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貧乏な人ほど生活習慣は不健康!?|人は(時間・お金・食べ物など)不足を認識したとき行動が変わる!




■貧乏な人ほど生活習慣は不健康!?|人は(時間・お金・食べ物など)不足を認識したとき行動が変わる

貧困は「人格の欠如」ではなく「金銭の欠乏」である|TED

貧乏な人ほど 借金が多く 貯金は少なく 喫煙者が多く 運動する人は少なく 酒飲みは多く 食習慣も不健康です

貧乏な人ほど、不健康な習慣を持っている人が多いため、「貧乏な人には欠けている部分(自制心など)がある」、極端に言えば「自業自得である」という意見を持つ人もいます。

そこで多くの人は、貧困の人に対して、健康になるために、生活習慣を改めようというアドバイスをしてしまいがちです。

しかし、歴史家のルトガー・ブレグマンさんの動画を見ると、そのアドバイスはまちがいかもしれません。

歴史家のルトガー・ブレグマンさんが調べたアメリカの心理学者の論文によれば、

「貧困生活の影響は 知能指数が14下がるのと同じこと」

なのだそうです。

また、プリンストン大学のエルダー・シャフィア教授によれば、人は不足(時間・お金・食べ物を含む)を認識したとき行動が変わるそうです。

その人が愚かだから 愚かな選択をしているのではなく どんな人であっても 愚かな選択をしてしまうような 状況に置かれているからです

つまり、貧困とは知識の欠如ではないのです。

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貧しい地域の人たちにとって、銀行口座を持つための最低残高や、決済の最低支払い額、システム手数料といった壁はあまりに高すぎる。金融機関のインフラにコストがかかりすぎるせいで、貧しい人たちのささやかな経済活動は犠牲になっているのだ。p66

その意味で言えば、「基礎所得保障」や「ベーシックインカム」のような金銭の支給によって貧困から救われると考えられますが、もう一つ「ネットワーク格差」、わかりやすくいえば、どんな人々とつながっているかも貧困に大きく影響しています。

ネットワーク格差が機会の格差、健康格差、収入格差を生む!?|貧困や社会の不平等を減らすには、いかにネットワークにつないでいくかが重要!で紹介した「つながり 社会的ネットワークの驚くべき力」(著:ニコラス・A・クリスタキス ジェイムズ・H・ファウラー)によれば、人間関係と本人の幸福度の比較によれば、1.幸福な人は幸福な人同士で、不幸な人は不幸な人同士で群れを作る、2.不幸な人はネットワークの端っこに位置することが高いということがわかったそうです。

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教育、健康、収入の格差に立ち向かうには、援助しようとする人の個人的つながりにも向き合わなければならない。※

貧困を減らすには、金銭の支給だけでは足りないし、職業訓練を加えてもなお不十分だ。困窮者が社会の他の構成員と新たな関係を築くのを助けるべきなのだ。

つまり、貧困を減らすには、金銭の支給+ネットワーク格差の解消が必要なのです。

→ 郵便番号のほうが遺伝子よりも健康に影響する?|「病気の上流を診る医療」|TED







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金融リテラシー(マネーリテラシー)が低い人は老後の不安が多い!2つの理由|健康・お金のことを学ぶことが幸せな老後の秘訣|広島大学




【目次】

■金融リテラシーが高い人は老後の不安が少ない!?

College of DuPage Hosts Age Well DuPage 2014 12

by COD Newsroom(画像:Creative Commons)

「お金」の理解が老後の不安を和らげる

(2017/5/10、広島大学プレスリリース)

その結果、金融リテラシーの高さは、老後のための資産蓄積を通じて、被験者の老後の生活不安を軽減することがわかりました。金融リテラシーが高い人程、収入および資産が多いので、老後に対する不安が少なくなると考えられる他、金融リテラシーはリスクと不確実性に対する認識を的確にするので、将来起こり得る課題に対する対応力と対処への自信を深めさせる効果もあることが分かりました。

広島大学大学院社会科学研究科の角谷快彦准教授とムスタファ・サイドゥ・ラヒム・カン研究助手が、大阪大学が約4,500人を対象としてアンケート調査から、複利や金利、リスク回避、国債などの質問の正答率で算出される金融リテラシーが、被験者の老後の生活不安の度合いにどのような影響を及ぼしているかを分析したところ、金融に詳しい人は老後に対する心配が少ない傾向があることがわかったそうです。

逆に考えると、金融に詳しくない人は老後に対する不安が多いということが言えそうです。




【補足】メンタル・アカウンティング💰

メンタル・アカウンティング 浪費の原因は「心の会計」 どうすればお金が貯まるのか

(2016/12/18、ZUU Online)

人間の心理は必ずしも合理的に働くものではない。「頭では理解しているにも関わらず、行動がともなわない」という矛盾は、誰の心の中にも潜んでいる。

行動経済学に貢献し、2017年のノーベル経済学賞を受賞したリチャード・H・セイラー氏は、人はお金の使い方に関して意思決定をする際に、合理的に判断するのではなく、あらかじめ自分で設けたフレーム(枠)で使い方を決める心理傾向があるという「Mental Accounting(メンタルアカウンティング:心の会計、心の家計簿)」という考えを提唱しています。

【参考リンク】

合理的に考えれば、お金はこう使うほうがよいはずなのに、「心の会計」で非合理な決断をしてしまうということが起きてしまいます。

非合理な決断をしたからと言って全てが悪いわけではないと思いますが、「浪費癖がある」「お金が貯まらない」という人は自身の「心の会計」を見つめなおす必要があるのではないでしょうか。

■まとめ💰

money

by Benjamin Forrest(画像:Creative Commons)

金融リテラシーが高い人ほど老後に対する不安が少ない理由としては2つあると考えられます。

1.金融リテラシーが高い人ほど資産が多いから

2.金融リテラシーの高さが将来の課題に対する対処への自信を深めるから

ところで、高齢者の7割、将来に不安=健康・介護・収入で|内閣府調査(2010/4/9)で紹介した内閣府による60歳以上の高齢者に対する意識調査によれば、高齢者の7割が将来に不安を感じているそうです。

具体的な理由としては「自分や配偶者の健康や病気に不安を感じている」(77.8%)そうですが、「所得と生活習慣等に関する状況」のグラフから見えてくるもの|厚生労働省調査によれば、所得が多い人ほど生活習慣を気をつけている傾向がある、もしくは、生活習慣を気をつけている人ほど所得が多い傾向があるといえるようです。

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つまり、所得の高さと健康的なライフスタイルには何らかの関係があるんじゃないのかなーと考えられるのですが、その理由の一つとして、自分の生活に責任をもって準備していることがあるのではないでしょうか?

例を挙げると、積極的に計画・実行する人はがん・脳卒中・心筋梗塞の死亡リスクが低い|国立がん研究センターによれば、日常的な出来事に対して、積極的に解決するための計画を立て、実行する「対処型」の行動をとる人は、そうでない人に比べて、がんで死亡するリスクが15%低く、また、脳卒中リスクが15%低く、脳卒中心筋梗塞などで死亡するリスクが26%低いという結果が出たそうです。

その理由としては、日常的な出来事に対して、積極的に解決するための計画を立て、実行する「対処型」の人は、がん検診や健康診断を受診するため、病気の早期発見につながり、病気による死亡リスクが低下して可能性があるようです。

金融リテラシーにおいても同じように、十分に準備をできていないことが不安の原因にあると考えられます。

老後保障と介護保障の十分な準備ができておらず老後生活の不安を抱えている|平成28年度生活保障に関する調査によれば、老後生活(老後保障)と介護(介護保障)となると、十分な準備ができておらず、不安を抱えているようです。

その理由の一つとしては、金融や保険に関する知識不足があると考えられ、平成28年度生活保障に関する調査でも、金融・保険に関するいずれの知識についても「詳しくない」と答えた人が7割強となっています。

そこで、健康で明るい老後生活にするためにはどうしたらよいかという視点から考えてみると、こうなります。

若いうちから健康的なライフスタイルを送り、金融リテラシーを高くしていく

健康も金融リテラシーも同じで、悪い習慣をやめて、良い習慣に変えていくことが重要です。

「健康的なライフスタイルをしている人はどんな習慣を持っているのかな?」

「お金持ちで、幸せそうにしている人はどんなお金の習慣(金融リテラシー)を持っているのかな?」

と考えて、自分自身の習慣と比べてみて、少しずつ良い方向に変えることができれば、老後の不安は小さなものになるはずです。







【参考リンク】
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【#お金の使い方】あなたの周りの世界を幸せなもので囲みたいという人は自分が本当に価値があると思うものにお金を使おう!




■「時間の使い方」・「言葉の使い方」と同じように「お金の使い方」も大事!

Thanks

by Jaysin Trevino(画像:Creative Commons)

時間の使い方について考えてみよう|『モモ』(ミヒャエル・エンデ)では、「時間の使い方」について、そして、言葉は使い方によっては、誰かを包み込む毛布にもなるし、人を傷つける刃物にもなるでは、「言葉の使い方」について書きました。

最近感じているのは、「時間の使い方」・「言葉の使い方」と同じように「お金の使い方」も大事だということ。

例えば、ビットコインのような暗号通貨(仮想通貨)で「億り人(億万長者)」になったというツイートを目にしました。

でも、気になるのは「そのお金をどう使うのか」という点です。

お金はそのまま持っていても、ただの数字であり、価値を生み出しません。(正確には、保有して運用しているとお金が殖えていくこともあると思いますが、ここでのその意味を除きます)

自分が”億”というお金を手にしたときに、どのように使うかをリアルに想像できなければ、そのお金はバブル(泡)のように消えてしまったり、そのお金の魔力に押しつぶされそうになってしまうことでしょう。

そして、その人がどういうものに対してお金を使うのかということに、その人自身の価値観が如実に表れると思うのです。

例えば、仮にある人が億万長者になったとして、お金の使い道が、高層マンションに住み、繁華街で高いお酒を飲み、高級ブランド品を買い、美人またはイケメンをはべらかせることを考えたのだとしたら、結局はよく聞いたことがあるような成りあがった人のステレオタイプなお金の使い方ですが、それを夢・目標として長年頑張ったご褒美であればその人にとっては価値のあるお金の使い方でしょうし、特に思いつかないからとりあえずステレオタイプ的なお金の使い方をする人もいるはずです。

そうしたお金の使い方を高潔な使い方ととるか、卑賎な使い方とみるかはその人の価値観の違いです。(何が正しいかが問題ではなく価値観の違いであり、それこそが多様性だと思います)

アート作品を購入する場合も、思い入れがあって購入する場合と投資目的で購入する場合とでは違うでしょう。

【参考リンク】

流用アート論: 一九一二―二〇一一年

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お金の使い方に対する考え方の違いはその人自身を表わしているようで面白いです。

その他にも、有名レストランのスペシャリテよりも好きな人が作った手料理のほうが価値が高いと考える人もいると思います。

どんな名工が作った作品よりもご自身の子供が作った手作り感あふれる誕生日プレゼントのほうが価値が高いと考える人もいると思います。

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また、自分ではなく、周りにいる人たちにお金を使うことで幸せを感じる人もいますし、人それぞれです。

現在は「お金」の持つ価値が高く、最近のインターネットビジネスでは、「ZOZOツケ払い」(2カ月間内で都合の良い時に支払いができる決済手段)や「メルカリ月イチ払い」(月次で購入した商品の代金をまとめて翌月に支払うことのできる)、「CASH」(モノをスマホで撮影し、食事入金される質屋アプリ)、「Payday」(給料を前借りして、後払いするサービス)のような今やりたい・買いたいことを我慢することなく、将来入ってくるであろうお金を前借りしたり、モノを現金化する仕組みが増えてきていると感じます。

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スピードが速い時代には、そのタイミングを逃さず、今やりたいことや買いたいことを優先するために、そうしたサービスに価値が出ているのもわかります。(金融の仕組みからはじき出されている人がいるという点から)

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しかし、もう少し想像の翼を広げて、これからもっと先の未来を見てみると、AIやロボットがあらゆる産業に広がって、人件費が限りなくゼロに近づいていき、ほとんどのモノの価格はゼロに近づいていく時代になる可能性もあるのではないでしょうか。

つまり、そういう時代が来た時に必要なのは、自分を本当の意味で幸せにする「お金の使い方」です。

もしあなたが自分の周りの世界を幸せなものであふれるようにしたいという人は、お金の使い方をもっと想像豊かに考え、自分が本当に欲しいもの、価値があるものにお金を使っていくと良いのではないでしょうか?

そういうお金の使い方をすることによって、あなた自身の周りにはそういったものが自然とあふれてくるものではないでしょうか?

ぜひ自分を本当の意味で幸せにする「お金の使い方」をするようにしてくださいね。







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【老後2000万円問題】老後破産を防ぐ方法|ゆとりある老後生活を迎えるにはいくら貯蓄(貯金)が必要なの?

「人生100歳時代」を迎えるにあたって、ゆとりある老後生活を迎えるにはどれくらい貯蓄(貯金)が必要なのでしょうか?




■【老後2000万円問題】老後破産を防ぐ方法|ゆとりある老後生活を迎えるにはいくら貯蓄(貯金)が必要なの?

Group of happy business people clapping their hands

by tec_estromberg(画像:Creative Commons)

最近話題になった「老後2000万円問題(老後を豊かに95歳まで生きるには夫婦で老後2千万円の蓄えが必要と試算)」について話題になりましたが、なぜこれほどの問題になったのか、私たちが本当に知っておかなければならないことは何なのでしょうか?

そこで、まずは現状を知ることが大事になってきます。

高齢者の現状を見てみると、日本の高齢者世帯の平均所得金額は欧米主要国を大きく下回り、資本所得の割合が低いという結果が出ています。

現役世代では、収入が減少したことによって、貯蓄が減少し、資産形成ができていません。

このように考えると、今の現役世代は収入が低いために貯蓄もできず、長寿化によって長生きリスクを抱え、少子高齢化により将来の公的年金の水準は低下することが予想され、さらに今回追い打ちをかけるようにして、自助努力を求められています。

将来の老後資金の対策としては、約4割が対策を行っておらず、あるアンケート調査によれば、4人に一人の貯蓄額が「100万未満」である一方で、貯蓄額が2000万円以上ある3人に一人も老後の備えに不安を感じているという現状にあります。

老後破産を防ぐにはいくら必要? FPに聞く 年金生活での赤字を減らそう

(2018/1/2、産経新聞)

必要な貯蓄額は、年金生活になってからの赤字額がどれくらいになるかに左右される。年金を含む年間収入から支出を引いた額を算出し、65歳以降、30年生きると想定すれば、30かけた額がだいたい必要な貯蓄額になるという。

老後資金として必要な貯蓄額としては、65歳定年で95歳まで生きると想定すると、(年金を含む年間収入-支出)×30年という計算になります。

記事の中では、老後の赤字額を減らすためには、家の住み替え、車を売却or軽自動車への乗り換え、保険の見直し、レジャー費・冠婚葬祭費・医療費を抑えるなどをするという解決策が紹介されていますが、、実際に生活レベルを下げることは難しいと聞きますので、こうした決断ができる人はそもそも老後に貯蓄がつきて生活を賄えなくなる「老後破産」にはならないのではないでしょうか。

つまり、老後資金2000万円問題というのは、ある種国民に対して刺激を与えることによって、自助による資産形成を促すことを目的としたものだったのでしょうが、あまりにも拒絶反応が大きかったのだと思います。

「老後2000万円問題」ですが、赤字という表現は不適切だったとしても、もし仮に老後を豊かに95歳まで生きるには夫婦で老後2千万円の蓄えが必要と試算したことについては事実であるならば、今からいかに資産形成を行うかを真剣に取り組まないといけないということですよね。




■まとめ

老後保障と介護保障の十分な準備ができておらず老後生活の不安を抱えている|平成28年度生活保障に関する調査によれば、老後を夫婦2人で暮らしていく上で、「ゆとりある老後生活費」は月額34.9万円となっているのですが、老後保障・介護保障に関しては「充足感なし」と答えた人が7割を超えており、準備手段である個人年金保険の加入率や介護保険・介護特約の加入率をみても低水準であり、十分な準備ができていないことがうかがえます。

また、貯蓄額2000万円以上でも3人に1人が老後への備えに不満を感じている!?によれば、貯蓄額が増えるにつれて満足している割合は上昇する傾向があるものの、貯蓄額2,000万円以上でも3人に1人が老後への備えに不満を感じているそうです。

つまり、どれだけ多く貯蓄があっても老後への備えには不満・心配という悩みを抱えているということです。

そこでポイントとなるのはお金に対する知識不足・行動不足です。

老後の備えに対する不安を感じていながらも、実際に行なっている行動としては、【老後資金】4割以上は公的年金のみで対策をしておらず、2割は預貯金やタンス預金のみ!とあるように、お金に対する知識不足がそうした行動をとらせているのではないでしょうか。

老後の備えに対する不安や危機感を感じている人は、少しずつでもお金に対する知識を身につけ、少額投資もできるようになっていますので、一緒に実践しながら学んでいきましょう。

→ 【初心者向け】老後の資産を作る!定期預金・iDeCo・NISA・保険の特徴を知り、少額・分散投資ができることを知ろう! について詳しくはこちら

最後に、「人生100歳時代」を迎えるにあたって、ポイントとなるのは、「いかに健康寿命(日常生活に制限のない期間)を長くするか」と「寿命が長くなっても、また万が一介護が必要になっても安心できるほどの老後の資産形成をしていること」ですので、健康についての知識とお金に対する知識を身につけて、少しずつ実行していきましょう。







【老後の悩み 関連記事】
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「少子高齢化による高齢化社会は日本にとってのビジネスチャンス(医療・介護など)になる!」と発想を転換してみない?




【目次】

■少子高齢化による高齢化社会

日本の人口の推移|平成28年版情報通信白書|総務省
日本の人口の推移|平成28年版情報通信白書|総務省

参考画像:少子高齢化の進行と人口減少社会の到来|平成28年版情報通信白書|総務省スクリーンショット

少子高齢化の進行と人口減少社会の到来|平成28年版情報通信白書|総務省

総務省の国勢調査によると、2015年の人口は1億2,520万人、生産年齢人口は7,592万人である。。国立社会保障・人口問題研究所の将来推計人口(出生中位・死亡中位推計)によると、総人口は2048年に1億人を割り、2060年には8,674万人にまで減少すると推計されている

総務省の国勢調査によれば、日本では少子高齢化が進んでおり、生産人口が減少し、総人口も減少を始めています。

Population of Japan|日本の人口ピラミッド
Population of Japan|日本の人口ピラミッド

参考画像:Population of Japan|PopulationPyramid.net

2045年の人口ピラミッドを70-74歳代が最も多く、その下の若い世代はどんどん少なくなっていくと予想されます。

高齢化社会をイメージする図としてよく紹介されるのがこのような図です。

2000年は65歳以上1人を20-64歳3.6人で支える。2050年は65歳以上1人を20-64歳1.2人で支える。
2000年は65歳以上1人を20-64歳3.6人で支える。2050年は65歳以上1人を20-64歳1.2人で支える。

参考画像: [将来の税はどうなるの?] 少子・高齢化|国税庁スクリーンショット

高齢者が増えて子供が少なくなってしまう少子高齢化になると、その生活を支えることができなくなるとしてよくこのような図が紹介されます。

確かに、高齢者が増えると、税金が使われる医療、年金、介護などに必要なお金が増えます。

このブログでも、医療費が増加傾向にあることや国民皆保険が持続不能だと医師が答えたというニュース、75歳以上同士の「老老介護」初の30%超のニュース、老後のお金に対する不安のニュースなどに高齢化社会のネガティブな面についてこれまで取り上げてきました。

しかし、その一方で高齢化社会に対して、健康でいる期間を増やすことに取り組むといった明るい兆しのあるニュースも取り上げてきました。




■少子高齢化による高齢化社会は日本にとってのビジネスチャンスになる!?

Chance Cards

by Rich Brooks(画像:Creative Commons)

そして、もう一つの考え方として、高齢化社会をチャンスととらえようという動きも出ています。

例えば、大人用紙オムツの売上が子供用オムツの売上を追い抜いた!?|日本の紙おむつが国際規格化|高齢化社会がビジネスチャンスに変わる!?によれば、大人用紙おむつの評価方法に関する規格「ISO15621尿吸収用具―評価に関する一般的指針」が改訂し、欧米の「テープ止め型(体にテープで固定するタイプ)」ではなく、日本が提案する装着車の症状や生活環境に合わせたきめ細かい高齢者介護学科脳になるパンツ型やテープ止め型のおむつに吸着パッドを挿入するタイプなどを規格化されました。

つまり、世界に先行して高齢化社会に突入している日本は、医療費削減のアイデアやよりよい介護の方法を実行できる立場にあり、それらのやり方をスタンダードにすることができるというビジネスチャンスがあるのではないでしょうか?

また、こうした考え方を発展させれば、人間と機械(人工知能・ロボット)と一体化して、人間の能力を強化・拡張していくことによって、未来の社会基盤を構築していくことにもつながると思います。

この考え方は、ヒューマンオーグメンテーション(Human Augmentation)という暦本純一さんが提唱するコンセプトで、人間とテクノロジー・人工知能が一体化することで、知覚、認知、身体、存在感の4つの分野で人間の能力を強化・拡張していくIoA(Internet of Abilities:能力のインターネット)という未来社会基盤の構築を視野に入れた、最先端の研究を体系化していく学問領域です。

【関連記事】

https://twitter.com/ochyai/status/863280246140698624で落合陽一さんはAIやロボットなど自動化技術によって、高齢化社会で成長する方法を提案しています。

自立支援に軸足を置いた介護への移行|インセンティブ設計|介護現場での人工知能の導入加速
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利用者の生活の質の維持・向上と介護者の負担軽減を実現する介護ロボットの開発・活用促進|現場ニーズに基づく介護ロボット開発支援
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参考画像:新産業構造ビジョン(2017/5/30、経済産業省)

新産業構造ビジョン(2017/5/30、経済産業省)によれば、患者のQOLの最⼤化に向けて、⾼齢となっても⾃分らしく⽣きることの出来る「⽣涯現役社会」の実現に向けて、⾃⽴⽀援に向けた介護や質・⽣産性の⾼い介護の提供の実現が必要であるとして、ケアプラン作成を⽀援するAI(人工知能)や介護現場のニーズに基づいた介護ロボット(センサー含む)を開発・活⽤が必要になるとあります。

高齢化社会をベースにすると発想を転換すると、それに合わせたテクノロジーが生まれることによって、もしかすると、若者にとっても過ごしやすい社会になるかもしれませんし、すでにそうした兆しも見えています。

少子高齢化こそ新しいものを生み出すチャンスととらえると、また違った世界が見えてくるかもしれませんね。

The reasonable man adapts himself to the world; the unreasonable one persists in trying to adapt the world to himself. Therefore all progress depends on the unreasonable man.

- George Bernard Shaw (バーナード・ショー) -

理性的な人間(物わかりのいい人)は自分自身を世界に適応させる。
非理性的な人間(わからず屋)は世界を自分自身に適応させようと固執する。
それゆえに、すべての進歩は非理性的な人間のおかげである。

そして、少子高齢化問題における複数の問題を解決するためには、任天堂の宮本茂さんのような発想が役立つのではないでしょうか?

アイデアというのはなにか

(2007/8/31、ほぼ日)

「アイデアというのは複数の問題を一気に解決するものである」

問題となっている事象の根源を辿っていくと、
いくつもの別の症状に見える問題が
じつは根っこでつながってることがあったり、
ひとつを変えると、
一見つながりが見えなかった
別のところにも影響があって、
いろんな問題がいっしょになくなったりする。

一つの問題を解決しようとすると、「あちらを立てればこちらが立たず」というようなトレードオフの関係になってしまったり、問題の本質ではないものにフォーカスを当ててしまい、結局はまた問題が残ってしまうことがあります。

任天堂の宮本茂さんが生み出し、任天堂の岩田聡さんが広めたこの考え方を持つと見え方が変わってくるのではないでしょうか?







【老後の不安 関連記事】
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