「大腸がん」タグアーカイブ

大腸がん転移促す物質「オンコメタボライト(oncometabolite)」を発見 新しい治療法の開発に役立つと期待|大阪大

> 健康・美容チェック > 大腸がん > 大腸がん転移促す物質「オンコメタボライト」を発見 新しい治療法の開発に役立つと期待|大阪大




■大腸がん転移促す物質「オンコメタボライト(oncometabolite)」を発見 新しい治療法の開発に役立つと期待|大阪大

microscope

by University of Liverpool Faculty of Health & Life Science(画像:Creative Commons)

大腸がん転移促す物質=治療法開発に期待-阪大

(2016/10/31、時事通信)

阪大病院で大腸がんの手術を受けた患者28人からサンプルを得て調べたところ、がんが肝臓に転移した患者はオンコメタボライトの数値が高かった。さらに、人の体内を再現したジェルでがん細胞を培養したところ、オンコメタボライトを増やした方が、がんが広がった。

大腸がんの転移にはオンコメタボライトが関与する

(2016/11/8、Resou)

・大腸がんの転移は、がん細胞の代謝で重要な役割を担っているオンコメタボライト※1 (D-2HG)により影響されることが分かった。
・脳腫瘍等ではオンコメタボライトを標的とした治療法が関発されていたが、大腸がんでのオンコメタボライトの関与は不明だった。
・遺伝子の変異に加え、がんの代謝メカニズムにも焦点を当てることにより、がん転移の新しい診断法や治療法の開発が期待される。

大阪大の森正樹教授らの研究チームによれば、腫瘍や白血病患者の体内で発生していると知られる物質「オンコメタボライト」が大腸がんの転移を促進していることを発見したそうで、転移を伴う大腸がんに対しての新しい治療法の開発に役立つと期待されます。

→ 大腸がんとは|大腸がんの症状・初期症状・原因・予防 について詳しくはこちら

■オンコメタボライトとは

金沢大学がん進展制御研究所・共同利用共同研究拠点シンポジウム

がん細胞の代謝的制御に関する研究は、近年、急速に進歩し、様々な代謝調節が、がん遺伝子やがん抑制遺伝子の異常と関連し、がんの悪性進展に深く関わることが明らかになってきました。例えば、従来、エネルギー代謝に関与すると考えられてきた酵素遺伝子(IDH)が、脳腫瘍や白血病で変異し、その結果、発がんの原因となる「オンコメタボライト」が産生されていることが知られています。







【関連記事】
続きを読む 大腸がん転移促す物質「オンコメタボライト(oncometabolite)」を発見 新しい治療法の開発に役立つと期待|大阪大

大腸がんは右左の位置の違いで生存期間に差がある|左側にできた患者、右より長く生存

> 健康・美容チェック > 大腸がん > 大腸がんは右左の位置の違いで生存期間に差がある|左側にできた患者、右より長く生存




■大腸がんは右左の位置の違いで生存期間に差がある|左側にできた患者、右より長く生存

Inflatable Colon

by A Healthier Michigan(画像:Creative Commons)

大腸がん 左側にできた患者、右より長く生存…日・米研究

(2016/9/11、毎日新聞)

米カリフォルニア大などの研究チームは、手術できない大腸がんの患者を対象にした抗がん剤の臨床試験のデータを使い、右側にがんができた患者293人と、左側にがんができた患者732人を比較。その結果、平均的な生存期間は左側が33.3カ月、右側は19.4カ月で、左側が長かった。

 国内では、昭和大横浜市北部病院の砂川優講師(腫瘍内科)らが大腸がん患者110人を解析した結果、左側の患者の生存期間は36.2カ月で、右側の患者(12.6カ月)よりも約2年長かった。

日米の研究によれば、大腸がん患者のうち、大腸の左側にがんができた患者のほうが、右側にできた患者よりも生存期間が長いという結果が出たそうです。

【参考リンク】

大腸左側原発の転移性大腸がんは、右側と比べ生存期間が長い(ASCO2016)

(2016/6/6、海外医療情報リファレンス|米国臨床腫瘍学会(ASCO) プレスリリース)

データでは、結腸の左側(下行結腸、S状結腸、および直腸)に原発腫瘍が発生した患者は原発腫瘍が右側(盲腸および上行結腸)に発生した患者に比べ、生存期間が有意に長いことが示されている。

なぜがんができる位置によって生存期間が変わると考えられるのでしょうか?

 砂川講師によると、大腸の左側と右側は器官が作られる過程が異なるほか、発がんにかかわる遺伝子にも違いがあり、悪性度が高いがん関連遺伝子は右側に多いという。

同じ大腸とはいっても、左右では違う性質や環境をもっており、そのことががんにも影響しているということなのでしょう。

これからは、がんの位置によってどの治療法を選択するのかが変わってきたり、また新しい治療法が開発されるようになるのかもしれません。

→ 大腸がんとは|大腸がんの症状・初期症状・原因・予防 について詳しくはこちら







【関連記事】
続きを読む 大腸がんは右左の位置の違いで生存期間に差がある|左側にできた患者、右より長く生存

若い頃、鶏肉を多く食べていると、大腸がんの発症リスクが下がる!?

> 健康・美容チェック > 大腸がん > 若い頃、鶏肉を多く食べていると、大腸がんの発症リスクが下がる!?




■若い頃、鶏肉を多く食べていると、大腸がんの発症リスクが下がる!?

"Look at Him...HE LOVES IT!..."

by Guian Bolisay(画像:Creative Commons)

若い頃、鶏肉を多く食べていると、大腸がんの発症リスクが下がることが判明:米調査

(2013/6/30、IRORIO)

青年期(主として高校時代)に赤肉(牛肉や羊肉)を食べていた人は、摂取量や摂取頻度と結腸直腸腺腫発症リスクとのあいだに因果関係は見られなかったが、鶏肉を多く食べていた人は発症リスクが低いこと、1日1回、赤肉を鶏肉に置き換えると、直腸腺腫発症のリスクが41%、進行腺腫発症のリスクが35%減ることが分かった。

肉を多く食べると大腸がんになるリスクが高いで紹介した国立がん研究センターの10年に及ぶ追跡調査によれば、肉を多く食べる日本人は大腸がんになるリスクが高いそうです。

→ 大腸がんとは|大腸がんの症状・初期症状・原因・予防 について詳しくはこちら

また、大腸がん予防方法・大腸がんの危険度チェック|たけしの健康エンターテイメント!みんなの家庭の医学で紹介した大腸がん危険度チェックによれば、肉やハム、ソーセージをよく食べる(一週間に食べる肉が500g以上が該当)人は注意が必要なのでそうです。

しかし、今回ハーバード大学の発表によれば、若いころに鶏肉を食べていた人は、大腸がんの発症リスクが低いという結果が出たそうです。

同じお肉でも違いが出ているとすれば、やはりそれは脂肪の違いでしょうか。

高脂肪の食事が善玉菌殺す-北大グループ研究によれば、高脂肪の食事を食べると、胆汁が大腸の善玉菌を殺し、腸内細菌のバランスを壊すことがわかり、消化液の分泌が引き金となって、メタボリックシンドローム大腸がんが発症する可能性があるそうです。

今回の研究では、鶏肉がリスクを下げる詳しい理由は分かりませんが、子供の頃には鶏肉を選んだほうが後々の大腸がんリスクが下がる可能性がありそうです。

→ 大腸がんとは|大腸がんの症状・初期症状・原因・予防 について詳しくはこちら







【関連記事】
続きを読む 若い頃、鶏肉を多く食べていると、大腸がんの発症リスクが下がる!?

肝臓がん・肺がんは厳しい結果|がん患者の5年後生存率

> 健康・美容チェック > がん > 肝臓がん > 肝臓がん・肺がんは厳しい結果|がん患者の5年後生存率




OT

by Phalinn Ooi(画像:Creative Commons)

肝臓と肺がん、厳しい生存率 治療5年後を集計

(2015/9/14、日本経済新聞)

国立がん研究センターが発表した2007年にがん診療連携拠点病院でがんと診断され治療を始めた患者の5年後の生存率は、すべてのがんを合わせると64.3%で、乳がん92.2%・大腸がん72.1%・胃がん71.2%は比較的高く、肝臓がん35.9%・肺がん39.4%は厳しい結果となっています。

→ 肝臓がん について詳しくはこちら

→ 肺がんの症状・原因・予防するための検査 について詳しくはこちら







【参考リンク】
続きを読む 肝臓がん・肺がんは厳しい結果|がん患者の5年後生存率

がんの種類によって病院ごとに治療の役割分担を進めるべきか?|肺がんや肝臓がんの場合、患者の数が多い病院ほど治療成績がいい

> 健康・美容チェック > がん > がんの種類によって病院ごとに治療の役割分担を進めるべきか?|肺がんや肝臓がんの場合、患者の数が多い病院ほど治療成績がいい




■がんの種類によって病院ごとに治療の役割分担を進めるべきか?|肺がんや肝臓がんの場合、患者の数が多い病院ほど治療成績がいい

Royal Navy Medics

by Defence Images(画像:Creative Commons)

がんの種類で治療成績に差

(2008/10/30、NHK)

一般的に治療が難しいとされる肺がんや肝臓がんの場合、患者の数が多い病院ほど治療成績がいいのに対して、胃がんや大腸がんの場合は、患者の多い病院と少ない病院で成績の差はあまりないという調査結果を、大阪府立成人病センターのグループがまとめました。研究グループは、がんの種類によって病院ごとに治療の役割分担を進めるべきだとしています。

大阪府立成人病センターのグループによれば、5年生存率分析した結果、一般的に治療が難しいとされる肺がん肝臓がんでは、年間数人しか治療していない病院の患者が死亡するリスクは、患者の多い病院で治療を受けた場合に比べ、2倍近くになっていたのに対して、胃がん大腸がん乳がんでは、年間20人以上治療している場合、病院による治療成績の差はほとんどなかったそうです。

つまり、より治療の成果を上げるためには、患者数が多く、治療技術が広まっている胃がんなどのがんについては、一般の病院で、治療が難しい肝臓ガンなどはがんセンターなどで治療するように役割分担が必要ではないかということのようです。

【追記(2017/8/9)】

<がんセンター>がん生存率188病院公表 肝、肺で高低差

(2017/8/9、毎日新聞)

肺がんは、最も高い5年生存率だった病院が68.9%だったのに対し、最も低い病院は2.3%だった。他の部位と比べステージにより生存率の違いが大きいためで、ステージの進んだ患者は、地域の中核病院に集まる傾向があることなどが考えられる。肝臓がんも71.6%から15.8%と開きが大きかった。

 一方、乳がんは最も高い病院で100%。最も低い病院でも81.7%と公表した全病院で80%を超えた。

国立がん研究センターは、患者団体からの要望などに基づいて、がんと診断された人を、治療によってどの程度救えるかを示す「5年相対生存率」について、がん治療拠点の約半数にあたる病院別データを公表しました。

【参考リンク】

生存率は、治療開始時のがんの進行度や年齢などが考慮されておらず、治療の優劣を示すものではない。

ただ、記事にもある通り、生存率は治療の優劣を示すものではないため、病院によっては高齢者が多い病院であったり、他の病気を持つ患者が多い病院であったりなど病院ごとに性格が異なるため、一概に治療の優劣を判断することはできず、患者さんの病院選択の材料になりうるかどうかは難しいところです。

今後はがんの種類によって治療する病院の役割が分担されるようになるかもしれません。







【関連記事】
続きを読む がんの種類によって病院ごとに治療の役割分担を進めるべきか?|肺がんや肝臓がんの場合、患者の数が多い病院ほど治療成績がいい