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「カップヌードル」がレシピを変更し、塩分を2020年までに15%減らす取り組み|なぜ減塩に取り組み始めたのか?|日清食品

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■「カップヌードル」がレシピを変更し、塩分を2020年までに15%減らす取り組み

Cup Noodle.jp

by Christian Kadluba(画像:Creative Commons)

人気カップ麺が大幅減塩に 味変えずレシピを変更

(2016/12/14、テレビ朝日)

日清食品が「カップヌードル」の塩分を2020年までに、現在よりも15%減らす目標を掲げ、取り組みを始めていることが分かりました。消費者の健康志向の高まりを受けたもので、現在、カップヌードルには一個あたり計4.8グラムの塩分が入っていますが、レシピを変更し、味を変えずに減塩を目指します。

日清食品は「カップヌードル」のレシピを変更し、塩分を2020年までに従来よりも15%減らす取り組みを始めるそうです。

■なぜ日清食品は「カップヌードル」の減塩に取り組み始めたのか?

なぜ日清食品は「カップヌードル」の減塩に取り組み始めたのでしょうか?

●厚生労働省による食塩摂取量目標の見直しやWHOの掲げるナトリウム摂取量の関するガイドライン一日5グラム未満という目標がきっかけ

人気カップ麺が大幅減塩に 味変えずレシピを変更

(2016/12/14、テレビ朝日)

また、厚生労働省が去年4月に食塩摂取量目標を見直したことや、WHO(世界保健機関)の掲げる一日あたり5グラム未満という目標も減塩を目指すきっかけになったということです。

日本人の食事摂取基準(2015 年版)の概要|厚生労働省によれば、2015年4月1日より日本人のナトリウム(食塩相当量)の食事摂取基準を男性は1日9グラム→8グラム未満に変更され、女性は1日7.5グラムから7グラム未満に変更しました。

高血圧治療ガイドライン2014|日本高血圧学会

日本人の食事摂取基準(2010年版)では,成人において今後 5年間に達成したい食塩摂取の目標量として男性 9.0 g/日未満,女性 7.5 g/日未満を設定しているが55),平成21年国民健康・栄養調査では,男女とも約70%がこの目標量を超える食塩を摂取していると評価された。また,2012年策定の健康日本 21(第2次)では,2022年までに国民の平均食塩摂取量を8.0 gにすることを目標にした56)。2012年に発表された世界保健機関(WHO)のNa摂取量に関するガイドラインでは,一般成人の食塩摂取量を5 g/日未満にすべきとしており57),本邦の現状はこれに遠く及ばない。

高血圧治療ガイドラインによれば、食塩摂取量は一日6グラム未満となっていますが、WHOの掲げるナトリウム摂取量はさらに低く5グラム未満となっているそうです。

●アメリカでの健康志向の高まり

アメリカの「カップヌードル」、レシピ大幅改良の背景に健康志向の高まり

(2016/9/25、ハーバービジネスオンライン)

米国では、2~19歳の31.7%が肥満とされており、健康志向の要請が強い。2010年2月、子どもの肥満防止キャンペーン「Let’s Move!」が、ミシェル・オバマ大統領夫人の呼び掛けで始まった。

ミシェル・オバマ大統領夫人が推奨する「ダイエット・プロジェクト」とは(2010/2/17)によれば、子供の3分の1が肥満とされているアメリカでは、ミシェル・オバマ大統領夫人が推進役となって、10年間にわたり、毎年10億ドル(約900億円)の予算を拠出して、肥満問題の解決にあたる「レッツ・ムーブ」プロジェクトがスタートしました。

2010年にはアメリカでの減塩に関するニュースをよく取り上げたことを記憶しています。

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2010年以降はアメリカでの減塩に関するニュースを取り上げてきませんでしたが、アメリカでは健康志向が高まっていて、その成果も現れているというニュースもありましたので、減塩についてもその後取り組みが行なわれていたのではないかと思います。

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アメリカの「カップヌードル」、レシピ大幅改良の背景に健康志向の高まり

(2016/9/25、ハーバービジネスオンライン)

2016年6月1日、FDA(米国食品医薬品局)は、食品業界のための自主的なナトリウムの削減目標ガイダンス案を発表した。(参照「FDA」)

 ガイダンス案では米国人のナトリウム摂取量は1日あたり3400mgだが、これを2000mg未満にするように推奨されている。

FDAは米国人のナトリウム摂取量を1日あたり3400mgから2000mg未満に削減する食品業界のための自主的なナトリウムの削減目標ガイダンス案を発表しているそうです。




■アメリカの「カップヌードル」ではすでに減塩レシピのカップヌードルに改良されている

アメリカの「カップヌードル」、レシピ大幅改良の背景に健康志向の高まり

(2016/9/25、ハーバービジネスオンライン)

米国版の「CUP NOODLES」はよく売れる3フレーバーについては20%の減塩、全フレーバーでも約15%減塩するという。また、人工のMSG(いわゆるうま味調味料)を除外し、しゅうゆ、トマト、赤唐辛子のような自然由来のグルタミン酸を少量入れるとしている。

 また、人工香料も除外して、ターメリック、パプリカ、ライムなど自然由来の成分を加えるという。

アメリカの「カップヌードル」ではすでにレシピを改良して、最大20%の減塩を行っているそうです。

レシピ変更後の反応はどういうものだったのでしょうか?

Nissin Foods® USA Makes a Historic Recipe Changeto Improve its Iconic Cup Noodles® Product Lineup|Nissin

After a series of blind taste tests with people who frequently consume the product, results revealed that
consumers liked the new version of Cup Noodles just as much as the current.

カップヌードルをひんぱんに食べる人によるブラインドテストの結果、消費者は新しいバージョンのカップヌードルを従来品と同じくらい好むということがわかったそうです。

【参考リンク】

■まとめ

商品のレシピを変えるというのは大きなチャレンジだと思います。

先日ネスレは砂糖を最大4割減らしてチョコレートを生産する方法を発見したと発表し、今後段階的に砂糖の使用を減らしていく方針を出しましたが、WHOが体重の増加による肥満の数が増加傾向にあることや虫歯など健康上のリスクを防ぐため「一日の糖類25グラムまで」とする新指針を2015年に正式決定したことなども関係しているのかもしれません。

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健康問題は、個人のライフスタイルや家計、知識、社会の影響が大きいのではないでしょうか。

オバマ大統領夫人が推奨する「ダイエット」とは

(2010/2/16、日経ビジネスオンライン)

ライフスタイルの問題であると同時に、家計の問題でもあり、知識や意識の問題でもあります。

「レッツ・ムーブ」プロジェクトの推進役となったアメリカ大統領夫人のミシェル・オバマ夫人のエピソードが興味深いです。

疲れた夜にドライブスルーの誘惑

ミシェル・オバマ夫人が、記者団に語るシカゴ時代の自分自身のエピソードにこんなものがあります。

「弁護士の仕事を持つ母親として、会議と子供たちのサッカーやバレー教室と駆け回った日の夜には、簡単で安いファーストフードのドライブスルーや、電子レンジで温めるだけの栄養バランスのとれていない食事を子供たちに出していた」--。

自分がそうだったからこそ、多くのアメリカ人が、栄養バランスのとれた食事の大切さは知ってはいるものの、新鮮な野菜や魚などを買うための支出と、手に入れた素材を調理する手間と時間を考えるとき、それよりも数百円で手に入れることができる完成したファーストフードの魅力が大きいと感じてしまう。

これは実感としてとてもよく理解できることだ、というのです。

健康について関心がある人は、新鮮な魚や野菜を買って、料理を作った方が良いということはわかっていると思います。

しかし、仕事・家事をして疲れてしまうという生活をしていると、調理する時間や家計のことを考えてしまい、ファストフードの魅力を感じてしまう人も多いと思います。

そこで、手軽で安いファストフードや冷凍食品に頼りがちの生活になってしまいがちです。

また、ファストフードのCM・広告が多いことも影響しているのかもしれません。

オバマ大統領夫人が推奨する「ダイエット」とは

(2010/2/16、日経ビジネスオンライン)

テレビをつけても、クルマで街中を走っていても、ハンバーガーチェーン、ピザチェーン、タコスチェーン、などなど、さまざまなファーストフードチェーンの広告が目に飛び込んで来るのがアメリカです。

言葉にすると日本でもそうだと思いそうですが、頻度が違います。

#健康格差 とは|所得や学歴など社会経済的な地位が低いと不健康が多くなる!?#健康格差 は収入・学歴などが要因?|WHO、社会的・経済的な格差が健康の格差を生んでいるでも取り上げましたが、社会的・経済的な格差が健康の格差を生んでいるということがWHOでも一つの問題として注目されているようです。

健康格差とは、所得や学歴など社会経済的な地位が低いと不健康が多くなるといわれている格差のことです。

「所得と生活習慣等に関する状況」のグラフから見えてくるもの|厚生労働省調査によれば、所得が高い人ほど健康的な生活習慣を持っている、または健康的な生活習慣の人ほど高所得であると考えられます。

例えば、低収入ほど野菜不足-厚労省栄養調査で紹介した厚生労働省が発表した2011年の国民健康・栄養調査によれば、低収入ほど野菜の摂取量が不足しているという結果が出たそうです。

また、低所得者ほど生活習慣に問題=野菜食べず、運動しないによれば、低所得者ほど野菜を食べる量が少なかったり、運動の習慣がなかったりと、生活習慣に問題がある傾向があることがわかったそうです。

自分自身で健康管理をしている人はすでに健康に関して意識が高い行動をしていると思われるので、社会的に健康な社会を目指すならば、イギリスの取り組みが参考になるのではないでしょうか。

「所得」「地域」「雇用形態」「家族構成」の4つが「#健康格差」の要因|NHKスペシャルによれば、イギリスでは脳卒中や虚血性心疾患の死亡者数を8年間で4割減らすことに成功したそうですが、その理由としては、イギリス食品基準庁が塩分を減らすように食品の塩分量の目標値を設定したことにあるそうです。

NHKスペシャルの低所得者の疾病リスクに迫った「健康格差特集」に反響の声

(2016/9/21、マイナビニュース)

2006年に85品目の食品に塩分量の目標値を設定し、メーカーに自主的達成を求めた。その理由は、主食であるパンが国民の最大の塩分摂取源となっていたためだが、メーカー側は売れ行き減を懸念。見かねた医学や栄養学などを専門とする科学者団体「CASH(塩と健康国民運動)」がメーカー側に徐々に塩分を下げるように提言した。

この提言に大手パンメーカーによる業界団体も納得し、7年でパンを20%も減塩。こういった取り組みの結果、国民1人当たりの塩分摂取量を15%減らすことにつながり、年間で2,000億円の医療費削減につながったと考えられている。

減塩のための食事を自分で作るのは大変ですが、食品メーカーが減塩に取り組むことによって、全体的に塩分摂取量が減らすことができるというのは大変いい取り組みだと思います。

また、「所得」「地域」「雇用形態」「家族構成」の4つが「#健康格差」の要因|NHKスペシャルによれば、足立区でも同様の対策が行なわれているそうです。

東京都足立区の平均年収は23区で最も低い300万円台前半(港区の3分の1程度)で、健康寿命は23区の平均よりも2歳短く、糖尿病の治療件数が最も多いそうです。

そこで足立区は区民が「自然と」健康になるようにする対策として行なったのが、飲食店にはお客のお通しに野菜を提供すること、肉のメニューと野菜のメニューを同時に頼まれても、必ず野菜から出してもらうようにお願いをし、また、区立のすべての保育園で野菜を食べる日を設け、調理は子ども自身が担当することで、楽しみながら野菜を摂取してもらうようにしたそうです。

この取り組みによって、足立区の1人当たりの野菜消費量は年間で5kg増えたそうです。

意識的に健康的な生活習慣を選ぶという時代から、自然と選んでいるものが健康的なものという時代にこれからは変わっていくことが期待されます。

日清食品の減塩レシピへの取り組みはそうした世界の流れを受けての動きではないでしょうか?

→ 高血圧とは|高血圧の症状・食事・予防・原因・対策 について詳しくはこちら







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高血圧を予防する減塩レシピ「3ダウンレシピプロジェクト」を毎月約10万人の人が見ており、利用者の51.3%が高血圧療法への関心が高まり、そのうちの62.0%がそのレシピを試してみたい

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【目次】

■高血圧を予防する減塩レシピ「3ダウンレシピプロジェクト」を毎月約10万人の人が見ており、利用者の51.3%が高血圧療法への関心が高まり、そのうちの62.0%がそのレシピを試してみたい

The recipe

by Bill Holsinger-Robinson (画像:Creative Commons)

楽天はヘルスケア情報のプラットフォームへ

(2016/10/24、日経デジタルヘルス)

2016年4月に開始した3ダウンレシピプロジェクトは、楽天が運営するレシピ検索サイト「楽天レシピ」を通じて高血圧を予防する減塩レシピを広く推進するもの(関連記事)。心疾患や脳血管疾患など日本人の死因上位を占める高血圧由来の疾患を予防するため、「弘前大学の知見をレシピとして世の中に広めている」(向谷氏)。5カ月間で集まった3ダウンレシピは約1500品に上る。

 毎月約10万人の利用者が同プロジェクトのコンテストに出品したレシピを見ているという。同社の調査によると、51.3%の利用者が「高血圧療法への関心が高まった」と回答し、関心が高まったと答えたうちの62.0%が「レシピを試してみたい」と答えた。この結果から、「一度情報に触れると多くの人が実行に移すことが分かった」と向谷氏は話す。

高血圧を予防する減塩レシピを広く推進する「3ダウンレシピプロジェクト」のコンテストに出品したレシピを毎月約10万人の人が見ており、利用者の51.3%が高血圧療法への関心が高まり、そのうちの62.0%がそのレシピを試してみたいと答えたそうです。

→ 高血圧とは|高血圧の症状・食事・予防・原因・対策 について詳しくはこちら

■なぜ情報が地方まで伝わっていないの?

ただ、楽天 アドソリューションズ事業 事業企画課 シニアマネージャーの向谷和男さんのコメントによれば、気になる点があります。

一方、5カ月間の運用で見えてきた課題もあると指摘する。「発信源と拡散先が都市部に留まり、情報が地方まで伝わっていない」(向谷氏)。

インターネットを使うため情報が伝わりにくいという理由にはならないのですが、なぜか情報が地方まで伝わっていないようです。

一つ考えられたのは「健康格差」です。

#健康格差 とは|所得や学歴など社会経済的な地位が低いと不健康が多くなる!?によれば、健康格差とは、所得や学歴など社会経済的な地位が低いと不健康が多くなるといわれている格差のことです。

低所得者の場合、家計に占める医療費の比率が高くなり、医療サービスを受けにくくなりがちとなるうえ、国民健康保険料の納入が滞っている人も増えているという現状があるそうです。

また、#健康格差 は収入・学歴などが要因?|WHO、社会的・経済的な格差が健康の格差を生んでいるによれば、

  • 所得水準が低いほど、精神疾患や脳卒中、肥満などの割合が高い
  • 学歴が低いほどがんや外傷による死亡率が高い
  • 収入が低い人ほど運動をしていない割合や喫煙率が高い

という研究結果が出ているそうです。

「所得」「地域」「雇用形態」「家族構成」の4つが「#健康格差」の要因|NHKスペシャルによれば、低所得者は高所得者に比べ、精神疾患へのなりやすさが3.4倍、肥満と脳卒中の罹患(りかん)リスクが約1.5倍、骨粗しょう症へのなりやすさが約1.4倍にまで膨らむとのデータもあるそうです。

低所得者は精神疾患肥満脳卒中骨粗しょう症になりやすいというデータがあるそうです。

なぜなのでしょうか?

その理由として、所得が少ないと炭水化物中心の食事になり、カルシウムやビタミンなどの摂取量が少なくなることが指摘されている。

低所得者ほど生活習慣に問題=野菜食べず、運動しないによれば、低所得者ほど野菜を食べる量が少なかったり、運動の習慣がなかったりと、生活習慣に問題がある傾向があることがわかったそうです。

つまり、発信源と拡散先が都市部に留まり、情報が地方まで伝わっていないというのは、都市部と地方との所得の違いによる経済的格差や健康への関心度の違いが影響していると考えられます。




■予防医療×「社会的インパクト投資」

 「病気になってからではなく、病気になる前に手を打つべきである。そのためには一般の人が理解しやすく有益な情報提供が必要だ」――。そう語るのは楽天 アドソリューションズ事業 事業企画課 シニアマネージャーの向谷和男氏。

病気になってからではなく、病気になる前に手を打つ例を挙げてみましょう。

すい臓がんを早期発見する「尾道方式」とは?|5年生存率、全国推計の3倍によれば、「尾道方式」とは、JA尾道総合病院の花田敬士診療部長(消化器内科)が尾道市医師会と連携して始めたもので、「糖尿病」「肥満」「喫煙」「家族に膵臓がん患者がいる」など膵臓がんのリスクの高い患者がいた場合に、膵臓の検診を受けてもらい、がんの疑いがある場合はすぐにJA尾道総合病院を紹介して、体内に内視鏡を入れるなどをしてがんの有無を調べるという仕組みです。

また、社会的インパクト投資(ソーシャルインパクトボンド)とヘルスケア分野(認知症・がん)の可能性|サキドリ↑(NHK)によれば、福岡県大川市の高齢者施設では、学習教材を使っての認知症予防への取り組みに社会的インパクト投資が使えるのかの実証実験として、高齢者100人が参加して、5か月間実験したそうです。

実験に参加した多くの高齢者の要介護度が下がり、公的介護費用が削減するという結果になったそうです。

「社会的インパクト投資(ソーシャルインパクトボンド、SIB)」とは、障がい者支援や低所得者(貧困)支援、難民、失業、引きこもりの人の就労支援などの社会問題の解決と収益の両立を目指す社会貢献型の投資のことです。

伊藤健(慶應大学大学院政策メディア研究科特任講師)によれば、がん検診事業を社会的インパクト投資で行なうことも考えられているそうです。

世界的な流れも予防医学に向かっているように感じます。

ザッカーバーグ夫妻、人類の病気を予防・治療するプロジェクトで30億ドルを投資によれば、ザッカーバーグ夫妻が取り組むのは、心臓疾患、感染症、神経系疾患、ガンといった人類の病気を予防・治療するプロジェクトで、30億ドルを投資するそうです。

ザッカーバーグ夫妻が取り組むプロジェクトは、以前紹介したGOOGLE Xのプロジェクト「BASELINE STUDY」に近いコンセプトであるように感じます。

Verily(元Google X)のProject Baseline studyの目的は、病気のサインを見つけ病気の予防をすること!?

Baseline Studyの目的は、心臓疾患や癌など病気の兆候を早期に発見すること。病気を発症してからではなく、健康な人体が病気になりそうなサインを見つける。これにより医師は、病気予防に重点を置いた措置が可能となる。東洋医学に「未病」という言葉があるが、この研究はこのコンセプトに近い。

ザッカーバーグが考える疾病の治療と予防を変革するような新しいテクノロジーの開発の例として挙げられたものからは、身体をモニタリングして、データを収集・分析・解析し、個人に合わせた治療を行なっていく未来を考えているのではないかと思います。

こうしたプロジェクトで期待したいのは、病気が起こる前の「サイン」を見つけることと予防医学の普及です。

●病気のサインを見つける

先ほどのプロジェクトの目標例を見ると、病気の予防に重点が置かれているのではなく、病気の治療に重点が置かれているように感じます。

今回のプロジェクトでは、西洋医学に東洋医学の「未病」の考えをミックスするようなものになることで、より病気の予防につながるのではないかと思います。

人によっては、健康診断などの検査結果で異常がないにもかかわらず、体がだるい、疲れやすい、頭痛、肩こり、めまい、眠れないなどといった体の不調に悩まされた経験もあるのではないでしょうか。

「はっきりとした症状はでていない」「数値には現れないけどなんだか体調がよくない」というときを、健康な体から病気の身体へと向かう途中だと考えるとすれば、その途中で起きる「サイン」に着目して、何らかの対処を行なうことが最も効果的な医療になっていくのではないでしょうか。

●予防医学の普及

現在では様々な研究機関が病気になるリスクが高い生活習慣やリスク要因について発表を行なっています。

心臓疾患、感染症、神経系疾患、ガンといった人類の疾病にもすでにわかっているリスク要因がありますが、実際には対処できずに病気になっていることも多いのではないでしょうか。

大腸がん予防

1975年型食事が健康によい!?|世界一受けたい授業によれば、2000年代は脂質が多くなってくるのですが、肉を多く食べると大腸がんになるリスクが高いによれば、肉を多く食べる日本人は大腸がんになるリスクが高いことが、約8万人を対象にした約10年におよぶ国立がん研究センターの追跡調査でわかっています。

また、長時間イスに座っているのは、健康に良くないらしいで紹介したアメリカン・ジャーナル・オブ・エピデミオロジー誌に発表された研究によると、デスクワーク(長時間椅子に座ったままでの仕事など)は大腸がんのリスクを増加させる可能性があるそうです。

その他にも、糖尿病の人の大腸がんになるリスクは1.4倍、肝臓がんは1.97倍、すい臓がんは1.85倍も高いによれば、日本糖尿病学会と日本癌学会の合同委員会の報告では、糖尿病の人はそうでない人に比べて大腸がんになるリスクは1.4倍なのだそうです。

糖尿病の患者数の増加に伴い、大腸がんになる人も増えていると考えられないでしょうか。

→ 大腸がん について詳しくはこちら

→ 大腸がん危険度チェック について詳しくはこちら

■ピロリ菌除菌と胃がん検診で胃がん予防

胃がんの原因としては、最近の研究によって、ヘリコバクターピロリ(ピロリ菌)が大きく関わっているのではないかと考えられています。

胃がん検診、内視鏡検査の追加を提言 厚労省検討会によれば、胃の内視鏡検査は胃がんの死亡率を減らす効果が認められているそうです。

早期の胃がんには、自覚症状はほとんどありません。

40歳を越えたら、自覚症状はなくても、年に一回は胃の定期検査を受けましょう。

→ 胃がんの症状・原因・手術・食事 について詳しくはこちら

■肝臓がん予防のために「肝炎ウイルス」の検査

肝臓がんになるほとんどの原因はウイルス性肝炎から肝硬変になったものであるため、肝臓がんの予防するためには、肝硬変になる前に、肝炎を早期に発見し、治療を行うことが第一です。

→ 肝臓ガン について詳しくはこちら

■歯周病予防で生活習慣病予防

歯周病から糖尿病が悪化する?|そのメカニズムと歯周病予防のポイントによれば、歯周病菌の出す毒素が歯肉や歯を支える骨を侵す作用の研究が進むにつれて、これらの毒素は、全身をめぐって糖尿病や心臓血管系の疾患など生活習慣病にも影響を与えていることが明らかになってきています。

歯周病ケアをすることが生活習慣病予防につながります。

→ 歯周病の症状・歯周病とは・歯周病予防 について詳しくはこちら

■舌の汚れを清掃してがん予防

舌の汚れを清掃をすることがガン予防につながる!?によれば、舌の上に付く白い汚れ「舌苔(ぜったい)」の面積が大きいほど、呼気に含まれる発がん性物質アセトアルデヒドの濃度が高いことがわかったそうです。

こうした一つ一つを検討して、より確実だと思ったものから予防医療を行なっていくことが病気の予防につながっていくのではないでしょうか。

そして、予防医療×「社会的インパクト投資(ソーシャルインパクトボンド)」との組み合わせをすることで、社会問題の解決と収益を両立しながら社会貢献ができていくことが期待されます。

→ 高血圧とは|高血圧の症状・食事・予防・原因・対策 について詳しくはこちら







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【#高血圧】減塩と血圧測定で予防|高血圧は日本人に多く、30歳以上の男性の約5割、女性の約4割が悩んでいる

Salts

by Larry Hoffman(画像:Creative Commons)

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■高血圧は日本人に多く、30歳以上の男性の約5割、女性の約4割が悩んでいる

メタボリックシンドロームに着目した特定健診・保健指導(通称メタボ健診)が始まり、腹囲などを自身の健康に気をつける人が増えてきています。

メタボの診断基準の上で、重視されるのが、腹囲や血圧などです。

そこで、今回は、高血圧に関する記事をご紹介したいと思います。

記事によると、高血圧は日本人に多く、30歳以上の男性の約5割、女性の約4割が悩んでいるといわれているそうです。

高血圧、減塩で予防 30歳以上の男性「5割」

(2008/10/1、産経新聞)

厚生労働省の第5次循環器疾患基礎調査(平成12年、8369人)によると、「軽症高血圧」に限ってもその割合は男性で51・7%、女性で39・7%に上る。

国民医療費の概況(18年度)では、傷病分類でみた医療費が、最高額の悪性新生物(がん)に次いで高血圧性疾患は2兆2077億円にもなる。

血圧は、心臓から送られる血液が血管壁を押す圧力のこと。

伊藤貞嘉・東北大学大学院教授(腎臓内科学)によると、高い圧力にさらされる血管壁は傷つきやすく、動脈硬化が起きてくる。これが高血圧だ。

血管壁が硬く厚くなり、血液の通り道の「内腔(ないくう)」が狭くなると血流が悪化する。

このため、心臓がより強く血液を流そうとし、さらに高血圧になる悪循環が起きる。

動脈硬化が危険視されるのは、脳梗塞(こうそく)や脳出血、狭心症、心筋梗塞、大動脈瘤(りゅう)など命にかかわる合併症につながりかねないためだ。

また、血圧はメタボの診断基準に欠かせない要素。

腹囲が男性85センチ以上、女性90センチ以上に加え、高血圧や高血糖などが重複すると、生活習慣病の危険性が高まるとされる。

高血圧には注意したいものですが、痛みなどの自覚症状をあまり感じないため、発見が遅れがちです。

高血圧を早期に発見・予防するためには、日頃からの血圧測定と食事の減塩が大事になってきます。

●日頃からの血圧測定

家庭医として血圧管理を指導する松村医院(東京都世田谷区)の松村真司院長は「血圧は日によって変動する。家庭用血圧計を使い毎日朝・夕と測って、記録をつけたい。続けるうちに自分の平常値が分かり、異常が出たときに分かるようになる」と指摘。そして「普段の血圧から数値が20以上高ければ、医療機関に相談してほしい」と話す。

家庭用血圧計を使い毎日朝・夕と測って、記録をつけ続けると、自分の血圧の平常値がわかり、異常が出たときがサインになります。

「家庭血圧」を重視|高血圧治療ガイドライン2014によれば、「診察室血圧と家庭血圧の間に診断の差がある場合、家庭血圧による診断を優先する」というようになりました。

「家庭血圧(かていけつあつ)」とは、病院ではなく家庭で血圧を測ることです。

家庭血圧が重視される一つの理由は、「診察室血圧(しんさつしつこうけつあつ)」・「白衣高血圧(はくいこうけつあつ)」という現象があります。

白衣高血圧(白衣現象)とは|病院で緊張して血圧が上がるによれば、白衣高血圧とは、通常は血圧が正常なのに、病院で血圧を測定すると血圧の値が高くなってしまうことです。

そうしたことから、平常の血圧を測定する方法として、病院ではなく家庭で血圧を測ることが重視されるようになったようです。

また、家庭血圧を測定することによって見えてきたものもあります。

それは、「仮面高血圧(かめんこうけつあつ)」という新しい病態(病気のぐあい)です。

仮面高血圧とは?健診では正常、職場では高血圧によれば、健診や病院では正常血圧なのに、職場や家庭で血圧を測ると135/85mmHg以上になる状態を「仮面高血圧」といいます。

仮面高血圧は、正常血圧とされる一般成人の10~15%が相当するといわれており、脳卒中や心筋梗塞を併発する危険性は、正常血圧の2~3倍あり、心臓の肥大や動脈硬化の進行が非常に早いこともわかってきています。

そのため、現在では、家庭血圧(病院ではなく家庭で血圧を測ること)のほうが正しい血圧の数値がわかり、また病気の発見にもつながるため、家庭血圧が重要だと考えられています。

【血圧の計り方のポイント】

●リラックスした後に血圧を測る

●血管を圧迫させないように気を付ける

腕に巻くときの目安は、指が1本か2本入る程度

●一日2回朝と夜に測る(毎日同じ時間に測る)

時間帯によって血圧は変動してしまうため、時間や環境を整えることは重要です。

●座って測定する

血圧は、「心臓の高さにある上腕の血圧を座って計測した値」が基準です。

●血圧は両腕を計測する

通常、健康な人は左右の血圧差がほとんどありませんが、左右で血圧差が10%以上(15mmHg以上)差がある場合は、動脈硬化(腕の血管にプラークがある)の可能性があります。

→ 血圧の測り方|高血圧や動脈硬化を発見するためにも血圧測定のポイントをマスターしよう! について詳しくはこちら

●食事の減塩

食塩(塩化ナトリウム)をとると血中のナトリウムが増加。血中濃度を下げようと血液の水分が増えるため、血圧が高くなる。この状態が続くと、高血圧が常態化するメカニズムだ。
だが、日本人の平均的な食塩摂取量は約11~12グラムと決して少なくない。このため、高血圧疾患が多いこともあり、同省の「日本人の食事摂取基準」(17年版)は、男性で10グラム未満、女性で8グラム未満に減らすことを目標に掲げている。

高血圧を予防するためには、まずは食生活など生活習慣の改善、日頃からの血圧測定による健康管理が重要です。

【減塩 関連記事】

しかし、それでも高血圧になってしまう場合や症状が良くならない場合もあります。

そのような場合は、医師と相談のうえ、降圧剤などの薬を利用するようにしてください。

→ 高血圧とは|高血圧の症状・食事・予防・原因・対策 について詳しくはこちら







【高血圧 関連記事】

2WAYしょうゆボトルは高血圧予防のための減塩対策に使えそう!

なぜ今までなかった?驚愕の便利さ「2WAYしょうゆボトル」新発売!

参考画像:CanCam.jp

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なぜ今までなかった?驚愕の便利さ「2WAYしょうゆボトル」新発売!

(2014/2/23、CanCam.jp)

その名の通り、2種類の注ぎ口があるしょうゆ用容器で、少量ずつ出せるノズルと、細かい霧状に出せるスプレーを使い分けることができる優れもの!

なぜ今までなかった?驚愕の便利さ「2WAYしょうゆボトル」新発売!

なぜ今までなかった?驚愕の便利さ「2WAYしょうゆボトル」新発売!

高血圧を予防をする食事として、まず大事なことは「減塩」をすること。

現在、日本人の一日の塩分摂取量として推奨されているのは、10g未満です。

ただし、高血圧患者ではさらに基準が厳しく、1日6g未満となっています。(日本高血圧学会の高血圧治療ガイドラインより)

減塩する方法としては、

  • 減塩した浅漬けなど調理方法を工夫する。
  • 醤油の代わりに「酢」を活用する。
  • 醤油さしを「ミスト式醤油さし」や「ラー油式醤油さし」に変更することで、醤油の使用量を減らす。

が挙げられます。

今回の記事で紹介されている2WAY醤油ボトルであれば、料理に合わせて、使い分けが出来て、なおかつ減塩もでき、便利そうです。

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1日3グラムの減塩、米国民9万人の命救う可能性=研究

Salt

by Leonid Mamchenkov(画像:Creative Commons)

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1日3グラムの減塩、米国民9万人の命救う可能性=研究

(2010/1/21、ロイター)

米国の研究グループは20日、米国民が塩分摂取量を1日3グラム減らした場合、1年で最高6万6000件の脳卒中と9万9000件の心臓発作を防ぐことができ、9万2000人の命が救われる可能性があるという研究結果を発表した。

医療費も年間240億ドル(約2兆2000万円)削減できるという。

アメリカ国民が1日3グラムの減塩をした場合、9万人の命が救われる可能性があるそうです。

研究に参加した米カリフォルニア大学サンフランシスコ校のKirsten Bibbins-Domingo博士らは、喫煙を50%削減する効果に匹敵する効果があると見ており、減塩で肥満の割合も著しく低下するとしている。

1日3グラムの減塩 = 喫煙を50%削減する効果があるとのことです。

和食のほうが塩分が多いイメージがありましたが、アメリカの食事も塩分が多いようです。

米国では、高血圧や心疾患の一因にもなる塩が過剰に使われることも多く、塩分の75%─80%は加工食品から摂取されている。

米国人男性の1日あたりの平均摂取量は10.4グラムで、女性は7.3グラムとなっており、増加傾向にある。

アメリカでは、塩分の75%─80%は加工食品から摂取されているそうです。

塩分を減らすことが脳卒中や心臓発作を防ぐことにつながり、また医療費の削減にもつながると考えられますので、アメリカ政府はこの案を進めていくかもしれないですね。

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