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【目次】
胃アニサキス症で手術を受けた方のインタビューを紹介したいと思います。
■インタビュー
夜中に寝返った時に、「何か違うな、違和感がある」と思い、病院へ行こうと思って、胃カメラで検査を受けた所、アニサキスが見つかりました。
見つかったので、その場で手術となり、アニサキスを見せてもらったところ、糸くずのような形状で巻いている状態のものでした。
胃カメラの映像を見ると、胃に黒点があったので、「これが虫ですか」と尋ねたところ、虫に噛まれた後だと医師から伝えられました。
医師から「昨日か一昨日か、お刺身を食べましたか?」と尋ねられたので、「一昨日も昨日も刺し身を食べました」と答えたら、「それが原因です」ということでした。
■「アニサキス」による食中毒の報告件数が急増!
<食中毒>アニサキス 生の魚介類で猛威 10年で20倍
(2017/5/8、毎日新聞)
厚生労働省の統計によると、2007年は6件だった報告件数は16年に20倍以上の124件に増え、食中毒の原因物質としてはノロウイルスとカンピロバクター菌に次いで3番目に多い。
アニサキスによる食中毒の報告件数は10年前に比べて20倍になっているそうです。
なぜこれほどまでに増えているのでしょうか?
ここ10年ほどの報告急増は、13年から法令改正でアニサキスによる食中毒が届け出対象に明示されたのも一因だが、背景にあるのが生の魚介類の流通の多様化だ。
法令改正により届け出対象になったことや低温流通システムの整備に伴って一年中どこでも生で食べられるようになったこと、競りを通さずに直接買い付けるなど流通が多様化したことが、魚介類の寄生虫による食中毒の報告件数が急増している要因であると考えられるそうです。
【参考リンク】
■有名人もアニサキスを経験!
有名人の方にもアニサキスによる腹痛を経験しています。
庄司智春、胃の中に8匹ものアニサキス 胃の中血だらけ 医者も驚く
(2017/5/10、デイリースポーツ)
芸能界でも渡辺直美や南海キャンディーズの山里亮太らがアニサキス中毒を公表しているだけに、設楽も「誰でもなりうるってことですよね」と注意を呼びかけていた。
品川庄司の庄司智春さんは「ノンストップ」でアニサキスによる体験を答えており、そのほかにも南海キャンディーズの山里亮太さんや渡辺直美さんもアニサキスを経験したことがあるそうです。
【関連記事】
■アニサキス(Anisakis)とは
by José Ibañez(画像:Creative Commons)
アニサキス(Anisakis) 線虫類|「食品衛生の窓」東京都福祉保健局
アニサキスの特徴は、体長2から3センチメートルくらいで、渦巻き状になっていることが多いそうです。
■なぜ胃にアニサキスが現れたのか?
アニサキス(Anisakis) 線虫類|「食品衛生の窓」東京都福祉保健局
アニサキスの幼虫は、ヒトの体内では成虫になれないので通常排泄されますが、魚を生で食べたとき、まれにヒトの胃や腸壁に侵入し、多くが8時間以内に、主に激しい腹痛を生じます。
生魚(刺し身)に寄生しているアニサキスを食べたことで、胃に侵入するそうです。
■症状
by Javier Rapoport(画像:Creative Commons)
アニサキス(Anisakis) 線虫類|「食品衛生の窓」東京都福祉保健局
吐き気、おう吐、ジンマシンなどの症状を伴う場合もあります。
胃アニサキス症とは、アニサキスが胃の中に潜伏した状態で、主に激しいお腹の痛みが起こり、吐き気や嘔吐、蕁麻疹などの症状を伴う場合があるそうです。
胃けいれん、胃潰瘍、虫垂炎などの症状と似ているので、このような症状が現れた時には、病院で診てもらって下さい。
■アニサキスが寄生する魚介類
アニサキス(Anisakis) 線虫類|「食品衛生の窓」東京都福祉保健局
サバ、サケ、ニシン、スルメイカ、イワシ、サンマ、ホッケ、タラ、マス
魚を食べたら、激しい腹痛が・・・ ~アニサキスによる食中毒~|「食品衛生の窓」東京都福祉保健局
平成21年度までに東京都健康安全研究センターが実施した寄生実態調査では、ホッケ、サワラ・サゴシ、キンメダイ、メジマグロ、アイナメにも寄生していることが分かりました。一方、アニサキスの寄生した生餌を与えていた場合などを除き、養殖魚には、アニサキスの寄生がほとんど認められていません。
サバ、サケ、ニシン、スルメイカ、イワシ、サンマ、ホッケ、タラ、マス、サワラ・サゴシ、キンメダイ、メジマグロ、アイナメなどの魚に寄生しているそうです。
■予防・対策
アニサキス(Anisakis) 線虫類|「食品衛生の窓」東京都福祉保健局
一般に、アニサキスは、魚介類の筋肉よりも内臓に多く寄生しています。
東京都健康安全研究センターが実施した実験結果から、常温で魚介類を放置すると、アニサキスが筋肉部へ移行しやすくなることが分かりました。したがって、魚を生食する際にはより新鮮なものを選び、早期に内臓を除去し、低温(4℃以下)で保存することが重要です。
以上のことから予防法をまとめます。
- アニサキスは加熱または冷凍により死滅するので、しっかり加熱調理するか、冷凍したものを選ぶ。
- 内臓の生食をしない。
- 魚介類を生食する際には、より新鮮なものを選び、早期に内臓を除去し、低温(4℃以下)で保存すること。
→ 胃痛(胃が痛い・胃の痛み)の原因・対処法・治し方 について詳しくはこちら
→ 胃腸の病気の症状・原因・対処法・予防 について詳しくはこちら
■アニサキスアレルギーもある!
アニサキスを抗原とするアニサキスアレルギーでじんましんといった症状を発症する場合もあります。
【参考リンク】
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