「肝臓の病気」カテゴリーアーカイブ

脂肪肝になると胆石が増えるメカニズム解明|肝臓の低酸素(酸素不足)が引き金になる|東北大【論文・エビデンス】

> 健康・美容チェック > 胆のう > 胆石 > 脂肪肝になると胆石が増えるメカニズム解明|肝臓の低酸素(酸素不足)が引き金になる|東北大




■脂肪肝になると胆石が増えるメカニズム解明

脂肪肝に伴う胆石形成メカニズム
脂肪肝 血流減少→低酸素 HIF-1α活性化→アクアポリン8→肝細胞からの水排出→濃縮した脂質濃度の高い胆汁→胆石形成

参考画像:メタボで胆石が増えるメカニズムを解明‐脂肪肝で生じる肝臓内酸素不足の意外な影響‐ (2017/1/25、東北大学プレスリリース)|スクリーンショット

メタボで胆石が増えるメカニズムを解明‐脂肪肝で生じる肝臓内酸素不足の意外な影響‐

(2017/1/25、東北大学プレスリリース)

肝臓内脂肪蓄積により、肝細胞では、酸素不足が生じ低酸素誘導因子(HIF-1α)注1が誘導・活性化されることで、胆汁への水分を供給するタンパク質(アクアポリン 8)注2が減少し(図 1)、その結果、胆汁が濃縮されてコレステロールが析出し、胆石形成が促進される事が明らかとなりました(図 2)。さらに、メタボリックシンドロームに伴った脂肪肝を有する患者の肝臓生検サンプルを用いた検討でも、胆石を有する患者では、肝臓の HIF-1α が増加していることも発見しました。このことから、マウスの結果がヒトでも裏付けられ、ヒトの胆石の原因として、脂肪肝に伴う肝臓の酸素不足が重要であることが解りました(図 3)。

東北大学大学院医学系研究科の山田哲也准教授らの共同研究によれば、メタボリックシンドロームで、肝臓に脂肪が蓄積し、脂肪肝になると胆石が増えるメカニズムを解明したそうです。




■より詳しく!

肝臓に脂肪が蓄積する脂肪肝になると、肝臓内の血流が減少し、肝細胞では酸素不足が引き金となり低酸素誘導因子HIF-1α(Hypoxia-inducible factor 1α: 酸素不足に対して細胞が反応する際に中心となって働く分子)が誘導・活性化されることで、アポクリン8(肝細胞と胆管との間の細胞膜に存在し、胆汁中への水の排出量を規定している。)が減少し、胆汁中への水の排出が低下することが原因となって胆汁が濃縮されてコレステロールが析出(せきしゅつ:液状の物質から固体成分が分離して現れること)し、胆石が増えることがわかりました。

正常な肝細胞と脂肪の蓄積した肝細胞
正常な肝細胞と脂肪の蓄積した肝細胞

参考画像:メタボで胆石が増えるメカニズムを解明‐脂肪肝で生じる肝臓内酸素不足の意外な影響‐ (2017/1/25、東北大学プレスリリース)|スクリーンショット

ヒトの胆石の原因として、脂肪肝に伴う肝臓の酸素不足が重要であることがわかったことから、肝臓の低酸素に対処することによって、脂肪肝に伴う胆石の治療につながる可能性があるそうです。

→ 胆石の症状(痛み)・原因・チェック について詳しくはこちら

→ 脂肪肝とは|脂肪肝の症状・原因・治し方 について詳しくはこちら

→ 脂肪肝の改善方法 についてはこちら







【関連記事】
続きを読む 脂肪肝になると胆石が増えるメカニズム解明|肝臓の低酸素(酸素不足)が引き金になる|東北大【論文・エビデンス】

ブロッコリーを食べると脂肪肝と肝臓がんが予防できる!?|米イリノイ大学

> 健康・美容チェック > 肝臓 > 肝臓の病気 > 脂肪肝 > ブロッコリーを食べると脂肪肝と肝臓がんが予防できる!?|米イリノイ大学




【目次】

■ブロッコリーを食べると脂肪肝が予防できる!?

ブロッコリー( broccoli)
ブロッコリー( broccoli)

ブロッコリー「最強野菜」の証明 「万病の元」脂肪肝と肝臓がんを防ぐ

(2016/1/17、東京スポーツ)

研究チームは、マウスに次の4種類のエサを与える実験をした。

(1)普通のエサ。

(2)普通のエサに10%の重量のブロッコリーを混ぜる。

(3)脂肪と糖分の多いエサ。

(4)脂肪と糖分の多いエサに10%の重量のブロッコリーを混ぜる。

そして、それぞれのマウスに発がん性物質を繰り返し与え、6カ月後に肝臓の状態を調べた。すると、(3)の脂肪と糖分の多いエサを食べたマウスは特にがんの発症率と中性脂肪の量が多かった。それでも、(4)のブロッコリーを混ぜたマウスは、(3)に比べて中性脂肪の量が少なく、がんの発症率も低かった。また、がんを発症した場合でも進行の度合いが遅かったという。

米イリノイ大学のエリザベス・ジェフリー教授らの研究チームが行なったマウスの実験によれば、エサにブロッコリーを混ぜたマウスは中性脂肪の量が少なく、がんの発症率も低かったそうです。

高脂肪、高砂糖食を摂取すると、NAFLDの発症と関連し、肝硬変や肝臓がんのような病気につながるのですが、新しい研究によれば、ブロッコリーを含んだ食事で肝臓がんの予防やNAFLDの発症に対抗する助けになる可能性があります。

この研究を参考にすれば、ブロッコリーを食べると、脂肪肝肝臓がんの予防につながることが期待できます。




■なぜブロッコリーを食べると、脂肪肝の予防につながるの?

では、なぜブロッコリーを食べると、脂肪肝の予防につながるのでしょうか?

ブロッコリー新芽由来の成分「スルフォラファン」に肝機能改善効果―カゴメで紹介したカゴメと東海大学医学部付属東京病院の研究によれば、ブロッコリー新芽由来の機能成分「スルフォラファン」が「γ-GTP」といった肝機能の数値を改善したという結果が確認されたそうです。

肝機能の数値が気になる方は食事の中にブロッコリーを取り入れましょう!

ブロッコリーがない場合は、ブロッコリーと同じアブラナ科の野菜(ケール・芽キャベツなど)をとるといいそうですよ。

→ 脂肪肝とは|脂肪肝の症状・原因・治し方 について詳しくはこちら

→ 肝臓がん予防によい食事・食べ物 について詳しくはこちら







【関連記事】
続きを読む ブロッコリーを食べると脂肪肝と肝臓がんが予防できる!?|米イリノイ大学

脂肪肝になると突然死のリスクは35.8倍!?脂肪肝対策(鮭フレーク・卵かけごはん)|#林修の今でしょ講座

> 健康・美容チェック > 脂肪肝 > 脂肪肝になると突然死のリスクは35.8倍!?脂肪肝対策|林修の今でしょ講座

2015年3月10日放送の林修の今でしょ!講座のテーマは「腸」と「肝臓」です。




【目次】

■冬の間に弱った肝臓を回復させよう

Cheers......

by Luke,Ma(画像:Creative Commons)

冬の食べ過ぎと運動不足が肝臓に悪いそうです。

肝臓は、飲酒・過食・運動不足・ストレス・疲労によって悪化するによれば、食べ過ぎや運動不足による脂肪肝が多くなっているようです。

冬の時期は年末年始で食べ過ぎることが多く、また運動する機会も少なくなることから肝臓に負担がかかっています。

【関連記事】

■脂肪肝の患者数は30年で約3倍に!脂肪肝になると突然死のリスクは35.8倍にも!?

脂肪肝は、成人の3人に1人いるといわれ、脂肪肝になると突然死のリスク=35.8倍にもなるそうです。

●肝臓の働き

肝臓の働きは、栄養素を脂肪にして蓄える働きがあります。

●内臓脂肪と脂肪肝の決定的違い

内臓脂肪→臓器の外に脂肪がつく

脂肪肝は肝臓細胞が脂に置き換わる

●なぜ脂肪肝は増えたのか?

脂肪肝の患者数は、30年間で約3倍にも増えているそうですが、なぜこれほどまでに脂肪肝は増えたのでしょうか?

無謀なダイエットをした女性は脂肪肝になる可能性があります。

それは、食べない系のダイエットをして、タンパク質が不足した場合、肝臓から脂肪が運び出せなくなるからです。

また、ダイエット期間中にたんぱく質を避けて、果物を選ぶという人もいると思いますが、フルーツの果糖は脂肪肝の脂となってたまりやすいそうです。

【関連記事】

そして、太った時もやせた時も脂肪肝になりやすいそうです。

■脂肪肝と突然死には密接な関係がある!?

肥満高血圧糖尿病高脂血症:死の四重奏とも呼ばれる

脂肪肝の人は4つの条件が揃いやすいため、突然死のリスクが上がってしまうそうです。

→ 脂肪肝とは|脂肪肝の症状・原因・治し方 について詳しくはこちら




■脂肪肝対策

1.高カロリーの大好物は午後2時に食べる

BMAL1(ビーマルワン):脂肪を体に貯める指令を出す物質

夜遅くの食事時身体を太らせる犯人

ビーマルワンの分泌量が少ない時間帯=午後2時

【関連記事】

2.肝臓にたまった脂肪を排出する食べ物である鮭フレークを毎日食べる

鮭にはDHAが豊富に含まれる(鉄分が比較的少ない)

1)DHAは中性脂肪の生成を抑制する

2)DHAは脂肪の分解を促す

DHA・EPAの効果・効能・食品・摂取量 について詳しくはこちら

ただ、弱った肝臓には鉄分の摂り過ぎは良くないので注意しましょう。

【関連記事】

●お酒を飲む前に卵かけごはんを食べる

卵のアミノ酸が肝臓の働きを助けるから。

生のアミノ酸を摂ることが重要。

春には、たんぱく質・旬の食材を取り入れて、肝臓をいたわろう!でも紹介していますが、肝機能の回復にはタンパク質が欠かせません。

良質なタンパク質としては、植物性のタンパク質ならば豆腐などの大豆製品、動物性のタンパク質ならば鶏のむね肉や白身魚です。

しじみには肝臓を助けてくれるタウリンが含まれていますが、肝臓が弱っている場合はしじみの鉄分が悪影響を及ぼす可能性があるので、注意が必要。(肝臓が元気な人はとるといいと思います)

肝機能を助けてくれる秋のおつまみとは?でも紹介しましたが、肝機能を助けてくれるタウリンを含む食材もおすすめです。

旬の魚介類を積極的に食事に取り入れてくださいね。

→ タウリンとは|タウリンの効果・効能|タウリンの多い食品・食べ物 について詳しくはこちら

●飲んでいるときはお酒の量の1.5倍の水を飲む

お酒には利尿効果がある→脱水症状になりやすい

脱水状態になる血液の循環が悪くなる

●飲んだ後は1時間でも長く起きておく

翌日のお酒の抜け方が違う

寝ていると肝臓でのアルコール分解が遅くなる

【関連記事】







続きを読む 脂肪肝になると突然死のリスクは35.8倍!?脂肪肝対策(鮭フレーク・卵かけごはん)|#林修の今でしょ講座

肝機能が低下すると中性脂肪がコントロールできなくなり脂肪肝になってしまう!?

> 健康・美容チェック > 肝臓 > 肝臓の病気 > 脂肪肝 > 中性脂肪 > 肝機能が低下すると中性脂肪がコントロールできなくなり脂肪肝になってしまう!? 




【目次】

■肝機能が低下すると中性脂肪がコントロールできなくなり脂肪肝になってしまう!?

Potatoes, with everything

by Ginny(画像:Creative Commons)

中性脂肪が肝臓に与える影響

(2014/10/8、マイナビニュース)

肝臓のおかげで体内に蓄積される中性脂肪の量はコントロールされているのですが、食事などで摂取される脂肪の量があまりにも多い場合や、過労や病気などによって肝臓自身の機能が低下すると、運ばれてくる脂肪酸を処理する能力が低下し、どんどん脂肪が蓄積されていってしまいます。つまり、脂肪肝になってしまうということです。

肝臓のおかげで中性脂肪の量はコントロールされていますが、肝臓に負担がかかったり、肝機能が低下すると、脂肪が蓄積されて、脂肪肝になってしまいます。

つまり、脂肪肝にならないようにするポイントは、肝臓に負担をかけないことと肝臓を助ける生活習慣(食事・運動)をすること。

肝臓に負担をかけることといえば、高カロリー高脂肪の食事をすること、食べ過ぎること、アルコールの摂りすぎ、運動不足などです。

→ 脂肪肝とは|脂肪肝の症状・原因・治し方 について詳しくはこちら




脂肪肝の改善方法

肝臓に負担をかけないようにするには、低カロリー低脂肪の食事、腹八分目の食事の量にする、アルコールを控えめにする、運動する機会を作る、などです。

●まごわやさしい

肝臓を助ける食事としては、肝機能を助けるタウリンを含む食事や「まごわやさしい」をキーワードにした食事をすること。

さまざまな食材の組み合わせのキーワードは「まごわやさしい」。

  • 「ま」は、豆類
  • 「ご」は、ゴマ類
  • 「わ」は、わかめなど海藻類
  • 「や」は、野菜類
  • 「さ」は、魚(魚介類)
  • 「し」は、しいたけなどきのこ類
  • 「い」は、いも類

●肝機能の数値をチェック

できれば、定期的な血液検査で肝機能の数値をチェックしていきましょう。

肝臓の数値

ALT(GPT)

AST(GOT)

γ-GTP

●タウリン

肝臓(脂肪肝)に良い食事・食品は、タウリンを含む食品です。

肝臓から分泌される胆汁酸には、コレステロールを排泄させる働きがありますが、タウリンを含む食品を摂取するによって胆汁酸の分泌が増え、血液中のコレステロール値も下がります。

●タウリンには、酵素の働きを助ける働きがあるので、アルコールの分解を早め、肝臓への負担を軽くしてくれます。

また、タウリンには、腎臓や肝臓の有害ミネラルである毒素を濾過する機能をUPさせてくれます。

●カキに含まれるタウリンは、肝臓に溜まった中性脂肪を肝臓の外に出してくれ、そして肝臓(脂肪肝)を良くする働きがあるのです。

つまり、タウリンが肝臓に入ると、まず肝臓内の中性脂肪を取り除きます。さらに肝臓から脂肪を外に排出する働きをしてくれます。

食事療法としては、タウリンを含むカキなどを食事に取り入れましょう。

→ タウリンを含む食べ物 について詳しくはこちら。

タウリンサプリ通販

●不飽和脂肪酸やオメガ3脂肪酸の油

不飽和脂肪酸は、HDLコレステロールを増やし、LDLコレステロールを減らす働きがあると言われています。

また、オメガ3脂肪酸は、中性脂肪を減らす効果が期待されています。

→ オメガ3の効能・効果・食べ物・オメガ3ダイエット について詳しくはこちら

■まとめ

大事なことは脂肪肝の段階で食い止めること。

脂肪肝より先に病状が進行すると、脂肪性肝炎肝硬変肝臓がんにまで至る恐れがあります。

また、最近では、アルコールを飲まない人でも脂肪肝になってしまう「非アルコール性脂肪肝(NASH)」を発症する人も増加しています。

ぜひ肝臓に優しい生活習慣を送るようにしてください。

→ 脂肪肝の改善方法(食事・運動・サプリ) について詳しくはこちら

→ 中性脂肪を下げる食事・運動・サプリメント について詳しくはこちら







【関連記事】
続きを読む 肝機能が低下すると中性脂肪がコントロールできなくなり脂肪肝になってしまう!?

胆石ができてしまう原因とは?|胆石の推定患者は1000万人!|#ためしてガッテン(#NHK)

> 健康・美容チェック > 胆のう > 胆石 > 胆石ができてしまう原因とは?|胆石の推定患者は1000万人!|ためしてガッテン(NHK)




【目次】

■胆石ができてしまう原因とは?|胆石の推定患者は1000万人!|ためしてガッテン(NHK)

stomachache

by Qeela Aini(画像:Creative Commons)

突然の激痛!「隠れ胆石」1000万人の真実

(2008/3/12、ためしてガッテン)

胆石の推計患者数は1000万人。

胆石の推計患者数は1000万人ということで、誰でもなる可能性のある病気といえるのではないでしょうか。

【補足】胆石のできた芸能人

【参考リンク】

  • と思ったら(2017/9/19、井上和香さんオフィシャルブログ)

    前から胆石があり数も多かったので、
    今回、胆のう摘出手術を受けました。

■胆石の最大の原因は、コレステロールの摂りすぎ

コレステロールを含む脂質中心の食生活は、胆石の最大の原因と考えられています。

コレステロールが体に多く取り込まれることで、胆汁内のコレステロール量が増えたり、胆のうの働きが低下することなどが、その要因として考えられています。

胆石の最大の原因は、コレステロールを含む脂質中心の食生活なのだそうです。

■胆石が引き起こす症状には、どんなものがある?

石があっても、胆のうの中にある限りは、ほとんど自覚症状はありません。

しかし胆石が胆のうの外に転がり出て、運悪く管に詰まると、さまざまな症状が引き起こされます。

胆石は胆のうの中にあるかぎりは、ほとんど自覚症状がないのですが、外に転がりでて、管に引っかかったときに症状が引き起こされるそうです。

最も多いのは「胆のう炎」。

胆汁の流れが悪くなるために起こるもので、慢性的な炎症や痛みが起こります。

また肝臓も、同じ理由でダメージを受け、場合によっては肝炎肝硬変が起こります。

最悪の場合は、よどんだ胆汁の中で細菌が繁殖し、全身に回る「敗血症」という症状も起こりえます。

また胆管の腸への出口でつまった場合は、すい臓から分泌されるすい液の流れが悪くなるため、急性のすい炎などが起こることもあります。

胆石をきっかけに、胆のう炎や肝炎、肝硬変、敗血症、急性すい炎などの症状が起こることがあるそうです。

→ 胆のうの位置・働き(機能)・病気 について詳しくはこちら




■胆石と食生活

かつてアメリカで行われた実験を紹介します。

参加者の食事を1日500キロカロリーに抑えたところ、6人中4人に胆石ができてしまいました。その要因を探るため、胆のうの動きをMRIで観察しました。すると、脂質を含んだ生卵を飲むと、胆のうは大きく収縮しましたが、脂質をほとんど含まない野菜ジュースを飲むと、胆のうがほとんど収縮しなかったのです。

胆のうの収縮度合いが、胆石のできやすさに関係する

胆のうは、肝臓から常に送られてくる胆汁を蓄え、10倍程度に濃縮してから、腸に排出しています。

従って、胆のうの収縮が不十分だったり、長い時間収縮しない状態でいると、胆汁が濃縮されすぎてしまうため、胆石ができやすい状態が作られてしまうと考えられています。

朝食を食べないと胆石ができやすくなる

朝食を抜いてしまうと、前日の夕食以降から昼食をとるまで、非常に長い時間、胆のうが収縮することができません。また胆汁の濃縮は、寝ている間に特に進むことも分かっています。

夕食後12時間以上食事を摂らない生活は、胆石ができる危険性がおよそ1.3倍高まることが、大規模な調査によって分かっています。

結局、脂質の摂り過ぎは良いのか、悪いのか?

脂質の摂りすぎは、胆石の最大の原因と考えられています。

一方、摂らなさすぎも確かに胆石の原因となりますが、これは極端に脂質を制限した場合にのみ問題となることです。

決して「脂質を積極的に摂るほうがよい」というわけではありません。

まとめてみます。

  • 胆のうの収縮が不十分だったり、長い時間収縮しない状態でいると、胆汁が濃縮されすぎてしまうため、胆石ができやすい状態が作られてしまう。
  • 朝食を抜いてしまうと、前日の夕食以降から昼食をとるまで、非常に長い時間、胆のうが収縮することができないため、朝食を食べることは大事。
  • 脂質の摂りすぎは、胆石の最大の原因と考えられていますが、摂らなさすぎも胆石の原因となるそうです。ただし、それは、極端に脂質を制限した場合にのみ起こるそうです。

■胆石のリスクファクターについて

胆石は1つの原因でできるものではありません。いくつかの要因が重なってはじめて胆石が作られます。

先生がスタジオでご紹介したリスクファクターは以下の通りです。

肥満: さまざまな調査や研究によって、太った人はそうでない人よりも、胆石ができる確率が高いことが分かっています。その理由には、脂質摂りすぎの食習慣によって、胆石ができやすい胆汁であることや、胆のうの動きが悪いことが挙げられています。

女性: これも多くの調査・研究によって指摘されてきたことです。女性ホルモンが関係するとも言われています。

便秘: 便秘の方の中でも特に、腸の動きが衰えている場合は、胆のうの動きも衰えており、胆石ができやすくなると考えられています。

テレビの見過ぎ: 運動不足が肥満などにつながり、胆汁が胆石のできやすい状態になってしまうと考えられています。

胆石のリスク要因としては、肥満(脂質のとりすぎ)、女性(女性ホルモン)、便秘(腸の動きの衰え)、テレビの見過ぎ(運動不足)があるそうです。

【追記(2017/9/6)】

2017年9月6日放送の「ガッテン」では、胆石になりやすい生活習慣として、1.内臓脂肪型肥満、2.運動不足、3.食事を抜くこと、が挙げられていました。

1と2については、脂肪肝になることで、短銃なのコレステロールの濃度が上昇してしまうことが原因であるため、動物性脂肪の過剰摂取を避けたり、適度な運動をすることが予防法となります。

3については、食事を抜くと胆汁が濃縮されることによって、水分が減り、胆汁内のコレステロールが結晶化しやすくなるため、家族に胆石を持っている人(遺伝)などがいる場合には、食事を抜かないように気をつけましょう。

→ 胆石とは|胆石の症状(痛み)・原因・チェック について詳しくはこちら







【関連記事】
続きを読む 胆石ができてしまう原因とは?|胆石の推定患者は1000万人!|#ためしてガッテン(#NHK)