査値が改善したそうです。

トマトから脂肪肝、中性脂肪改善に有効な成分を発見―京大で紹介した京都大大学院の河田照雄教授らの研究グループの研究によれば、トマトには、血液中の中性脂肪量を抑制する成分が含まれており、脂肪肝メタボリックシンドロームの予防に効果が期待されるそうです。

また、この物質(トマトジュース中には脂肪燃焼作用を有する13-oxo-ODAという成分が含まれる)は、血液と肝臓の中性脂肪の減少だけでなく、脂肪燃焼に関わるたんぱく質の増加、エネルギー代謝の向上、血糖値の低下などに役立ちそうです。

毎食コップ1杯のトマトジュースで同様の効果が得られるそうなので、トマト好きの方は試してみてはいかがでしょうか。

→ 中性脂肪を減らす方法(食事・運動・サプリメント) について詳しくはこちら




→ コレステロールとは|コレステロール値を下げる食品・食事 について詳しくはこちら

→ 悪玉コレステロールを減らす方法|LDLコレステロールを下げる食品・食事 について詳しくはこちら

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【コレステロール関連記事】
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甘いものを食べるなら日中を選ぶと脂肪肝や高脂血症などのメタボになりにくい!|名古屋大学

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■甘いものを食べるなら日中を選ぶと脂肪肝や高脂血症などのメタボになりにくい!|名古屋大学

Peanut Butter Muffins-2

by jules(画像:Creative Commons)

Sun S, Hanzawa F, Umeki M, Ikeda S, Mochizuki S, Oda H (2018) Time-restricted feeding suppresses excess sucrose-induced plasma and liver lipid accumulation in rats. PLoS ONE 13(8): e0201261. https://doi.org/10.1371/journal.pone.0201261

メタボリックシンドロームに関係する要因の一つとして、肝臓の脂質代謝を妨げ、脂肪肝を生じるショ糖の過剰摂取であると提唱されていますが、名古屋大学の小田裕昭准教授(時間栄養学)らの研究チームが米科学誌プロスワンに発表したラットを使った実験によれば、砂糖を日中に時間制限を行なって摂取するようにすれば、夜に同じ量を食べたとしても脂肪肝高脂血症といったメタボリック症候群になりづらいということが分かったそうです。

夜食を取ると、肝臓の「時計遺伝子」が乱れ、代謝異常になり、太りやすくなる?で取り上げた小田裕昭准教授の研究によれば、夜食など不規則な時間に食事を摂ると、インスリンの作用で肝臓の「時計遺伝子」のリズムが乱れてしまい、肝臓の代謝機能に異常を引き起こすことがわかっています。

【補足】食べても太らない魔法の時間帯がある!?

3分57秒でわかる体脂肪|食べても太りにくい魔法の時間帯とは?「BMAL1」がカギ!?によれば、食べても太らない魔法の時間帯とは、「午後3時」

BMAL1という脂肪をため込むホルモンは、太陽の光と関係が深く、時間でその量が増減しているそうです。

BMAL1は、日が出ている昼間は少なくなり、日が出ていない時間帯が多くなるそうです。

そして、そのBMAL1が最も少なくなるのが、「午後3時」なのだそうです。

つまり、午後3時は、食べても太りにくい時間帯だということ。

さらに、午後3時は、最も体脂肪を燃焼しやすい時間だということでダイエットにも最適かもしれません。

反対に、太りにくい時間帯もあれば、太りやすい時間もあるということ。

午後10時以降になると、BMAL1は午後3時の20倍も発生するそうです。

つまり、午後10時以降に夜食を食べると脂肪となりやすい、つまり、20倍太りやすいということになるわけです。

■まとめ

同じ量を摂取しても、日中の活動期にとるか、夜間の休息期にとるかで、メタボのなりやすさが変わってくるということですので、どうしても食べたいという人は日中に摂るようにしましょう!

もちろん量を減らすことに越したことはないですが。







【関連記事】

糖尿病の運動療法|運動療法により得られる効果(急性効果・慢性効果)とは?

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■糖尿病の運動療法|運動療法により得られる効果とは

Jogging

by Dragan(画像:Creative Commons)

糖尿病講座:(19)運動療法とは

(2009/1/9、毎日新聞)

糖尿病の発症は食べ過ぎだけが原因でしょうか?

意外に思われるかもしれませんが、実は日本人のエネルギー摂取量は戦後間もない1950年代から現在まで約2,000kcalで大きな変化はありません。

しかし、摂取エネルギーに占める脂肪の割合は、1950年に7.7%だったのが現在では約26%と大幅に増加しております。

また自動車保有台数も年々増加しています。

実は糖尿病患者数の増加とこの脂肪摂取量の増加・自動車保有台数の増加の様子は非常によく一致します。

つまり食事の欧米化や自動車の普及による運動不足が糖尿病発症の大きな原因であると推測されるのです。

したがって糖尿病や肥満の予防および治療には食事療法だけではなく、運動不足を解消することは非常に重要な意味があると考えられます。

糖尿病の発症は食べ過ぎだけが原因ではなく、食事の欧米化(脂肪の多い食事)や運動不足も糖尿病が発症する大きな原因であると考えられるそうです。

そのため、糖尿病を予防するためにも、食事の量だけでなく、食事の内容を改善し、運動不足を解消する必要があります。

運動療法で得られる効果には短期間のうちにその効果が表れる急性のものと、運動療法を継続することで効果の表れる慢性のものがあります。

◇ 急性効果

急性効果で最も大きなものは血糖値の改善です。

運動時には筋肉がエネルギーを必要とするため、そのエネルギー源であるブドウ糖の血液中から筋肉中への取り込みが促進されます。

結果として血液中のブドウ糖量、すなわち血糖値が低下します。

食後に運動を行えば、食後の急激な血糖上昇を抑えることができ、糖尿病のコントロールをよくすることが期待できます。

運動によって爽快感を得られたりストレスを解消したりすることで生活の質を向上させることができるのも急性効果の一例です。

運動をすることでまず効果が得られるのが、血糖値が改善されること。

運動によって、血糖値の上昇を抑えることができるため、糖尿病のコントロールをすることができます。

また、ストレス解消になることも良いようです。

例えば、極端な例になりますが、1か月のハイキング生活で体はどのように変化するか?によれば、29日間で1日8~10時間のハイキングをした人は、ストレスホルモンともいわれるコルチゾールの値は平常が10-23μg/dLのところ、ハイキング前17.8μg/dL→ハイキング後10.8μg/dLと、コルチゾール濃度の正常範囲の最高値に達したそうです。

◇ 慢性効果

慢性効果として大切なのは、継続的な運動によりエネルギー消費が多くなることで減量を実現できることです。

しかも運動しながらの減量ですから、単に食事制限しただけの時と異なり、筋肉量を維持しながら脂肪だけを選択的に減少させることができます。

余分な脂肪が減少すればインスリンの効きも良くなり、血糖値の改善につながります。

また体力や心肺機能の向上、骨粗鬆症の予防、脂質異常症(高脂血症)の改善なども期待できます。

運動療法を続けることで得られるのが、減量に対する効果です。

脂肪が減少することによって、インスリンの効きがよくなり、血糖値の改善につながるようです。

糖尿病の予防には、食事だけに気をつけるのではなく、運動も取り入れましょう。

→ 糖尿病の運動(運動療法)|筋トレ・有酸素運動 について詳しくはこちら







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アディポネクチン(Adiponectin)の健康効果|中性脂肪を減らす・メタボリックシンドロームの改善・高血圧予防

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【目次】

■アディポネクチンとは

Body Image. The subjective concept of one's physical appearance based on self-observation and the reactions of others.

by Charlotte Astrid(画像:Creative Commons)

ダイエットの前に知っておきたい!脂肪はキレイの味方です!

(2015/6/1、太陽笑顔fufufu)

脂肪が生み出していたのは多彩なアディポサイトカイン(生理活性物質)。そして、そんなアディポサイトカインの中で、超善玉として今、最も注目されているのが「アディポネクチン」です。ギリシャ語でアディポ=脂肪、ネクチン=くっつく、という意味で名付けられたホルモンで、血流に乗って全身をパトロールし、血管壁に傷ついた部分や炎症を見つければ、素早くそこにくっついて修復してくれるので、体内の“消防隊”とも呼ばれているそうです。

アディポネクチン』とは、脂肪細胞から血液中に分泌されるホルモンで、糖尿病動脈硬化症などを予防する効果があるといわれており、近年注目されています。

■アディポネクチンの働き

・血管の修復

血管の修復→血流を改善する→動脈硬化の予防・改善

中性脂肪の減少

糖尿病の予防

インスリン感受性を高める→血糖値を下げる→糖尿病の予防・改善

・メタボリックシンドロームの改善

高血圧の予防

血管を拡張する→血流を改善する→高血圧の予防・改善

・抗ガン作用

・脳卒中の予防

心筋梗塞の予防

高脂血症の改善

脂肪燃焼を高める→余分な脂肪の蓄積を防ぐ→脂質異常症の予防・改善

コレステロールの正常化

・老化防止

血栓の予防

・インフルエンザの予防

生活習慣病の予防

■内臓脂肪が増えるほどアディポネクチンは減少する

血液中の中性脂肪が高くなりやすい生活習慣

(2014/10/6、マイナビニュース)

メタボリックシンドロームが進行すると、超善玉物質であるアディポネクチンが減少してしまいます。それは、この物質は内臓脂肪が増えれば増えるほど減少する性質を持っているためです。

アディポネクチンは中性脂肪を減らす働きをするため、これが減少すると中性脂肪は確実に増加していきます。また心筋梗塞などの冠動脈疾患の患者は、アディポネクチンが低いほど死亡率が高くなる傾向がみられるという報告もなされています。

メタボリックシンドロームが進行する=内臓脂肪が増えると、アディポネクチンは減少してしまいます。

内臓脂肪が増えすぎると、アディポネクチンが減り、高血糖・高血圧・脂質異常症になりやすくなり、動脈硬化になり、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高まります。

アディポネクチンには、中性脂肪を減らす働きがあるため、アディポネクチンが減少すると、中性脂肪が増加します。

また、脂肪から分泌されるアディポサイトカインには善玉ホルモンだけでなく、悪玉物質である「PAI-1(パイワン」や「TNF-α(ティーエヌエフアルファ)」もあります。

<悪玉ホルモン>

PAI-1

  • 血液を固める作用があり、血液中で増えると血栓ができやすくなります。
  • 血栓を溶けにくくし、動脈硬化を引き起こします。

TNF-α

  • 体内で炎症を引き起こし、動脈硬化のリスクを高める可能性があります。
    血管は年とともに硬くなったり、もろくなったり、コレステロールなどがたまって狭くなる傾向がありますが、TNF-αによって、血管壁に炎症が起こると、動脈硬化が進んでしまい、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高まります。
  • インスリンの効きを悪くし、血糖値を下がりにくくして、糖尿病を引き起こします。

■アディポネクチンを増やす方法

ダイエットの前に知っておきたい!脂肪はキレイの味方です!

(2015/6/1、太陽笑顔fufufu)

●内臓脂肪を減らす

内臓脂肪量が増えるほど「アディポネクチン」の量が減るという、逆の相関関係があるため、過剰な内臓脂肪を減らすことがアディポネクチンを増やすことにつながります。

→ 内臓脂肪を減らすには|内臓脂肪の落とし方 について詳しくはこちら

●オスモチン

りんご、ぶどう、トマト、ピーマンといった果物や野菜からアディポネクチンと似た構造を持つ物質・オスモチンが見つかっており、それらを食べることで「アディポネクチン」と同様の効果が期待されています

オスモチンは、トマト・リンゴ・キウイに含まれており、アディポネクチンと似た働きがあるそうです。

●βコングリシニン(ベータコングリシニン)

ベータコングリシニンは豆腐や納豆をはじめとする大豆食品(大豆たんぱく)に含まれているそうです。

●食物繊維

わかめ、ひじきなどの海藻類に多い食物繊維はアディポネクチンを増やすそうです。

●EPA

さんまや鯖などの青魚に豊富なEPAはアディポネクチンを増やすそうです。

●禁煙

「アディポネクチンの分泌を妨げる、もっとも大きな要因が喫煙。というのも、脂肪細胞は化学物質に非常に弱い細胞でもあるからです。

タバコはアディポネクチンの分泌を妨げるため、禁煙をしましょう。

■まとめ

アディポネクチンにはこれだけ多くの健康効果があるということですので、生活習慣を改善することで、メタボリックシンドロームにならないように気を付けたいものです。

→ 「メタボリックシンドローム」を初めてTVで紹介した専門医が開発した長寿ホルモン「アディポネクチン」のサプリメント について詳しくはこちら

→ 内臓脂肪を減らすには|内臓脂肪の落とし方 について詳しくはこちら







【参考記事】
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