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腸内細菌を元気にすると糖尿病になりにくくなる!?|血糖値が下がりやすい体質にする方法

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2016年3月23日放送のNHK「これがカラダの新常識 若さと美のヒミツ」では、「腸内細菌」について取り上げました。

【解説】伊藤裕教授(慶應義塾大学)




■腸内細菌を元気にすると糖尿病になりにくくなる!?|血糖値が下がりやすい体質にする方法

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by Ty Scales(画像:Creative Commons)

肥満やメタボの第3の要因に腸内細菌叢が関係している?和食を食べて予防しよう!によれば、肥満やメタボリックシンドロームを引き起こす第三の要因として腸内細菌叢(腸内フローラ)が関係しているのではないかと考えられています。

食物繊維を摂って糖尿病改善|ためしてガッテンによれば、腸内細菌の中には、腸でインスリンを分泌するように指令を出すスイッチを増やすものがあるそうで、その腸内細菌(「バクテロイデス」の仲間の細菌)を元気にすることで、血糖値が下がりやすい=糖尿病になりにくい体質を手に入れられるそうです。

→ 糖尿病の症状・初期症状 について詳しくはこちら

慶應義塾大学の伊藤裕先生によれば、血糖値を下げる腸内細菌を元気にするためには、エサを与えてやる必要があるそうです。

そのエサとは、善玉菌の餌となるイヌリン。

イヌリンは、水溶性食物繊維である、ごぼう、にんにく、納豆、大麦入り玄米など根菜類(根っこ野菜)、キノコ類、海藻に含まれています。

つまり、腸内細菌を元気にして血糖値が下がりやすい体質にする方法は、水溶性食物繊維を含む食品を一品増やすこと。

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食事に水溶性食物繊維を含む食品を加えることで、腸内細菌が元気になり、腸にあるインスリンを出すように促す、すい臓に指令を送るスイッチが増えるそうです。

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糖尿病の予防には白米などの精白した穀物より玄米などの全粒穀物を食べる人のほうがよい|米ハーバード大

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糖尿病が気になるあなたも、糖尿病予備群のあなたも、しっかりと予防をすれば、健康で長生きができ、ワクワク楽しい生活ができますので、ぜひ糖尿病のことを知って、生活習慣を変えていきましょう!




■糖尿病の予防には白米などの精白した穀物より玄米などの全粒穀物を食べる人のほうがよい|米ハーバード大

Brown rice with salt n ground sesame

by PROwatashiwani(画像:Creative Commons)

玄米食で糖尿病リスクが低下=米ハーバード大研究

(2010/6/15、ロイター)

米ハーバード大などの研究チームが、玄米などの全粒穀物を食べる人たちは、白米その他の精白した穀物を食べる人よりも2型糖尿病を発症するリスクが低い、とする研究結果を発表した。

米ハーバード大などの研究チームによれば、白米などの精白した穀物より玄米などの全粒穀物を食べる人のほうが2型糖尿病の発症リスクが低いそうです。

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同チームでは、日常的に摂取する白米の3分の1を玄米に置き換えることにより、2型糖尿病の発症リスクが16%下げられると推定。

また、日常的に摂取する白米すべてを玄米などの全粒穀物に置き換えれば、同リスクは最大36%下がると見積もっている。

玄米に含まれる「ガンマオリザノール」に糖尿病の改善・予防効果|琉大など研究グループによれば、玄米に含まれる「ガンマオリザノール」に、糖尿病の改善・予防効果があることがわかったそうです。

玄米のΓオリザノールが脳に働きかけ高脂肪食への誘惑を軽減する?で紹介した琉球大学の益崎裕章教授のマウスの実験によれば、玄米を食べると、脂っこい食事への誘惑が軽減され、肥満や糖尿病の予防に役立つと期待されるようです。

栄養価の面から見ても、玄米を食事に少しでも取り入れていきましょう!

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全身持久力の基準を継続的に達成すると2型糖尿病の発症リスクは低い|#東北大

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■全身持久力の基準を継続的に達成すると2型糖尿病の発症リスクは低い|#東北大

全身持久力の基準を継続的に達成すると 2 型糖尿病の発症リスクは低い|2型糖尿病発症リスクに対する基準の継続的な達成の影響
全身持久力の基準を継続的に達成すると 2 型糖尿病の発症リスクは低い|2型糖尿病発症リスクに対する基準の継続的な達成の影響

参考画像:継続は“健康”なり‐全身持久力の基準を継続的に達成すると 2 型糖尿病の発症リスクは低い‐(2017/12/5、東北大プレスリリース)|スクリーンショット

継続は“健康”なり‐全身持久力の基準を継続的に達成すると 2 型糖尿病の発症リスクは低い‐

(2017/12/5、東北大プレスリリース)

今回の研究では、追跡開始前に全身持久力を複数回測定した男性 2235 人を最大 23 年間追跡しました。その結果、継続的に全身持久力の基準を達成していなかったグループにおいて、2 型糖尿病の発症リスクが高いことが明らかになりました(図 2)。加えて、最初に測定した全身持久力が基準に到達しており、その後も継続的に到達していたグループ(対照群)と比較して、最初の全身持久力が基準に到達していなくても、その後、数年間で継続的に基準を達成するようになれば、2 型糖尿病の発症リスクは対照群と同程度であることが明らかになりました。一方、最初の全身持久力が基準以上であったにもかかわらず、その後、継続的に基準を達成できなかった場合は、対照群より高いリスクを示しましたが、統計学的に違いがあると判断することはできませんでした(図 3)。

東北大学大学院医工学研究科の門間陽樹助教と永富良一教授(兼大学院医学系研究科)は、東京ガス株式会社および国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所と共同で勤労者男性を対象とした追跡調査を行い、2013 年に厚生労働省が公表した「健康づくりのための身体活動基準 2013(2013 年に厚生労働省から公表された基準で、全身持久力だけではなく、生活習慣病等を発症するリスクを低減させるために、個人にとって達成することが望ましい身体活動の基準)」で設定されている全身持久力(体力を構成する 1 つの要素。一般的には、持久力やスタミナなどと呼ばれている。ランニングやジョギング、サイクリングなどの有酸素運動によって高めることができる。新体力テストではシャトルランニングが全身持久力の測定項目となっている。)の基準を数年間満たしていると、その後の2型糖尿病発症のリスクが低いことがわかりました。

2型糖尿病発症リスクに対する初回測定値と継続的達成度に基づく組み合わせ効果
2型糖尿病発症リスクに対する初回測定値と継続的達成度に基づく組み合わせ効果

参考画像:継続は“健康”なり‐全身持久力の基準を継続的に達成すると 2 型糖尿病の発症リスクは低い‐(2017/12/5、東北大プレスリリース)|スクリーンショット




■まとめ

今回の研究によれば、ランニングやジョギング、サイクリングなどの有酸素運動によって高めることができる「全身持久力」の基準を継続的に達成すると2型糖尿病の発症リスクが低いことがわかりました。

50歳の時、速足が無理なくできる体力があれば、心筋梗塞などで死亡する危険性が低くなる|筑波大で紹介した筑波大の研究チームが米医師会誌(JAMA)に発表した研究によれば、50歳のとき、速足(時速6.4キロ程度)での歩行に相当する身体活動が無理なくできる体力があれば、心筋梗塞など冠動脈疾患で死亡する危険性が低くなることがわかったそうですが、どのくらい持久力があるかが病気のリスクを判断する基準になるかもしれません。

ちなみに、糖尿病に効果的な運動は?|有酸素運動と筋力トレーニングの組み合わせが効果的で紹介した米ルイジアナ州立大などのチームの研究によれば、糖尿病を改善するには、有酸素運動と筋トレを組み合わせるほうが効果的なのだそうです。

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→ 糖尿病の運動(運動療法)|筋トレ・有酸素運動 について詳しくはこちら




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血糖値高い糖尿病患者ほど心不全に|国立循環器病研究センター

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■血糖値高い糖尿病患者ほど心不全に

Broken Hearts Orginal

by fractured-fairytales(画像:Creative Commons)

血糖値高い糖尿病患者ほど心不全に 国循研究センターが調査

(2014/4/22、日本経済新聞)

国立循環器病研究センターによれば、血糖値が高い糖尿病患者ほど心不全で入院する割合が多いということから、血糖値と心不全には関係があることがわかったそうです。

<糖尿病患者の心不全発症頻度を調査> 糖尿病管理が心不全にも影響

(22014/4/21、国立循環器病研究センター)

(表1)HbA1cが8.4%以上の糖尿病管理が極めて不良の群ではそれ以下の群に比較して心不全入院が多かった。

<中略>

(表3)さらに、心筋梗塞の既往のある方とない患者で、より詳細にHbA1c値を分けて解析したところ、心筋梗塞の既往がある患者では、HbA1cが 8%以上と6.9%以下で心不全の危険性が高まる傾向にあった。他方、もともと心筋梗塞の既往のない患者では、HbA1cが低い方が心不全が少ない傾向を認めた。

「HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)」は、赤血球に含まれるヘモグロビンにブドウ糖が結びついたもので、赤血球の寿命が長いため、過去1~2カ月の血糖状態を把握できます。

HbA1cが8.4%以上のグループでは心不全入院が多かったそうです。

また、心筋梗塞の持病をもともと持っている患者では、HbA1cが 8%以上と6.9%以下で心不全の危険性が高まる傾向にあり、心筋梗塞の持病をもともと持っていない患者では、HbA1cが低い方が心不全が少ない傾向がわかったそうです。

低血糖でも脳梗塞リスクがある?|ヘモグロビンA1cが低くても脳梗塞や心筋梗塞のリスクが上がる|国立がん研究センターによれば、HbA1cが6・5%以上の人は、5・0~5・4%の人に比べ、心血管疾患になるリスクが1・8倍で、5%未満の低い人でもリスクが1・5倍という結果が出ていました。

HbA1cと虚血性心疾患、脳梗塞、脳出血リスクとの関連|多目的コホート研究|国立がん研究センター
HbA1cと虚血性心疾患、脳梗塞、脳出血リスクとの関連|多目的コホート研究|国立がん研究センター

参考画像:ヘモグロビンA1c (HbA1c)と心血管疾患リスクとの関連について|多目的コホート研究|国立がん研究センター|スクリーンショット

心血管疾患を虚血性心疾患、脳梗塞、脳出血に分けて分析したところ、虚血性心疾患はHbA1cが高いほどリスクが高くなるのに対して、脳梗塞や脳出血ではHbA1cが低い群と高い群においてリスクが高くなっていることがわかりました(図2)。

虚血性心疾患はHbA1cが高くなるほどリスクが高くなっており、脳梗塞や脳出血ではHbA1cが高い場合だけでなく低い場合においてリスクが高くなっています。




■まとめ

今回の研究結果から分かったことは次の通り。

1.血糖値(HbA1c)が高い糖尿病患者ほどが心不全で入院する割合が高い。

2.心筋梗塞の持病をもともと持っていない患者では、HbA1cが低い方が心不全が少ない傾向がある。

3.心筋梗塞の持病をもともと持っている患者では、HbA1cが 8%以上と6.9%以下で心不全の危険性が高まる傾向にある。

血糖値が高い人は心不全で入院する割合が高くなるため、食事や運動などで血糖値をコントロールすることが、糖尿病の状態を少しでも改善することにつながるだけではなく、心臓の病気の予防にもつながると考えられます。

ただ、心筋梗塞の持病をもともと持っている患者の場合は、血糖値が低くても心不全の危険性が高まる傾向があるため、ほかの要因がかかわっていることも考えられます。

→ 血糖値とは|血糖値を下げる食品・正常値・空腹時血糖値・食後血糖値 について詳しくはこちら

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「糖尿病白内障」を抑制する物質発見|エピジェネティクス(epigenetics)の働きを阻害することで糖尿病による白内障を予防する点眼薬への期待|福井大

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【目次】

■「糖尿病白内障」をエピジェネティクスを阻害することで抑制することに成功|福井大

Cataract

by National Eye Institute(画像:Creative Commons)

「糖尿病白内障」抑える物質発見 福井大チーム、予防薬開発へ道

(2017/4/21、福井新聞)

ネズミでの実験で糖尿病による白内障を引き起こし、白く濁った水晶体にエピジェネティクスの動きを阻害する化合物(阻害剤)を加えたところ、白濁が抑えられることが分かった。26種類を試し、そのうち10種類に効果が見られた。

福井大学工学研究科の沖昌也准教授と医学部の高村佳弘准教授らによる共同研究によれば、糖尿病白内障の進行を抑える化合物を世界で初めて発見したと発表したそうです。

今回の研究のポイントは、白内障が左右の目で進行度に差がある例に着目し、糖尿病白内障の予防を「エピジェネティクス」という現象から解析している点です。

エピジェネティクスは、細胞の中にあるDNAの配列は正常だが、DNAが巻き付いているタンパク質の性質の変化によって、通常とは違う遺伝子情報が現れることを指す。DNAの配列の変化によって発症する遺伝病に対し、DNAの配列が変化せずに、ストレスなどによって通常とは違う遺伝子情報が現れ、生活習慣病など後天性疾患の原因になっているとして注目されている。

生活習慣などによって後天的に現れる病気の原因として「エピジェネティクス」に注目が集まっているそうで、今回の実験によれば、糖尿病によって白内障を起こしたモデルのラットの実験で、エピジェネティクスの働きを阻害する化合物によって白濁が抑えられることが分かったそうです。




■エピジェネティクスをわかりやすく説明しているサイトの紹介

世界初・染色体の新しい構造ユニットの特殊な立体構造を解明 癌をターゲットとした創薬研究に重要な基盤情報を提供(2017/4/17、早稲田大学)によれば、エピジェネティクスの本質を「遺伝情報の収納様式の違いにある」と書かれています。

また、テルモ生命科学芸術財団の解説によれば、エピジェネティクス状態をコントロールすることによってDNAのメチル化を正常化することができれば、がん治療ができるのではないかと考えられるそうです。

がんの研究などにも重要な意味を持つ「エピジェネティクス」|テルモ生命科学芸術財団

がんはがんを抑制する遺伝子の働きによって防がれているのですが、たとえば、メチル化の異常によってがん抑制遺伝子が働かなくなり、発がんするケースもあります。このような場合は、エピジェネティクス状態を制御する薬剤によってDNAのメチル化を正常化することができれば、がんを治療することも可能になると考えられているのです。

例えば、大腸がんの発がんにはDNAのメチル化が関わっていると考えられていて、葉酸が重要な役割を果たしていることも、エピジェネティックで説明できると考えられます。

葉酸代謝と大腸腺腫との関連|多目的コホート研究|国立がん研究センター

大腸発がんには、DNAのメチル化が関わっていると考えられています。適切なDNAメチル化の維持には、葉酸が重要な役割を果たしていることが知られています。

【関連記事】

がんの研究などにも重要な意味を持つ「エピジェネティクス」|テルモ生命科学芸術財団によれば、エピジェネティクス制御には、1.DNAのメチル化(シトシンについている水素がメチル基に変わるとDNAに目印が付く)することで遺伝子の働きが制御される、2.ヒストン修飾(ヒストンに目印が付く)の2種類があるそうです。

【参考リンク】

■まとめ

白内障が手術なしで治る?「ラノステロール」点眼薬で治療できる可能性!?によれば、白内障患者の遺伝子にはラノステロールの生成を阻害する変異が見られるため、ラノステロールを含む点眼薬を投与することで、水晶体のたんぱく質が凝集することを防止することで、白内障が軽減し、水晶体の透明度が増すと言う結果が出たというニュースを紹介しましたが、これからは、糖尿病による白内障を手術ではなく、点眼薬で予防することができるようになるかもしれませんので、注目ですね。

→ 白内障とは|白内障の症状・原因・治療・予防 について詳しくはこちら

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