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肝臓を悪くするのはお酒だけじゃない!甘い飲み物も摂りすぎると脂肪肝の原因になる!




超重要臓器・肝臓をボロボロにするのは酒だけではない…専門医がすぐにやめるべきと話す健康的な飲み物(2024年12月12日、プレジデントオンライン)で紹介されている医師の尾形哲さんによれば、砂糖や果糖ブドウ糖液糖を大量に含んだ甘い飲み物を日常的に飲んでいると、肝機能をじわじわと破壊し肝臓をボロボロにしてしまうそうです。

肝臓を悪くするのはお酒というイメージを持っている方が多いと思いますが、実は甘いものの摂りすぎも肝臓に負担をかけてしまうんです。

食後高脂血症|果糖のとりすぎは中性脂肪の増加につながる!?|ためしてガッテンによれば、果糖は、少量でも十分甘みを感じられる低カロリーの甘味料として、清涼飲料水や菓子類などによく使われており、果糖は摂取すると肝臓に取り込まれ、その一部が中性脂肪に変わる性質があり、また、果糖は、満腹感を感じにくいという特徴があるため、とりすぎてしまいがちなのです。

肝臓に中性脂肪たまっていくと、脂肪肝になり、動脈硬化を始めとするさまざまな生活習慣病を引き起こす恐れがあります。

つまり、「私はお酒を飲まないから(脂肪肝は)大丈夫」というわけではないんですね。

■まとめ

今回注目したのは「甘い飲み物」という視点です。

私たちは甘い食べ物ばかりに目が行きがちですが、じつはダイエットには食べ物より飲み物を見直す方がいい?によれば、ジョンズ・ホプキンス大学などによる研究によれば、食べ物(固形物)によるカロリー摂取よりも飲み物(液体)によるカロリー摂取の方が体重に与える影響は大きいそうです。

また、砂糖入り飲料を習慣的に飲むと糖尿病リスクが上昇する!?で紹介した英・ケンブリッジ大学の今村文昭氏らの大規模な調査によれば、砂糖入り飲料を習慣的に飲むことで糖尿病のリスクが高くなることがわかったそうです。

甘い飲み物を日常的に飲むと脂肪肝や糖尿病、肥満のリスクが高くなってしまいます。

でもどうしても甘いものを飲みたいという時もあると思います。

そんな人には飲む時間を意識することをお勧めします。

甘いものを食べるなら日中を選ぶと脂肪肝や高脂血症などのメタボになりにくい!|名古屋大学によれば、メタボリックシンドロームに関係する要因の一つとして、肝臓の脂質代謝を妨げ、脂肪肝を生じるショ糖の過剰摂取であると提唱されていますが、名古屋大学の小田裕昭准教授(時間栄養学)らの研究チームが米科学誌プロスワンに発表したラットを使った実験によれば、砂糖を日中に時間制限を行なって摂取するようにすれば、夜に同じ量を食べたとしても脂肪肝や高脂血症といったメタボリック症候群になりづらいということが分かったそうです。

どうしても飲みたいという方は、飲む時間を意識するのはどうでしょうか?







小倉智昭さん(77歳)死去。死因は膀胱がん。長年糖尿病を患い、2016年膀胱がん、2021年肺に転移、2023年腎盂がん

フジテレビ「とくダネ!」で22年キャスターを務めた小倉智昭さんが長い闘病生活の末なくなりました。77歳でした。

「とくダネ!」キャスター小倉智昭さんの病気は「膀胱がん」によれば、小倉さんは2016年に膀胱がんの手術を行い、その後肺に転移するなど長くがんを患っていました。

小倉智昭さんが死去 77歳 フジ「とくダネ!」などキャスターとして活躍 長く闘病生活も力尽きる(2024年12月10日、スポニチアネックス)

16年5月に膀胱がんを公表。同月に内視鏡手術でがんを切除したが、全摘はしなかった。病状は進み、18年夏、生放送直前に膀胱から大量出血。同年秋に全摘手術を受けた。その後、21年秋に肺転移が見つかり、23年には腎盂(じんう)がんと診断され、左の腎臓の全摘手術を受けた。

公式サイトによれば、「先月に入り強い腰痛を訴え検査したところ、骨盤、腰椎および髄膜に転移がみられた」とのことでした。

■膀胱がんとは

膀胱がんは血尿や排尿痛などがありほかのガンよりも初期症状が出やすいガンです。

内側にできた腫瘍は、内視鏡を尿道から入れ電気メスで切除し、膀胱の表面にある場合は表面を削るのが一般的です。

進行した場合は全摘手術となり、再発率が高いことでも知られており、患者は定期的な検査が必要となります。

■膀胱がんを見つけたきっかけ

小倉氏、冗談交えがん告白 報道に「私が一番びっくりした」

(2016/5/13、スポニチアネックス)

がんを発見した経緯について「昨年末からほんのちょっと血尿を見つけ、細胞診を行いました。糖尿があるので腎臓に出るのが怖かったのですが、全部くまなくチェックして最後に膀胱に内視鏡を入れたら、がんがあるのが分かりました」と説明した。

膀胱がんを発見するきっかけは、血尿を見つけたこと。

小倉さんのコメントにもあるように、慢性腎臓病のサインとしては、尿が濁っている(例:血が混じってコーラのような赤茶色)ということがあり、小倉さんは長年糖尿病を患っていたので、腎臓の病気を心配されていたようです。

そこで、チェックしたところ、膀胱にがんがあることがわかったそうです。

糖尿病の人の大腸がんになるリスクは1.4倍、肝臓がんは1.97倍、すい臓がんは1.85倍も高いによれば、糖尿病の人がなぜがんになりやすいのかについてのメカニズムははっきりとわかっていないそうですが、インスリンは細胞を成長させ増殖させるホルモンなので、インスリンが増えると細胞のがん化につながるのではないか、また高血糖による炎症ががんを招いているのではないか、などが考えられるようです。

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糖尿病と歯周病との関連 免疫低下で原因菌増加

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糖尿病と歯周病との関連 免疫低下で原因菌増加

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by Seth Stoll(画像:Creative Commons)

糖尿病歯周病には関連があるのではないかということについては近年語られるようになってきています。

糖尿病患者は歯周病にかかりやすく、歯周病が糖尿病を悪化させるということがわかってきています。

→ 糖尿病の症状・初期症状|糖尿病とは について詳しくはこちら

→ 糖尿病危険度チェック について詳しくはこちら

今回の記事は、糖尿病と歯周病に関連する記事です。

糖尿病(下) 歯周病との関連 免疫低下で原因菌増加

(2010/2/19、東京新聞)

歯周病と糖尿病には共通点がある。

愛知学院大歯学部歯周病科(名古屋市)の野口俊英教授は、初期に顕著な自覚症状がない▽罹患(りかん)率が高い▽生活習慣病▽慢性疾患▽病気の進行のメカニズムが似ている-の五つを挙げる。

糖尿病と歯周病には5つの共通点があるそうです。

  1. 初期に顕著な自覚症状がない
  2. 罹患率が高い
  3. 生活習慣病
  4. 慢性疾患
  5. 病気の進行のメカニズムが似ている

関連性は疫学調査や動物実験などで明らかにされてきた。

「糖尿病を起こしたマウスの方が歯周病の進行が早い。

糖尿病を多く発症する米アリゾナ州のピマインディアンを対象にした調査では、歯周病の発症率が糖尿病ではない人に比べて二・六倍高い、といったことも分かっている」と説明する。

糖尿病を発症すると歯周病の進行が早くなるのはなぜでしょうか。

歯周病は細菌による感染症。

その細菌はどの人の口の中にも存在するが、生活習慣の乱れや加齢、糖尿病などの病気といったさまざまな要因が加わって発症する。

糖尿病が進むと、高血糖状態が続き、体の免疫機能が低下、歯周病を起こす特殊な細菌も増える。

また、歯周病がすでに口の中にあって重症化すると、細菌と戦おうと、炎症性細胞から「TNF-α」と呼ばれるタンパク質が大量に出される。

このTNF-αがインスリンの働きを悪くして、血糖コントロールも悪化させると考えられている。

この記事によれば、理由は2つ。

  1. 糖尿病が進行すると、免疫機能が低下し、歯周病を起こす細菌が増えることから。
  2. 歯周病が重症化すると、その細菌と戦おうと「TNF-α」と呼ばれるタンパク質が出されるが、そのTNF-αがインスリンの働きを悪くして、血糖値のコントロールをも悪化させるから。

歯周病になり、歯を失うことになれば、さらに糖尿病患者にとっては、マイナスなことが起きます。

歯を失う最大の欠点は、食べ物をかめなくなることだ。

糖尿病患者に適した繊維質の豊富な、かみ応えのある食事が取れなくなる。

「丈夫な歯でしっかりかめば少ない量で満足感を得られ、肥満の防止にもつながる」と野口教授は話す。

噛みごたえのある食事ができなければ、少ない食事量では食事の満足感が得られなくなってしまいます。

歯周病と糖尿病はさらに病気のリスクが高まるそうです。

堀田饒(にぎし)院長は「糖尿病患者に歯周病があると、心筋梗塞(こうそく)や脳卒中のリスクが高まるともいわれ、決して無視はできない。

歯周病は歯科医師と糖尿病専門医との連携が欠かせない」と話す。

糖尿病専門医とその他の専門医(歯科医・眼科医など)との緊密な連携ができるようにする必要がありそうです。

→ 歯周病の症状・原因 について詳しくはこちら




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→ 歯周病を予防する方法(歯磨き・歯ブラシ) について詳しくはこちら




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糖尿病の新たな診断指標「TIR(ティーアイアール)」とは?CGM(シージーエム)による血糖値のリアルタイム計測によって生まれた血糖値管理で高血糖と低血糖を回避する!




糖尿病の血糖値管理きめ細かく ~持続測定で変動把握~(2024年12月5日、時事通信)によれば、糖尿病患者の血糖値測定で、持続的に数値をモニターする方式への関心が高まっているそうです。

糖尿病のこれまでの診断基準は、空腹時血糖値または食後血糖値を基準に診断されていましたが、血糖値は、食事や運動の影響を受けやすく、検査前の一時的な節制をすることで数値が変わってしまい、より適正な診断ができない可能性がありました。

隠れ糖尿病の原因となる脂肪肝と脂肪筋の簡単改善法のやり方!|#ためしてガッテン(#NHK)によれば、隠れ糖尿病とは、空腹時は正常な血糖値であっても、食後は基準値以上の血糖値=高血糖になってしまう状態のことをいいます。

隠れ糖尿病と普通の糖尿病との違いは、普通の糖尿病は空腹時の血糖値が高いのですが、隠れ糖尿病は、空腹時の血糖値は正常であるため、通常の健康診断では見つけるのが難しいのです。

そこで注目されたのが、ヘモグロビンA1c(HbA1c)。

HbA1cは、赤血球に含まれるヘモグロビンにブドウ糖が結びついたもので、赤血球の寿命が長いため、過去1~2カ月の血糖状態を把握できます。

HbA1cを診断基準として導入すると、短期間の血糖の状態ではなく、長期的に見た血糖状態が把握できることで、より適切な判断ができるということのようです。

ただこのHbA1cは長期的に見た血統状態の把握に向いているのですが、「一日の中で血糖値が上下動する様子は捉えられない」という弱点がありました。

そこで新たな評価指標「TIR(Time in range)」が用いられるようになってきているそうです。

血糖値が一定の範囲内(1デシリットル当たり70~180ミリグラム)にある時間が長いほど合併症などのリスクが低くなるという考え方に立ち、通常はこの時間帯を全体の70%以上とすることを目指す。海外のある研究では、TIRが85%超の患者はそれ以下の患者と比べて死亡率が低かったといい、鈴木教授は寿命への影響について「直接的には分からないが、ちょうどいい時間帯が長い人と短い人では死亡率に差があることが示唆されている」との見方を示す。

TIRはCGM(Continuous Glucose Monitoring、持続血糖測定器)によって血糖値をリアルタイムで計測できるようになったからこそ、生まれた考え方ですね。

そして今回の記事でもうひとつ興味深いのは低血糖の回避にもポイントがあること。

低血糖症には空腹時低血糖と反応性低血糖があるによれば、低血糖の症状としては、軽~中程度では、冷や汗・手指の震え・動悸があり、重度では、集中力の低下・意識の錯乱があり、低血糖を繰り返すと血糖値のコントロールが効きにくくなり、さらには、心筋梗塞や脳卒中を引き起こす可能性があるそうです。

低血糖でも脳梗塞リスクがある?|ヘモグロビンA1cが低くても脳梗塞や心筋梗塞のリスクが上がる|国立がん研究センターで紹介した国立がん研究センターなどのチームによれば、ヘモグロビンA1c(HbA1c)が高い場合だけでなく低くても脳梗塞心筋梗塞のリスクが上がるそうです。

血糖値の下がり過ぎにも多くの危険が潜み、心筋梗塞や不整脈などの心血管疾患を発症したり、認知機能が低下したりしやすくなる。重症低血糖になると、体のけいれんや昏睡(こんすい)といった症状が表れ、自力で対処できない羽目に陥る。2型糖尿病患者を対象とした米国の長期研究では、救急搬送が必要なほどの重症低血糖に1回なると、認知症の発症リスクは1.26倍、2回だと1.80倍、3回以上だと1.94倍に上昇するとの結果が報告された。

 こうした弊害を考慮し、上記の新指標では血糖値70未満の時間帯を4%未満にとどめるよう求められる。

衆安保険の「糖尿病保険」はIoTとダイナミックプライシングを活用した新しい保険商品!で紹介した糖尿病患者を対象にした保険は、血糖値測定器で定期的に血糖値のデータをとり、正常値の場合や生活習慣の改善によって血糖値が規定値を下回った場合に価格が変動するというものです。

これまでにも健康診断の数値や喫煙の有無に応じて保険料を割り引く保険商品をいくつも紹介してきましたが、「糖尿病保険」の場合は、健康を維持するもしくは改善することによって保険金が「加算」されます。

このアイデアとCGM(Continuous Glucose Monitoring;持続血糖測定。皮下にセンサーを挿入して血糖値を測定する医療機器)による血糖値のリアルタイム測定が組み合わされば、糖尿病だけでなくそのほかの病気を未然に防ぐものになるではないでしょうか?

今後注目です。

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バナナは糖尿病の人に良くない?「英動物園、サルのエサにバナナ禁止」から学ぶ糖尿病を予防する方法

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■バナナは糖尿病の人に良くない?「英動物園、サルのエサにバナナ禁止」から学ぶ糖尿病を予防する方法

Monkey eat banana!

by Tom Coppen(画像:Creative Commons)

英動物園、サルの餌にバナナ禁止

(2014/1/16、CNN)

英イングランド南西部デボン州のペイントン動物園が、サルの餌にバナナを与えるのをやめ、野菜中心の餌に切り替えた。バナナはサルの健康に良くないと判断したという。

イギリスのペイントン動物園では、バナナは健康に良くないという理由からサルに与えるのをやめたそうです。

サルといったらバナナをイメージしますが、バナナがサルのえさとしてなぜ健康に良くないのでしょうか?

同動物園によると、人間の食用に甘さを強めたバナナは野生のバナナに比べて高カロリーで糖分が多い。そのため糖尿病になる恐れがあるほか虫歯の原因にもなるという。またサルの胃は消化しにくい繊維質の餌を食べるようにできているため、糖分の多いバナナを食べれば胃腸の具合が悪くなることもあるという。

人間が食べる分には甘さを強めるように改良されたバナナは良くても、サルにとっては高カロリーで糖分が多く、糖尿病や虫歯の原因、胃腸の具合が悪くなるといった影響があるそうです。

野生のバナナのえさを提供してくれる業者がないため、徐々にバナナの量を減らし、野菜中心のエサに切り替えたところ、サルに変化が見られたそうです。

毛皮が厚くなって状態も良くなったほか、タマリンやマーモセットといった小型のサルは攻撃性が薄れて群れが落ち着いたという。

エサを変更したことで、サルには毛並みが良くなったり、攻撃性が薄れるなど良い影響が出ているそうです。

各地の動物園では動物たちに運動させようと、刻んで食べやすくした餌を与えるのではなく、餌をあちこちに置いて探させるなどの工夫を凝らすところが増えている。

サルにも運動不足があるんですね。




■まとめ

今回の記事はちょっとしたおもしろ話っぽいですが、実は人間にも当てはまるところが多いように思います。

糖尿病は「過食」「運動不足」が原因で加速する!そうで、サルは食事と運動を動物園側でコントロールをしています。

高カロリーで糖分が多い食事によって糖尿病になっているというのは人間も同じです。

サルはエサを与えられているので、食習慣を変えることができますが、人間は自分で選択しているので、食習慣を変えることは難しいです。

また、サルの場合は、食事の与え方で運動不足を解消させようとすることが試みられていますが、人間の場合は、自分でやろうとしない限り運動不足は解消されません。

人ごと(今回の場合はサルごとですが)だと思わずに自分に置き換えてみるという視点を持つことが大事かもしれませんね。

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