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腎臓の機能が低下し、腎臓の病気になると、「むくみ」という症状が現れますが、なぜ腎機能が低下すると体がむくんでしまうのでしょうか?
【目次】
■なぜ腎機能が低下すると体がむくむのか?
by Mario Antonio Pena Zapatería(画像:Creative Commons)
1.身体の余分な水分や塩分が十分に排出できなくなるから
腎臓の機能として最も大事なのが、体の中に溜まった老廃物などをろ過して尿を作る機能です。
腎機能が低下すると、より詳しく言うと、尿を作る腎臓の糸球体の毛細血管が悪くなると、尿が作れなくなり、余分な水分やナトリウムが排出できなくなります。
余分な水分やナトリウムが排出できないにもかかわらず、水分を摂ったり、食事をすれば、尿が作られないのですから、身体の中に水分がたまってしまい、むくんでしまいます。
2.たんぱく質(特にアルブミン)が漏れ出てしまい、血液中のアルブミン濃度が低下するから
血液中の「アルブミン」というたんぱく質には、血液中の水分を一定に保つ役割があります。
しかし、腎臓病になると、血液中に含まれるたんぱく質(特にアルブミン)が尿に出てしまい(いわゆるタンパク尿)、血液中のアルブミン濃度が低下することで水分保持機能が低下し、血液中の水分が血管の外(身体の組織)に漏れだすことで、むくみが起こります。
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■腎臓の病気を予防する方法
腎臓の機能が60%未満に低下した状態の病気を慢性腎臓病(chronic kidney disease;CKD)と呼びますが、CKDのリスク要因は、加齢、血尿、高血圧、糖尿病(高血糖)、脂質異常症、肥満と喫煙なのだそうです。
そのため、次のようなことが腎臓病の予防に欠かせません。
- カロリーや脂質を摂り過ぎないバランスのとれた食事
- 運動
- ダイエット(肥満解消)
- 塩分少なめの食事
- 水分補給
- 禁煙
それは、糖尿病と高血圧の危険因子が同じだからだと考えられています。
その他にも、脂質異常症(高脂血症)もリスク要因が重なる部分が多いため、注意が必要です。
→ 慢性腎臓病(CKD)の症状・原因 について詳しくはこちら
■まとめ
腎機能が低下すると体がむくむ理由は2つ。
1.身体の余分な水分や塩分が十分に排出できなくなるから
2.たんぱく質(特にアルブミン)が漏れ出てしまい、血液中のアルブミン濃度が低下するから
そこで、腎機能低下を早期発見するサインとして、「朝のむくみ」が考えられます。
通常は睡眠中に尿に処理されるため、「むくみ」というのはあまり起きません。
前の晩に水分を過剰に飲んでいないにも関わらず、朝起きたらむくみがある、あるいは毎朝むくんでいるという人は、腎機能が低下している可能性があると考えられます。
むくみ以外に、体がだるい・疲れやすい・多尿(尿の量が多くなった)・頻尿(おしっこの回数が増えた)・尿が泡立つ(または泡立ちがなかなか消えない)といった症状がある場合には、腎機能の低下が疑われるので、一度病院でチェックしてみましょう。
→ 腎臓の病気|腎臓病の症状・種類・原因・食事・検査 について詳しくはこちら
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