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長寿ホルモン「アディポネクチン」の増やし方|壁ネクチン体操のやり方|#ためしてガッテン(#NHK)

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2015年10月28日放送のためしてガッテン(NHK)のテーマは「長寿ホルモン大放出!動脈硬化メタボ糖尿病 一挙解決SP」です。




【目次】

■アディポネクチンとは

Coffee For One

by David Hodgson(画像:Creative Commons)

長寿ホルモン(長生きホルモン)とは何なのでしょうか?

長生きホルモンとは、「アディポネクチン」というホルモンです。

長寿ホルモン(アディポネクチン)は若返り遺伝子(サーチュイン遺伝子)を活性化するとして注目を集めました。

アディポネクチン』とは、脂肪細胞から血液中に分泌されるホルモンで、糖尿病動脈硬化症などを予防する効果があるといわれており、近年注目されています。

アディポネクチンの健康効果|中性脂肪を減らす・メタボリックシンドロームの改善・高血圧予防によれば、メタボリックシンドロームが進行する=内臓脂肪が増えると、アディポネクチンは減少してしまいます。

それは、この物質は内臓脂肪が増えれば増えるほど減少する性質を持っているためです。

アディポネクチンには中性脂肪を減らす働きがあるため、アディポネクチンが減少すると中性脂肪が増加していきます。

アディポネクチンの働き・健康効果

【補足】

1.動脈硬化や心筋梗塞・脳梗塞の予防・改善

・傷ついた血管の修復や拡張し、血液の流れを良くする働きがあるそうです。

・動脈硬化が引き金となって起こる心筋梗塞や脳梗塞の予防にも有効なのだそうです。

2.大腸がん・乳がん予防

・がん患者に共通している要素として、血液中のアディポネクチン濃度が低いという結果が出ているそうです。

低アディポネクチンの人は、一般的に大腸がんや乳がん、子宮がん、前立腺がん、胃がんのリスクが高まると言われているそうです。

・東京大学医学部腫瘍外科の実験によると、ヒトの胃がん細胞をマウスに移植し、がんを発症させた状態のまま、アディポネクチンを投与したところ、最大で90%もがんが減ったという結果も出ているそうです。

3.糖尿病を予防

・アディポネクチンには血糖値を下げ、インスリンの効きを良くする作用があるそうです。

アディポネクチンが糖質の代謝を活性化し、慢性的に増えてしまった血糖値を正常に戻すことが期待されます。

4.脂肪の代謝を促進して中性脂肪を下げる。

・アディポネクチンには、運動と同様にAMPキナーゼを活性化する作用があることが報告されているそうです。

骨格筋でのブドウ糖の取り込みや脂肪酸の燃焼が促進されることが期待されます。

・ハーバード大学の研究グループが行った、肥満度別の血中アディポネクチン値テストによると、BMIが高い(肥満体系)の人ほどアディポネクチンの値が低いと判明しているそうです。

このことから、メタボリックシンドロームの予防・改善が期待されています。

5.高血圧を防ぐ働き

・血管が拡がる作用や血圧が上がる原因となる過剰なナトリウム(塩分)を排出させる働きにより、血流が良くなり、血圧を正常化させてくれるそうです。

■アディポネクチンは内臓脂肪から分泌される

アディポネクチンは内臓脂肪から分泌されます。

内臓脂肪や体脂肪が極めて低いと、栄養不足でアディポネクチンを分泌できません。

しかし、太りすぎて内臓脂肪が膨んでしまっても、アディポネクチンの分泌は弱まってしまいます。

メタボリックシンドロームの診断基準に当てはまるへそ周りが男性85センチ、女性90センチ以上の方で、特に運動の習慣のない方がない人はアディポネクチンの分泌が低下している可能性があるそうです。

つまり、アディポネクチンをよく出せるのは、ちょうどいいサイズの健康な内臓脂肪を持っている人なのです。

→ 「メタボリックシンドローム」を初めてTVで紹介した専門医が開発した長寿ホルモン「アディポネクチン」のサプリメント について詳しくはこちら

■長寿ホルモンの増やし方

長寿ホルモンは内臓脂肪から出ますが、内臓脂肪が増え過ぎてしまうと逆に出にくくなってしまうそうです。

内臓脂肪を減らすには、食べ過ぎや高脂肪のものは避けるようにして、野菜中心の食生活を心掛け、また、運動(有酸素運動)を少しずつ増やしていきましょう。

→ 内臓脂肪を減らすには|内臓脂肪の落とし方 について詳しくはこちら

■長寿ホルモンの増やし方「壁ネクチン体操」

1.背中側を背にして壁にはりつく 3分

後頭部、肩、手、おしりを壁から浮かさないようにする。お腹に力を集めるように意識します。

2.ひねり 30回

足一つ分前に踏み出し、体をひねるときは右手で左側の壁をタッチして、左手で右側の壁をタッチします。

声を出しながらカウントする。

3.羽ばたき 3往復

壁にはりつき、両手を壁から浮かさずに上下に動かす

4.笑う深呼吸 3回

両かかとを合わせ、両膝を開くようにしっかり曲げて腰を落とす。

次に、両手をまっすぐ上に上げながら大きく掛け声をだす。

左右から手を下ろし、膝を伸ばしながら「ハッハッハ」と大声で笑う。

※1日2回行うとより効果的です。

※声を出したり、笑う時は、腹式呼吸になるように意識する。

→ アディポネクチンの健康効果・増やす方法 について詳しくはこちら







【参考記事】
続きを読む 長寿ホルモン「アディポネクチン」の増やし方|壁ネクチン体操のやり方|#ためしてガッテン(#NHK)

アディポネクチン(Adiponectin)の健康効果|中性脂肪を減らす・メタボリックシンドロームの改善・高血圧予防

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【目次】

■アディポネクチンとは

Body Image. The subjective concept of one's physical appearance based on self-observation and the reactions of others.

by Charlotte Astrid(画像:Creative Commons)

ダイエットの前に知っておきたい!脂肪はキレイの味方です!

(2015/6/1、太陽笑顔fufufu)

脂肪が生み出していたのは多彩なアディポサイトカイン(生理活性物質)。そして、そんなアディポサイトカインの中で、超善玉として今、最も注目されているのが「アディポネクチン」です。ギリシャ語でアディポ=脂肪、ネクチン=くっつく、という意味で名付けられたホルモンで、血流に乗って全身をパトロールし、血管壁に傷ついた部分や炎症を見つければ、素早くそこにくっついて修復してくれるので、体内の“消防隊”とも呼ばれているそうです。

アディポネクチン』とは、脂肪細胞から血液中に分泌されるホルモンで、糖尿病動脈硬化症などを予防する効果があるといわれており、近年注目されています。

■アディポネクチンの働き

・血管の修復

血管の修復→血流を改善する→動脈硬化の予防・改善

中性脂肪の減少

糖尿病の予防

インスリン感受性を高める→血糖値を下げる→糖尿病の予防・改善

・メタボリックシンドロームの改善

高血圧の予防

血管を拡張する→血流を改善する→高血圧の予防・改善

・抗ガン作用

・脳卒中の予防

心筋梗塞の予防

高脂血症の改善

脂肪燃焼を高める→余分な脂肪の蓄積を防ぐ→脂質異常症の予防・改善

コレステロールの正常化

・老化防止

血栓の予防

・インフルエンザの予防

生活習慣病の予防

■内臓脂肪が増えるほどアディポネクチンは減少する

血液中の中性脂肪が高くなりやすい生活習慣

(2014/10/6、マイナビニュース)

メタボリックシンドロームが進行すると、超善玉物質であるアディポネクチンが減少してしまいます。それは、この物質は内臓脂肪が増えれば増えるほど減少する性質を持っているためです。

アディポネクチンは中性脂肪を減らす働きをするため、これが減少すると中性脂肪は確実に増加していきます。また心筋梗塞などの冠動脈疾患の患者は、アディポネクチンが低いほど死亡率が高くなる傾向がみられるという報告もなされています。

メタボリックシンドロームが進行する=内臓脂肪が増えると、アディポネクチンは減少してしまいます。

内臓脂肪が増えすぎると、アディポネクチンが減り、高血糖・高血圧・脂質異常症になりやすくなり、動脈硬化になり、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高まります。

アディポネクチンには、中性脂肪を減らす働きがあるため、アディポネクチンが減少すると、中性脂肪が増加します。

また、脂肪から分泌されるアディポサイトカインには善玉ホルモンだけでなく、悪玉物質である「PAI-1(パイワン」や「TNF-α(ティーエヌエフアルファ)」もあります。

<悪玉ホルモン>

PAI-1

  • 血液を固める作用があり、血液中で増えると血栓ができやすくなります。
  • 血栓を溶けにくくし、動脈硬化を引き起こします。

TNF-α

  • 体内で炎症を引き起こし、動脈硬化のリスクを高める可能性があります。
    血管は年とともに硬くなったり、もろくなったり、コレステロールなどがたまって狭くなる傾向がありますが、TNF-αによって、血管壁に炎症が起こると、動脈硬化が進んでしまい、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高まります。
  • インスリンの効きを悪くし、血糖値を下がりにくくして、糖尿病を引き起こします。

■アディポネクチンを増やす方法

ダイエットの前に知っておきたい!脂肪はキレイの味方です!

(2015/6/1、太陽笑顔fufufu)

●内臓脂肪を減らす

内臓脂肪量が増えるほど「アディポネクチン」の量が減るという、逆の相関関係があるため、過剰な内臓脂肪を減らすことがアディポネクチンを増やすことにつながります。

→ 内臓脂肪を減らすには|内臓脂肪の落とし方 について詳しくはこちら

●オスモチン

りんご、ぶどう、トマト、ピーマンといった果物や野菜からアディポネクチンと似た構造を持つ物質・オスモチンが見つかっており、それらを食べることで「アディポネクチン」と同様の効果が期待されています

オスモチンは、トマト・リンゴ・キウイに含まれており、アディポネクチンと似た働きがあるそうです。

●βコングリシニン(ベータコングリシニン)

ベータコングリシニンは豆腐や納豆をはじめとする大豆食品(大豆たんぱく)に含まれているそうです。

●食物繊維

わかめ、ひじきなどの海藻類に多い食物繊維はアディポネクチンを増やすそうです。

●EPA

さんまや鯖などの青魚に豊富なEPAはアディポネクチンを増やすそうです。

●禁煙

「アディポネクチンの分泌を妨げる、もっとも大きな要因が喫煙。というのも、脂肪細胞は化学物質に非常に弱い細胞でもあるからです。

タバコはアディポネクチンの分泌を妨げるため、禁煙をしましょう。

■まとめ

アディポネクチンにはこれだけ多くの健康効果があるということですので、生活習慣を改善することで、メタボリックシンドロームにならないように気を付けたいものです。

→ 「メタボリックシンドローム」を初めてTVで紹介した専門医が開発した長寿ホルモン「アディポネクチン」のサプリメント について詳しくはこちら

→ 内臓脂肪を減らすには|内臓脂肪の落とし方 について詳しくはこちら







【参考記事】
続きを読む アディポネクチン(Adiponectin)の健康効果|中性脂肪を減らす・メタボリックシンドロームの改善・高血圧予防

変形性関節症の人はメタボリックシンドロームや認知症になるリスクが高くなる|東大チーム疫学調査

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■変形性関節症の人はメタボリックシンドロームや認知症になるリスクが高くなる|東大チーム疫学調査

Kneed

by dion gillard(画像:Creative Commons)

変形性関節症ならメタボ・認知症注意 東大チーム疫学調査

(2009/7/1、日本経済新聞)

東京大学医学部付属病院の吉村典子特任准教授らの研究チームの疫学調査によれば、変形性関節症の患者は、メタボリックシンドローム認知症になるリスクが高いそうです。

なぜ変形性関節症の人はメタボリックシンドロームや認知症になるリスクが高くなるのでしょうか。

■変形性関節症と認知症の関係

認知症の予防につながる9つのリスク要因|中年期の聴力低下・中等教育の未修了・喫煙・うつ・運動不足・社会的孤立・高血圧・肥満・2型糖尿病によれば、認知症のリスク要因として「運動不足」が挙げられており、変形性関節症になると運動をやらなくなるため、認知症になりやすくなるのではないかと考えられます。

多くの高齢者がフレイル(虚弱状態)を経て徐々に要介護状態に陥る|厚生労働省
多くの高齢者がフレイル(虚弱状態)を経て徐々に要介護状態に陥ります。加齢に伴う変化(食欲の低下・活動量の低下・社会交流の低下・筋力低下・認知機能低下・多くの病気をかかえている)→危険な加齢の兆候(低栄養・転倒・サルコペニア・尿失禁・軽度認知障害(MCI))

参考画像:高齢者の低栄養防止・重症化予防等の推進について|厚生労働省スクリーンショット

「フレイル(高齢者の虚弱)」の段階で対策を行ない、要介護状態の高齢者を減らそう!によれば、「フレイル」とは加齢とともに、心身の活力(例えば筋力や認知機能等)が低下し、生活機能障害、要介護状態、そして死亡などの危険性が高くなった状態です。

高齢者は健康な状態から急に要介護状態になるわけではなく、食欲の低下や活動量の低下(社会交流の減少)、筋力低下、認知機能低下、多くの病気をかかえるといった加齢に伴う変化があり、低栄養、転倒、サルコペニア、尿失禁、軽度認知障害(MCI)といった危険な加齢の兆候(老年症候群)が現れ、要介護状態になると考えられます。

要介護者等の状況|平成22年国民生活基礎調査の概況|厚生労働省によれば、介護が必要となった主な原因を要介護度別にみると、要支援者では「関節疾患」が19.4%で最も多くなっています。

ひざ痛中高年1800万人 要介護へ移行リスク5.7倍で紹介した厚生労働省研究班の調査によれば、膝関節の軟骨がすり減って痛むようになると、要介護に移行するリスクが5.7倍高いそうです。

介護施設で「パワーリハビリ」を導入 約8割に介護度を改善したり重症化を防ぐ効果|弘前によれば、弘前市内の介護施設が専用マシンで筋力アップのトレーニングを行う「パワーリハビリ」を取り入れたところ、約8割の人に介護度を改善したり重症化を防ぐ効果があったそうで、要介護状態になる前段階である「フレイル(フレイルティ)」の段階で、筋力アップのトレーニングを行う「パワーリハビリ」を行なうことにより、筋肉量の減少や筋力の低下、運動機能の低下を抑えることができれば、要介護状態になる高齢者を減らすことにつながることが期待されます。




■変形性関節症とメタボリックシンドロームの関係

メタボリック変形性関節症の概念
メタボリック変形性関節症の概念

参考画像:臨床リウマチ医のための基礎講座 メタボリックシンドローム(MetS)と変形性関節症(OA)|JSTAGE|スクリーンショット

臨床リウマチ医のための基礎講座 メタボリックシンドローム(MetS)と変形性関節症(OA)|JSTAGEによれば、メタボリックシンドロームと変形性膝関節症には加齢と慢性炎症(Inflammaging)、高脂血症、肥満、糖尿病(耐糖能異常)、高血圧といった共通のリスク要因が多いそうです。

■ロコモチェック

(1)片脚立ちで靴下がはけない

(2)家の中でつまずいたり、滑ったりする

(3)階段を上るのに手すりが必要

(4)横断歩道を青信号の間に渡りきれない

(5)15分くらい続けて歩けない

上記の5種類のうち1つでも当てはまれば、「ロコモ」の可能性があるそうです。

■ロコモにならないための運動「ロコトレ」

●開眼片足立ちの方法

1日3回、左右1分間ずつ、床につかない程度に片足を上げる。

※骨の強度が弱まることを防ぐとともに、バランス能力を鍛えて転倒しにくくする。

●スクワットの方法

1日に3度(1度に5・6回ずつ)椅子に腰をかけるようにお尻をゆっくり下ろす。

※お尻や太ももの筋肉のトレーニング

■まとめ

変形性関節症の患者は、メタボリックシンドローム認知症になるリスクが高いそうです。

→ 膝が痛い|関節痛・変形性膝関節症 について詳しくはこちら

メタボリックシンドロームや認知症を予防するためにも、変形性関節症にならないようにするアプローチをしていくことが重要になりそうです。







【参考リンク】
続きを読む 変形性関節症の人はメタボリックシンドロームや認知症になるリスクが高くなる|東大チーム疫学調査

決定版!DHA活用術|DHAの効果・食品|#あさイチ(NHK)

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2011年11月22日放送のあさイチ(NHK)では「決定版!DHA活用術」を取り上げました。




【目次】

■DHAの効果

番組ではそれ以外にも、メタボリックシンドローム、動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞、糖尿病、アレルギー性鼻炎、視力低下、認知症、うつ病といった症状への予防、改善効果が確認されていることをご紹介しました。

DHAには、

への改善効果が確認されているそうです。

DHA・EPAの効果・効能・食品・摂取量 について詳しくはこちら

【関連記事】

サバ、イワシ、マグロなどの魚の脂に多く含まれる脂肪酸のドコサヘキサエン酸(DHA)やエイコサペンタエン酸(EPA)は、加齢黄斑変性の引き金となる高脂血症動脈硬化を予防する。

動物実験ではEPAの摂取で加齢黄斑変性が抑制された。

これらは一般的に「老化防止に効く」とされ、老眼白内障などにも効果が期待できそうだ。

■DHAの摂取量は?

Yamakake Maguro-don

by Yu Morita(画像:Creative Commons)

こうした症状への効果を得るために必要なDHAの量にはさまざまな説がありますが、厚生労働省は特に心筋梗塞などへのリスクの減少を考え、DHAと同じ魚の脂のEPAをあわせて1日に1グラム摂取する事を推奨しています。(厚生労働省 食事摂取基準2010改訂より)。

これをDHA単品の値に換算すると0.8グラム以上~1グラム以下ほどの値だと考えられます。

DHAを0.8g~1gほど摂取すると良いようです。

DHAは青魚に多く含まれていますが、DHAを1g摂取するには、どれくらいの量を食べれば良いのでしょうか。

DHAを1グラムとるのに必要な魚の分量(日本食品成分表 脂肪酸成分表編より)

・真いわし・・・およそ77グラム
・まだい・・・およそ164グラム
・くろまぐろ 赤身・・・833グラム
・くろまぐろ とろ・・・31グラム
・銀鮭(輸入品)・・・83グラム
・もどりがつお・・・103グラム

DHAは、まぐろ、かつお、あじ、さば、いわし、ぶりなど背中が青みがかった魚に多いと言われ、特に旬のもの(脂肪が貯めこまれているため)が良いそうです。




■DHAと赤ちゃんの脳の関係について

番組では出生後、DHAを十分に摂取した赤ちゃんと摂取しなかった赤ちゃんで10か月時点での課題解決テストの成績に差が出たことを紹介しました。この論文を発表したイギリスの雑誌The Lancetによると、10か月時点での課題解決テストの成績は、その後、成長した子どものIQと関係することにふれています。

≪赤ちゃんの課題解決テストの点数≫
(44人/18点満点)
・DHAなし・・・11点
・DHAあり・・・14点
(Willatts,P .,et al.:Lancet.352,688(1998)より)

また、同じイギリスの別の論文では、低体重児の場合、出世以後DHAを十分にとった場合と全くとらなかった場合、8歳の時点で知能指数に10以上の開きがあったケースも報告されています。
(Lucas,A.,et al. :Lancet,339,261(1992)より)

こうした事例から、順天堂大学小児科学教室の清水俊明教授は妊娠中から3歳くらいまでの間は特にDHAを意識して摂取したほうがよいといいます。

DHAの観点から言うと、特に母乳で育てられている12か月未満の赤ちゃんにとって、母親が魚を食べる頻度はとても重要なものになります。母乳中のDHAの量は母親が週にどれくらい魚を食べるかに大きく関係しているからです。

今回、番組では年に数回しか魚を食べないと言うアメリカ人のお母さんと日本で魚屋さんを営み、ほぼ毎食魚を食べるという女性のDHAの量を比較しました。その結果、アメリカ人のお母さんが脂質中のDHAの割合が0.24パーセントであったのに対し、お魚屋さんを営むお母さんの母乳はおよそ37倍にあたる8.94パーセントという数値が出ました。

これは極端な差ですが、鈴木平光先生は子どもの成長のためにも週に4~5回以上は魚を食べるのが望ましいと考えているということです。

【関連記事】

妊娠中1週間340gの魚を食べると胎児に良い?|ホンマでっかTV

1週間に340g以下の魚類を摂っていた妊婦から生まれた子供は、340g以上摂っていた妊婦からの子供に比べて、言語能力、運動能力、社会性、すべての面で発達が遅れていたということである

<中略>

この340gという数字は、FDA(米国食品医薬品局)のガイドラインで、水銀中毒のリスクを避けるために、妊婦の魚の摂取量は1週間に340gまでとしているようです。

■DHAと認知症予防について

番組では島根大学医学部の橋本道男准教授が島根県川本町で111名の高齢者を対象に行った研究も紹介しました。高齢者のグループを二つにわけ片方に1700ミリグラムのDHA入りソーセージを、もう片方には普通のソーセージを食べてもらい、その結果を長期的に追いかけるというものです。

結果はDHAをとっているグループで認知機能の低下を有意に抑えることができるというものでした。国内でこれほどの大規模な実験が行われたのは初めてのことです。

この実験の際、特に成果をあげたのが84歳の男性でした。男性は30点満点の認知機能のテスト(長谷川式知能評価スケール)で13点という状態でしたが、DHA入りのソーセージを食べ始めて以降、機能が21点まで回復し、その値をキープし続けています。(20点以下が介護施設入所の目安となります)

ただ、DHAは認知症予防についてはある程度の効果が考えられているものの、男性のような劇的な改善効果があるかどうかについてははっきりしていません。

男性の場合はDHAの摂取に加え、1日20分×2回の散歩を行うなどの運動を行っていました。橋本道男准教授はそうした取り組みとの相乗効果によって症状がよくなったケースだと考えているということです。

【関連記事】

「DHAで認知症予防」実証 島根大医学部のグループ

青魚などに含まれる油脂のドコサヘキサエン酸(DHA)に物忘れや認知症の予防に効果がみられることを、島根大医学部の橋本道男准教授のグループが国内初の100人規模の臨床研究で実証した。

DHA・EPA|DHA・EPAの効果・効能・食品・摂取量 について詳しくはこちら







倦怠感|なぜ腎機能が低下すると疲れやすく、体がだるくなるのか?|腎臓病の症状

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腎臓の機能が低下し、腎臓の病気になると、「体がだるい」という症状が現れますが、なぜ腎機能が低下すると体がだるくなるのでしょうか。




【目次】

■なぜ腎機能が低下すると体がだるくなるのか?

Tired

by Phil and Pam Gradwell (to be)(画像:Creative Commons)

腎臓機能の中でも最も重要な機能は、血液をろ過し、老廃物や塩分を尿として排出することです。

しかし、血液をろ過する腎機能が下がると、老廃物を排出することができず、身体の中に有害なものがたまってしまいます。

その結果、体がだるく、疲れやすくなります。

■メタボリックシンドロームが腎機能低下の原因になる!?

腎機能の低下の原因には、メタボリックシンドローム・肥満などが挙げられます。

メタボリックシンドロームを放っておくと、腎臓の機能が60%未満に低下する慢性腎臓病になる恐れがあるそうです。

メタボ

高血圧高血糖

動脈硬化

→糸球体のろ過機能低下

→腎臓機能低下

メタボリックシンドロームになると、高血圧、高血糖などが原因で全身の血管が動脈硬化を起こします。

腎臓の血管でも動脈硬化が起こり、腎臓にある糸球体(血液をろ過する腎臓の血管)が動脈硬化を起こすことで、濾過する能力が低下します。

その結果、腎機能の低下が起こります。

また、脂肪肝(非アルコール性脂肪肝)によって慢性腎臓病のリスクが高くなる!?によれば、非アルコール性脂肪性肝疾患により慢性腎臓病となるリスクが1.55倍になるそうです。

脂肪肝の原因の主なものとして、カロリーオーバーな食事が挙げられますが、同様に腎臓に負担がかかる原因に、糖分の多い食事や高脂肪の多い食事があります。

糖分の多い食事や高脂肪の多い食事が続くと、血液中に「糖」や「脂肪」が増加し、それによってろ過する穴を広げてしまうため、糸球体のろ過する機能がうまく働かなくなってしまうからです。

つまり、肥満につながる生活習慣が腎臓に負担をかけてしまう生活習慣といえます。

【関連記事】




■腎臓の病気を予防する方法

腎臓の機能が60%未満に低下した状態の病気を慢性腎臓病(chronic kidney disease;CKD)と呼びますが、CKDのリスク要因は、加齢、血尿、高血圧糖尿病高血糖)、脂質異常症、肥満と喫煙なのだそうです。

そのため、次のようなことが腎臓病の予防に欠かせません。

  • カロリーや脂質を摂り過ぎないバランスのとれた食事
  • 運動
  • ダイエット(肥満解消)
  • 塩分少なめの食事
  • 水分補給
  • 禁煙

糖尿病の人は、高血圧になる可能性が高いともいわれます。

それは、糖尿病と高血圧の危険因子が同じだからだと考えられています。

その他にも、脂質異常症高脂血症)もリスク要因が重なる部分が多いため、注意が必要です。

→ 慢性腎臓病(CKD)の症状・原因 について詳しくはこちら

■まとめ

血液をろ過する腎機能が下がると、老廃物を排出することができず、身体の中に有害なものがたまってしまい、疲れやすく、体がだるくなります。

体がだるい・疲れやすい以外に、むくみ・多尿(おしっこの量が増えた)・頻尿(おしっこの回数が増える)・尿が泡立つ(または泡立ちがなかなか消えない)といった症状がある場合には、腎機能の低下が疑われるので、一度病院でチェックしてみましょう。

→ 腎臓の病気|腎臓病の症状・種類・原因・食事・検査 について詳しくはこちら







【腎臓の病気 関連記事】
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