■Accenture、2025年までに社内男女比「50対50」に
by WOCinTech Chat (画像:Creative Commons)
アクセンチュアが大胆宣言、2025年までに社内男女比「50対50」に
(2017/6/16、Forbes)
2025年までに社員の男女比を50対50にすると発表。
Women in the Workplace Being Greater Than|Accenture によれば、アクセンチュアは男女の多様性(ダイバーシティ)や平等(賃金格差を縮めることなど)について考えており、その実際の行動として、2025年までに社員の男女比を50対50にすると発表しました。
【参考リンク】
テスラ、21世紀フォックスCEOらを新取締役に任命
(2017/7/18、Forbes Japan)
テスラにはここ一年、役員会メンバーの多様性を欠いているとの批判を受けており、著名な黒人女性エグゼクティブであるジョンソン・ライスらの起用には、その批判を交わす狙いもありそうだ。
テスラは、アフリカ系アメリカ人向けの雑誌「エボニー」の発行元であるジョンソン・パブリッシング(JPC)のトップを務め、国立アフリカン・アメリカン歴史文化博物館のボードメンバーも務めているリンダ・ジョンソン・ライスを取締役会に加えたというニュースがありました。
企業における多様性に注目が集まっていることが分かるニュースです。
【参考リンク】
VIDEO
Apple — Inclusion & Diversity — Open
Inclusion & Diversity|Apple によれば、Appleでの多様性に対する取り組みを公開しています。
【追記(2017/8/7)】
「参考画像:Diversity |Googleスクリーンショット
Google、中の人の「女性は生まれつきエンジニアに向かない」文書回覧で社内騒然
(2017/8/6、ITmediaニュース)
Googleは男女半々になることを目指していますが、8月3日(現地時間)にある男性エンジニアが「女性はコーディングに向いてないから無理に半々にするべきじゃない」と主張する「Google’s Ideological Echo Chamber」(Googleの思想的エコーチャンバー)というタイトルの文書を社内で公開しました。
これについて複数の従業員が公開ツイートしたものだから米Motherboard が記事にして騒ぎが外部に広がり、これを書いている今、その全文が米Gizmodo で読めるようになっています。
Googleが公開している男女比率を見てみると、女性は全体の約3割で、技術職に占める女性の割合は全体の2割となっています。
ただこの議論に挙がっていないことは、女性も能力で判断してほしいと思っているであろうこと、「コーディング」の定義がどういうものであり、その「コーディング」の能力だけがエンジニアとして必要な能力なのかという視点ではないでしょうか?
多様性(ダイバーシティ)に求められるのは、さまざまな視点を持つ人が増えることだと思います。
「女性はコーディングに向いてない」という根拠を示すことができれば、それをもとに経営陣が判断することも大事なことでしょう。
ただ、コーディングをすることだけが大事なことなのかという意見もあってしかるべきです。
【追記(2018/1/25)】
フォーブス、初の「多様性に優れた米企業」ランキング発表
(2018/1/25、Forbes)
フォーブスが独調査会社スタティスタ(Statista)と共同で行なった「多様性に優れた米企業・組織ランキング」は以下の通り。
Northern Trust
Smithsonian Institution
Levy
Intuit
Harvard University
Principal Financial Group
Emory University
Wegmans Food Markets
Keller Williams Realty
AbbVie
【参考リンク】
■なぜ企業はジェンダーダイバーシティ(男女の多様性)を重要視するようになったのか?
なぜ企業はジェンダーダイバーシティ(男女の多様性)を重要視するようになったのでしょうか?
「How Google Works」(著:エリック・シュミット ジョナサン・ローゼンバーグ)
「いい人ばかり」の職場は均質的なことが多く、職場の均質性は悪い結果を招きやすいからだ。視点の多様性、すなわちダイバーシティは会社が近視眼的になるのを防ぐ、極めて効果的な政策だ。
社会学者のセドリック・ヘリングによれば、人種のダイバーシティと売上高、顧客数、市場シェア、利益の増加には相関があることを発見しています。
職場の均質性は悪い結果を招きやすく、視点の多様性で会社が近視眼的になるのを防ぐと考えられます。
もう一つは、クリエイティブな人材をひきつけるには多様性に対して開放的な環境である必要があるということです。
「クリエイティブ資本論」(著:リチャード・フロリダ)
経済競争力を持ちたいと望むコミュニティには、むしろ真に開放的で包容力のある人的環境が必要である。
それはクリエイティブ・クラスのみならず、アメリカ社会そのものを構成している多様な人々を引きつけることなのである。
すでに移民やボヘミアンを引きつけること、そしてゲイを含めたあらゆる類の多様性に対して開放的な場所になることの重要性を示してきた。
優秀なクリエイティビティを発揮する人材が求めるものは、思考の多様性であり、寛容さがあるところです。
わかりやすい例えでいえば、大学のような雰囲気でしょうか。
大学は、クリエイティブ・クラスを惹きつけ、抱えておくのに役立つような進歩的、開放的、そして寛容な空気を作り出すことにも一役買っている。ゲイやその他のアウトサイダーの居場所でもあり続けた。
新しいものが学べたり、いろんな人々がいることを許される雰囲気がある場所というのは、自然とクリエイティブな人々をひきつけてしまうものなのでしょう。
そのコミュニティがどれだけ開放的であったり、クリエイティブな人たちが集まっているのかを示す指標として、ゲイ指数やボヘミアン指数というものがあるそうです。
●ゲイ指数
ゲイコミュニティへの開放度は、クリエイティビティを喚起しハイテク産業の成長を促す人的資本への垣根が低いかどうかのよい指標となりうる
●ボヘミアン指数
作家、デザイナー、ミュージシャン、俳優、映画監督、画家、彫刻家、写真家、ダンサーなど芸術を職業とする人口の比率を測定するもの
つまり、多様性があるということは、視点の多様性で会社が近視眼的になるのを防ぐことにつながり、クリエイティブな人々を惹きつけることにつながるのです。
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■まとめ
【追記(2017/9/10)】
最近のトレンドとしては、企業の社員における男女比を50対50にしましょうというのがトレンドであり、良い考え方だと思っていました。
しかし、落合陽一さんの講演を聞いた後、考え方が変わりました。
【SoftBank World 2017】特別講演 落合 陽一 氏 (2019年1月18日に改めてチェックしたところ動画は削除されています。)
男女比をフィフティフィフティにしようという考え方は標準化しようという考え方であり、あるところでは男女比が9:1のところがあったほうがよいところもあるはずです。
重要なのは、その時々によってその割合のバランスを変えられるということです。
問題をフィフティフィフティで解決しようとすると、無駄が多い社会になってしまう可能性があるというのが落合陽一さんの意見です。
企業を評価する人たちは「社員の男女比50対50」というような数字はわかりやすくて評価しやすいのだと思いますし、私もそのうちの一人でした。
多様性(ダイバーシティ)を考える際には、何が標準かを決める考え方(この場合には「社員の男女比50対50」)によって多様化を目指すのではなく、その時々によってその割合のバランスを常に変え続けるようにすることで、本来の意味での多様性が実現するのではないでしょうか。
【追記(2017/9/30)】
落合陽一×猪瀬直樹 異色対談「激論! 近代の超克」
(2017/5/19、クーリエ・ジャポン)
落合 対して日本には、「適材適所」という考え方があります。聖徳太子の時代からおこなわれていたことで、たとえば会社は必ずしも男女半々じゃなくてもいい、女性が9割の会社があってもいいじゃないかと考える。それを無理やり対等にもっていこうとすると、むしろ多方面に歪みが出てくる。
「平等」にロジカルに対抗しうる唯一の概念が「適材適所」だと僕は考えていて、しかもそれは、日本人の多くが納得できる考え方だと思うんです。だから「適材適所」は一つの突破口になる概念じゃないでしょうか。
恣意的にではなく、”自然と”男女比が50:50になったとしたら、それは問題ないことだと思いますが、男女比が50:50であることが平等だから制度としてやらなければならないというのはゆがみが出てきてしまうのではないでしょうか。
企業側は適材適所でその人を選んだことをしっかりと説明できるようにすることのほうが重要なのかもしれません。
P.S.
A new generation of tech girls learn to think creatively |Accenture
Women pursuing STEM careers: Trust in your ability |Accenture
Accentureでは、男女の多様性について変えていこうとしているだけでなく、女の子がSTEM(科学、技術、工学、数学)スキルを子供の頃から学び、創造的な力を身につけていくことをすすめています。
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女性の生き方が変われば、社会にも新しい変化が出てくると思いますので、楽しみですね。
【追記(2017/10/9)】
Frauenstimmen werden tiefer – daran könnte es liegen |GEO
ドイツ人女性の声は過去20年で声は低くなり、以前は男性よりも1オクターブが高かった声が、その差は半分になったそうです。
男性の声に変化はなかったことから、女性の声の変化に生物学的要因が影響しているのではなく、社会・文化的な理由が反映されたことにより声が変わったのではないかと考えられるそうです。
【参考リンク】
Language pitch(2017/2/1、Erik Bernhardsson)
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P.S.