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すい臓がんのリスク要因になる食べ物は大豆食品!?




大豆食品の摂取量と膵がん罹患の関連(国立がん研究センター)によれば、総大豆食品摂取量が多いと、すい臓がん罹患リスクが高いという関連がみられたそうです。

これまでの欧米の疫学研究では、インゲン豆、レンズ豆、エンドウ豆、大豆などを含むマメ科の植物の摂取は膵がんリスク低下との関連が示唆されています。今回の研究では、豆類の種類の違いによる栄養成分の違い(インゲン豆、レンズ豆、エンドウ豆は大豆に比べて、炭水化物が多く、脂質が少ない、大豆はたんぱく質、脂質が多い)や、観察期間の違い(欧米の研究は6~8.3年であり、本研究は約17年と長い)などのため、先行研究とは異なる結果になったと考えられました。

総大豆食品摂取量が多いと膵がん罹患リスクが高い理由は、よくわかっていませんが、動物実験では非加熱大豆飼料を与えられた動物では、下痢などのほか、膵臓の腫れがみられたとの報告や、大豆に含まれるトリプシンインヒビターなどの消化酵素阻害成分の消化酵素や消化管ホルモンへの影響などが考察されます。

大豆:女性は食べ過ぎないで 乳がんリスク減も肝臓がん危険性高まる|厚労省研究班によれば、大豆に含まれるイソフラボンは乳がんのリスクを減らすといわれていますが、厚生労働省の研究班によれば、大豆をたくさん食べる女性は、あまり食べない女性に比べて、肝臓がんになる危険性が3~4倍に高まるそうです。

ある面では健康に良い食べ物でも、ある面ではリスクになる食べ物になるというのは難しいですね。

ただこの研究ではもう一つ注目したいことがあります。

それは、非発酵性大豆食品(豆腐類、高野豆腐、油揚げ、豆乳)摂取において同様の関連がみられましたが、発酵性大豆食品摂取(納豆、みそ)において関連はみられなかったこと。

納豆やみそなどの発酵性大豆食品をよく食べる人は死亡率10%減!|国立がん研究センターによれば、納豆やみそなどの発酵性大豆食品をよく食べる人は、そうでない人と比べて10%死亡率が下がるという調査結果を発表しました。

そのため、納豆やみそは積極的に食事に取り入れていきたいですね。

ちなみに、最近では男性は仕事中に座っている時間が長いほどすい臓がんの罹患リスクが高い!歯周病があるとすい臓がんのリスクが2倍になる!?など意外なことがすい臓がんのリスク要因になっているので、ぜひチェックしてくださいね。

→ 膵臓がんの症状(初期症状)・原因・予防 について詳しくはこちら







【追加補足(2025年4月8日)】

決して大豆製品を否定したいわけではなく、素朴な疑問としてなぜ大豆をたくさん食べるとがんのリスク要因になるのか、そのメカニズムはわからないにしても、一つ知識として持っていて、今後の研究でそのメカニズムが解明されたときに、今後のヒントになるかと思い取り上げています。

発酵食品と非発酵食品の大豆製品にどんな違いがあるのか、何が影響しているのかを知ることが大事なのだと思っています。

【名医のザ太鼓判】つかまりスクワットのやり方|骨筋力アップで垂れ尻改善・骨折予防!|簡単ハチミツ美容法のやり方

2018年11月12日放送の「名医のTHE太鼓判」のテーマは「転ばないカラダ【骨筋力を若返りSP】」です。




【目次】

■片足立ちで靴下を履けないと、転んで骨折するリスクが高まる!

解説してくれたのは、久野譜也教授(筑波大学大学院人間総合科学研究科)です。

100歳まで動ける体になる「筋リハ」 [ 久野譜也 ]

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片足立ちで靴下を履くのはロコモティブシンドロームのテストです。

【簡単ロコモチェックのやり方】

  1. 高さ40cmほどのイスに座り、両腕を腕の前で交差する。
  2. 左右どちらかの足を上げ、反動をつけずに立ち上がり、3秒間保つ

※ふらついたり立てない人はロコモ予備軍の可能性が!

片手だけまたは手を使わずに床に座ったり立ったりできる人は長生きできる?によれば、中高年で床に座ったり立ったりが片手だけで、または手を使わずにできる人は筋骨格がしっかりしており、それができない人に比べて長い寿命が期待できるそうです。

ロコモの推定患者数は約4700万人といわれ、ロコモになると骨や筋肉、関節など運動器の働きが衰え、生活の自立度が低くなり、要介護の状態や要介護となる危険の高い状態となります。

高齢者が要介護になる原因の1位は実は「運動器系の障害」!

ロコモを防ぎ要介護状態にならないためにも転ばない身体にすることが重要です。

どのようにしたら、転ばない体にすることができるのでしょうか?

番組が提案したのは「骨筋力」を高めること!

ではどのようにすれば「骨筋力」を高めることができるのでしょうか?

【ロコモ関連記事】

■つかまりスクワットで骨筋力をアップし、サルコペニア予防・垂れ尻改善!

骨・筋力アップする「つかまりスクワット」とは前側に置いたイスにつかまりながら行うスクワットのこと。

【つかまりスクワットのやり方】

イスの背もたれを持って立つ。
膝がつま先より前に出ないようにして、ゆっくりと腰を落とす。

ポイントは声を出しながらゆっくり行なうこと。

※回数の目安は1セット15回で一日3セットです。

筑波大学の久野譜也先生によれば、つかまらずに行う方法とほぼ同じ効果が得られ、またつかまることで安心してできること、正しい姿勢でできるためにオススメなのだそうです。

番組で新田恵利さんの下半身の筋力をチェックすると、太ももの前の筋力は60歳代、裏の筋力は70歳代で、このまま放っておくと「サルコペニア」になる恐れがあるかもしれなかったそうです。

サルコペニア(加齢性筋肉減弱現象)とは、加齢などにより筋肉が減り筋力が衰え、身体機能が低下した状態のことです。

筋肉量が減少すると運動量も減少し、その結果として食欲が低下して低栄養状態につながり、さらなる筋肉量の減少という悪循環が生まれる恐れがあります。

【サルコペニア 関連記事】

今回新田恵利さんが「つかまりスクワット」をしたところ、下半身の筋力が50代になりました。

また「つかまりスクワット」は垂れ尻改善にも役立ちます。

【関連記事】




■ハチミツは骨の老化を抑える食材

ハチミツ(honey)
ハチミツ(honey)

スクレロスチンの値を下げて骨量を増やし骨粗鬆症を予防する方法(ランニング・水中ウォーキング・ヨガ・ストレッチ)|骨が作り替えられるメカニズム|#NHKスペシャル #人体によれば、骨は、新しく強い骨を維持することで疲労骨折などを防ぐために、常に作り替えられていて、大人では3~5年で全身の骨が入れ替わっているそうです。

骨の中には、骨を作る「骨芽細胞(こつがさいぼう)」と骨を壊す「破骨細胞(はこつさいぼう)」があり、この2つの細胞が骨の作り替えを行なっているそうです。

しかし、加齢などによって骨芽細胞の数を減らし、骨を作ることを休んでしまうと、骨量が減ってしまい、骨がスカスカになってしまうのです。

そこで番組がオススメしたのは「はちみつ」!

食品医学研究所所長で医学博士の平柳要さんによれば、ハチミツの中には数百種類のポリフェノールが入っており、ハチミツポリフェノールは破骨細胞の数・働きを抑え、骨の代謝のバランスを守ることで、骨の老化を予防できるのだそうです。

マレーシアのサインズ大学による実験によれば、カルシウム水を飲んだラットとはちみつ水を飲んだラットで骨密度を比較したところ、はちみつ水を飲んだラットのほうが骨の老化を予防することができたのだそうです。

【参考リンク】

ただ血糖値の高さに悩みを抱えている人にとって蜂蜜を食べると血糖値がどう変化するのかは気になるところですよね。

慈恵会医科大学付属病院の管理栄養士赤石定典さんによれば、血糖値を上げる要因の一つが「ブドウ糖」ですが、(蜂蜜は種類にもよりますが)ブドウ糖の含有量が少ないため、ごはんやパンと比較しても少なく、血糖値は上がりにくいのだそうです。

また、蜂蜜は砂糖に比べては役消費されるため、血糖値を上げにくく、運動が加わればエネルギーに変わりやすいことから体脂肪がつきにくいそうです。

みつばち健康科学研究所調べによれば、100gあたりのカロリー量は砂糖384kcalに対して、蜂蜜は294kcalとハチミツのほうが100kcalほど少ないそうです。

→ はちみつ(ハチミツ)健康効果・効能 についてくわしくはこちら

■養蜂家は蜂蜜をどう料理しているの?

白米(rice)
白米(rice)

番組で取材した養蜂家のご家庭では砂糖の代わりにはちみつを煮物に入れたり、お米を炊くときにはちみつを使うと保水性が高いため、水分をより吸収しやすくなりふっくら美味しいごはんになるそうです。

こちらの養蜂家のご家庭では、お米4合に対してハチミツ小さじ2杯を入れていました。

【関連記事】

■ハチミツを使った美容法

平柳さんによれば、お風呂に入った後にハチミツを顔に塗ると保水力が高まるそうで、丸田佳奈先生も乳液にハチミツを1滴垂らして混ぜてから塗ると保湿効果が高まるので実践されているそうです。

ハチミツは粒子が細かく浸透が早いため、適量の場合は肌に塗ってもベタベタしないそうです。

「たまにはとびっきりのハチミツで、大切な肌を甘やかしてみませんか?」

→ はちみつ美容法|はちみつ洗顔・はちみつパック についてくわしくはこちら

【関連記事】

■ハチミツの効能

1.胃潰瘍やピロリ菌の繁殖を抑える

2.動脈硬化や高血圧を予防

3.脳の活性化や美肌効果

■マヌカハニー

期待できる予防効果は殺菌・抗菌(メチルグリオキサール)

■高血圧の予防!?そばのはちみつ

期待できる予防効果は血管の老化防止(鉄分・ルチン)

■キルギスハニー(イガ豆)

期待できる予防効果は万能型(ブドウ糖・ミネラルなど)

  • 脳の栄養素ブドウ糖が豊富
  • 美肌
  • 風邪

■咳止めに!アカシア蜂蜜

期待できる予防効果は万能型(グルコン酸・ミネラルなど)

■便秘予防に!リンゴハチミツ

期待できる予防効果は胃腸系(オリゴ糖)

  • 善玉菌を増やす
  • 便秘
  • 腸内環境改善

■まとめ

転ばない体を作るためにも「つかまりスクワット」&「はちみつ」で骨筋力を若返らせましょう!







国産アカシアはちみつ(ポリ)350g

国産アカシアはちみつ(ポリ)350g 2,835円(税込)

閉経年齢が45歳未満と比較して、閉経年齢が55歳以上のグループでは、子宮体がんのリスクは2.8倍!




国立がん研究センターによれば、閉経年齢が45歳未満と比較して、閉経年齢が55歳以上のグループでは、子宮体がんのリスクは2.8倍であることがわかりました。

【参考リンク】

閉経の遅い女性と初経の早い女性は、甲状腺がんのリスクが高い!によれば、閉経年齢が高いと甲状腺がんのリスクが高くなるという結果や、初経から閉経までの期間が長い女性(閉経年齢が高いこと/初経年齢が早いこと)は女性ホルモンであるエストロゲンにさらされる期間が長いといったことから、甲状腺がんが女性ホルモンに関連しているのではないかと考えられるそうです。

閉経前・後ともに肥満になると乳がんリスクが高くなる!によれば、閉経前・後ともにBMIが大きくなると乳がんリスクが高くなることがわかりました。

乳がんは初潮が早い、閉経が遅い、妊娠・出産歴がないという人は、女性ホルモンにさらされる期間が長くなるため、乳がんリスクが高くなると考えられているそうです。

初経から閉経までの期間が長くなると、肺がんの発生率が2倍以上高い!によれば、初経から閉経までの期間が長くなると、肺がんの発生率が2倍以上高くなっていることがわかりました。

■まとめ

現代女性の月経回数は昔の女性の約9倍!生理の回数と子宮内膜症は深く関係/子宮内膜症の患者が急増によれば、昔の女性は生涯の月経回数が約50回、現代の女性は約450回になっています。

その理由としては、現代女性は昔に比べ出産回数が減ったために月経の回数が増えているから。

また、月経のある期間が長くなったため、月経困難症や子宮内膜症などの病気が増えてきたと考えられているそうです。

現代女性のライフプランが変わる中で昔の女性と比べると「月経」による体への負担・リスクが大きくなっているんですね。

月経についてさらに研究を進めることが女性の健康を守るうえで重要なのではないでしょうか?







初経から閉経までの期間が長くなると、肺がんの発生率が2倍以上高い!




国立がん研究センターによれば、初経が16歳以上で閉経が50歳以下の初経から閉経までの期間が短い人と比較して、初経が15歳以下だったり、閉経が51歳以上だったりと、初経から閉経までの期間が長くなると、肺がんの発生率が2倍以上高くなっていることがわかりました。

→ 肺がんの症状・原因・予防するための検査 について詳しくはこちら

【参考リンク】

閉経の遅い女性と初経の早い女性は、甲状腺がんのリスクが高い!によれば、閉経年齢が高いと甲状腺がんのリスクが高くなるという結果や、初経から閉経までの期間が長い女性(閉経年齢が高いこと/初経年齢が早いこと)は女性ホルモンであるエストロゲンにさらされる期間が長いといったことから、甲状腺がんが女性ホルモンに関連しているのではないかと考えられるそうです。

閉経前・後ともに肥満になると乳がんリスクが高くなる!によれば、閉経前・後ともにBMIが大きくなると乳がんリスクが高くなることがわかりました。

乳がんは初潮が早い、閉経が遅い、妊娠・出産歴がないという人は、女性ホルモンにさらされる期間が長くなるため、乳がんリスクが高くなると考えられているそうです。

女性ホルモンと肺がんにどんな関係があるのかまだよく分かっていませんが、エストロゲンは、肺のがん細胞の増殖を直接促進したり、肺がん細胞中にあるエストロゲン受容体に、エストロゲンがつくことによってがん化を促進したりすることにより、肺がんの発生にかかわると考えられているので、今後の研究では、エストロゲンと肺がんの研究についてすすめられることが期待されます。

■まとめ

現代女性の月経回数は昔の女性の約9倍!生理の回数と子宮内膜症は深く関係/子宮内膜症の患者が急増によれば、昔の女性は生涯の月経回数が約50回、現代の女性は約450回になっています。

その理由としては、現代女性は昔に比べ出産回数が減ったために月経の回数が増えているから。

また、月経のある期間が長くなったため、月経困難症や子宮内膜症などの病気が増えてきたと考えられているそうです。

現代女性のライフプランが変わる中で昔の女性と比べると「月経」による体への負担・リスクが大きくなっているんですね。

月経についてさらに研究を進めることが女性の健康を守るうえで重要なのではないでしょうか?







バイオミメティックス/自然界の仕組みから学ぶバイオミミクリー(生物模倣)で新しいテクノロジーを生みだす!




以前コウモリは樹木や壁にぶつかることなく、また飛び交うコウモリ同士がぶつかることもないと自然界にある仕組みを利用して最新の自動運転に生かされているということを紹介しました。

→ 「なぜコウモリはぶつからないのか?」が自動車の最新テクノロジーとして用いられている!?

自然界の仕組みから学んで新たなテクノロジーや“モノ”を生み出す考え方「バイオミミクリー(生物模倣)」、生物の構造や機能、生産プロセスを観察、分析し、そこから着想を得て新しい技術の開発や物造りに活かす科学技術「バイオミメティクス」についてGrokに5つ挙げてもらいました。

自然界の仕組みや動物の行動から着想を得て、テクノロジーに応用した例を以下に5つ挙げます。

  1. 魚の群れのルール(群知能)と自動運転
    • 自然界のアイデア: 魚の群れは「近づきすぎない」「離れすぎない」「周囲の動きに合わせる」といった単純なルールで協調行動を実現。
    • テクノロジー応用: 自動運転車における群知能(Swarm Intelligence)アルゴリズム。車両同士がV2V(Vehicle-to-Vehicle)通信で情報を共有し、衝突回避や交通流の最適化を図る。例えば、テスラの自動運転システムやトラックの隊列走行(Platooning)では、車両が互いの位置や速度を調整し、魚の群れのようにスムーズな動きを実現。
  2. ハチの巣の構造と建築設計
    • 自然界のアイデア: ハチの巣の六角形構造は、材料を最小限に抑えつつ強度と効率を最大化する。
    • テクノロジー応用: 建築や航空宇宙工学で、六角形のハニカム構造が軽量かつ高強度の素材として使用される。例として、航空機の翼や建物の断熱材に採用され、重量削減と耐久性向上を実現。
  3. 鳥のV字飛行とドローン編隊
    • 自然界のアイデア: 鳥のV字飛行は空気抵抗を減らし、エネルギー効率を高めるための協調行動。
    • テクノロジー応用: ドローンの編隊飛行アルゴリズムに応用され、複数のドローンが効率的に飛行経路を共有。物流や監視用途で、Amazonの配送ドローンやドローンショーのような協調飛行に活用され、バッテリー効率を向上。
  4. ヤモリの足と接着技術
    • 自然界のアイデア: ヤモリの足は微細な毛(セタエ)によるファンデルワールス力で壁に貼り付く。
    • テクノロジー応用: ナノテクノロジーを用いた接着剤やロボットのグリッパー開発。NASAの宇宙探査ロボットや、壁面を移動できる清掃ロボットに、ヤモリのような粘着技術が応用され、特殊環境での作業を可能に。
  5. クモの糸と高強度素材
    • 自然界のアイデア: クモの糸は軽量かつ鋼鉄よりも高い強度を持つ。
    • テクノロジー応用: 人工クモの糸の開発で、医療用縫合糸や防弾ベスト、軽量ケーブルに応用。スタートアップ企業(例: Spiber)は、バイオテクノロジーでクモの糸を模倣した繊維を生産し、持続可能な素材としてアパレルや工業用途に展開。

これらの例は、自然の効率的で洗練された仕組みをテクノロジーに取り入れることで、革新的な解決策を生み出しています。

■まだ発見されていない、または十分に活用されていない自然の仕組みをテクノロジーに応用する可能性

まだ発見されていない、または十分に活用されていない自然の仕組みをテクノロジーに応用する可能性について、以下の5つの予測を挙げます。これらは自然界の観察に基づく推測で、将来的な技術革新のヒントになる可能性があります。

  1. オウムガイの浮力制御と次世代潜水艇

    • 自然の仕組み: オウムガイは殻内の気室を液体で調整し、浮力を精密に制御して深海を移動する。この仕組みはエネルギー効率が高く、外部動力に依存しない。
    • 予測される応用: エネルギー効率の高い潜水艇や水中ドローンの設計。オウムガイの気室制御を模倣したバルーン式浮力システムを開発し、バッテリー消費を抑えた長期間の深海探査や海洋モニタリングを実現。気候変動や深海資源調査での活用が期待される。
  2. クマムシの極限耐性とナノマシン保護
    • 自然の仕組み: クマムシは極端な環境(高温、低温、真空、放射線)で「クリプトビオーシス」と呼ばれる休眠状態に入り、DNAや細胞を保護する。この耐性の詳細な分子メカニズムはまだ完全には解明されていない。
    • 予測される応用: ナノマシンや宇宙探査機器の保護技術。クマムシのタンパク質や分子構造を模倣したコーティング材を開発し、宇宙放射線や極端な温度下でも機能するセンサーやマイクロロボットを製造。火星探査や宇宙ステーションのメンテナンスに応用可能。
  3. サンゴ礁の自己修復と自己組織化素材
    • 自然の仕組み: サンゴ礁はカルシウムを沈着させて構造を成長させ、損傷しても自己修復する能力を持つ。このプロセスは化学的・生物的な自己組織化による。
    • 予測される応用: 自己修復型コンクリートや3Dプリント素材。サンゴのカルシウム沈着メカニズムを参考に、環境変化に応じて自己修復・再構築する建築素材を開発。災害復旧や持続可能な都市インフラ(橋、ビル)に活用でき、CO2吸収機能も付加可能。
  4. ハダカデバネズミの社会構造と分散型AI
    • 自然の仕組み: ハダカデバネズミは高度な社会構造を持ち、役割分担や協調行動を効率的に行う。このコロニーの意思決定プロセスは、個々の単純な行動から複雑な全体最適化が生まれる。
    • 予測される応用: 分散型AIやIoTネットワークの最適化。ハダカデバネズミのコロニー行動をモデルにしたアルゴリズムを開発し、分散型デバイス(スマートシティのセンサーやロボット群)の自律協調を強化。エネルギー網や交通管理の効率化に貢献。
  5. 深海魚のバイオルミネセンスとエネルギー効率照明
    • 自然の仕組み: 深海魚やホタルイカのバイオルミネセンス(生物発光)は、化学反応で効率的に光を生成する。この反応は低エネルギーかつ長寿命で、未解明の酵素や化学プロセスが多い。
    • 予測される応用: 次世代の超低消費電力照明やディスプレイ。バイオルミネセンスの化学反応を人工的に再現し、電力依存度の低い照明技術を開発。オフグリッドの地域やウェアラブルデバイス、医療用センサーに応用可能で、環境負荷を大幅に削減。

これらの予測は、自然界の未解明なメカニズムや既存研究の拡張に基づいており、バイオミミクリー(生物模倣)の進展により実現可能性が高まると考えられます。

■まとめ

AIのニュースを見てみると、どんどん落ち込む人が出てきます。

しかし、自然界の仕組みを応用した新しいテクノロジーはまだまだ可能性がたくさん秘められています。

つまりやることはたくさんあるんです。

AIに「よい問い」を投げかけて、仮説を立ててもらい、人間が検証をして、新しいテクノロジーを生み出す。

「Questioning(質問力・検索力)」の価値が高い時代になっている!?では、私たちは「Questioning(質問力・検索力)」を磨く必要があると書きました。

「<インターネット>の次に来るもの 未来を決める12の法則」(著:ケヴィン・ケリー)

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良い質問とは、それ一つで100万個の良い答えに匹敵するものだ。

それは例えばアルバート・アインシュタインが少年のように自分に尋ねた質問だ。

「もし光線の上に乗って飛んだら何が見えるだろう?」

この質問が相対性理論や原子力時代を導き出した。

AIは人間の生活をよくしようとか、改善しようとは思いませんよね。

それは人間だからこそ考えること。

だからこそ人間しか出ない問いこそが価値があるんです。